SPY×FAMILY
すぱいふぁみりー
人はみな 誰にも見せぬ自分を持っている
友人にも 恋人にも 家族にさえも
張りつけた笑顔や虚勢で 本音を隠し 本性を隠し
そうやって世界は ───
かりそめの平穏を取り繕っている
遠藤達哉による漫画作品。少年ジャンプ+にて2019年3月25日より連載中。隔週月曜更新。単行本は2024年03月04日時点で13巻まで発売。
スパイアクションとホームドラマの融合によるコメディという異色作で、偽装家族が互いに秘密を抱えながらも絆を深めていく姿を描く。
「次にくるマンガ大賞2019」Webマンガ部門1位、「このマンガがすごい!2020」オトコ編1位、第24回手塚治虫文化賞ノミネートなどの受賞歴を誇り、ジャンプ+の看板作品のひとつに数えられる。本作の連載以降、ジャンプ+が大きくリニューアルされ、初回分が無料で読む事が出来るようになったり、レイアウトも大幅な変更が加えられた転換点とも呼べる作品である。
実際、その人気は他誌で連載していたチェンソーマンや【推しの子】さえ抑えて未だにトップに位置している。発行部数は2024年現在3400万部を突破しており、本家週刊少年ジャンプ連載陣にも引けをとらぬ看板作品の一つである。
「季刊エスVol.69」のインタビューで遠藤から語られた通り、国家の名称や技術レベルからモデルとなっているのは冷戦時代の東西ドイツである。
コミックス6巻の背表紙・カバー折り返し記載の作者コメントによると60~70年代くらいの時代を想定している模様。
コメディ作品であることを前面に押し出されているものの、東西冷戦時代がモデルであることや、社会主義・共産主義圏ならではの未婚差別に貧富の差、秘密警察に代表される国家主導の監視社会と言論弾圧、それに伴う国民間の相互不信、権力闘争や実際の戦争の影響といった当時の暗部もはっきりと描かれる。
また作者の過去作の影響(余談を参照)によりモブキャラがよく死亡したり、一部の登場人物の暗い過去も明かされたりしている。
東国〈オスタニア〉と西国〈ウェスタリス〉。過去に繰り広げられた大戦で多大な犠牲を産んだ二国は、戦後結ばれた和平条約により仮初の平和を保ちながらも、未だ戦争の火種が燻る冷戦状態にあった。
西国一の敏腕スパイ〈黄昏〉に下された新たな任務、オペレーション〈梟〉。その内容は再戦派と見られる東国の重要人物ドノバン・デズモンドの動向を探ること。用心深いドノバンは公的な場にほとんど顔を出さず、唯一出席するのが息子が通う学校の懇親会だった。しかもその懇親会は一部の優秀な生徒とその保護者しか参加出来ない。そのため妻子持ちの家庭を築き、子供を優等生にして、唯一ドノバンと接触できるであろう懇親会への出席を狙う意図で計画は練られる。
〈黄昏〉は精神科医ロイド・フォージャーとして暮らすことになり、孤児院でアーニャと名乗る少女を養女として引き取る。そして、アーニャの母役となる女性ヨル・ブライアとの結婚に漕ぎ着けるが、実はアーニャに超能力があること、ヨルの正体が東国きっての殺し屋であることは知らないままだった。
スパイの夫、殺し屋の妻、超能力者の娘。互いに正体を隠したまま、偽装家族の奇妙な新生活が始まる!
→SPY×FAMILYの登場人物を参照。
2022年4月30日、ミュージカル化が発表された。
製作は東宝で、2023年3月に帝国劇場で上演、4月から5月にかけて兵庫、福岡で上演。
またアーニャ役は大規模オーディションの上決定することも明らかになった。
2022年9月30日にアーニャを除く全てのキャストとスタッフが発表され、ロイドとヨルのビジュアルが先行公開された。10月8日にキャスト全員のビジュアルが公開。
2022年12月14日、FNS歌謡祭の放送を以てアーニャ役が全員公開された。
脚本および演出はG2、作曲はかみむら周平が担当する。
ロイド、ヨル、ユーリはWキャスト制、アーニャはクワトロキャスト制をとる。
G2によると本作は1話完結型が主のため、ストーリーの繋ぎ方に悩まされたという。
初演記念として、原作者から書き下ろしイラストが公開された。
なお、初演の舞台裏はNHKの『100カメ』で特集された。
2025年秋に再演予定。
初演会場の帝国劇場が建て替えにより閉館中のため、東京公演の会場が日生劇場に変更される他、アーニャ役も再度オーディションで選定される。
バンダイナムコエンターテインメントが『SPY×FAMILY OPERATION DIARY』というタイトルでゲーム化。発売日はニンテンドースイッチ版が2023年12月21日、PS5/PS4(ダウンロード専売)版が2024年発売。
プレイ人数は1人(※一部ミニゲームのみ2人プレイ可能)。
PS4版からPS5版のみセーブデータの引継ぎが可能。
CEROはB。
通常版、デジタルデラックスエディション、おでけけエディション(ニンテンドースイッチ限定)が存在する。
ジャンルは「わくわくおでかけアドベンチャー」。アーニャになって絵日記を完成させるのが目的。
着せ替えも可能。
- 東西冷戦時代をモチーフにした背景美術と生活様式、1960~70年代の家電や家具などを随所に配置しているレトロな世界観も魅力である。単行本の表紙で登場人物達が座っている椅子は高級家具メーカーが制作した往年の名作椅子であり、各々のキャラクターを象徴したデザインのものが宛がわれている。因みに10巻のみ巻数の中で唯一(今のところ)デザインチェアがあてがわれていない(巻数以外ならキャラブック、小説の表紙なども該当する)。
- マニアックなところでは、ソビエト連邦時代のロシア製家電といった旧共産圏の生活家具なども登場しており、目をこらしてみるとそこかしこに時代を感じさせるガジェットが鏤められていることが分かる。アニメでは「日本トラバントクラブ」が取材協力を行っている。
- しかし、冷戦時代の東ドイツがモデルの舞台を描いているのに英語が普通に使われていたりイーデン校のモデル(イートン校)やヘンリー・ヘンダーソンの振る舞いが完全にイギリス由来とイギリスの要素も少なからず見受けられる。
- また、イーデンのモブ教師陣や制服、インペリアルスカラーが羽織っているローブなどがハリー・ポッターから影響を受けていると思われるデザインをしている。
- ファーストネームとファミリーネームの頭文字が同じキャラがフルネームかつ複数回登場するキャラに使われている傾向がある(例外はフォージャー家、ユーリなど)。
- 遠藤の知名度を広めた事実上の代表作となった本作だが、実は当の遠藤は公式ファンブック内のインタビューコーナーにて、“同作の登場キャラに対する愛着はゼロ”みたいなことをぶっちゃけている。
- もともと遠藤はこれまで『TISTA』のような極めてハードかつダークな雰囲気の作品、あるいは『月華美刃』のようなシリアスなバトルものの作品を手掛けてきたのもあってか、本作でも当初の登場キャラクターの設定はデザインを含めてもっと別のイメージに基づいた構想を練っていたらしいのだが、この時の担当編集者からの口出しを受けて“登場するキャラクターの傾向を現在の路線に変更した(いわく「いろいろ諦めた結果」)”というようなことを語っている。
- もっとも、これが作者の本音なのか、はたまた謙遜的な照れ隠しなのかは本人のみぞ知る。突っ込んだ話をすれば、クリエイターにとって「”出来てしまえる”ことをそのまま描く」という行為は妥協、ともすれば挑戦を捨てることでもあるため、たとえそれが自分の作風にマッチしたモノであっても納得がいかないものなのである。類例を挙げれば、『ポプテピピック』の作者大川ぶくぶは同作を「描いてて一番面白くない」と評している。
- 2022年10月27日放送のcs番組『ゲームセンターcx』において『KACHO×FAMILY』と言うパロディコーナーが開始される。内容はロイドのポジションに当たるカチョウ・アリージャーがヨルのポジションユキ・アリージャー(番組広報小川友希)、アーニャのポジションサーニャ・アリージャー(AD後藤咲良)がこの世と思えないゲーム機の希少レアコントローラーで遊ぶコント要素が強い企画でBGMやタイトルテロップなど完全に本家をイメージさせている。
- 2024年9月15日に放送されるスーパー戦隊シリーズの1つ『爆上戦隊ブンブンジャー』の第29話のサブタイトルが『スパイとファミリー』というパロディサブタイトルが登場した。内容は元スパイのブルーメインの内容となっている。ちなみにアーニャの声を演じる種﨑は1時間前のアニメでヒロインの1人を演じている。
- 何故かデジタル省からマイナンバーカード促進として(既存映像を流用した)短編動画が公開された。また、出前館でも期間限定コラボが行われた(現在動画は非公開)。
- 2020年に『スパイ・ファミリー』というアメリカ映画が公開されたが、当然本作とは無関係(原題は『Scarlett』)。こちらはスパイの父とスパイ教育を受けた娘の物語。
- 互いの素性を偽る夫婦、と言う点ではむしろ『Mr.&Mrs.スミス』との類似を指摘されることが多い。
原作 | 遠藤達哉 少年ジャンプ+ |
---|---|
カテゴリー | スパイ 家族 殺し屋 超能力 テレパシー 戦争 小学校 お受験 ホームコメディ |
作中用語 | 東人民共和国 WISE イーデン校 オペレーション〈梟〉 プロジェクト〈アップル〉 |
グループ・コンビタグ | フォージャー家(フォージャー父娘・フォージャー母娘) ブライア姉弟 イーデン校 おじめい |
NLカップリング | ロイヨル / ヨルロイ / 黄いば ダミアニャ / アニャダミ ユリヨル |
腐向けタグ | スパイ腐ァミリー |
BLカップリング | ユリロイ / ユーロイ / ロイユリ / ロイユー |
コラボタグ | SPY×FAMILYコラボタグ一覧 |
users入り | SPY×FAMILY30users入り → SPY×FAMILY50users入り → SPY×FAMILY100users入り → SPY×FAMILY300users入り → SPY×FAMILY500users入り → SPY×FAMILY1000users入り → SPY×FAMILY3000users入り → SPY×FAMILY5000users入り → SPY×FAMILY10000users入り → SPY×FAMILY30000users入り → SPY×FAMILY50000users入り → SPY×FAMILY100000users入り |
アニメ | SPY×FAMILY(アニメ) |
表記ゆれ | SPYFAMILY スパイファミリー SPYxFAMILY SPY_FAMILY (まとめてPixiv検索例) |
中国語タイトル | 間諜家家酒 间谍过家家 |
モデル | 東西ドイツ |
関連記事
親記事
子記事
兄弟記事
コメント
pixivに投稿されたイラスト
すべて見るpixivに投稿された小説
すべて見る- デミベキシリーズ
【サンプル】キスから始まる恋の話
「キスしないと出られない部屋」に閉じ込められたデミベキが、脱出するために毎回違うところにキスをする話 文庫本(箔押し二種) / 全年齢 / 64p / 800円 ポストカードつき 通販はこちら→ https://79391586.booth.pm/items/64307913,527文字pixiv小説作品 平和な休息
書いちゃった2作目よ・・・。一回出すとまあいいかってなるけど、恥ずかしさは拭えない!! 相変わらず文章が変な所もありますが、そもそも短編苦手で、妄想も長編多くてだから書きあげる事が出来なかったんだけども!・・・・宜しけれ読んでやってください。 動物に対して、ロイドでも黄昏であっても優しかったので、動物と!戯れる!推しを!見たかった。 ただそれだけを書きたかったのに、ほぼ最後のみ。文章書くの苦手で難しい・・・・。どなたか書いて・・・ アーニャの口調はさすがに1年で皇帝の学徒にはなれないだろうと、少し成長させて、でも家では幼い頃の話し方が出てたら。と思って。さすがに文法は治ってるだろ?ってのもあってこうなりました。アーニャ語難しい。 ヨルさんは御免。近づくと野生の本能で動物が逃げちゃうので入れられなかったです。ほぼ自分目線なヨルさんになっちゃった・・・・。 時間軸としては梟が終わって、何日後か。解散命じられる前。たそさんなんとなく別れなきゃならないって判ってる感じの状態。プランBとプランCが上手く作用しましたな世界。キャラ崩壊してそうだけど後悔なし!! この作品とは関係ないので、流してもらって結構です。 前作の記憶、いいねとブクマ頂けるとは思わず、有難うございます。 書きたいことの半分も書けず、戦争を体験してない、知らない世代ですが、映画や記録映像、本、マンガなど戦争を記録で追体験したものとして、繰り返す事の無意味さを、悲しさを苦しさを辛さを知ってほしいと思って書いた作品でもありました。 本当はもっとリアルに描こうかなとも思ったんですけど、資料と記憶と語彙力の前に敗れました・・・ 語彙力無いので。表現もつたないものになっちゃったけど、きっとキャラを通して伝えられる作品とテーマかなと思ったんですよね。たそさんもよるさんももう二度と戦争が起こってほしくないって願っていて、たそさんはなおさら幼い頃中心にいて、戦争の悲惨さも、虚しさも見て体験してきた人だから。 管理官・もじゃ・たそさんがすぱふぁみの世界では戦争体験者っていうのがね。よるさんは被害にあってても、軍人ではないし、でも命令で人殺しはしてたんだよね…。疎開地に居ながら生活費を稼いでいたっていう状態に近いかなと。だから知ってるようで知らない人なんじゃないかと思ってます。だって原作ヨルさんの過去まだないんだもの・・・ ※ほんの少し文章直しました。が、あってるのかこの日本語!?後、ブクマ100ありがとうございます!1,917文字pixiv小説作品- 『SPY×FAMILY』ー Event ー
意図せずハッピーエンド?
04月28日『よい庭の日』小説。 捏造、妄想しかありません。 正体バレ後。両想い。 大丈夫な方はお読み下さい。 読んでからの苦情は御遠慮下さい。3,306文字pixiv小説作品 れっつぱーりーないと
Twitterであげた「~しないと出られない部屋」のダミアニャ版です。 出たお題は「ダンスバトルしないと出られない部屋」 正直、めっちゃたのしかったです。 原作年齢くらいです。1,747文字pixiv小説作品- 今までより少ししんどいアーニャちゃん
第8話:もどかしい
☆就寝前まで症状が残った翌日の様子です。 ☆第三者目線です。 ☆全体のキャプションやキャラ解釈はこちら↓ (キャラ追加(寮母)しました) https://www.pixiv.net/novel/show.php?id=18860275 ☆2023(令和5)年になりました。明けましておめでとうございます。 (寒中見舞い申し上げます) 昨年から字書き初挑戦で、拙い文言ばかりにも関わらず、温かく見守って頂き、あざざます! この話が、今年の1作目になります。書き初め?と、言うんですかね? 持病を抱える身で、気まぐれですが、体調を見ながら字を書き続けていきたいと思っています。 今年もよろろすおねがいするます! ☆諸々ご判断、よろろすおねがいするます。9,499文字pixiv小説作品 【6/30新刊サンプル】王と供人
「アーニャ・フォージャー、お前を王城に連れて行く。俺の側に仕え、その能力を俺のために活かすんだ」 ~~~~~~~~~~ 世界のどこかにある、小さな国。その国は昔から、隣国との争いが絶えなかった。 クーデターにより国内が混乱に陥る最中、王家で唯一生き延びた未来の若き王がいた。彼は16歳にして正式に玉座に就き、国民の期待を一身に背負う。 ある日、命を狙われた国王は、突如目の前に現れた少女の不思議な力によって命を救われる。王は、少女を側に置き、その力を自らのために使うことを命じた。 これは、特別な力を秘めた少女が、王に仕え、その生涯を捧げた物語である。 ~~~~~~~~~~ というわけで、ダミアニャ成長ifで、王政パロ・主従パロです。 国王であるダミアンの付き人となったアーニャが、王の側に仕えながら能力を駆使して、どんどん活躍していくお話です。 アーニャがダミアンを助けたり、ダミアンがアーニャのことで必死になったり、物語が進むにつれアーニャの感情に変化が出てきたり……。 ラストはウルトラスーパーハッピーエンドです。 サンプルだけでかなり長くなってしまいましたが、これでもまだほんの一部分です……。物語の雰囲気はよくわかるようになっていると思います。一と三は全文、それ以降は一部を抜粋して載せています。 表紙にあるキャラは皆登場します。本の最初にはイラスト付きの登場人物紹介ページもあります。 必ず次の注意事項を確認の上、サンプルを読み、それでも大丈夫な方のみお手にとってください。 【注意事項】 ・ファンタジー100%のオリジナル世界観です。時代背景とかふんわりしてます。 ・ダミアン以外のデズモンド一家が亡くなっています。 ・表紙のキャラ以外にも、モブがいっぱい出ますし、けっこう喋ります。 ・ダミアンの婚約者(モブ)も出てきます。 ・全年齢ですが、キスはしてます。あと一部、行為をほのめかすような第三者の台詞(事実無根の噂)がありますが、こちらのサンプルに載せている程度のもの(章タイトル「八」のシーン)です。 【イベント情報】 6/30 JUNE BRIDE FES 2024 プランBを完遂せよ!(ダミアニャオンリー) 西2ホール 西ナ34a/はちみついちご 『王と供人』 A6/324p/全年齢/2,000円 【7/9追記】 通販(とらのあな)はこちらから→https://ecs.toranoana.jp/joshi/ec/item/040031171821/20,232文字pixiv小説作品- 妄想キャストシリーズ
もしも「SPY×FAMILY」が1997年に放送されていたら…
題名の通り「SPY×FAMILY」が1997年に放送されていたらどのキャストになっていたのか想像してみました。 キャスト以外のことも想像しました。388文字pixiv小説作品 ピーナッツに恋をして
アーニャ、ダミアン9年生。賭け事に負けたダミアンが最初に話し掛けて来た女子生徒にキスするよう強要されて…。両片想いからの両想い。イーデン校の面々も出るハピエンダミアニャです。名前と台詞のあるモブが出ます。 素敵な表紙をお借りしました。https://www.pixiv.net/artworks/67143525#big_304,768文字pixiv小説作品