非難
ひなん
物事を一方的に悪く言う事であり、類義語としてバッシング・文句・悪口・ネガティブキャンペーン(ネガキャン)など。
なお、「批判する」のと「非難(批難)する」のは全くの別物であり、同一視すべきでない事をあらかじめ明記しておく。
外交用語では、最も強い敵対表現として使われる。外交では、基本的に婉曲表現を用いるので、正面から非難することそれ自体が、強い敵意(あるいは、相手が一方的に悪いという表明)の意思表示となる。外交用語については、「遺憾の意」も参照。
『批判』との同一視・誤用
本来の意味の「批判」とは、相手に敬意を持って冷静に良否を述べ、問題点や評価点・改善点を建設的に述べる“論理的意見”であって、「非難」は相手は間違っている、お前はおかしいと、一方的に責め咎めることを指す。
ただし、非難の内容が"感情的姿勢”であるかどうかは、語義には関係ない(『日本国語大辞典 精選版』『広辞苑』『大辞林』などでも、感情論であるかどうかは区別していない。)。また相手の非のみを示し、それ以外の感情は示さない用法があることは、外交用語の実例がある。
つまり、ネットでよく見かける、批判だとあたかも辛口意見のように称し、ただの文句や悪口、バッシングをしている行為は「非難」であって、批判ではない。故に非難的内容を他者から指摘されると、「批判するのは許さないなんておかしい」「褒めてる内容ばかりの方が問題だろ」などと反論する者がいるが、そもそも根本的な意味の違いを理解していない、筋違いの意見である。
当記事でもそうだったが、このように批判・非難を同一視する人は意外といるようで、これが日本人がディスカッション(討論)・ディベート(議論)が苦手である事を物語っている理由の一つかもしれない。
これらの詳細は『批判』の項目が詳しいので、参照されたし。
一方で、非難であり、なおかつ「ぐう正論」である状況はあり得る。その場合は、純粋に相手の非を指摘し、指摘に十分な証拠があり、感情論や中傷を排した内容であることが条件になるだろう。
ピクシブ百科事典(ピク百)においても特定の対象に関してその内容に批判的、否定的な記述の編集が為されることはよくあるが、時にはその主張の論調が非常に過激な非難同然のものになってしまっていたり、場合によってはその記事全体が極めて否定的な内容に書き換えられてしまうことも少なくなかったりする。
これに対し、「ピク百の記事を借りたネガキャンはPixivマナー的に好ましくない」とする意見もあるが、「ここは(独自研究禁止の)ウィキペディアじゃないんだから何を書くのも勝手」と主観的編集を正当化するユーザーもいれば、自らの見聞を元に極めて偏った意見を主張し「ただの事実は貶めではありません」などとヘイト的な編集を正当化する者の他、「他ユーザーの記述が気に食わない」と感情的な理由で削除する削除荒らしや、編集内容で編集した内容を書かずに他ユーザーへの暴言を行う問題のあるユーザーもおり、それが元で編集合戦などのトラブルが発生するケースもままある。
ピク百は確かに主観的な記述が許されているが、第三者を不愉快にさせるような糾弾調の編集は記事の私物化であり好ましくない。その度が過ぎる場合は、『利用規約』の禁止行為に抵触する可能性も考慮に入れるべきであろう。
確かにピクシブ百科事典にウィキペディアのような客観性は必要ないが、インターネット百科事典を名乗っている以上、一定の公共性・公平性は要求されるのだ。
最後に重ねるが、批判と非難は全くの別物である。
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