概要
Wikipedia等のインターネット百科事典において『不要』と判断した内容を削除、または差し戻ししかしない、あるいは出来ない人達を指す。
また書いてある情報は関係なく、単に他人が書いた記事を台無しにする嫌がらせ目的で、不特定多数の記事を白紙化して回る悪質ユーザーも時折発生し、中にはわざと編集合戦に持ち込んで新規書き込みを不可能とする等、システムを悪用した手口を使う明確な荒らしも存在する。
以下、ピクシブ百科事典での削除荒らしについて説明する。復元荒らしとは共通する点が多いため、そちらの記事も参照。
ピクシブ百科事典では
通常「規約違反且つ他に利用出来ない記事」「記述問題でタグとして使用出来ない記事(Pixivタグには「30文字以内」「英数字は半角のみ」「スペースは区切りに使うため使用不能」等のルールが存在する)」「表記揺れ記事」「編集者の勘違いで作成された記事」「過去存在した記事の残骸」等の誘導や削除が必要となっている記事による検索妨害を軽減させる意味でも、上記のような行為は行われている。
それらは必要な行為であるが、削除荒らしと呼ばれるユーザーは自分の感情に任せるまま削除を行う者が多く、一部の内容に留まらずに全文を白紙化し、無意味な文字列や「いらない」の一言に差し替えたり、メイン画像に存在しない作品のIDを入れてnoimageとする等、悪質な荒らし行為を行うユーザーが存在しており、場合によっては編集合戦を誘発する。
削除荒らしにもいくつかのタイプが存在し、無差別に記事を荒らす愉快犯タイプや、特定信条に基づいて荒らしを繰返す確信犯タイプ、特定ユーザーへの攻撃を目的としているストーカータイプなどがある。
愉快犯タイプの様にあからさまな荒らしは分かりやすいが、トラブルの中には荒らしと通常の編集行為の境界線があいまいな例も多く、その判断には主観によるものが大きい。また、厄介なことに削除は妥当と判断される不適切な文章が削除されたことに逆恨みし、「削除荒らし」のレッテル貼りをするユーザーも多い。
削除するもの
以下の記事が削除される場合が多い。但し、これらの削除がすべて「正しいもの」あるいは「間違っている」とは限らない。
- タグとして使用されてない、または少数しか使われていない記事
検索妨害防止や正しいタグへの誘導等を目的として、「タグとして使われてない」「使用者が少ない」理由で白紙化を行うケース。悪質な場合は白紙化するために、タグから作品を片っ端から除去していき、固定タグとして使用されている場合はユーザーへタグを除去するように頼んで除去させ、使用されていない状態とさせて白紙化を行う。
0件のタグは以前であったらピクシブ百科事典へ作成出来なかった記事なので分からなくもないのだが、これらの記事の中には「ピクシブ百科事典で分割されたり、隔離された項目」が存在する場合がある。ただし、記事が作られた当初はタグ付けされた作品がなかったが、暫くしてpixivリクエストを始めとする有償依頼をキッカケに、同名タグが付けられた作品が投稿される可能性があるため、一律削除に正当性があるかは疑問の余地がある。
だが、性質の悪い削除荒らしになると、リクエストされたイラストは「作者が自発的に描いた作品ではない」「客観的な正当性はない」等として、投稿された作品としてカウントせず、半ば存在しないもの扱いする者もいる。
そもそも公式が『どのような言葉でも記事にすることが出来ます。(利用規約やガイドラインに違反しない限り)』と公言しているので、「タグとして使用されていない記事であるから」という理由だけで削除するのは、独善を振りかざしているに過ぎない。
ただし、ガイドラインで禁止とされている内容もまた多いので要確認。
- 転送記事・重複記事
上記のように加速した関連記事や表記ゆれ記事の立て逃げ・乱立により、中には複数の記事に全く同じ情報がほぼコピペ同然で入っている事例も増え始めた。
大抵は主要な記事ひとつを「親記事」とし、殆どは転送記事化されて終わるのが通例だが、近年は自ら投稿した記事こそ主流だと主張し、メイン記事の権利を巡って争い出すユーザーも増えてきている。
- 対象となる作品・キャラの批判的・評価を下げる内容が書かれた記事
「迷惑な存在」「要らない子」「ヒロイン(笑)」など、各キャラへの批判的内容が書かれ、評価を下げる内容があると策除されることが多い。また「吐き気を催す邪悪」のタグが付けられるような悪役キャラの記事も『不要』と判断され削除されやすい。
より酷いと、自分の知識不足にもかかわらず知らない事柄の記述を虚偽の内容として削除する場合もある。
ただし、このタイプの記事は往々にして主観による感情的な記載が多くなり、時には罵詈雑言の塊となっていることもあるため、余りにも客観的とも中立的ともいえない記載に関しては是正が必要である(削除より修正の方向が望ましいが)。
また、嫌がらせを目的とした記事の投稿はガイドラインによって禁止されている。
- 古くなった予想考察
往々にしてほぼ全ての作品は、物語の進行と共に謎が明かされ設定が固まっていくものであり、ピクシブ百科事典では未回収・未発表の伏線や設定について、ユーザー個々人が取り上げ推察した文章が度々見かけられる。
当然それらは、公式から正式な見解や回答が出されれば「最早不要となった的外れの感想」となってしまい、放置すれば閲覧者に誤解と混乱をもたらすが、『折角書き上げたのだから勝手に削除するな』と怒り出す筆者も存在し、是非を巡って争いへ発展してしまうこともある。
これについては編集合戦に至ることを避ける努力はするべきではあるが、記事の私物化にも繋がるため、削除するユーザーが全面的に悪いとは言い難い。
- 過剰なネタバレ
こちらは確定した事実を述べるが、近年は特定のシリーズに入れ込む余り、各エピソードの内容・展開・セリフまでもを事細かに羅列することで、ネタバレや記事の肥大化と忌避される層が激増し、その為の専用記事まで大量に作る私物化同然の行為も目立ってきている。
作品やキャラを語り評価するには、劇中の変化や顛末も考慮する必要が多く切り離せないのは事実だが、エスカレートした記述で埋め尽くしてしまえば、色々な意味で読めたものではなくなり、ただの自己陶酔と見做されてしまう事も十分にあり得る。
- ユーザー自らが作成した2次創作関連記事
これらの記事には「作者自己紹介」「作者のオリジナル、あるいは2次創作キャラ紹介」「作者の設定の紹介」等が挙げられる。
但し、これらの記事とそれを取巻く環境側にも、幾つかの問題点が存在し、まず記事自体に「Wikipedia:自分自身の記事をつくらない」等に記述されているような、根本的な問題を多く含んでいるのが挙げられる。
その上、記事作者へ問題点を伝え、作者に該当しそうな記事を削除させる手段を採っても、相手がそれを聞き入れてくれるとは限らない。中には無視からブロックされたり、荒らしレッテルを貼られ追い出されたという報告も数多く存在する。
以上の理由から、この問題に対して「ある程度の自治行為は仕方ない」とする意見も度々出ており、これらの記事を削除したからとしても、削除するユーザーが全面的に悪いと言い難いものがあるのが現状である。
この問題へ対する対処法としては、以下の通り。これらの記事を作成したい場合、なるべく利害関係が薄い第三者へ記事作成を任せる。これらの記事を削除する場合、削除前に作成者と話合う等が挙げられる。
なお、該当しそうな記事を見つけた場合、ユーザーは運営へ通報するのみで記事には触れない(=つまり運営元や管理者へ対処を一任し、それらの対処へ従う)のが理想ではあるが、肝心の運営がこの種の対処を、即ち「この種の記事ルール作成」、または「作成者及び削除者への対処」をほとんど行わないのが問題の1つとして挙げられる。
- 無断転載
タグとして多数使用されていても、記事は出来てないものが存在しており、それを補うために(他サイト、特にWikipediaやニコニコ大百科などが用いられることが多い)無断転載して記事を作成されるケースがある。
問題なのは著作権侵害とならないように「レイアウトや説明等の変化」や、「他の参照元を用いて増強する」等のある程度の編集がされた記事を「無断転載」として削除しに来る点。
また、ある程度原型を留めないくらいに編集がされてても「この部分は他からの転載」として削除されるケースもあり、その場合、部分部分が抜けて記事として機能しない内容となってしまう事態も存在する。
ただし、引用の範疇を超えた無断転載自体はガイドラインでも禁止されており、一切擁護出来ない荒らし行為且つ法律違反に該当する可能性すらあることは念頭へ置く必要がある。完全な無断転載記事削除編集は妥当と見るべきであろう。
- リーク情報
無断転載と一部共通する問題であるが、昨今のピクシブ百科事典は未発売・未公表のリーク情報や没設定に関する記事を平気で作成し流布しようとする問題ユーザーが後を絶たない。
この場合明確な規約違反であるため、少なくとも公式発表が出るまでは白紙化しておこうとする反対者も多いのであるが、これもまた削除荒らし扱いされるケースがあり、どちらが正当化されても問題がのさばってしまう悪質な構図になっている。
リーク問題点についてはこちらの記事も参考されたし。
- 一覧記事
ピクシブ百科事典ではウィキペディアのように「カテゴリー」システムが存在しない上、親記事子記事の関係も上手く動いていない場合が多く、一覧記事が必要となる事例も存在する。また、作品の中の一覧だけではなく、別カテゴリで纏める必要が存在する場合が存在するため、一覧記事が作成される場合がある。
ところが、これらの中には「本当に必要なのか?」と思われるものも少なからず存在し、検索妨害として批判され、削除が行われる場合がある。また、一覧記事を悪と判断するユーザーの中には、一覧記事そのものでなくても、タグが大量に羅列されている記事を発見すると独断による一斉削除を強行する者もいる。
ただし、ピクシブ百科事典にはいわゆる「一覧厨」と呼ばれる質の悪い編集を繰り返すユーザーが多く、非常に多くの批判を集めているのも事実のため、単に削除しているだけでは荒らしと断定はできない。詳しくはそちらの記事参考。
- 自分含む、荒らし行為をするユーザーへの批判記事
上記の削除行為を含む悪質なユーザーに対する批判・中傷記事が書かれるが、発見したら即座に削除。当然自らの行いを反省せず、不要と判断した記事を削除する姿勢は改めない。
とはいえ、その種の記事は基本的に規約違反であることが多く、削除自体は妥当であることが多い。
- 多くの関連タグ
記事自体ではなく、関連タグを削除するユーザーも多い。
概ね「不要or多過ぎる」「こじつけが酷い」が理由である。
より酷くなると「その記事の大元=親記事と枝分かれした記事=兄弟記事以外は認めない」者も存在している。
ただし、ピクシブ百科事典にはいわゆる「繋がり荒らし」と呼ばれる質が悪い編集を繰返すユーザーが多く、非常に多くの批判を集めているのも事実のため、単に削除しているだけでは荒らしと断定は出来ない。詳しくはそちらの記事参考。
また、ガイドラインによって記事タイトルと無関係な記事内容は禁止されている。
何故このような荒らしが発生するのか
ピクシブ百科事典にはアカウントを作れば誰でも参加出来るが、メールアドレスがあれば簡単に作れる為、悪意のある編集者が後を絶たない。さたに「使い捨てメールアドレス」で幾らでも捨てアカウントを制作出来るため、悪用するユーザーが多い。
例え運営へ通報しても、アカウントを管理するpixiv運営とサイトを管理するピクシブ百科事典が分離しているため、運営が放置する・対応が遅れる等、荒らしに対する有効な対処を取れない事態も多く、さらに「編集後、速やかに退会」して足跡を追えないようにするユーザーもいるため、運営へ通報しても対処、例えば「アカウントへ対する編集権限剥奪」や「アカウント停止」または「被害にあった記事の復元や保護」などの「通常wikiサイトであると行われる一連の管理活動」を行えない可能性がある。
辛うじて通報しアカウント停止を受けたとしても、複数アカウントを使用、または退会し速やかに新しいアカウントを作成・使用するため、ピクシブ百科事典はほぼ無防備に等しい。
そして、この削除荒らしの極めて厄介な点は、悪質な例でない限り削除行為が正しいと認識されやすい点である。
記載を削除された側は懸命にやり取りをしようとしても、削除荒らしは無視を貫き、相手が諦めるまで削除を繰り返すが、何故かちゃんと話し合って記載を復旧させたい側が、復活厨扱いされ攻撃を受けてしまう場合がある。
ただしこれは逆もまた散見される問題であり、話合いを求める側の努力は一方的に拒否され続け、長期間疲弊させられることとなる。
そのため、削除荒らしに目を付けられた記載の復元、そして復元荒らしに目をつけられた記載の削除は、相手を納得させ得るだけの明確な理由を述べられない限り難しい。
関連タグ
無関係:削除荒らしが頻繁に編集内容に記す語句。よって無関係でないと証明することが対策となる。
復元荒らし・一覧厨・繋がり荒らし:削除荒らしと相対する存在であるが、これらの中には対立するユーザーに削除荒らしのレッテル貼りを行う者が多い。