概要
バーチャルYouTuberのファンのうち、迷惑で悪質なファンに対して軽蔑する意味合いで用いられる蔑称。かつては「カオナシ」とも呼ばれた。オタクに対する「~豚」という表現は、萌え豚や声豚などと同様で、侮蔑的なニュアンスとなる。当然ながら良い意味では使用されず、一般的なVTuberファンとは区別される。
近年のVTuberブームに伴い、VTuberファンが増えていくに連れてバチャ豚も増長していることによりトラブルが絶えず、多くの反感を買っている。価値観の異なるファン同士が互いにバチャ豚と罵り合う事態も起きている。そのため大手のVTuber事務所は「価値観が異なることを認め合うことが必要です」という旨のガイドラインを出す有様にまでなっており、良識的なファンまでもが巻き添えで叩かれる原因になっている。
バチャ豚は基本的に男性というイメージが強く女性に対しては使われにくいが、女性でも同じような問題行動があれば使われることがある。略記として「V豚」などもSNSを中心に使用されている。蔑称ながらもあえて自嘲を込めて自称する人もいる。
分かりやすい迷惑行為の例
- VTuberのX(旧Twitter)のリプ欄や配信のコメント欄を荒らす。
- 異常なまでに気持ちの入ったメッセージを幾度となく送りつける。
- 別の配信者の話や内輪ネタを過剰に持ち込んだり、他の配信者との比較をしサービスを求める。
- スパチャ(投げ銭)をサービスへの対価と解釈し、非常に大きな金額の投げ銭(赤スパと呼ばれ、それをする者は「ATM」と揶揄されることがある)を行い、配信者に対して無茶振りをしたり、他の視聴者にマウントを取る(これはVTuberに限った話ではないが)。
- 推しのVTuberがいくら不祥事を起こしても盲目的に擁護し、手当たり次第にアンチ認定して他の界隈を攻撃したり、時には版権が悪いのだと主張する。
- 百合営業を好み、それを強要するメッセージを送り付ける。逆に、配信者同士の不仲説が流れると無実な関係者に攻撃的なメッセージを送るようになり、引退に追い込もうとする。
- 推しのVTuberが歌った曲の本家MV動画のコメント欄に本家を侮蔑する発言をしたり、推しへの誘導リンクを貼り付けたりする。
- 正式に公開されていない中の人の個人情報をインターネット上で流す。その中には恋人持ち説や、「過去はこんなクズな奴だったんだ」等の真偽不明の風評被害もある。
- 推しの同接数や登録者数が多いほど偉いと考え、他の推しのファンにマウントを取る。たとえ相手が同じ事務所のライバーのファンだとしても。
- 大手事務所所属タレントのファンを盾に個人勢や新人VTuberに対して執拗に誹謗中傷し、引退に追い込もうとする。
- 推しが配信中のゲームにゴースティングをし、推しや他のプレイヤーに迷惑をかける。また、ゲームのネタバレを行う。
- 推しのグッズを身に着けた上でゴミを不法投棄する。
このように、具体的なケースを挙げ始めるとキリがない。ただ、対立する特定の界隈の層がVTuberファンを装ってVTuberを攻撃したり配信を荒らしたりするケースがかなり増えているため、上記の事例は必ずしもバチャ豚が行っているとは限らない点には注意すべきである。
杞憂民
杞憂民とは、配信者がアンチ派に叩かれることを過度に杞憂する視聴者のこと。
配信者のメッセージを間違った方向に解釈し、「こういう活動するから叩かれるのだ」とか「この内容では再生数が伸びないぞ」などと過度に杞憂するあまり、配信者の活動にケチをつけるようになったり、指示厨として振舞ったり、果てには他のリスナーを叩き始める者も珍しくない。
この言葉がVTuber界隈で有名になったのは、バチャ豚と呼ばれる層の中でも特に有害なリスナーの典型として知られるためで、年齢層の高い人が多い時期もあったが、近年は大学生も増加傾向にある。事実上はアンチと何も変わらないという意見もある。
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