概要
ニコニコ生放送、YouTube、Twitchなどで活動する大手実況者兼配信者加藤純一が考案したVTuberの蔑称である。
2019年春頃に放送で加藤が主に女性VTuberを槍玉に挙げ「絵畜生」と呼び始めたのが発端。
その後とあるVTuberがこの言葉を配信上で否定的に取り上げ、その配信が信者衛門(熱狂的な加藤純一ファンの総称)に荒らされた事件が発生した。
この事件以降、SNSやまとめサイトによっても拡散され、信者衛門他、VTuberに強い悪感情を抱いていた層を中心に使用されるようになった。
(余談ではあるが、そのVTuberが配信中に発した「そんなこと言ったらジブリも絵畜生じゃん!」も当時注目された)
↓呼び始めた放送の切り抜き
加藤純一のVTuber批判とその反論
加藤純一のVTuberに対する批判として
- VTuberはそもそも絵の外見ありきで成立しているコンテンツで、配信の実力だけは評価されない
- ゲーム実況はそもそも著作権的にグレーなコンテンツであり、昔からの配信者は版元に配慮して配信をしてきた。それなのに彼女たちはそれを堂々と行っているだけでなく、その配信で多額のスーパーチャットを投げてもらう形でゲームを利用している。そのせいで配慮している自分たちにも版元の怒りの対象になる。(後に2020年6月、ホロライブは所属タレントが個人事業主であることから法人としては任天堂からゲームの配信許諾を取っておらず無許可配信となっていたことが問題になった)
- 女性の声を聞いて視聴者がいい気分になっているだけで、配信が単純に面白くない
などである。
ただこれらの批判には当然反論が存在し、特に②に関しては加藤自身も認めているが、主にニコニコ動画で活動を行っていた時期、不正に入手したゲームソフト(違法ダウンロード)で配信を行っていたという過去があるため完全に自分に対しても批判が返ってきてしまっている。
こういった批判の応酬によって加藤純一とVTuberは決定的に対立しているものとして扱われ易く、一部では同接(配信時の同時接続者数)の比較によって優劣などが論じられたりもしている。
のであるが…
実は
2019年12月、オーイシ加藤のピザラジオのドライブトーク内でオーイシマサヨシと加藤がこの件について話した。この中で加藤は自分にあるのはあくまで「絶対に負けたくない!悔しい!」とVTuberを同じ配信者としてライバル視する感情であり、憎悪の対象としては見ていないと語った。
とはいえ
「絵畜生」という蔑称が信者衛門を中心に錦の御旗となり、多くのVTuberやファンを傷つけ、差別や誹謗中傷に晒しても良いとする大義名分となった事実から「ライバルに向けての叱咤激励だった」といった美談には決してならず遺恨は残り続けるだろう。
また、明確な職業差別や増悪表現でもあるため、特定のVTuberに向けて名指しで使用した場合は侮辱罪や名誉感情の侵害等に該当し訴訟に発展するリスクが昨今は特に高まっている。
軽い気持ちから公の場で使うことは控えるべきである。