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撮り鉄

とりてつ

鉄道ファンの一種で、鉄道の写真を撮る事を主な活動とする人達のことである。
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概要

カメラの発明と鉄道の開始時期が近かったこともあり、鉄道ファンの形態のみならず世のオタク趣味の中でもかなり歴史の長いものであり、下は小学生から上はご老人までと嗜む人は幅広い。
またその撮影対象も様々であり、SLから新幹線、地方の鉄道にいたるまでそのこだわりポイントも人それぞれで幅広い。
鉄道写真の投稿雑誌も存在し、中にはプロのカメラマンになった者もいる。
近年は安価で性能のいいコンパクトデジカメやリーズナブルな一眼レフデジカメが普及してきたこともあり、新規参入者も多い。

マナーと諸注意

一方で撮り鉄は昔からトラブルが絶えない趣味である。

主に撮影場所や方法を巡り、度々鉄道会社や沿線の住民、一般乗客とトラブルを起こしており、近年ではテレビやネットのニュースに取り上げられることも珍しくない。特にSNSへの写真投稿が流行りだした2010年代あたりから問題のある撮り鉄も増加し、社会問題化した。
背景としては地元の学校やツイッターなどを中心として撮り鉄がグループを作っていることでマイルドヤンキー化し、「赤信号みんなで渡れば怖くない」の精神で暴走しやすくなるということがあるだろう。悪質なオタクはATS非搭載なのである。
また、引退直前の車両を狙う葬式鉄というのも問題となっている。これは厳密には撮り鉄とは違うのだが(カメラを持って無くても葬式鉄)、葬式鉄もたいていカメラを持って撮り鉄している事が多く世間一般では同一視されている。
主なトラブルは下記の通り。

  • 撮影に適した場所に大勢の撮り鉄が押し掛け、騒音や私有地への不法侵入で近隣住民に迷惑をかける。2021年には自治体を介入させる大問題に発展した(後述)。
  • フラッシュを焚くことで運転を妨害する。
  • 線路・敷地内への無断侵入により列車の運行を妨害する。実際に列車を非常停止させてしまう事例もある他、2020年1月にはこれが原因で山手線E231系の引退を繰り上げるという前代未聞の事件を起こした。参考記事
  • 器物損壊や窃盗
  • 沿線への迷惑駐車や、物を置いた場所取り。
  • キセル乗車自動改札機の強行突破。JR東日本は度々取り締まりを行っている。参考記事
  • 車で猛スピードで列車を追いかけることによる危険運転。列車速度が遅いローカル線で発生しやすい。
  • 駅で撮影に陣取るために一般客の乗降車を妨害する。悪質な者は撮影の邪魔とみなした通行人や駅員を恫喝する。
  • 駅に三脚を立てて一般客の往来を妨害する。このため、駅での三脚の使用を禁止している鉄道会社も多い。
  • 自分の理想の写真を撮るために構図上邪魔だと思った立ち木を伐採したり、フェンスを破壊したりする。
  • 乗務員や駅員を盗撮してSNS等にアップする。言うまでもなく肖像権の侵害である。
  • 撮り鉄同士で揉めたり、邪魔だと思った相手を盗撮して晒し目的でSNS等にアップする。
  • 撮り鉄同士でのイライラが爆発した結果、集団で暴言を吐き合う「罵声大会」と呼ばれる騒ぎに発展することもある。自浄作用はまず働かないため、対象の列車が通過するまで止める術はない。
  • 鉄道会社が注意しても「撮影のためには仕方ない」「俺たちはお客様だ」などと開き直って逆ギレ。

特に臨時・試運転・廃車回送・引退間際の列車は彼らの興味の対象となるため、トラブルが発生しやすい。
試運転や廃車回送に関しては、非公開であるはずの運行ダイヤがSNSで盛んに情報交換されており、機密情報の漏洩が日常的に起きているという根本的な問題も存在する。
それに乗じてガセネタを流す輩も存在するため、これもまた撮り鉄同士での内紛の種となっている。

各鉄道会社もこの現状を憂いており、最近では撮り鉄を締め出す目的でわざと隣に回送列車を置いて撮影できなくする例駅の撮影ポイントを封鎖する例もある。
どんな趣味でも、マナーを守らない者達の行動により規制が厳しくなる(ミャンマー国鉄等)など自分達の首を絞める結果になることを心しておくべきだろう。撮り鉄、ひいては鉄道ファン全体の足を引っ張らないためにも。

「マナーに問題があるのは一部だけで、真の鉄道ファンはこんな事はしない」という声もあるが、問題行動がテレビニュースで報道されるレベルにまで表面化し、世間一般からは同類視されている現状では無力な意見であろう。
実際、「撮り鉄」でググると検索結果は物騒なニュースばかりであり、良いニュースはほぼ出てこない。
これらは、撮り鉄が精神年齢の低い人の趣味と認識される所以となっている。世間の風当たりが強くなったことを理由にちゃんとマナーを守っていた撮り鉄が迷惑しているのが実情である。

鉄道は公共交通機関であり、乗客を安全に運ぶ対価として運賃を得ることで成り立つ事業である。
いくら綺麗な写真が撮影されても鉄道会社の儲けにはならず、故に撮り鉄は「お客様」などでは断じてない。

自治体の介入

2021年1月1日~3日まで、山口線で「DL津和野稲荷号」の運転が決定。
終着駅のある島根県津和野町では、前年末から私有地含め各所で撮り鉄が場所取りを開始した。
かねてから撮り鉄の暴挙に頭を痛めていた住民からの苦情により、津和野町は行政権限で撮り鉄の規制を実行。JR西日本と連携し、警告を発した上で警備員を配置するなどの対策を講じた。

すると、逆上した撮り鉄がTwitterで津和野町に対する大規模なネガティブキャンペーンを開始。
「津和野町にはをもって償ってもらう」「町ごと全部燃やしちゃえばいいんじゃないですかね」「津和野に原爆落とせ」など、過激な罵詈雑言が飛び交った。
更に津和野町のWikipediaページも荒らしに遭った。

これらの悪行はTwitterやまとめサイトを通じて世間に知られる事になり、やはり反応は冷ややかであった。
尚、このネガティブキャンペーンは津和野町に実害を与えることなく、不発に終わった。

本件は、撮り鉄の問題行動に自治体が介入した初の事例となった。
これは鉄道会社や住民だけでは撮り鉄の暴走に対処しきれない事を示しており、文字通り「社会問題」としての撮り鉄の存在を明るみにした。

重傷者の発生

2021年4月25日、埼玉県川口市京浜東北線西川口駅で、撮り鉄の男子中学生が同じく撮り鉄の若者に突き飛ばされ、頭の骨を骨折する重傷を負う事件が発生した。
これは若者が別の撮り鉄に言いがかりをつけ喧嘩していたところを男子中学生がスマートフォンで盗撮し、それに気づいた若者が激高して襲い掛かったというもの。
彼らの目当ては、この日運転された臨時列車「あしかが大藤まつり号」であった。

今までも撮り鉄同士の小競り合いによる暴力事件は散発していたが、本件は(少なくとも報道される限りでは)骨折を伴う重傷者を出した初の事例となった。
ただし被害者の中学生も、喧嘩の様子を仲裁するわけでもなく盗撮していたことから、SNSなどで晒す意図があった可能性があり、行為自体は褒められたものではない(先述の通り、盗撮は肖像権の侵害である)。
尚、加害者の若者は電車に乗って逃走したが、2日後に同じ西川口駅で警察官に発見され、逮捕された。

その後

翌日にこのニュースが報道されると、Twitterで撮り鉄たちがとった行動は、被害者を心配するわけでも、加害者を糾弾するわけでもなく、「#もう無理駅撮りできない」なるハッシュタグに乗せて撮影した写真を投稿しあう自慢大会であった。
事件を出汁に自己顕示欲を満たそうとする光景に一般ユーザーからの非難が集中したのは言うまでもない。

代用手段の提案

鉄道模型を用いた撮影

撮り鉄のマナー問題に対して鉄道模型を用いた撮影で済ませてしまうことを提案する者もおり、下記の利点から実際に撮り鉄が模型鉄に流れていく事例が確認されている。この方法では撮り鉄の要望全てを満たすことは不可能ではあるが(撮り鉄は撮影のみを目的としている者は少ない)、案の1つとして一考の余地はあるかもしれない。

利点

  • 撮影を邪魔する車、人、物などがいない。
  • 天候、リフレクション、風景などの調整が可能。
  • どの角度や構図から撮っても危険が無いし、どの角度も構図も容易に撮れる。
  • 新たな塗装のオリジナル車両を開発可能。
  • 引退した車両を撮る事も可能。
  • 他者に配慮する必要がない。
  • 運行ダイヤなどを考慮する必要がない。


欠点

  • 鉄道模型は一般に高価であり、ある程度の経済力が要求される。
  • 非常に緻密な模型は存在するが、万人が実物の代用品として満足できることを保証するものではない。
  • 欲しい車両の模型が存在するとは限らない。存在したとしても在庫があるとは限らず入手困難な場合も。
  • 列車や風景の臨場感を欠く。


撮影専用地の整備

鉄道事業者側が歩み寄る形で駅敷地内に撮影用スペース(TRAIN SPOTTER'S)を設けた例も存在する。

関連タグ

前原誠司:SLを対象とした撮り鉄としても知られる。
カメラ 迷惑行為 大宮レイプ軍団 集団心理 DQN 罵声大会 屑鉄(鉄オタ) 社会問題
描き鉄 模型鉄 鉄道模型 鉄道模型シミュレーター

外部リンク

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