概要
『ポケットモンスター ソード・シールド』に登場する新たな機能。
以前の作品におけるポケパルレやポケリフレを更に発展させたようなシステム。
キャンプ中には手持ちのポケモンと話したり、ポケじゃらしやボールを使って遊べる。
また、常にポケモンと1対1だった第7世代までとは異なり、手持ちポケモンが全て場に出せるため、ポケモン同士の交流が見られる。仲良くしている時もあればケンカを起こす時もあり、その場合は仲裁ができる。
街中だろうが豪雨であろうが建物の中であろうが、ダンジョンやスタジアム内部、水上等の一部の場所以外は設営出来る。
ふれあい
そこら辺をぶらぶら歩いたり走ったりしているポケモンは、照準を合わせて呼ぶ事が出来き、呼ばれたポケモンは元気よくトレーナーの元へ走って来てくれる。
前作で特定のポケモンのある部位に触る行為が問題視されたのか、今作は撫でる等のポケモンに触れるシステムは基本的に廃止されている。(そもそもプラットフォームがSwitchに移ったことにより、文字入力以外のタッチ機能全般がない)
その為、ポケモンとふれあうにはポケじゃらしかボールで遊んであげるしかない。
(ただし、次作の同様の機能であるピクニックではポケモンウォッシュというポケモンに触れるシステムがある。)
ちなみになついているポケモンは呼ばずとも自ら主人公の元へ駆け寄ってきたり、キャンプ開始時にドアップでのぞき込んだり、たまにアイテムを拾ってきたりする。
なお、道路やフィールドで他のトレーナーのキャンプに参加していた場合、ポケモンだけでなくトレーナーに話しかけることも可能で、ポケモンと同様、照準を合わせて話しかけると自分の手持ちのポケモンについて色々と話してくれる。
これは他のプレイヤーのキャンプに参加していた場合でも例外ではなく、ある意味本作において主人公が直接言葉を発する数少ない機会となっている(他にはワイルドエリアで話しかけた時に返答してくれる事例がこれに該当する程度)。同時に+ボタンで自身のリーグカードを渡す事も可能である。設営したテントを確認するには白い煙が上がっているのでカードが欲しい、回復したい場合は自転車を用いて即行で行くべし。
料理
ガラル地方で大流行している不思議な料理・「カレーライス」を作ってポケモンと一緒に食べられる。
食材は市販や野生で生っているきのみや、ワイルドエリア内に点在するやまおとこの行商から購入、ネット通信で移動中のプレイヤーから貰うことで入手可能。
ちなみに天候が雷雨だったとしてもカレーを作れる。
どうやらこの世界の炎は想像以上にタフらしい。
食材はひとつ、きのみは最大10個まで投入することができ(後述のキャンプマスター曰く「最初は好きなように加えれば良い」)、以下の手順で完成する。
- Rボタンを押して団扇を扇ぎちょうどよい火加減にする。
- 適切な速さでスティックを回して混ぜる。
- 最後に愛情を投入する。
個人で作る場合は全力で扇いで混ぜても問題なかったりするが、複数人で作成する際は扇ぐ力と混ぜる力が人数分倍加するため、それなりの加減が求められる。
通信相手が思いきり扇いだり混ぜたりしている場合は自分が扇ぐ・混ぜるのを弱める・止めるなどしてバランスをとろう。
その種類は100種にも及び、作ったカレーライスは「カレー図鑑」という図鑑に登録、ランク付けもされる(ただ100種類と言っても、カレーのグラフィックそのものは25種類ほどしかなく、味付けの違いによるバリエーションによってその25種類を6倍にすることで100種類以上という体裁をとっている)。
作ったカレーの種類が増えると、カレー図鑑に登録されたカレーの数に応じてエンジンシティのゲート前に常駐するキャンプマスターがレア食材や、ポケモンと遊ぶためのおもちゃをくれる。
また、テントの色もここで手持ちの先頭のタイプに対応した色に変えられる(でんきタイプなら黄色、かくとうタイプなら茶色など)。
また、カレーの出来栄えに応じてリーグカードの編集で使用できる顔の表情が解禁されていくので、カードの編集に拘るのならカレー作りもこまめにこなしておくと良い。
ワイルドエリアであればインターネット通信で他プレイヤーのキャンプに参加、もしくは自分のキャンプに他のプレイヤーを招待することで、最大4人で同時にポケモンたちと交流を深められる。
ワイルドエリア外でもNPCがキャンプをしている場合があり、此方は他人のポケモンに話しかけて遊ぶ事も可能で、カレーを作る際は木の実だけを選んで加えれば良い。設営者や他のネットプレイヤーともとも対話させられる。
カレーライスはなつき度に相当するなかよし度を上げられる他に、パーティ全体の状態異常、HP、ひんしを回復してくれる上に経験値まで貰えるという優れもの(流石にHP・PPの回復量は出来栄えによって変わるが、これらの効能は必ず発揮される)。
フィールド上でタダで手に入るきのみとキャンプを張れる環境さえあれば作れるので、活用してみるのも良いだろう。少なくともフィールド上での回復アイテム代は大幅に浮く事は間違いない。所持金が少ない序盤であれば猶更である。
ウインナーやハンバーグ、食パン…などなど多種多様な食材が揃っており、現実のカレーさながらに様々なカレーを作る事が出来る。それにしてもゆで卵や肉類、フライ類は一体、何を使用しているかどうかについては詳細が明かされていない。
出来上がるカレーは先頭のポケモンによっては大盛りになったり、複数個に増えたりと様々な変化を目の当たりに出来る。レシピも美味しそうなものから予想の斜め上を行く物がある。
例えば、ふといながねぎを入れると刻み葱をいれたものではなく、ぶっといネギが皿に乗ったカレーが出来たり、インスタントめんを使うとインスタントめんカレー…要はカレー味のカップヌードルとなる。もうカレーライスじゃないじゃん!
味は入れるきのみで決まり、無名・からくち・しぶくち・あまくち・にがくち・すっぱくちの6種。
きのみにはそれぞれどんな風味がするのかが書かれているので、それを元に自分の作りたい味を決めると良いだろう。
なお、ポケモンは性格によって好みの味が存在するが、カレーは例外のようで、どのような味付けにしてもちゃんと食べてくれるのでご安心を。
カレーの素材
素材 | 完成するカレー | 備考 |
---|---|---|
あらびきヴルスト | ヴルストカレー | ソーセージの一種。ボイルして食べる |
ボブのかんづめ | ジューシーカレー | ステーキハウスボブが売り出した瓶詰め缶詰。ジューシーな何らかの肉をフォンドヴォーで煮詰めたもの。『剣』限定 |
バックのかんづめ | リッチカレー | シーフードレストラン防波亭のバックという人物が売り出したアンチョビ系型の缶詰。海鮮レストランで出したものから高級魚貝類の類と推測。『盾』限定 |
マメかん | マメだくさんカレー | たくさんの豆が入った缶詰め。豆を煮込む事で甘めの味付けになる |
しょくパン | トーストカレー | カレーを塗ったトーストではなく、カレーライスの上にトーストが乗ったカレーになる。カレーが付いた皿を拭くのにも役立つ |
パスタ | パスタカレー | カレーパスタではなく、ライスとパスタのハーフカレーが出来上がる |
キノコパック | きのこカレー | 恐らく本物のキノコがたくさん入ったパック |
しっぽのくんせい | あぶりテールカレー | ヤドンの尻尾の燻製。ガラル地方には生息していないので恐らく輸入品…かと思われていたが… |
ふといながねぎ | ねぎもりカレー | 刻んだネギではなく、でかいネギがダイレクトに乗ったカレーが出来上がる。ガラルカモネギが愛用している植物の茎と同一かは不明 |
とくせんリンゴ | アップルカレー | 形も艶もいい特選のリンゴ。名前とは裏腹にワイルドエリアに落ちており、出来上がるカレーはでかい切り身が乗せられた物 |
かぼそいホネ | ボーンカレー | 旨味を引き出すための素材。出汁だけと思いきや、出来上がるカレーにもダイレクトにinされている |
ポテトパック | イモごろごろカレー | 辛味を打ち消してマイルドにする素材で、恐らく本物のジャガイモ |
みずべのハーブ | ミックスハーブカレー | 要するにワサビ。カレーの香りに彩りを追加する。水辺近くの岸で摘むことが出来る |
やさいパック | ベジタブルカレー | 生野菜の詰め合わせ。野菜がダイレクトに乗せられたカレーが出来上がる |
フライもりあわせ | ミックスフライカレー | 何の変哲も無いフライ料理だが素材は不明。揚げてから時間が経っているので少し脂っこい |
ゆでタマゴ | ゆでタマゴカレー | ラッキーの物である事が窺える大きめの卵。カレーのクオリティを上げてくれる |
フサパック | トロピカルカレー | 恐らくトロピウスの首の果実。煮込んでトロトロになったフサはトロピカルなアクセント |
モーモーチーズ | チーズまみれカレー | 恐らくミルタンクの乳から作られたチーズ。カレーにコクを与えてくれる |
スパイスセット | スパイスカレー | 50種を超えるスパイスのセット。とても辛いらしい |
しんせんクリーム | ホイップカレー | 何の変哲も無いホイップクリーム。カレーの辛さ防止 |
レトルトカレー | デコレーションカレー | 完成されたルーを使ってミスを防ぐ初心者用の素材らしい |
ヤシのミルク | ココナッツカレー | ナッシーの実…ではなく本物のヤシを使ったミルク。上品な甘さが人気 |
レトルトめん | インスタントめんカレー | 要するにカップラーメン。これを素材にするともはやカレーライスでは無くなるが、意外にカレーとマッチする |
レトルトバーグ | ハンバーグカレー | やはり素材が不明なレトルトハンバーグ。迷った時は入れておけば間違いない |
キョダイパウダー | キョダイマックスカレー | マックスレイドバトルで入手可能(食材屋からは購入できない。通信時に稀に他のトレーナーから貰えることもあるが、確率は低い)。その名の通り、カレーを巨大化させる事ができるパウダー |
余談
「なぜ舞台のモデルがイギリスなのにカレーが出てくるんだ?」という声もあるが、イギリスにおけるカレーの歴史は意外に古く、少なくとも17世紀頃には既にカレーが食されていたことが判明しており、実に300年以上もの長きに渡って人々の間で親しまれた、一種の郷土料理のようにもなっている。
現在のイギリスにおいてもカレーは非常に人気のある料理であり、今や国民食とまで言われるほど広くイギリス人の間に浸透している。それを鑑みればガラルでカレーがブームになっているという設定もこじつけ等ではないと言えるだろう。
ちなみに、イギリスでインド料理の一種であるカレーが食べられるようになったのは、嘗て大英帝国がインドを植民地として支配していた際に、現地に出稼ぎに出ていた英国人によってレシピが持ち帰られたことが切っ掛けだったとされている。
さらに、日本のカレーライスはイギリスから伝来したカレーが元になっていると言われている。イギリスをモデルにした日本のゲームで取り入れることの意義は意外と大きいのかもしれない。
食材のうち、「ボブのかんづめ」「バックのかんづめ」は、それぞれのバージョン限定となっている。
このため、図鑑を完成させるためには食材を交換してもらうか他トレーナーのキャンプに参加しなければならなかった。
だが、2020年3月下旬の期間限定ピックアップレイドで行われたバージョン違いダイマックスバトルの報酬において、これらを大量入手出来る確率が上がった(通常個体では不可)。
完成した際のカレーのイラストだが、結構美味しそうに描かれているため、プレイする時間帯によってはリアルでお腹の方にもダメージが入ることも。
特に夜間にプレイしているとお財布にもおなかにも宜しくないことになりかねないので注意した方が良い…かもしれない。…まぁミックスハーブカレーやホイップカレーなど絶対に食べたく無いカレーもあるが…
『冠の雪原』ではとあるポケモンを出現させるための条件のの1つにもなっている。詳細はリンク先を参照。
『ポケットモンスター ソード・シールド 公式ガイドブック 完全ストーリー攻略+ガラル図鑑』掲載の公式クリエイターインタビューで大森滋が語ったところによると、ポケモンにアウトドア要素を取り入れたいために実装されたシステムのようで、カレーは杉森建の拘りによるラインナップとのこと。
Pixiv内のポケモンキャンプ
描き手に応じて多数のパターンがある。
ほのぼのしたものから、
悲惨な状況になっているものも。
中にはどっかで見た事あるのも。