概要
森や草原、山や川、海等、あらゆる場所に生息する彼らにも当然ながら生態系は存在する。
その関係は食物連鎖における「食う」、「食われる」のそれから共生、寄生。更にはライバル関係まで実に様々である。
人間もこの生態系に関与しており殆どの場合「食う」側に位置しているが、そちらについては食用ポケモンの記事を参照。
人間が「食われる」側になる例としてはゴーストタイプのポケモンに生気を吸い取られる例が多いが、直接的な捕食を示唆しているポケモンにはノクタスやキュレム、アクジキングなどが挙げられる。
捕食関係はモチーフを参照していることが多く、有利なタイプを有していても勝てるとは限らないようである。
また、ポケモンそのものを捕食する例もあれば、ポケモンから生成される副産物を食べるポケモンもおり、中には共生関係を築いている個体も少なくない。
当記事ではポケモン図鑑の説明や、Newポケモンスナップの描写等で明かされたポケモン達の生態系について記して行く。
食物連鎖
被捕食者 | 捕食者 | 備考 |
---|---|---|
キャタピー、ビードル、コフキムシ、カジッチュ | 鳥ポケモン | カジッチュはリンゴの振りで身を守る。 |
虫ポケモン | タルップル | |
コイキング | ピジョット、プルリル | 『Newポケモンスナップ』ではコイキングがプルリルに海底に引きずり込まれる様子が確認出来る。 |
コラッタ/ラッタ | オニドリル・アーボ・オオタチ・ヤングース/デカグース | コラッタ/ラッタは天敵が多い。 |
オオタチ | グラエナ | 『NEWポケモンスナップ』で追いかけ回される姿が描かれた |
カラカラ | バルジーナ | ガラガラに進化すると仕返しとばかりに骨を投げ付けるらしい |
アローラロコン、アローラサンド、マンムー | ニューラ/マニューラ | |
ヤブクロン/ダストダス | ベトベター/ベトベトン | アローラ地方に持ち込まれたベトベターとベトベトンはヘドロではなくゴミを主食とした末に変異を起こした。 |
ナックラー | メグロコ | 最終進化形になると両者は共生関係になる。 |
ヤドン | シェルダー/パルシェン | シェルダー/パルシェンの目当てはあくまで尻尾でヤドン本体ではない。 |
シェルダー | オムスター、ワシボン、ハギギシリ | |
タッツーの卵 | トサキント | |
トサキント | ギャラドス | |
ヒトデマン/スターミー | ネオラント他魚ポケモン | |
オムナイト/オムスター | アバゴーラ、アーケオス | |
ヒマナッツ | オニスズメ | |
ミノムッチ | テッポウオ | 『LEGENDSアルセウス』の図鑑で明かされた。 |
ケムッソ | スバメ、ムックル | 『ポケモン不思議のダンジョン』第二作ではオオスバメとケムッソが組んだチーム名が「タベラレル」となっている |
ノズパス | メタング | メタングは時速100㎞のスピードで襲い掛かるが、ノズパスも一瞬で地面に潜り逃走する |
ホエルコ/ホエルオー | サメハダー、ダダリン | 小さいホエルコはサメハダーの餌食になり、大物を好んで狩りをするダダリンはホエルオーすら襲う。 |
ハヤシガメの木の実 | 不特定 | アニメではドングリのような形をしていた。 |
チェリンボの玉 | ムックル他鳥ポケモン | 進化した後に自切されるので、いずれはついばまれる運命にある。 |
ミツハニーの蜜 | アゲハント、ガーメイル | 図鑑でミツハニーを捕食すると書かれていないが、前者は彼らを追い払って花の蜜を独占、後者は彼らが集めた蜜を強奪する。 |
ユキカブリの木の実 | ガラルダルマッカ | アイスキャンディのような食感の木の実はガラルダルマッカの好物。 |
バスラオ(赤・青) | オトシドリ、ヘイラッシャ、その他不特定 | 乱暴者とされるバスラオも、より強いポケモン達にとってはエサに過ぎない。 |
アイアント | クイタラン、サダイジャ | |
バニプッチ | オニゴーリ | |
チョボマキ | カブルモ | 通信交換すると進化する両者だが、カブルモはチョボマキの天敵。 |
ホルビー | カエンジシ、アーマーガア | |
メレシー | ヤミラミ | ガバイトの蒐集対象でもあるためメレシーを捕食するヤミラミはガバイトの攻撃対象。 |
鳥ポケモン | ガブリアス、デンチュラ、シャリタツ&ヘイラッシャ | シャリタツとヘイラッシャは互いに足りない体躯と知能を補うべく協力して狩りを行う。 |
サニーゴ、バチンウニ | ヒドイデ/ドヒドイデ | 折れたバチンウニの棘を食べようとするヒドイデは帯電に気付かず痺れてしまうこともある。『NEWポケモンスナップ』ではパールルにも襲いかかっている。 |
ヒドイデ/ドヒドイデ | ハギギシリ | |
ヨワシ | ジュゴン、キャモメ/ペリッパー、ホエルコ | ペリッパーは1度に30匹、ホエルコは1トンも食べる。同時にヨワシ自身、ポケモン界の海洋食物連鎖の最底辺にいる事が窺える。 |
ケイコウオ | キャモメ | こちらもキャモメの餌として認知されている |
ラブカス | ペリッパー | 特に群れから逸れた個体が狙われるらしい |
タマタマ | ピジョン、マケンカニ | マケンカニにはねんりきで対抗している |
アブリー | クヌギダマ、イトマル | |
シキジカ | ルガルガン | シキジカは畑の新芽を荒らすため、ルガルガンに見張りを任せる農家も多い。 |
アマカジ | エイパム、鳥ポケモン | オンバットやヨクバリスにも主食の果実と誤認され襲われることがある。 |
ヤトウモリ | オンバーン | 直接的な説明は無いが、雑食化したオンバーンは隠れたヤトウモリを探していることから、捕食対象の一匹であることが推測できる。 |
メテノ | レックウザ | 直接的な説明は無いが、オゾン層に棲むポケモンは現状この2種のみで、メテノは被食者であることが明示されており、レックウザは塵や隕石を食べるとされる。 |
サシカマス | ウッウ、カイデン | ウッウはたまにピカチュウも襲うが誤飲であり捕食対象ではない。 |
キャモメ | カマスジョー、ファイアロー | カマスジョーには水面近くを飛行中に狙われ、ファイアローにはキックで撃ち落とされる。 |
ゼニガメ | サメハダー | 『NEWポケモンスナップ』より。 |
むしポケモン | デリバード、コロモリ、ヤトウモリ、ラランテス、タギングル | デリバードとタギングルは雑食でむしポケモン以外も食べる。 |
ポケモンのタマゴ | アーボ、ニューラ、フォクスライ | |
マーイーカ | チョンチー | |
タマンチュラ | ストライク | ワナイダーに進化するとフィールド上で縄張り争いを繰り広げるなど拮抗した力関係になる模様。 |
キョジオーンの塩 | 不特定 | 現実の生態系でも塩は多くの動物にとって必要不可欠である。 |
カヌチャンのハンマー | 金属を食するポケモン | 誰かは特に明言はされていない。最も候補に挙がる2系統はパルデア本土には生息していない。 |
キリキザン、アーマーガア? | ナカヌチャン/デカヌチャン | 厳密には捕食とは言い難いが、体を構成する金属がハンマーの材料とされる(アーマーガアは推定)。 |
ウミディグダ | ミガルーサ | 直接的な説明は無いが、ウミディグダが捕食生物であるミガルーサの匂いに反応し身を隠すことから、捕食対象の一匹であることが推測できる。 |
小型ポケモン | アリアドス | アニポケDP編ではコラッタ、ジグザグマ、ポッポ、『NEWポケモンスナップ』ではアマカジを捕らえていた。 |
尚、地面に落ちているならば腐った物も喜んで食べるコソクムシは海底の掃除屋として重宝されている為、自然界ではスカベンジャーとしての地位を築いている。
共生関係
ヤドンの尻尾にシェルダーが噛み付くことでヤドラン、頭に噛み付くことでヤドキングに進化する。
進化後のシェルダーはヤドンの甘みを啜る為に巻貝状に変化し、栄養が足りないためヤドンの食べ残しを餌にする。ヤドンは尻尾を釣りに使えなくなる代わり、各種能力が向上する。
餌の食べ残しを狙ってテッポウオがコバンザメの如くマンタインに貼り付くが、当のマンタインは気にしておらず、むしろ進化を促される作用もある。
- ドダイトスと小型ポケモン達
多くの小型ポケモンがドダイトスの甲羅の上に集まって営巣及び生活。中にはドダイトスの背中の上で生まれ、そのまま一生を終えるポケモンもいる。
バネブーはパールルの作った真珠を身につけ、サイコパワーを強める触媒としている。
宝石を愛でる習性を持つガバイトは、メレシーを天敵のヤミラミから守り保護する。
他の種には非常に凶暴な彼らだが、お互いに対してだけは友好的。ダダリンが体にクズモーを棲まわせる事も。
進化前のナックラーはメグロコの好物だったが、お互いに最終進化形になると一転して共同で狩りを行う関係になる。
フライゴンが砂嵐で獲物の動きと視界を封じ、ワルビアルが仕留める。獲物は両者で山分けにする。
カバルドンの排砂穴にはよく大きめの石が詰まるが、イシズマイはそれを巣として使う為に掃除する。その為、イシズマイが外敵に襲われた時はカバルドンが護るという。
ヤブクロンが主食のゴミを分解しゲップとして吐き出す毒ガスは、マタドガス(ガラル種)の大好物。ペアで活動する事で、結果的に環境も改善される。
知能は高いが小さくて非力なシャリタツは、身体は大きくて力は強いが知能の低いヘイラッシャを指揮する事でそのポテンシャルを最大限に引き出す事が出来、ヘイラッシャもそんなシャリタツを「親分」と慕って口内に複数住まわせると言う、理想的な共生関係を築いている。
対立関係
基本的にはライバル関係にあるが、図鑑でアローラ地方では何故か結構仲が良いと解説されている。
図鑑でもライバルと明言されており、『XY』での群れバトルでも互いに攻撃し合う程。
海上で両者が出会ったが最後、激しい争いが始まる。
餌を巡って空中戦を繰り広げる。パルデア地方では高高度を優雅に舞うガブリアスが見られるが、ボーマンダの姿は(ソフト限とは言え)野生では見られない。生存競争に敗れたのであろうか?
ガラル地方の山岳では生息地が重なる為、よく争う姿が目撃される。
住処の山を整地する習性を持つボスゴドラは、とにかく何でも壊すバンギラスを敵視しているらしい。
というかバンギラスの方に誰にでも喧嘩を仕掛ける習性があるらしい。下手に強いので大変に厄介な存在である。
両者の決闘は絵画になる程有名。
勝った方が負けた方を食べる為、食物連鎖にも含まれる。
住処となる海底の沈没船を巡って争う関係。尚、負けた方が餌になる為に両者の関係もまた食物連鎖の捕食者、被捕食者のそれとなっている。
- ひがしのうみのトリトドンVSにしのうみのトリトドン?
色の異なるトリトドン同士が出会うと激しい争いが始まる。色違いのトリトドンの可能性もあるが、東西で色の違う両者の可能性の方が高い。
先述の通りアローラではカイロスとヘラクロスの仲が良いため、クワガノンが2匹の共通の敵になっている。
同じイキリンコ同士でも羽毛の色で見分けられる群れの派閥で争っている他、ヤヤコマも他の派閥のイキリンコ同様に敵視しており街で互いに縄張り争いを起こした記録もある。
食べ物やポケモンの卵を盗む習性を持つフォクスライを、牧羊犬であるパルスワンが撃退する。
エサを巡る争いは苛烈だという。
アーマーガアはパルデア地方において、ハンマーを強化したいデカヌチャンから撃墜の脅威に晒されている為、タクシーの役目を担えない。力関係ではデカヌチャンの方が上らしい。
デカヌチャン系統はアーマーガア以外の鋼タイプも狩るらしいが、生息域的にドータクン系とは共生している模様。強度で劣る青銅には興味がないのであろうか?
両者は仲が悪く、出くわすとケンカになる。
クレベースは基本的に立ち塞がるものは押し潰して進むが、カチコール達を乗せて陸を渡る際に限りハルクジラの群れとの争いを避けていることから、相応に強力な競争相手と認識していることが窺える。
オンバーンは夜になるとなんとサザンドラを襲撃することもあるとのこと。
一方で明るい時間帯の際は逆にオンバーンが戦いを避けることから現実で言うカラスとフクロウのような関係なのかもしれない。
蛇に睨まれたカエルよろしく、アーボックに怯えてフシギバナが逃げ出す姿がNEWポケモンスナップで確認できる。
「砂の悪魔」と呼ばれる程凶悪なドラピオンだが、カバルドンが相手になった時は大人しく引き下がるという。まあ、どくタイプはじめんタイプに不利だし……。
ヤミカラスは光り物を収集する習性があり、同様の性質を持つニャースやガバイトが持っている光り物を奪ったり盗んだりすることがある。
対戦面
ポケモンは相性のある対戦ゲームなので あるポケモンが増えると、それが弱点となるタイプは大いに影響を受ける。
例としてファイアローが登場した頃の対戦環境は、格闘・草・虫タイプなどは大きく数を減らした。また、ドラゴン対策として氷技が流行ると それが弱点となる草・飛行・地面タイプもついでに狩られるなどの巻き添えを受けることがある。
興味深いのは、飛行対策としての氷が増えた結果、草タイプに厄介な飛行タイプが居なくなり、結果的に数を増やすこともある。しかし、一方で強力な地面タイプが居るとその対策としての氷が入り、氷に弱い草ポケモンが数を減らしてしまうこともある。
その他
公式で厳密な直接対決が描かれていないが、縄張りの山を整えるボスゴドラと荒らすバンギラスの生態は真逆であり、ポケモンXYでは進化前の野生個体やメガシンカに必要なメガストーンがどちらか一方のバージョンでしか手に入らないなど対のポケモンとして扱われている時期があった。
ドラメシヤはウデッポウに良く噛み付くが、別に食べる心算は無く、生前の食性の名残だとされている。
デリバードのように共生関係とは言い難いが、エサを分け与える(あるいは餌で敵の注意を引いてポケモン達を敵から守る)利他的行為を見せるポケモンもいる。
関連タグ
マッシブーン:体液を啜る能力を持つが、アニメ版ではカビゴンすらもその対象として描かれている。
アクジキング:コイツは生き物から無生物までなんでも食べる。