基礎データ
全国図鑑 | No.0959 |
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パルデア図鑑 | No.281 |
ローマ字表記 | Dekanuchan |
タイプ | フェアリー / はがね |
分類 | ハンマーポケモン |
高さ | 0.7m |
体重 | 112.8kg |
せいべつ | 100%♀ |
特性 | かたやぶり/マイペース/わるいてぐせ(隠れ特性) |
タマゴグループ | ようせい |
各言語版での名称と由来
言語 | 名称 | 由来 |
---|---|---|
日本語 | デカヌチャン | でかい+鍛冶(かぬち)+~ちゃん(指小辞) |
英語・スペイン語・イタリア語 | Tinkaton | tinker(鍛冶屋)+dingdong(金属のオノマトペ、キンコン)+ton(トン)+gigaton(ギガトン) |
ドイツ語 | Granforgita | gran(スペイン語で偉大な)+forge(英語で鍛冶屋)+-ita(スペイン語で指小辞) |
フランス語 | Forgelina | forger((鉄を)鍛える)+-elina(イタリア語で価値のある女性) |
韓国語 | 두드리짱 | 두드리다(叩く)+대장장이(鍛冶屋) |
中国語(簡体字) | 巨锻匠 | 巨+锻(鍛える)+铁匠(鍛冶屋) |
中国語(繁体字) | 巨鍛匠 | 巨+鍛(鍛える)+鐵匠(鍛冶屋) |
進化
カヌチャン→ ナカヌチャン(Lv.24) → デカヌチャン(Lv.38)
概要
カヌチャンの最終進化形。本体は髪の量が大幅に増え、むっちりした肌質も相まって、さながら桃色の原始人である。
自慢のハンマーはナカヌチャン時代からさらに大きく立派なものになり、重さも100kgを超えた。ハンマーを含めた重さを112.8kgとするなら、ハンマーは本体の10倍前後の重量があるといえる。
そんな重たいハンマーを軽々振り回すほどのパワーを得ただけでなく、知能も高く性格も豪快になり、ブリザポスよろしく欲しいものは力ずくで奪い取って住処に持ち帰る。
ガラルでは空の王者であったアーマーガアはパルデアではめっきり姿を見せないのだが、それはデカヌチャンが地上から岩をハンマーで殴り飛ばして撃ち落とそうとしてくるため。
正確には図鑑上で彼らの天敵が誰かの明言はないのだが、両者の図鑑説明や公式映像を照らし合わせても、まずデカヌチャンで間違いはないだろう。
わざわざ撃ち落とす目的も彼女らの生業から想像がつき、パルデア地方ではキリキザン系統も負けず劣らずの被害にあっている模様。
結果パルデアのそらとぶタクシーは、はがねタイプを持たないイキリンコが担う事になっており、同じ理由でココガラやアオガラスは野外でも普通に見かける。
野生下においてはナカヌチャン達を率いる群れの主力・リーダーとして、狩りでも自衛でも活躍し、カヌチャン達に鍛造技術を教えたり、デカいハンマーを持ったまま獲物に忍び寄る技量も持っているらしい。
寝る時はハンマーを倒して、その上で足を組んで眠るが、主となったトレーナーにすらハンマーは触られたくないようで、ウォッシュしようとするとやめろと言わんばかりに手を前に出して嫌がる素振りを見せる。
色違いもハンマーと金属製の腰蓑が赤茶けて、まるで錆びたような色合いになる。デカヌチャン本体の色が全く変わらないので、系統としては枕木の色だけが変わるネッコアラに近い。
英名はTinkaton。おそらくTinker(修理屋あるいは困ったさん)+t(重さの単位)に鍛冶屋が鉄を打つイメージを重ね合わせたものと思われる。なお、Tinkerはティンカー・ベルの由来になった単語であり、デカヌチャンの持つフェアリータイプにも引っ掛けているのかもしれない。
ドイツ語名の「Granforgita」は「gran」(偉大な)+「forge」(鍛冶屋)に由来。
フランス語名の「Forgelina」も同様に「forge」(鍛冶屋)に由来。
ゲームでの特徴
その可愛いらしい外見に加え、優秀なタイプや専用技に特性、フェアリーキラーという貴重なポジションが影響し、旅パのお供として非常に優秀で人気が高い。
一方、ハンマーがあまりにデカすぎるため、イベントバトルでは多くの相手がハンマーに隠れてしまい、演出面で少々味気なくなってしまうのが玉に瑕。
性能
HP | 攻撃 | 防御 | 特攻 | 特防 | 素早さ | 合計 |
---|---|---|---|---|---|---|
85 | 75 | 77 | 70 | 105 | 94 | 506 |
鋼・フェアリーという強耐性同士の複合タイプを持つ上、いかにも鈍足パワーファイターといった見た目に反して、実は素早さと特防が高めという外見詐欺のような性能。
特化サザンドラの「だいもんじ」ぐらいなら耐久無振りでも確定2発に抑えることができ、そこに「ステルスロック」のスリップダメージが加わっても13/16で耐える。
防御はやや低めだが、HPと優秀な耐性のお陰で物理耐久も割とある。物理耐久に厚い調整ならA特化ミミッキュの「つるぎのまい」1積みテラスタル「シャドークロー」ぐらいは確定で1耐えしてくれるので安心。
この為、守りに関しては盤石と言える。
素早さは準速で「こだわりスカーフ」を巻けば最速ドラパルト+6の219に達する。後述から「こだわりスカーフ」型はメジャーとは言えないが、覚えておいて損はない。
通常特性はどちらも攻撃性能が高く、かたやぶりはミミッキュのばけのかわを無視し、マイペースはいかくを無効化する上に、味方の「いばる」を受けて混乱せずに低めの攻撃種族値を底上げできるというダブルバトル向きで、どちらも優秀なため用途に応じて使い分けるといいだろう
逆にわるいてぐせは上記2つと比べるとイマイチ使いどころに乏しい。逆に言えば隠れ特性を狙う必要がない為、通常特性2つのどちらかで運用していくのがベターだろう。
最大の特徴は何といってもはがねタイプの専用技「デカハンマー」。
威力160・命中100というギガインパクトすら超える性能でありながら、デメリットは「『この技』は連続では使用できない」という些細なものである。
具体的に言うと攻撃特化させて放った場合、持ち物補正なしでグラードンのA特化「じしん」に匹敵する破壊力がある。これにはがねテラスタルが乗った日には、はがね弱点はひとたまりもないだろう。
この為、『対他フェアリータイプ用のフェアリータイプ』として使われる事が多い。
ただし、この性能が大前提なのか、設定・外見に反してデカヌチャンの基礎攻撃力はクレッフィ以下とかなり低い。
もうひとつの一致技であるフェアリー技に関してはしっかり「じゃれつく」を覚えるが、上記の通り攻撃力がそこまで高くないのでデカハンマーほどの火力は出せない点には注意。
A特化の「ねこだまし」+フェアリーテラスタル状態のじゃれつくで、H4振りカイリューがやっと確定1発なくらい。
こうした明確なデメリットから、基本的には「デカハンマー」を徹底的にぶち込む立ち回りになりやすく、ザシアンやメガクチートのような戦い方は難しいといえる。
そのため一芸特化……ということもなく、実は両壁ステロや「ちょうはつ」「アンコール」「でんじは」を用いた場作りもできる(かたやぶりならサーフゴーにも当てられる)など、職人らしくなかなかに器用。
「スキルスワップ」も習得できるため、かたやぶりならサーフゴーの「おうごんのからだ」を奪ってしまうことも可能。
意外と高いすばやさも活きてくるうえ、「ねこだまし」「イカサマ」「はいよるいちげき」「はたきおとす」「がんせきふうじ」といった攻撃ついでに補助がついているような技も多く覚えるので、とつげきチョッキを持たせるのも面白い。
前述の通り地面と炎ぐらいしか弱点が無く相手の選択肢を狭める事が出来るメリットの方が大きい。しかし、地面技はサブウェポンとして搭載されている事が多くその点には注意。
特攻もほぼ誤差の範囲であるため特殊技も候補に挙がるほか、攻撃後の隙を埋められる「まもる」や積み技の「つるぎのまい」なども習得できるため、立ち回りで困ることはないだろう。
思い切って攻めはデカハンマー一本、他の技はサポート要員にするのも面白いかもしれない。攻撃をする場合でも割と高めな素早さもあり、先手を取れそうならそのまま一発、交代されたなら先手で一発入れてデカハンマーという動きができる点も利点。
その他覚えるはがね物理技は「メタルクロー」「ヘビーボンバー」「ハードプレス」の3択。どれもクセがあり、安定の「アイアンヘッド」は覚えないが、あくまでデカハンマーありきのポケモンなので、無理せず鋼技は一つに絞ってもよい。
「アイスハンマー」も覚える為、じゃれつくでは物足りないカイリューやガブリアスの4倍弱点を突いて確定一発で沈められる対抗策として忍ばせるのもアリ。素早さが下がってしまうのも痛いが、一度手持ちに戻してしまうというのも手。
性格はいじっぱりやようきが主流で、「殴れる起点型」としてASベースで育てることが多い。
テラスタイプはデカハンマーのさらなる火力を追求したはがね、微妙な「じゃれつく」の火力を補強したフェアリー、一致技範囲を補完できるほのおが主流。
技やタイプの関係上、あまり気を衒った運用は汎用性が低くおススメできないが、元のタイプが非常に優秀なため、あえてテラスタルを切らないのも手である(これはクレッフィにも言える)。
ランクバトルでは通常火力を「デカハンマー」一本に絞った上述の「かたやぶり」サポート型が主流で、シリーズ1ではHPととくぼうに特化し「はたきおとす」「でんじは」「ステルスロック」等を入れたタイプが有名。「かたやぶり」で体が黄金だろうが清められていようがお構いなく状態異常技や設置技を使えるポケモンとしてその地位を確立した。
当初から余りにもガブリアス、カイリュー、セグレイブ、カバルドンなどに「じしん」で包囲されていたため、シーズン2には早くも「ふうせん」型やひこうテラスタル型が主流化。
しかしシリーズ3になるとテツノドクガ、イーユイといった苦手が居並ぶ環境となったため、シーズン5では使用率が40位台まで低迷。
それでも、シーズン6辺りになると上位層の間で一周回ってはがねテラスタルでようきHSベースの「デカハンマー」「でんじは」「アンコール」「ステルスロック」起点作り型がよく使われるようになっている。最終日やその近くにはいじっぱりHAベースの「とつげきチョッキ」みずテラスタル型が上位層で使われていた。この型は裏から投げることで受け出しがしづらいという利点がある。
シリーズ8では伝説のポケモン、幻のポケモン、パラドックスポケモンが使用不能なため使用率挽回といきたいところだったが、不利対面であるアカツキガチグマ、初期環境には存在しなかったはがね枠の競合であるブリジュラス、同じくフェアリーの競合であるアシレーヌの存在が厄介で、使用率が伸び悩んでいる。それでも、「ふうせん」「アンコール」型が対グライオン兵器として使われる場合があり、刺さると強い。しかもデカヌチャンはグライオンの素早さ種族値に1迫る種族値94なので、相手が最速でない限り最速個体で抜くことができ、そうすれば上から「デカハンマー」で大ダメージを与えられる。
シーズン24最終8位に王道のひこうテラスタル「ふうせん」「かたやぶり」「アンコール」「つるぎのまい」が残る辺り、実力は確かなものがある。
なお、身体ではない鋼鉄ハンマーを振るう性質上、「アームハンマー」「クラブハンマー」「ウッドハンマー」は覚えない。
設定通りわざマシン習得の「うちおとす」で鳥ポケモンも地面に落とせるが、威力と補完の関係から実戦には耐えず、地味な所では「じならし」は覚え「じしん」は覚えないので注意。
テラレイドバトルでは
テラレイドバトルでも当初は有望株の1匹と見られており、「リフレクター」「ひかりのかべ」で耐久を高めた上で「つるぎのまい」やなどを積み、下地が整ったところで代名詞の「デカハンマー」でぶん殴るという、初心者でも非常に分かりやすい立ち回りで人気があった。特性「マイペース」により、「いかく」が効かず、火力を積んでも「こんらん」で自傷しにくいこと、はがねタイプを複合しているため、積みキラーの「クリアスモッグ」が無効になるなどの利点もあった。
だが研究が進むにつれ、「こうげき4倍の『デカハンマー』程度では★5以上のボスは倒せず、連発しなければいけないのに仕様上不可能なので火力が頭打ちになる」点、「テラスタルするのに最低3回は攻撃する必要があり、『はいよるいちげき』を使ってデバフを撒きつつチャージしたいが命中率が不安である」点、「すばやさこそ低いが火力耐久共に安定し、技も連発できるドドゲザンがいる」点などが懸念され、現在では評価を大きく落としている。フェアリータイプなのに「ミストフィールド」を覚えず、状態異常対策ができないのもマイナス。
★4程度ならハンマーの一撃で終わらせられるが、★5以上では他のポケモンに任せるべきだろう。
使用トレーナー
※:ちなみにアーマーガアも手持ちにしている。
番外作品
ポケモンユナイト
7月21日~8月1日で開催されたクイックバトルイベント『防衛パニックパレード』で登場。
イベント内容は「3方向から攻めてくる相手のポケモンから本陣にいるデカヌチャンを守り切ろう」というもので、デカヌチャンのHPが0になるとゲームオーバー。
……この告知を見た人々はデカヌチャンの生態などから「もう全部あいつ一人でいいんじゃないかな」と思う人々はいただろうが、このイベントのデカヌチャンは野生ポケモンに対し攻撃はするものの、ダメージはかなり低くデカヌチャンだけで倒しきることはまずない。
因みに、どうしてデカヌチャンが野生ポケモン達に襲われているのかというと、デカヌチャンが彼らを挑発したからという自業自得なものである。伝説のポケモンもいるのに無謀すぎる。
そして2024年12月12日、とうとう自分自身も参戦することとなった。
技などの詳細は未定。だが、紹介映像の中ではデカハンマーやアイスハンマー、ドレインキッスらしき技を使用している。
ようこそ!ポケモンカフェ〜まぜまぜパズル〜
8月21日からスペシャルデリバリーに登場。ちなみにカフェの帽子とスカーフは手持ちのハンマーに付けている。
ポケモンマスターズ
ポピー&デカヌチャン
チリ&ドオーに続き、2024年5月16日にタイムアタックイベント「つよくてすごいのです!」と共に実装。はがねタイプのアタッカーロールで、EXロールはスピード。詳細はポピーのデカヌチャンにて
アニメ版
アニポケ・リコとロイの旅シリーズ
- ポピーのデカヌチャン
- 本編では55話から登場。詳細は当記事にて
放課後のブレス
第1話「息をふく」にて、生徒の手持ち個体が登場。コレクレーのコインを取った野生のアーマーガアを見るや否や、目を輝かせて襲いかかった。
余談
仮にそらとぶタクシー文化が根強いガラルに彼女らが外来種として侵入してきた場合、そらをとぶタクシーで運行しているアーマーガアが襲われ、客と乗務員が被害に遭い、墜落した場所によっては二次被害が出る恐れがあるため、ポケモン界の侵略的外来種、特定外来生物になっていたのかもしれない。
このことから「『剣盾』のリメイクが将来的に出ても、デカヌチャンは出禁になるのでは?」という冗談めいた意見もある。https://twitter.com/Pokemon/status/1643327700839325698
ちなみに、デカヌチャンを連れ歩き状態にするとアーマーガアに襲われない、というのが一部で話題になったが、他のポケモンからも襲われなかったところから、単純にデカヌチャンがデカ過ぎてポケモンのプレーヤー認識が阻害されただけだと考えられる。
やっぱりデカヌチャン(の、ハンマー)はデカすぎる……
関連イラスト
関連タグ
0958.ナカヌチャン→0959.デカヌチャン→0960.ウミディグダ
関連ポケモン等
同複合タイプ
他関連ポケモン等
その他
- ポケットモンスターハンター:『モンスターハンター』シリーズとのクロスオーバータグ。
- 100tハンマー:ギャグ漫画などによく出てくる超重量級のハンマー。
- ヒルダ=ヴァレンティン=ゴネリル、プレセア・コンバティール、エミー・ローズ:巨大なハンマー(斧)を使うピンクの女の子つながり。
- チュアチュリー・パンランチ:豪快な性格や容姿が似ている。
- ジャックフロスト:口を開いたときの顔が似ている。
- ポッピー(League of Legends):ハンマーを携えた小人繋がり。しかも何の因果か使用トレーナーと名前が一緒である。
- ハンマーカービィ:小柄でピンク色のハンマー使い。
- 凍空こなゆき:外観が似ている。ちなみにキャラクターデザインを手がけた竹氏は、ポケモン関係でもデザインを兼任している。
- デッカチャン:語呂が似ているお笑い芸人。2022年12月頃まで『デカヌチャン』と検索エンジンで入力すると「もしかして:デッカチャン」と表示されてしまう現象が発生していたほか、エゴサーチしていた本人も同様の反応を示している。(参考ツイート)