概要
シティーハンターの登場人物槇村香(トップ画)が愛用する、制裁用の鈍器。
名前のとおり、槌頭の側面に「100t」と大書された巨大なハンマーである。
同作では、相棒の冴羽獠が美女にうつつを抜かしもっこり行為に走ろうとしたところへ怒りとともに振り下ろされるのがお約束。
シーンによって巨大木槌だったり、アニメでは極太金槌だったりと、大きさや見た目にバリエーションがあるものの、どちらかと言うと厳つい木槌のイメージが強いようだ。
考えるまでもなく人間が振り回すにはありえない重量だが、そう書いてあるのだから納得するほかない、堂々たるギャグアイテム。フローリングの床をバキバキに折り砕いたりしているため、かなり重いのは疑いようもない。
運動神経抜群で超人的な戦闘センスを持つ獠だが、なぜかこのハンマーによるフルスイングだけは避けられないまま床や地面に沈むことが多い。典型的なギャグ補正による弱体化シーンではあるのだが、原作者の公式アカウントで「行動にオチをつけるため敢えて避けない」「香に止めて欲しいと思っている」という一面もあることが語られている。
100tハンマーの仲間や後継者たち
さらに遡って行けば、『モンティ・パイソン』に登場する「16tと書かれた錘」やカートゥーン作品に登場する「脈絡もなく準備されていて落ちてくる金床」などによる理不尽なダメージの描写が源流であろう。
特に100tハンマーは滅茶苦茶な重量のハンマーで力任せに叩き潰すと言う過激な手段を選ぶぐらい「殴る側がとても怒っている」ことを描写しつつ、凄まじく現実離れしていることも表現できるためか、ギャグシーンにおけるツッコミや制裁の象徴として、多くの漫画やアニメで模倣された。
主に相手のイタズラや浮気への制裁に用いられるが、殴られた側も次のシーンではピンピンしていたり、とばっちりで破壊された壁や床が何事も無く元通りになっているなど、「あとくされの無いギャグシーンであった」ことがわかりやすい。
上記の香のような木槌や金槌のほか、キャラクターや世界観によって巨岩や棍棒、叩き潰さずホームランのごとく吹っ飛ばすなど、この種のギャグシーンには様々なバリエーションが見られる。
こんぺいとう2号
同じく香が愛用する、対もっこり制裁兵器の一つ。
とげとげした砂糖菓子の可愛らしいネーミングとは裏腹に、その実態はトゲだらけの超巨大鉄球。
2号以外のナンバリングもあるようで、鉄球の表面に「こんぺいとう〇号」と書かれている。
機動戦士なハンマーのように鎖をつけて叩きつけたり、美女に夜這いをかけようとする獠の動きを読んだブービートラップに仕掛けられていたりと使い道は様々。
100tハンマーのような重量こそ書かれていないが、こちらも壁や床を破砕して獠ごとめり込むぐらいは朝飯前という重量級の破壊力を見せている。
実際の100tって…?
シティハンター作中で見られるような大きさのハンマーを鋳鉄で作ったとすれば、おそらく1t前後になると思われる。
比較の参考までに自動車だと
という具合。この重量でさえ街中を走っている乗用車がそのまま激突してくるようなもの。
描かれている通りの100tであると考えれば、成人1人65kgで単純計算して、おおよそ1500人分。
日常で見かけるものなら、JR貨物のEF200形、EF210形、EF510形の各電気機関車および国鉄EF66形電気機関車の自重100.8tと肩を並べる。
電車1両分の重さが直径60cmぐらいの打撃面に集約され襲ってくるのである。
注意
まさか実際にできる猛者はいないと思うが、本当に100tの鈍器で殴ったなら相手は即死、挽肉どころか骨まで一緒に赤く染まったシート状の何かのような原形さえとどめない見るも無残な死体となるのでやらないこと。
また、当然の事ながら人力で持ち上げることなど叶わず、重機を持ち出すにしてもフォークリフトぐらいでは足らない。建設用の大型8輪クレーン車のようなものを持ってこないと動かすことも難しいだろう。
ちなみに
2007年3月に「エンジェル・ハート」メインの企画がYahoo!で展開され、その際に100tハンマーの実物大レプリカがチャリティオークションとして出品され、その年の最高落札価格アイテムとなる183万2000円で落札された。
このレプリカ、「原作を正確に再現する」という触れ込みのもと発泡スチロールのムクで作られ、FRPでコーティングされているため総重量50kgもある、充分に鈍器と言える代物だった。
「シティーハンター」の「100tハンマー」原寸大展示-ヤフオク出品(アキバ経済新聞)
2007年 Yahoo!チャリティーオークション落札額1位は100tハンマー(アニメ!アニメ!)
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