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概要編集

「よばい」は上代から見られる語で、本来、男性が女性の許に通い求婚の呼びかけをすることを意味した。

元々は【呼ばう】が訛ったもので、平安時代の『妻訪い婚』において、夜中に相手のもとを訪ねて求婚する段階を指した。今でいえば、「プロポーズ目的の深夜の家デートと言った感じか。もちろん、この段階まで来ると性交渉もあった。

つまり最初は夜中に忍び込むのではなく、堂々とデートすることを指していた。


これが時代が下り、「呼ばう→夜這う」と書き換えられ、求婚目的のデートから性交渉そのものを指すようになり、その形式も夜中に訪ねていくのではなく、完全に忍んで相手の寝所に潜り込むことを指すようになった。


以後、農山漁村の共同体では徐々に常習化していき、一種の“性教育”や“成人の儀式”として主に地方で広まっていくこととなった。この辺りに、西洋文化の流入までにあった日本人の性に対する奔放な考え方が強く出ていたといえる。


よく勘違いされるが、本来、夜這いは両者の合意の下でおこなわれるもので、女性が気に入らなければ拒否することもあった(無論、時と場合によっては強姦まがいの乱暴なものもあったと考えられるが)。よって夜這いの際にはあらかじめ、夜這いの約束と、その可否の合図を取り決めておくこともあったという。


江戸時代に嫁入り婚が支配的になるにつれて、よばいは不道徳なものと考えられるようになり、幕府はしばしば禁令を出した。「」のイメージも定着していたため「夜這い」の字が当てられた。

高度経済成長期直前まで残っていた地域もあったが、それもなくなり、元来の意味は忘れられ、男が女の寝床に忍び込む意味として用いられるようになった。


なおブータンの地方では、まだまだ夜這いや東屋の風習が残っている。


pixiv上では女性が男性の寝床に忍び込んだり(逆夜這い)、同性同士で描かれることもある。



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