基礎データ
全国図鑑 | No.0801 |
---|---|
アローラ図鑑 | No.401 |
ローマ字表記 | Magearna |
ぶんるい | じんぞうポケモン |
タイプ | はがね/フェアリー |
たかさ | 1.0m |
おもさ | 80.5kg |
せいべつ | 不明 |
とくせい | ソウルハート |
タマゴグループ | タマゴみはっけん |
各言語版での名称と由来
言語 | 名称 | 由来 |
---|---|---|
日本語 | マギアナ | machina(ラテン語で機械)+gear(英語で歯車)+マナ(太平洋諸島の宗教における、神秘的な力の概念) |
英語・ドイツ語・スペイン語・フランス語・イタリア語 | Magearna | 日本語名の音写 |
韓国語 | 마기아나 | 日本語名の音写 |
中国語(簡体字) | 玛机雅娜 | 日本語名の音写+机(機械) |
中国語(繁体字) | 瑪機雅娜 | 日本語名の音写+機(機械) |
ピカチュウなどと同じく、世界的に読みが統一されたポケモンの一種である。
概要
2016年2月15日に公開され、『ポケモンSM』(第7世代)より実装された幻のポケモン。
同時にタイトルが発表された映画『ボルケニオンと機巧のマギアナ』の主役ポケモンでもある。
名前と映画タイトル、そして「じんぞう(人造)ポケモン」の分類名が示す通り、約500年前に稀代の天才科学者によって造り出されたポケモンである。
ポリゴンやゴルーグ等、人造であることが明言されたポケモンは既に存在していたが、分類名にまで及んだ例は史上初。なお、同じく第7世代で登場したタイプ:ヌル・シルヴァディも「じんこう(人工)ポケモン」に分類されている。
モンスターボールのような下半身から、昆虫のような、あるいはドールの素体のような、節の目立つ上半身が伸びている。顔の周辺は、これも名前通りの歯車のような凹凸が取り囲んでおり、上部には耳とも触角ともつかないものが2本伸びている。
「機巧(からくり)」の通り変形機能も有しており、下半身に脚と上半身を格納してボールそのものな形態にもなれる。眠る時や悲しい時にこの形態になる模様で、ゲーム中でもボールから出る時はこの形態で、そこから変形してバトルに入るようになっている。
両腕の先は花びらのように展開でき、戦闘時はビームの発射口になり、それ以外では気持ちを和らげる香りの花を出せる。
そして胸には「ソウルハート」と呼ばれる、ポケモンの生体エネルギーを集めて作り出された人造の魂が埋め込まれている。
この部分こそがマギアナの本体と言うべき代物で、他はただの器にすぎない。万が一これが抜かれてしまうと、全く動かない抜け殻となってしまう。原理的にはこれに近い。
この「ソウルハート」は専用のとくせい名でもあり、まさに不可分な存在である。そしてその効果もまた、他者のひんしを自身の糧とするようなものになっている。
専用技として「フルールカノン」を持つ。フランス語由来の命名と見られ、直訳すると「花砲」。「ソウルハート」の生成方法や腕の展開形状と合わせてカロス地方のとある人物(が作った兵器)を思わせるが、関連性は不明。
不穏な要素が見え隠れするものの、製造の主目的は人やポケモンの世話である。
意識を相手と同調させて気持ち・思考・体調などを感じ取る機能があり、傷ついたポケモンがいれば、その痛みや苦しみを感知して助けにいくという。同時に人の言葉を理解する知能も有しているが、喋るまでには至っていない。
ゲームでの特徴
タイプは見た目通りのはがねと、フラエッテやディアンシーなどが属するフェアリーの複合。言われずともなんとなく察せたという人も多かったようだ。
通常プレイでは出現せず、映画と連動した配信でのみ入手できた。
本種の場合、アーケードゲームの『ポケモンガオーレ』との共通キャンペーンとされ、映画を鑑賞すると「映画スペシャルガオーレディスク『マギアナ』」がプレゼントされ、そこに記載されたQRコードをスキャンすることで本編系作品でも受け取れるというシステムになっていた。
この時点での本編系最新作は『ORAS』(第6世代)であり、映画で共演したボルケニオンは順当に同作で受け取れたが、QRコードのスキャンは同年11月18日発売の『SM』を待たねばならず、受け取りにタイムラグが生じた点も特殊であった。
この関係で、二種は同期でありながら世代区分が異なり、図鑑No.も大きく離れている。
ゲーム内の受け取り場所も、恒例のポケモンセンターではなく「ハウオリシティ内のショッピングモール」が指定され、かつ「ストーリーを殿堂入りまで進める」という条件が付いた。
また、この手のポケモンとしては珍しく親名が自分になり、自由にニックネームを付けられるという特徴もあった。
なお、スキャンは1データにつき1回であった一方、QRコード側に使用回数や使用期間の制限は設けられていなかったため「SNS等に載せられたガオーレディスクの写真を通じて誰でもスキャンできてしまう」という事態が発生した。
また、何故か後発の『USUM』まで受け取り対象に含まれた関係で、真っ当に映画を鑑賞したプレイヤーであっても使い回して再度受け取ることも可能になった。
そのため実質的に第7世代のセーブデータの数だけ無限に配信されるポケモンと化している。
交換レートも第7世代の野良交換においては二束三文というべきものとなり、フェスサークルで30分かけて交換相手を探してやっと適当な孵化余りと交換する形で引き取り手が見つかったという報告もある。
2020年サービス開始のポケモンホームでは、全国図鑑完成特典(この時点で登場していたムゲンダイナ以前のポケモンを最低1回ずつ預ける)として「500ねんまえのいろ」が配信された。
受け取りにはスマートフォン連携が必要となる。
なお、この個体は色違いの扱いではない。詳しくはリンク先を参照のこと。
7世代の幻の中では唯一ポケモンSVでも続けて内定している。
対戦での評価
HP | こうげき | ぼうぎょ | とくこう | とくぼう | すばやさ | 合計 | |
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マギアナ | 80 | 95 | 115 | 130 | 115 | 65 | 600 |
ディアンシー | 50 | 100 | 150 | 100 | 150 | 50 | 600 |
第7世代にありがちな、「すばやさ」を抑えて他を手堅く纏めたステータス配分。
とは言えディアンシーほど高低差が激しいわけでもなく、タイプの癖も少ない。
最も高いステータスは「とくこう」で、物理アタッカー寄りのクチート(特にメガ)、サポーター寄りのクレッフィと綺麗に棲み分けた形となっている。
専用技の「フルールカノン」はフェアリー版「オーバーヒート」と言うべき大火力の特殊技。「とくこう」を下げてしまう点も同じだが、「ソウルハート」の効果である程度デメリットを緩和できる。
他のビーム系の技も豊富で、一致の「ラスターカノン」を始めとして、じめんタイプ対策になる「れいとうビーム」や、一致技の通りが悪いはがねタイプ対策になる「はどうだん」なども覚えられるのは嬉しい。
一方で「ムーンフォース」は覚えられず、「フルールカノン」を使わないのであればフェアリー特殊技は「マジカルシャイン」と「ドレインキッス」の二択になってしまう。
変化技は鈍足と相性の良い「トリックルーム」から、クレッフィ専用だった「トリックガード」、マナフィ専用だった「ハートスワップ」、ギアル系統と特別なゲノセクトのみが覚えていた「ギアチェンジ」といったものまで幅広く取り揃える。
「ギアチェンジ」の効果と悪くはない「こうげき」から、物理アタッカーもできなくはない。ただし、唯一のフェアリー物理技である「じゃれつく」を覚えないなど選択肢は限られ、とくせいとも噛み合わないため、現実的には「フルールカノン」と組み合わせた両刀に落ち着いてくるだろう。
ちなみにゲノセクト・ディアンシー・ボルケニオンと同じく「だいばくはつ」が可能。間に爆発しないフーパが挟まっていたとは言え、いくらなんでも幻のポケモンの自爆率が高まりすぎではないだろうか……
第8世代
『剣盾』では、「ミストバースト」「てっていこうせん」「でんじほう」といった癖の強い攻撃技が増えた。
変化技では「バトンタッチ」を覚えられるようになり、とくせいや先述の「ギアチェンジ」、あるいは「てっぺき」や「めいそう」等による能力上昇を引き継げるようになった。
一方、マナフィが不参戦となった関係か「ハートスワップ」は使用できなくなった。
幻のポケモン解禁戦として行われたランクバトルシリーズ13では、ダブルバトルで「トリパ」のエースとして活躍。シーズン34では使用率11位を記録した。入手難易度の低さも使用率を伸ばした要因と言える。
第9世代
『SV』でマナフィが復帰してきたものの、「ハートスワップ」は戻らず。
反面、わざマシン経由で「じゃれつく」を覚えられるようになった。他に「ヘビーボンバー」や「アイススピナー」も加わり、物理技の選択肢が増えた。「ヘビーボンバー」については映画の設定を考えると手放しでは喜べないかもしれないが…
テラレイドバトルにおいては、NPCが倒されても発動する「ソウルハート」と、「ドレインキッス」による回復、「てっぺき」による耐久の底上げが噛み合い、かなり安定した活躍を見せた。
使用トレーナー
※:ポケモンマスターズのバディ
番外作品
ポケモンマスターズ
マジコスグラジオ&マギアナ
2024年2月19日に4.5周年前夜祭に合わせて実装。ロールはアタッカーで、EXがスピード。
ルザミーネが言うに、元々はアローラ地方のアンティークショップに届けられていたらしいが、受取人も送り主も不明であったためにエーテル財団が保護していたという。
技
フルールカノン |
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自分の特攻を2段階さげる |
スピーダー+ |
自分の素早さを3段階あげる |
シンクロわざ:ペルセフルールカノン |
【解放条件】自分のポケモンの技を1回つかったとき |
【封印条件】この技をつかったとき |
攻撃が必ず命中する。ターゲットしている相手の特攻がさがっているほど威力があがる。対象が複数の場合でも技の威力がさがらない。ターゲットしている相手の特攻がさがっているほど自分の次回特殊技威力ブーストを最大で3段階あげる |
魂が震える……! |
自分の特攻を6段階+急所率を3段階あげる。自分を次回ゲージ消費0状態にする。自分の次回特殊技威力ブーストを1段階あげる。 |
バディーズ技
優しさで支えあう魂のフルールカノン |
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★6EX+EXロール解放後: 初めてバディーズわざをつかったときだけバディーズわざ発動可能状態までのカウントを3減らす |
パッシブスキル
マスターパッシブスキル:アローラの信念 |
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味方全員の特殊技の威力を20%あげる。味方全員の特殊技で攻撃を受けたときのダメージを25%軽減する。この効果は自分のチームにアローラのタグを持つ味方のバディーズが多いほどさらに上昇する |
やめておくんだな |
すべての能力がさがらない。「フルールカノン」での攻撃が成功したときに相手の特攻を2段階さげる。相手から能力をさげられるときにその能力下降の効果を反射する |
異常妨害無効 |
状態異常やひるみ状態やこんらん状態やバインド状態にならない |
B技急所狙い1 |
バディーズわざで攻撃すると急所に当たりやすい |
アニメ版
アニポケ・サトシの旅シリーズ
- 劇場版『ボルケニオンと機巧のマギアナ』
- CV:寺崎裕香
- 500年前に超カラクリ都市・アゾット王国のエリファスによって生み出された存在だが”とある事情”により行方不明になっていた。世界に一体しかいないポケモンと明言されている。
- 人里離れたネーベル高原に隠れていたようだが、アゾット王国の支配をもくろむ大臣ジャービスの一味によってさらわれてしまう。マギアナを取り戻すべくサトシたちがボルケニオンと協力して立ち向かうというストーリーが展開される。
- エリファスはマギアナに二つの役目を与えている。一つはアゾット王国の王女の護衛・遊び相手の役目、もう一つの役目は映画中に分かるが今回の事件の引き金でもある。
- 明らかに♀と扱われており、鋼鉄の体故に重い体重を凄く気にしている様子。ちなみに体高はサトシよりやや低い程度であり、設定上の1.0mから考えるとそもそもがかなりデカい。
- 『サン&ムーン』編
- SM116話でようやくの初登場。リーリエの自宅にて、彼女の父・モーンの隠し部屋の戸棚の中に起動しない状態で置かれていた。
- 基本的な設定は劇場版とほぼ同一だが、塗装が全て剥がれ落ちて銀一色になっている(なお、ゲーム版でもこれが色違いとして設定されている様子が解析で明らかになっているが、実際に出現したことは無い)。
- テレビ版の世界線ではボルケニオンと出会わなかったようで、リーリエが生まれた頃、異国の骨董屋の隅で死んだように動かない姿を発見したモーンが直感で購入した。
- ソウルハートのエネルギーが切れた状態のため一度も動いたことがないが、リーリエは残された日記から父の思いを感じ取り、Zリングを所有する覚悟やマギアナの再起動を誓っている。
- その後、ゾロアークが幻影で見せたルザミーネ一家の思い出とリーリエの父と会いたいという気持ちに反応し、再起動に成功。機能停止している間も意識はあった様子で、リーリエをすぐに主人と認識し、モーンのことも覚えているそぶりを見せた。
- そしてモーンがいる場所を指し示す光を放ち、リーリエ一家はそれを頼りにモーンを探すべく、サン&ムーンの最終話にてアローラから旅立った。
- 新無印編
- 37話でリーリエ達と共に再登場。この時はまだモーンを捜索していた。
- 111話で光が指し示していた場所がガラル地方のカンムリ雪原と判明し、ついにモーンを発見するが……
漫画版
ポケットモンスターSPECIAL
第12章の後日談でミアレシティに登場。
美術館の企画展で生みの親の肖像画と対面しようとしたが、フレア団の科学者・クセロシキが過去に製作した「0号スーツ」に狙われて戦い、美術館を荒らしてしまった。その後、トロバの前に現れてワイから預かっていたポケモン図鑑から情報を知られ、再び美術館に現れたところを取り押さえようとしたクロケアやコンコンブルの弟子に攻撃されるが、トロバのフラージェスに庇われて外に逃げ出す。
0号スーツのガメノデスと戦って倒した後、美術館に「ずっといていい」と許可された。
関連イラスト
関連タグ
ポケットモンスター ポケモン ポケモンSM ポケモンUSUM
0800.ネクロズマ(たそがれのたてがみ/あかつきのつばさ/ウルトラネクロズマ)→0801.マギアナ(500ねんまえのいろ)→0802.マーシャドー