エーテル財団
えーてるざいだん
『ポケモンSM』及び『ポケモンUSUM』に登場する、アローラ地方で活動する傷ついたポケモンの保護を目的とした財団。
元々は代表の父親がポケモンのためにと起こしたもので、資金元でもある。
アローラにある施設を治める幹部の肩書きが支部長であること、初めて訪れた際にハウが「どうしてアローラに来たの」と聞いていることより分かる通り、アローラに本部を持つ組織ではない。
財団シンボルマークは、英語の「E」を横向きにして漢字の「山」の様にし、その下に英語の「T」を組み合わせたデザインとなっており、これはエーテルの英語綴りである「ether」の「ET」を取った物となっている。
また、このマークの見た目は、さながら海神ポセイドンが所有する三叉の矛・トライデントにも見える。
アローラ中央部に人工島「エーテルパラダイス」を建設し、ポケモン保護を行うだけでなく、島各地へ職員を派遣して治療や生態調査、保護施設運営などを行っており、ウルトラビーストについても研究・調査している。
以下ネタバレ注意
財団という組織そのものは、ポケモンの保護活動を目的とする真っ当な団体に他ならない。
しかし、その裏ではルザミーネがスカル団を雇い暗躍していた。
つまり、今作におけるもう1つの悪の組織といえる。
(歴代悪の組織は○○団というネーミングが通例であるが、エーテル財団もこれに当てはまる)
ただし、財団の実態を細かく紐解いて行くと、単なる悪の組織として扱うべきかは人によって分かれる。
「コスモッグの力でアローラ地方へウルトラビーストを呼び、暴れさせる」というルザミーネの個人的願望のために設立当初の思想や理念が歪められてしまい、劇中ではその成就のため、主人公の前へ立ちはだかることとなる。
いうなれば善と悪の二面性を有し、その両面を主人公へ向けて来る複雑な組織といえるであろう。
本編開始の数年以上前より、財団では空間の裂け目「ウルトラホール」とそこより現れるUBについての研究が行われており、それらを異次元からの侵略的外来種と考えたのか、アルセウスの情報を元とした対ウルトラビースト用戦闘生命体タイプ:ヌル(シルヴァディ)開発も行われていた。
しかし、対抗手段研究は凍結され、代わりにウルトラホールを開けることが可能なコスモッグの研究が行われ始めた。
また、UB捕獲のためのウルトラボール開発も行っている。
ビースト保護へ向けての準備をするとルザミーネが話している場面もあるが、彼女が作中で「ビーストちゃんはアローラに来ると、環境の違いに戸惑って暴れちゃうでしょう?」と語っている通り、アローラへ無理矢理呼ばれるのはUB達にとっても大迷惑であり、ビースト保護のために活動しているとも言い難い。
スカル団を利用してリーリエとコスモッグをエーテルパラダイスへ連行した際、主人公達と対立することになる。
その際のエーテル財団職員達の主人公達に対する態度はかなり悪く、平気で「ぶっ潰す」「お前達には消えて貰うぜ」「お金とか色々あるのよ」などの黒いセリフを吐いて来る。
また、この際戦闘する職員の顔は普段と異なりかなり悪人面。さらには戦闘BGMまでも非常に悪役じみたものとなっている。
スカル団と異なり使用ポケモンタイプに統一性がなく、職員は誰1人として同じポケモンを使用しない。
加えてほとんどが進化形で自ずとパラメータが高くなっているので、運悪く先発で相性が悪いポケモンを繰出して苦戦を強いられる場合があるため、注意が必要。
しかし、多くの職員は組織の暗黒面を知らず、本来の目的であるポケモン保護のために働いていた。
そのため一連の事件後は純粋にポケモンの保護・治療・調査のみ目的とした真っ当な組織へ戻っており、クリア後のストーリーでは主人公達に協力してくれる。
組織の暗黒面が知られるようになり、失望して脱退する者もいたようであるが、組織全体としては事件に関与した一部を除いた人物の降格処分などが行われたのみ(作中で描写された限りでは)であり、改めて保護活動をして罪を償おうとする善良な職員や研究者によって財団を破産させずに存続されている。
また、事件後にエーテルハウスに行くと、職員が主人公に対し「自分達の組織が迷惑をかけた」といってポリゴンやアップグレードをくれる。
勿論この職員達も暗黒面は知らなかった模様。
USUMでは設定が変更され、ルザミーネはビーストを暴れさせるのではなく、ウルトラ調査隊と共にアローラの光を奪うためにやって来るネクロズマへの対抗手段を考えているという設定となった。
また、ウルトラボールは調査隊がポケモンを捕獲してみるために試作したという設定へ変更され、その後にエーテル財団が量産に成功したとのこと。
アニポケでは設定そのものが大きく変わっており、ルザミーネ及び幹部(1人を除くが、後に改心する)、財団職員含め善人であるためか原作とは違いスカル団との絡みもなく、善良な団体となっている。ただし、ウルトラボールを開発している点やウルトラビーストに関する研究をしている点は共通。しかし、後程ルザミーネによりサトシが属するポケモンスクールメンバーを筆頭としたウルトラガーディアンズを結成し、ウルトラビーストを保護するといった活動を行うようになる。
また、アローラリーグ全面サポートも行っている。
上述の通り(結論としては)裏の顔を併せ持ちながらも基本的には善良なポケモン保護団体であったのであるが、
サン・ムーン発売前は余りにも露骨な胡散臭さより「ポケモンを保護する優しい人達の集まり」であると受け取った者が誰1人としていなかった割と気の毒な組織である。
中にはリージョンフォームも彼等による強引な動物実験で生まれた存在と疑う者もいた(実際には無関係)。
これは、当時「ポケモン間における食物連鎖」「ポケモンを傷付ける人間」についての細かい説明がなかったことと、「そもそも自然環境や食物連鎖によって傷付いたポケモンを人間が保護する必要性があるのか、そのためのリージョンフォームではないのか」という疑問を抱いた者が多かったためである。
歴代作品において「自然のため」「ポケモンのため」に活動していた組織が悉く悪の組織であったということも原因と思われる。
エーテルとは神学においてアリストテレスが四大元素説を拡張して提唱した、天体を構成する「第五元素」のこと。
これまでの悪の組織が名に冠して来た宇宙要素(ロケット、ギンガ、プラズマ、フレア)をエーテル財団もまた受継いでいる。
下級職員の姿が他のアローラ住民のように色黒であるのに対し、幹部級構成員およびその血縁者は皆翠眼や白い肌、あるいは金髪を有している。
リーリエがアローラ以外の地方の出身であることがゲーム中で明言されているため、彼らも同様に他の地方からやって来たものと思われる。
全員に共通するのは「名前がドイツ語由来」であることから、出身地は現実でいうところのドイツ、ポケモン世界でいうとカロス地方よりやや北東辺りであろうか。
なお、グラジオのみ日本語(グラジオラス)でも成立するが、ドイツ語でもGladiole(グラジオーラ)で変わらない。
コメント
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すべて見るその背に流れるのは、
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