もしかして
イタリアの画家アルチンボルドが描いた、『大気』・『火』・『大地』・『水』の4枚の油彩画から成る連作。
概要
世界を構築する素材を分別した古代の科学理論「四元素論」で登場した4つの元素である。
提唱者は古代ギリシャの自然哲学者と呼ばれる哲学者たち。
この世界の根源は「アルケー(元素)」であり、タレスはそれを水とヘラクレイトスは火とそしてエンペドクレスは水・空気(風)・火・地(土)であるとした。
これらが結合・分離を繰り返すことで、世界は果てることなく存在し続けるのだという。
プラトンによって正多面体との対応が考案されたり、アリストテレスによって第五元素としてエーテルが置かれる事もあった。
のちに、錬金術の大家であるパラケルススにより、これらの元素を象徴する精霊の存在が提唱され、水はウンディーネ、空気はシルフ、火はサラマンダー、土はノームであるとした。
こうした思想が、のちの科学において元素(原子)の発見への足がかりとなる。
性格類型への応用
のちに、それぞれの持つ特質・特徴から、人間の心理・性格分類にも使われるようになった。
火
情熱的、激しやすい。考えるより先に体が動く。イメージカラーは赤系となることが多い。現代で言えば体育会系または熱血系。
水
冷静さ、考え深い。考えてから行動する。イメージカラーは青系となることが多い。現代で言えばクール系か。
地(土)
堅実さ、頑固さ。イメージカラーは黄系が多いが、緑などが付与されることもある。
風(空気)
自由気まま、風のようにつかみどころがない。イメージカラーは緑が多いが、黄系や紫が使われることもある。
見てわかるように、火と水、地と風で対を成し、好対照となっている。ただ、創作で使われるのは圧倒的に「火と水」の対比が多い。
古典的な対応
テーマ | 土/地 | 水 | 火 | 風/空気 | その他 |
---|---|---|---|---|---|
四大精霊(パラケルスス) | ノーム | ウンディーネ | サラマンダー | シルフ | |
大天使 | ウリエル | ガブリエル | ミカエル | ラファエル | |
悪魔 | アマイモン | アリトン | オリエンス | パイモン | |
クトゥルフ神話(注1) | ニャルラトホテプ | クトゥルフ | クトゥグア | ハスター | |
トランプ | ダイヤ | ハート | クラブ | スペード | ジョーカー |
タロット・スート | 金貨(硬貨) | 聖杯 | 棒 | 剣 | 大アルカナ |
タロット・絵札 | ページ | クイーン | キング | ナイト | 数札 |
方角 | 東 | 北(注2) | 南 | 西(注3) | 中央 |
四神 | 青龍(木) | 玄武 | 朱雀 | 白虎(金) | 麒麟(土) |
性質 | 冷+乾 | 冷+湿 | 熱+乾 | 熱+湿 | |
正多面体 | 立方体 | 正二十面体 | 正四面体 | 正八面体 | 正十二面体 |
状態 | 固体 | 液体 | プラズマ | 気体 |
- 注1…クトゥルフ神話体系を古典に含むかは議論の余地がある。
- 注2…流派によっては西。
- 注3…流派によっては北。
創作での扱い
ほぼ丸々取り込まれる形で存在し、特に魔法などの超常の力における属性の分類において大いに活用されている。
またパラケルススの精霊説も、召喚魔法というかたちで大きく取り込まれ、ともにファンタジーにおいて欠かせない要素の一つとなっている。
しかし、最近では土を外して雷を入れている作品も多くなってきている。
四大精霊のサラマンダーがイフリートに置き換えられることもしばしば(テイルズなど)。
創作における四大元素組
※表は二段ずつで構成。
※ 表記揺れが多い
テンプレート
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関連タグ
地水火風 … こちらにも解説が存在。
土/地/土属性 水/水属性/氷属性 火/火属性 空気/風/風属性 エーテル
陸海空…と思わせておいて実は地水火風でした、と言うことも多い
精霊/四大精霊 トランプ タロット 黄道十二宮 大天使 召喚獣
日番谷冬獅郎(BLEACH):卍解【大紅蓮氷輪丸】の本領【四界氷結】は、彼が四歩の内に踏みしめた空間の地水火風の全てを凍らせ、破壊する。