曖昧さ回避
概要
主人公セシルたちと敵対するゴルベーザ四天王のひとりで、青の斑点がついた赤いマントとターバンを纏う屈強な男。
強力な炎の術を操る四天王最強の魔導士で、正々堂々と戦うことを信条とする武人肌の性格。
その実力と人格からか四天王内ではリーダー的な立場にあり、主君ゴルベーザからは活動拠点であるバブイルの塔の管理を任されている。
そして塔の近隣にある忍者の国エブラーナを攻め落とし国王夫妻を死に至らしめたため、王子エッジからは仇敵として憎まれている。
作中での活躍
初登場はバブイルの塔とエブラーナ城の中間にある洞窟で、彼を追ってきたエッジとのタイマン勝負の只中。
エッジの忍術を歯牙にもかけず、「炎とはこうして使うものだ!」と反撃の火燕流で一発KO。しかしトドメは刺さず、さらに強くなって挑んでくることを期待してその場を立ち去る。
(直後にエッジはセシルたちと出会い、ルビカンテを討つために手を組む)
その後、怪物の姿になり果てた両親と死別したエッジの前に現れる。
怒りに燃えるエッジに、王たちを勝手に怪物に作り変えた部下ルゲイエの非道を侘びつつも、感情に流される人間では完璧な強さは手に入らないとエッジの激情を否定。
この言葉でついにエッジの怒りは頂点に達し、潜在能力が覚醒。それに目を見張りながらルビカンテは、互いに全力で勝負するため、
「さあ! 回復してやろう!」
とエッジとセシルたちを全回復させてから迎え撃つ。
(ちなみにルビカンテは炎属性吸収だが、ファイアを撃つとなぜかカウンターで味方全員にレイズをかけてくれる。敵に塩を贈ってくれた返礼ということだろうか?)
そして死闘の末に破れ、一人ひとりは弱くとも、力を合わせて戦う人間の強さを讃えながら消滅していった……
しかし終盤で、真の黒幕ゼムスの手によって復活し、バブイルの巨人内部に出現。しかも以前の戦いで力を合わせることの強さを学んだ彼は、四天王全員での総力戦を挑んでくる。
もう一度戦える機会を得たことを喜びながら、以前と同じくセシルたちを全回復させた後、持てる力の全てで襲いかかってくる。
この時の彼は四天王との連戦の二番手を務めており、なんと火燕流をパーティー全員に向けて放つ。
この時点では他の四天王含めて全体的に必殺技含めて威力が低下しているため、火燕流の威力も低下しており、炎のマントの吸収能力もなくなっているので弱点を突けば仕留めるのは容易。
そして二度の敗北を迎えたその時ですらも、全力で戦い抜けたことに満足しながらこの世を去って行った。
戦闘能力
最大の攻撃は熱風の竜巻を起こす「火燕流(かえんりゅう)」で、この時点のパーティーキャラクターのHPでは一撃で戦闘不能になる程のダメージを受ける。
また、纏っている炎のマントは弱点である氷・水系の攻撃を吸収してルビカンテを回復してしまうため、こちらからダメージを与えるには、火燕流を放つためにマントを広げた時を狙わなければならない。
(ただし属性武器によるダメージは吸収されず、そのまま弱点特効で大ダメージを与えることが可能)
難易度が激増したDS版では、ただでさえ痛い火燕流が威力はそのままに敵味方が対象の無差別攻撃に変化。そのため相手に大ダメージを与えつつ自身は火属性吸収により回復するという攻防一体の攻撃となった。
炎のマントも属性武器のダメージを吸収するようになり、ますます攻防に死角がなくなっている。
そして担当声優はなんと、若本規夫である。
後日譚となるFF4TAでは魂として登場し、謎の少女の差し向けたイフリートに城が襲われた際、窮地に立たされたエッジを叱咤激励すると共に、火燕流を放って事態の打開策のヒントを与える。
また、終章ではクリスタルの記憶から再生されて登場。パーティー内にエッジがいるとタイマンで戦うことが可能。
今作では、以前ケリをつけたこともあってエッジの態度はやや軟化しており、越えるべき目標と認識されている。
ゲーム中では語られてない裏設定
1992年に発売されたファミコン通信168号には『ルビカンテの正体に迫る!!』という特集記事が掲載されていた。
- 元は人間で、世界有数の氷属性の魔道師の家系に生まれた。
- 父の魔法修行に反抗しているうちに家系と相反する炎系の魔法の達人になった。
- その後家を飛び出してミシディアを訪れ、ミンウ長老のもとで魔法の修業を積んだ結果、わずか5年で黒魔法のすべてを極め『炎のルビカンテ』と呼ばれるようになった(火燕流はこの時期に習得)。
- かえんりゅうは、トルネドとファイガを組み合わせて生み出した独自の炎魔法とのこと。
- 慢心したルビカンテは「自分ならパラディンになれるに決まっている」と考えて試練の山に向かうが、試練に破れ重傷を負う(この時に人間の弱さ・愚かさを痛感する)。
- その様子を見ていたゴルベーザがルビカンテを塔までテレポートさせ、ルゲイエ博士の改造手術を受け入れてモンスターのような強靭な身体を手に入れた。
- その後、ゴルベーザが他三人のメンバーを集め四天王を結成した。
…とのことらしい。
ただし、これ自体が公式設定に基づいたものなのか、編集部側の独自創作による設定なのかは不明。
FF1
リメイク版では他の四天王ともども、追加ボスとしてゲスト出演する。
しかし原作と異なり戦闘前のHPとMPの回復はしてくれない。
FF14
「暁月のフィナーレ」パッチ6.1「新たなる冒険」のラストで、まさかの登場。黒甲冑の大男と相対する地水火風のモノリスが登場し、特徴的な台詞から速攻で特定された。
その後パッチ6.3「天の祝祭、地の鳴動」では、ガレマルド北方にてカイナッツォがヴォイドゲートを開き、多数の妖異が出現する。光の戦士が対応するがこれは囮であり、不在をついてアルタザール海底遺跡のヴォイドゲートが破壊された事で、一行は第十三世界へ渡る術を失ってしまった。
駆けつけた光の戦士の前にルビカンテは姿を見せ、かつて自分達の世界は原初世界同様に美しかった事、闇に染まった現状を打破する為にこの世界への侵入を選んだ事を告げる。その上で正々堂々の戦いを所望し、激戦を繰り広げた。
おなじみ「火燕流」を始めとした強烈な炎の攻撃、ステージギミック「煉獄の朱炎」などで光の戦士達を翻弄するが敗北。消滅する間際につわものと戦えた事に感謝しつつ、ゴルベーザの掲げる「聖戦」の意味と、更にまだ隠された真意がある事を告げた。
サイドクエスト「ヴォイドの傍観者」では、かつてヒトであった時代の四天王が描かれた。
それによるとかつてヒトであった頃のルビカンテはアウラ族の魔道士で、「試練の山」で親友と共に修行をしていた。しかしメモリア戦争が拡大し、ヒトが妖異に変異していく中で一人の少女を助けようとした親友が死亡してしまう。己の無力に怒りと悲しみを覚える彼の「憤怒に赤く染まった顔」を見た者から「ルビカンテ」と呼ばれる事になった。
妖異になった後も生前の記憶をなぞり、己の領域でかがり火を守り続けるルビカンテにゴルベーザが接触。力を分け与えられたルビカンテは、己の力を「死ぬ事が出来ない命の救済」の為に使うべくゴルベーザに忠誠を誓う事となる。
余談だが、パッチ6.3当初は戦闘時のBGMである「Forged in Crimson ~紅蓮の求道者~」がある歌ってみた動画とかなり似ていると話題になったが、後に作曲者がそのヒャダインこと前山田健一である事が判明。ニコニコユーザーを兼ねたヒカセンなどからはまさかの公式にかなり驚かれたようであった。
余談
『エンジェリックリンク』において美少女化した同名のルビカンテが登場するのだが、FFとは無関係であることに注意されたし。