正十二面体
せいじゅうにめんたい
正多面体の一種であり、英名はRegular dodecahedron(レギュラー・ドデカヘドロン)。
反双五角錐の両頭頂点を切り落としたような形となっており、正四面体の各頂点をねじったような形にもなっている。
名前からしたら正二十面体よりも単純そうであるが、正二十面体とは双対関係にあり、頂点の数、および構成面の角数は正二十面体よりも多い。
面が正五角形である事が、展開図を作ったり、棒等で組み立てる上で難題となるため、こちらの方が扱いは厄介かもしれない。
座標を求めるのも恐らくこちらの方が断然難しく、まず正二十面体の座標を求めて、その各面の中点を求める事で導出するのがセオリーと思われる。
ただ、立方体から切り出す場合においては、こちらの方が手順が1つ少なくて済む。
特定の8点を結ぶと立方体ができ、その中の特定の4点を結ぶと正四面体ができる。
星型化すると小星型十二面体、大十二面体、大星型十二面体の3つが現れる(これは正二十面体と比べると圧倒的に少ないが、3つとも星型正多面体である)。
大星型十二面体については枠もこれとなっている。
菱形十二面体との間には、双角錐と反双角錐の関係に似た関係が存在する(菱形十二面体が双角錐に相当し、正十二面体が反双角錐に相当)。
プラトンによる正多面体と四大元素との対応においては、これにだけ元素が当てられておらず、「宇宙のためにある」とされた。
それと関連するかは不明だが、ドイツやフランスを中心に十二面体の、用途不明の中空構造物が周辺の遺跡から多く発見されている。(参考)
四大元素における五番目の要素としては、プラトンの弟子であるアリストテレスがエーテルというものを仮定しており、こちらも宇宙に関わるものとされているが、関連性は特に語られていない様子。
「Intel Core i9-9900K」のパッケージの形にも用いられている。
自然界においては、これに近い構造を持つ例としてカゴタケが存在する(中々ズバリ正十二面体にはならないようだが、各頂点に辺が3つ集まる構造をしており、12枚前後くらいの四角形~六角形くらいで構成された形をしている)。
四次元版は正百二十胞体であり、二次元版は同様の考え方では正二十面体共々正五角形となる。
これらをまとめた名前は不明。
操作の詳細は「半正多面体」を参照。