概要
陰陽(いんよう、おんみょう)とは、陰と陽という2つの要素による宇宙観、あるいはその陰と陽の事である。
前者の場合、陰陽説、陰陽思想とも呼ばれ、紀元前の中国で発祥した。
陰陽説においては、万物は陰と陽という対立する性質を持った気が関係し合う事によって成り立っており、更に個別の事物も陰と陽とに分類できるとされる。
例えば、剛・男・動・日(太陽)・天・春・夏は陽に分類され、柔・女・静・月(太陰)・地・秋・冬は陰に分類される。
単純かつ一方的に「陰=悪、陽=善」とはせず、「どちらも善にも悪にも成り得る」といった感じでこれらの調和を重んじる点が、相反する側を一方的に否定する事しかしない善悪二元論とは異なっている。
お馴染みの☯というマークは太極図、陰陽魚、陰陽文、陰陽勾玉巴などと呼ばれ、陰と陽が交わり、両者が互いを内包する様子を象徴している。またこの図は陰陽の相互転換も表しておりその動きは反時計方向に回る(則ち陰陽魚の「尾」の部分から変転していく)のが正しいとされる。
八卦は3つの陰/陽の組み合わせによって成る形となっており、八卦関係の用語としては類義に両儀が存在。
干支の訓読みである「えと」も、実は「陽と陰」という意味合いを持っている(「干支」を参照)。
紀元前の時期から五行と組み合わせられ、陰陽五行を成している。
地名としては、山地の南麓や川の北岸を陽、山地の北麓や川の南岸を陰と呼ぶこともあり、中国では洛陽(洛河の北岸)などが、日本では山陰・山陽地方(中国山地を挟みそれぞれ北側と南側)などが例として挙げられる。
関連タグ
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