曖昧さ回避
概要
今日では一週間の曜日を示す事が多いが、本来は上記のように太陽+月+五惑星の事を指し、また、必ずしも曜日の意味を持っていたわけではない。
なぜこの7つなのかと言うと、当時知られてた天球上を動く天体が、この7つのみだったからである。
七曜においては太陽も月も「惑星」として扱われ、「七つの惑星」という表現が用いられることがある。
明確な起源は不明だが、古代バビロニアにまで遡るとされる。
これらの天体は占星術でよく用いられ、古代においては中国で二十八宿と結び付けられたり、インドでは月の昇交点(ラーフ/羅睺星)と降交点(ケートゥ/計都星)をこれに加えた九曜が誕生したりもしている。
西洋の占星術においては、天王星などの近代に見つかった惑星等も積極的に取り入れられているため、あえてこの7つの天体を重視する傾向は薄いようであるが、曜日の形ではしっかりと残っている。
似た言葉で六曜というものもあるが、そちらは東洋独自のもののようであり、現代ではほぼ日本専用のようである。
今日では主に「日月火水木金土」と表現され、漫画などにおいては「7つの元素」という意味合いで用いられる事が多めであるが、本来は上記の通り、あくまで7つの天体のことである。
例えば、英語で言えば「Sun Moon Mars Mercury Jupiter Friday Saturn」であって、「Sun Moon Fire Water Wood Metal Earth」ではない。
MarsがFireだったり、MercuryがWaterだったりするのは、中国の五行に由来する東洋独自のものである。
七曜はそれとは独立に成り立ったものであり、五行に日月を加える事で生まれたものというわけではない事にも注意。
ちょうど「陰陽+五行」という形になってはいるが、陰陽五行との直接的な繋がりが語られる例も古典の範囲では見られない(一方、「陰陽×五行」は十干に当てられている)。
七曜と一週間
七曜を7つの日に当てる曜日の考えも、起源は定かではない。
この曜日の概念は、五行や六曜とは異なり、洋の東西を問わず今日もなお幅を利かせている。
それは英語の曜日名の中からも見られる。
まず、日曜日は英語でもそのままSundayであり、月曜日を意味するMonDayのMonはMoon(月)、土曜日を意味するSaturdayのSaturはSaturn(土星)が由来となっている。
日本でも、本格的に使われ出したのは近代の欧米の影響のようであるが、一説では空海の時代から既に使われているとされる。
ただ、中国においては、七曜自体は占星術において重要な立ち位置を占めたのだが、惑星と結び付けた曜日名は浸透せず、曜日名は主に「星期三」などの数字による表現が用いられている。
曜日の順番の由来は一説によれば、当時の人は七曜が近いほうから「月水金日火木土」という順番で並んでいると考えられた事による。
この順番の由来は何かと言うと、天球を一周する速度である。
次にこれらが、24時間の各時間を遠い順での交代で支配していると考え、これは「Planetary hours」と呼ばれる。
すると、ある日の最初の時間が「日」なら、次の日の最初の時間は「月」になり、日単位では「日月火水木金土」となる、とうわけである。
一週間が七日なのは、一ヶ月を四等分しようという所から出たという説もあり、それがたまたま七曜の七と(四捨五入で)一致してたため結び付いて行ったという説も有る。
聖書由来であるとする情報もあるが、それは一説に過ぎない。
七曜の主な同一の神
七曜/七星 | 北欧神話 | バビロニア神話 | イラン神話 | ローマ神話 | ギリシャ神話 |
---|---|---|---|---|---|
木曜日/木星 | トール | マルドゥク | アフラマズダ | ユピテル | ゼウス |
水曜日/水星 | オーディン | エンキ | ティル | メルクリウス | ヘルメス |
火曜日/火星 | テュール | ネルガル | ウルスラグナ | マルス | アレス |
金曜日/金星 | フリッグ | イシュタル | アナーヒター | ヴィーナス | アフロディーテ |
土曜日/土星 | サトゥルヌス | ニヌルタ | ケーワン | サトゥルヌス | クロノス |
日曜日/太陽 | ソール | シャマシュ | ミトラ | ソール | ヘリオス(アポロン) |
月曜日/月 | マーニ | シン | マーフ | ルナ | セレーネ(アルテミス) |
七曜(日月火水木金土)は七星(太陽月火星水星木星金星土星)に対応する世界の神話の神々となっている。
特筆すべきは、木星(木曜日)の神は他の星(水星、火星、金星、土星、太陽、月)の神々と比較して、最も偉大な最強神にして宇宙の中心にいる最高神である、という共通点がある。
インド神話・仏教の九曜でも、木曜日がトップの神仏であり同一視される。
関連作品・キャラクター
- レインボーマン(愛の戦士レインボーマン)
- パチュリー・ノーレッジ(東方Project)(火+水+木+金+土+日+月を操る程度の能力)
- 誠凛高校男子バスケ部(黒子のバスケ):黒子テツヤを除くレギュラー部員が該当。火と木には七曜以外の意味も含まれている。⇒誠凛曜日組
- 金色のコルダ:2以降に登場した新キャラは惑星等からも由来している。
- 忍風戦隊ハリケンジャー:敵組織・宇宙忍群ジャカンジャの幹部のそれぞれの名前は七曜日の英語名による。⇒暗黒七本槍
- 非公認戦隊アキバレンジャー:シーズン痛にて「暗黒十本槍」が生まれた影響で、天曜日、海曜日、冥曜日が追加され、十曜になってしまった。⇒忍虫戦隊ジャカンジャー
- コロッケ!:BB7のメンバーの必殺技が、七曜を基にしている。
- 海賊戦隊ゴーカイジャー:巨大戦闘疑似生命体
- デジタルモンスター:『デジモンクロスウォーズ』にて、曜日をモチーフにした「デスジェネラル」が登場。後にアポロモンを除いた6体が「ビッグデスターズ」と言う勢力に所属している設定になった。
- ケロロ軍曹:後付け設定と思われるが、新レギュラーの地球人たちにこの法則がある。(火ノ原灯⇒火、金阿弥明⇒金・日・月、土佐国紅⇒土、天王寺麻美⇒木、天王)なお現段階では水曜日に該当する人物は登場していない。
- 七曜の老師:『転生したらスライムだった件』にて、神聖法皇国ルベリオスの西方聖教会最高顧問である大幹部の7人。web版とそれ以外とでは、扱いに大きな差がある。
- 野生のラスボスが現れた!:作中に於ける魔法属性が、四大元素ではなく七曜。また、魔神族の王の配下が、各々七曜に対応する。
- 本好きの下剋上:作中では、七曜に似た曜日の概念が存在する。「水の日」→「芽の日」→「火の日」→「葉の日」→「風の日」→「実の日」→「土の日」の順に巡る。安息日である土の日と、洗礼式・成人式以外は、あまり曜日を意識する事が無い。