概要
北の空に存在する七つの星で構成される星群。ちなみに北斗とは、「北の空にあること」と「柄杓(斗)の形に似ていること」に由来する。
古代中国の天文概念であり、西欧由来の「星座」概念に当てはまらないので注意。
強引に星座概念で解釈するならば、おおぐま座の一部(背中から尻尾にかけての部位)に相当するが、実は西欧天文学上でもおおぐま座の附属品のような扱いではなく、「Big Dipper」という独立した概念で扱われている。
北斗七星トリビア
北斗七星を構成する星々は、柄杓の合から柄の方へと進むにつれ、α(アルファ)からη(エータ)へとギリシャ文字の順に並んでいる。真ん中のδ(デルタ)星は三等星だが、それ以外はすべて二等星であり、明るい街の中でも比較的よく見える。
星の明るさがそろっていて、形も夜空で目立つため、昔から人々の目を引いてきた。そのため世界各地でさまざま物に見立てられ(柄杓のほか、椅子、棺とそれを見送る人々、馬車、龍など)、多様な伝説が生まれている。
北半球では、北斗七星は春に最も高く昇る。日本では北斗七星を柄杓に見立てているので、「北斗七星の中の水が天高いところから地上に注がれるため、梅雨の季節になるのだ」と解釈している地方もある。
前述の通り非常に見つけやすいので、北極星(柄杓の先端の双星を五倍伸ばした先にある)やうしかい座のα星『アークトゥルス』(柄杓の柄の指し示す先)などの星を見つけるのにも使われる。
北斗七星のζ(ゼータ)星、つまり柄の端か二番目の星はミザルという名だが、この星はアルコルという星を引き連れた二重星である。このミザルとアルコルは、昔から視力検査に使われてきた連星として知られている。(参照:死兆星)
更に、ミザルの周りにはアルコル以外にももうひとつ別の星も回っている。
中国では古代より「死を司る星座」とされ、この星座のある方角に向かって進軍すると必ず敗死するとまで云われた。逆に、この星座を背負って相手を迎え撃つなら必勝するともされ、極端だが強大な力を畏敬されていたという。
日本にもその力を借り受けることに精通した人物がいるのだが、それがかの伝説の陰陽師・安倍晴明だったりする。
J・R・R・トールキンの著作『シルマリルの冒険』では、「ヴァラキアカ(神々の大鎌)」という名前で登場している。
南斗六星
南斗六星は、南の空のいて座にある六つの星から成る、同じく柄杓型の星群である。
日本では、夏に南の空の中くらいの高さに見える。
古代の中国では、北斗七星が「死」を司るのに対し、南斗六星は「生」を司る星であると考えられていた。
信仰
先述した通り、北斗七星と南斗六星は生死を司る星とされてきたが、古代中国では「北斗星君」・「南斗星君」と呼ばれて信仰された。
死体のように青黒い顔を持ち、人間の寿命を記した巻物を持った厳格な方が「北斗」、穏やかな性格をしている明るい色合いの風貌の老人が「南斗」である(衣装は赤や金などである事が多い)。
彼らの権能を示す逸話にこんなものがある。ある若者が早死にすると占われ、それを防ぐべく桑の木で囲碁を打つ二人に酒と干し肉を捧げてひたすらに平伏を続けた。最初は無意識のうちに捧げ物を食べていた彼らだったが、囲碁を打ち終わってようやく若者の存在に気付き、礼として十九となっていた寿命を九十にしてもらったという。
『真・女神転生』シリーズ
ホクトセイクンは『真・女神転生if…』にて鬼神族/破壊神の悪魔として登場。アライアメントは「LIGHT-CHAOS」。『ペルソナ』シリーズでのアルカナは『CHARIOT』(女神異聞録)、『法王』(P3F)にカテゴライズされた。
氷塊に体が覆われ、左目が太極図となった茶色い肌の神として表現された。
呪殺・電撃・破魔の三属性の魔法を使いこなす事が出来、専ら呪殺と電撃がメインになりがち。
『デビルサマナー』ではナントセイクンと共に隠しボスとして登場し、「七星降天」という呪殺属性ダメージを7回に渡って与える凶悪な技を有している。
『D×2』では氷結属性が攻撃魔法に採用、氷結ブースタで強化された「絶対零度」や「ブフダイン」がメインウェポンとなる。
相方のナントセイクンの初出は先述の通り。種族は魔神でアライアメントは「LIGHT-LAW」。
ホクトセイクンとは逆に燃え盛る炎に包まれた剣を構えた神の姿で表現された。
『デビルサマナー』では敵味方に回復を6回行う「六星輝煌」という専用スキルを使用した。しかし、のちのシリーズで相方と共演する機会には乏しかったが、『Ⅳ』にて再共演。そちらでは火炎系属性が得意とされた。
関連タグ
星 星群
おおぐま座 こぐま座 カシオペア座 カシオペア
北斗の拳 北斗神拳 南斗聖拳 死兆星 セプテントリオン
聖闘士星矢 アスガルド編 神闘士
バリアン七皇 ドルベ メラグ ベクター ギラグ アリト ミザエル ナッシュ
玄武
北斗星…かつてJR東日本とJR北海道が運行していた寝台特急で、列車名の由来はこの北斗七星から来ている。