概要
かつてDr.フェイカーが辿り着いたといわれるバリアン世界に住む七人の戦士たちのことである。
危機に瀕しているバリアンを救うため、敵対するアストラル世界を滅ぼすべく九十九遊馬やアストラルらと対立する。
強力な力をもつ名前に「No.」を冠したモンスターエクシーズであるナンバーズの回収を目指している。
最初に登場したのはドルベ、ミザエル、アリト、ギラグ、ベクターの5名のみであったが、第99話「飛行船再起動!伝説のNo.を目指せ!!」にてベクターにより初めてこの名称が語られる。
当初は突然の失踪ということでナッシュとメラグの2名が行方不明となっていた。
(後にベクターにより暗殺されていた事が判明する)
またバリアン達の名前は北斗七星を構成する七つの星のラテン語表記に由来している。現にナッシュはバリアン七皇を「バリアンの七つ星」と称している。
アストラルすらその存在を知らなかった100の数字をも超える"オーバーハンドレッド・ナンバーズ"を切り札とする。
後にナッシュより遊馬たちと戦う為の新たな力として「RUM-七皇の剣」が与えられる。
ドン・サウザンドとの決戦後、その力を受け継いだナッシュにより遊馬とアストラルとの決戦で七皇の力を結集させた全てのカオスオーバーハンドレッドナンバーズの力を操るCX冀望皇バリアンが登場する。
また、同戦いの最終局面でナッシュが使用した魔法カード「栄光の七皇」のイラストに七皇と思われるシルエットが描かれている。
構成員
真相
バリアン世界の正体はかつてアストラル世界がさらなるランクアップのために自ら切り捨てたカオスの力(生きるために必要な欲望全般)そのものである。
その事にドン・サウザンドは激しく憤り、またアストラル世界ももはや異物となったカオスの力を完全に消し去ろうとする対立が現在にまで至る。
そしてバリアン七皇を始め、バリアン世界に所属するものたちはかつて人間であったが作中の描写を見る限り、どうやら非業の死を遂げた者達が集い転生を果たしているようである。
過去にナッシュとベクターが起こした一連の戦争、特に闇のデュエルで犠牲となった死者達が共にバリアン世界へ向かった事により、それまで小さな存在だったバリアン世界は急速に力を付けたのである。
七皇達はナンバーズが眠る遺跡の伝説の当事者であったという過去を持っており、アリトの容姿やドルベの伝説への知識はこれに由来していると思われる。
本人たちにその記憶はないが、その伝説に触れると何かが心と共鳴するような不思議な感覚に襲われるようだ。
また更に明かされた衝撃の真実として、「バリアン七皇はドン・サウザンドが復活する為の糧となる為選ばれた魂」であることが判明する。過去の闘いでアストラルに破れたドン・サウザントは封印される間際に分身体を残し、七皇達の前世の時代に現れては本人、又は親近者に接触してはバリアン世界の糧、そしてアストラル世界への転生を阻害するために記憶を改竄し、恨みや無念を抱えた復讐者としてバリアン世界へ転生するように仕向けていたのであった。
遺跡のNo.との関係
遺跡のNo.(ナンバーズ)はバリアン七皇と深い関係があり、ドン・サウザンドの力が封印されている。つまり「遺跡のNo.の回収」は「ドン・サウザンドの復活の幇助」を意味している。
オーバーハンドレッドナンバーズは「ドン・サウザンドの呪いのカード」であり遺跡のNo.は「バリアン七皇が人間であった頃の記憶そのもの」。これら二つは相反する存在なのである。
各バリアン七皇の自身の遺跡のNo.でオーバーハンドレッドナンバーズを倒すことでバリアン七皇は本来の記憶を取り戻し、ドン・サウザンドの呪いから解放される。なおカオス化していても可能な模様。
ドン・サウザンドの呪いが解けたものは☆表記。
- ドルベ→No.44白天馬スカイ・ペガサス
英雄として讃えられた騎士であった。ある日故郷に帰ると彼の部下の騎士達が力に溺れ自分達こそが王に相応しいと考え自国の王に謀反を企てた。それを聞いた英雄は駆けつけ彼らに仲間の絆を訴えて制止を試みるもその想いは伝わらず彼らは英雄に刃を向けた。英雄はかつての仲間を傷つけることが出来ず無抵抗のまま倒れたが、英雄の愛馬ペガサスが騎士達の前に立ちはだかり身を挺して英雄を庇い倒れた。英雄とペガサスの絆に感動した騎士達は自らの行いを恥じ英雄たちを手厚く葬った。そして英雄はペガサスと共に天に召されていった。
- ベクター→No.65裁断魔人ジャッジ・バスター(☆)
呪われし王宮の伝説。
ある島国に島を治める王子がいた。彼は幼き頃より人を信じず全ての人に疑惑の目を向け、処刑していった。全ての民を処刑した後自らも絶命する。
- アリト→No.54反骨の闘士ライオンハート(☆)
かつて己の拳一つで勝ち続けた最強の拳闘士がいた。彼には騎士でもある自国の王子という好敵手がいた。何度もコロッセウムで闘うことで立場を超えた闘う者同士としての絆を育んでいった。そしてついに雌雄を決する時が訪れる。だが王子が敗北することは許されない。そこで王子の側近達は王子の名誉を守るべく拳闘士に殺人罪の濡れ衣を着せ、捕らえた。拳闘士と必死に無実を訴え好敵手の王子も庇護するも聞き入れられなかった。そして遂に無残にも拳闘士は処刑されてしまうのだった。
- ミザエル→No.46神影龍ドラッグルーオン(☆)
ある土地に一人の勇者と一匹のドラゴンが共にその土地を守っていった。彼らは深い絆で繋がれた仲間であった。しかしある年大きな天災が起き大勢の無辜の民が亡くなった。そこに流れ者の祈祷師が現れ「ドラゴンこそ災いを呼んだ厄病神」と民に主張し、その言葉に惑わされた民達がドラゴン征伐にのりだしてしまう。勇者は必死に誤解を解く為民に訴えるがその言葉は聞き入れられず、逆に勇者であるならば共にドラゴンを討伐すべきだと反論されてしまう。ついに勇者は命を捧げることを条件に自分の言葉を信じて欲しいと訴えた。しかしその時隣国の兵士の大軍が攻め込み、勇者とドラゴン、そして民達は数千数万の弓矢に倒れてしまいその土地は滅ぼされてしまう。流れ者の祈祷師の正体はその隣国の密偵であった。
- ギラグ→No.64古狸三太夫(☆)
戦国時代、「喜楽壮八」という武将がいた。彼は戦上手で数々の武将と闘い、戦いで得た富は全て領民に分け与え、自分は徹底した質素倹約していた伝説の名君であった。そしてある激しい戦の中迷い込んだ一匹の「ポン太」というタヌキを助ける。ポン太は恩返しとして彼の影武者として戦場で働き、彼の国に大いに貢献した。しかしある日「喜楽壮八」は突然ポン太を解雇する。その後間も無くその国も滅び「喜楽壮八」も戦死してしまう。その後ポン太も死亡するも気がつくと魂は「喜楽壮八」の石像に封じ込まれていた。後に民にばかり富を与えていた事に不満をもった家臣達が謀反を起こし"どうにもならない状況の中せめてポン太だけでも"という意図で逃したことが判明する。
- ナッシュ→No.73激瀧神アビス・スプラッシュ
「ポセイドン海連合国」を治める国王"ナッシュ"は諸国を侵略し略奪と虐殺を繰り返す狂気の王"ベクター"の軍勢による侵攻を受ける。彼らの操るゴルゴニック・ガーディアンに当初は苦戦を強いられるも鏡の盾でこれを攻略する。しかしベクターは自分の家臣一人を生贄に海の神(No.73 激瀧神アビス・スプラッシュ)を召喚しナッシュ軍は危機に瀕してしまう。すると妹メラグが神の邪の呪印を浄化するべく我が身を生贄に海に身を投げ神を浄化する。
- メラグ→No.94極氷姫クリスタル・ゼロ
ナッシュとほぼ同様。彼女が海に身を投げた際出現し神を浄化した。
余談
- 劇中にバリアン七皇召集の合図なるもの(緑色の光)が存在する模様。
- 元ネタが「七つの大罪」、もしくは七つの大罪に合わせてキャラ付けされたという説がある。あくまでファンの間でささやかれている説・噂の類で、公式で言及があったわけではない。
ナッシュ・・「強欲」
転生体である神代凌牙が(強引に弱者の大切なものを取り上げる「シャークトレード」を連想させる)「シャーク」と呼ばれていた。
また「大事なものを奪う」ことにこだわっていた。
メラグ ・・「色欲」
断じて本人の責任ではないが、彼女への愛のためにナッシュは精神をすり減らしている(これは前世でも同様)。また鉄男が彼女に挑んで散ったのも彼女への片想いゆえで、本人の意図したことではないが男性を魅了させ狂わせるような一面があると言えなくもない。
ドルべ ・・「傲慢」
彼が操る光天使のモチーフが「王」に関連しているが、「傲慢」=ルシファーは堕天使の「王」と呼ばれている。
また彼は(彼に限らずバリアンの大半の者に言えることだが)当初人間を見下していた。
ベクター・・「嫉妬」
とにかく他人の幸せを壊すようなやり方を好む。
(トロン一家、遊馬、前世のナッシュなどに対して)
ナッシュが人間からバリアンに戻った際、かつての仲間達と戦わなければならない運命に苦しんでいた様子をみて「見ていて愉快だった」と述べるなど、他人の不幸を喜んでいる。
アリト ・・「怠惰」
任務を面倒くさがったり、任務を放棄して恋愛に勤しんだり、恋愛対象がころころ変わる。
この大罪に位置する悪魔が元は性愛を司っている。
また、カウンター戦法という「自分からは動かない戦い方」が得意である。
ギラグ ・・「暴食」
何故か大食いであり、カツ丼を爆食いしていたり、遺跡のNo.の精霊であるポン太を丸呑みしたりしていた。
この大罪に対応するモロクは可愛いもの、小動物が好きでギラグ自体もそれを連想させる発言をしていた。
ミザエル・・「憤怒」
辛酸をなめる度に憤怒していたため。
また、この大罪に位置する幻獣がドラゴンであり、
前世の彼がギリシャ風の容姿なのは、位置する悪魔が
元はギリシャ神話の女神であったためとも考えられる。
- 2013年10月頃に七皇とは独立した存在のバリアンの観測者、アルコ(おそらく元ネタは北斗七星に付する星"アルコル")という少年が登場するというデマがネット上で流布したことがあった。