概要
敵組織・バリアンの幹部の一人。
真月曰く“バリアンで最も危険な人物”。口癖は「よからぬことを」。
第2期でアリトとギラグが倒された後に登場。以降はドルベ、ミザエルと行動を共にし、遊馬達をバリアン世界へと誘い込む。
名前の由来は北斗七星の“フェクダ”。
性格
悪逆無道を地でいくような生粋の外道。
かつてのⅣやダグナー時代の鬼柳京介が可愛く見えるレベルのキチガイっぷりで、世紀末世界でモヒカンとして登場しそうな感じである。
残酷非道かつ下劣で好戦的であり、常日頃から他者を馬鹿にして見下し、デュエル中であっても相手を精神的にいたぶるような物言いをする。(ただし、痛ぶることを優先しすぎてトドメを刺せるようになったタイミングでもラーを呼べるまで拷問を続けがちな闇マリクと異なり、戦法こそ悪辣だがトドメをさせそうなら一気に殺しにかかるタイプ)
同じバリアン七皇の事も仲間とは思っておらず平気で侮辱し、時には自らの作戦のために傷つけ利用することさえ厭わない。
バリアンの使命など片手間に達成出来れば良い程度に思っており、とにかく人間世界などを破壊し他者の苦しむ姿を見ることで愉悦に浸るような、下衆と評されて然るべき男なのである。
そのような性格なので当然のごとく仲間内の信頼は皆無といっていい。自分の失敗を100%棚に上げて偉ぶった彼に向けるメンバーの冷めきった眼差しは必見。
おそらく全員に嫌われていると思われるが、公式によると特にミザエルからは強く嫌われているらしく、サルガッソの戦いではその手口を知るやいなや露骨に嫌悪感を露にするほど。
一方ベクター自身はというと、ナッシュに対して言い知れぬ不快感を抱いていた。
ナッシュがバリアンのリーダーだったこともあり、「ナッシュが自分をイラつかせる度に1ポイントずつ計算して、それが1億ポイント貯まるまでは我慢しよう」と思っていたとのことだが、実際に1億ポイント貯まってしまったあたり、相当彼のことが気に食わなかった模様。
(ただし、彼のことなので「今日は虫の居所が悪いからムカつきポイント100倍デー」とかやってそうとも言われる)
謎のバリアン
第1期から様々な策略を巡らして人間世界を侵略しようとして活動し、第1期の敵キャラであるトロンやDr.フェイカーを裏で操っていた謎の存在「バリアン」、その張本人。
第1期の暗躍ではトロンを助けつつも彼の憎悪を煽り、Dr.フェイカーには契約という体裁で手を貸していた。両者が目的達成の為にぶつかり合い悪党に堕ち、それに巻き込れていく人間達の悲劇を眺めて楽しんでいたようだが、Dr.フェイカーが説得されて改心した事で見切りを付けて彼の体を支配し、「バリアン・フェイカー」として立ちはだかる。しかし、激しい攻防の末にデュエルに敗れ、その後行方をくらませていた。
後のやり取りから、作戦が失敗した件についてドルベ達に詫びをすることもなかったようである。
本編での行動
第2期で幹部達の前に現れ、傷つき意識不明状態のアリトとギラグを嘲笑い、ミザエルを激怒させ、手刀(というより貫手に近い)を喰らいかける。
第1期ラストでの作戦の失敗については全く反省しておらず、邪魔者をまとめて消す用意が出来たと言って、ドルベに出撃の許可を下ろさせた。
いずれ町を飲み込む規模となる「バリアンズスフィアフィールド」を展開して九十九遊馬・アストラルにデュエルを挑み、追い詰めるが最終的に敗北。しかし、真月零を拉致しホームグラウンドであるバリアン世界へ誘い込むことに成功する。
そして異次元飛行船で追ってきた遊馬達を「異次元の古戦場-サルガッソ」へと誘導、既に力尽きた真月を見せつけて遊馬を激昂させ、デュエルを挑む。
デュエル中も何度となく遊馬を煽り、遊馬とアストラルのコンビネーションを乱し続けるも、CNo.39希望皇ホープレイVの一撃で再び吹き飛ばされ、消滅。
死んだと思われていた真月も生きていた。
……かに思われたが、実は本物のベクターは真月零であり、真月の姿のまま本性を現して強烈な顔芸を披露。
今までに遊馬と戦っていたのは、全てベクターが生み出した分身であった。
ベクターの目的は遊馬との友情を深めるフリをして彼の信用を得て、真月の姿を用いて遊馬達をおびき出し、一網打尽にすることであった。
ドジっ子な属性や友達思いな性格も、遊馬が信用しやすいよう設定されたもので、体を張って遊馬を助けたのも芝居である(この時のために2クールの間騙し続けたのはある意味すごいと言える)。
ホープレイVや「友情の証」として渡した「V」のカードも自身の戦略で遊馬を陥れるために手渡したものだった。
ちなみに、真月=ベクターなのでアリトとギラグに重症を負わせたのもコイツということになる。
正体を明かした後はワザと真月としての口調も交えて遊馬を甚振り、精神的に追い詰めていく。
顔をドアップにして目玉ぐりぐりしたりして視聴者へのアピールも欠かさない。
更に「V」のカードを利用して遊馬のデッキをデッキキル寸前にまで破壊、「仲間が苦しんでいるのもすべて俺に騙されて巻き込んだお前のせいだ」と遊馬をデュエル的にも精神的にも追い詰める。
そして同時にそれはアストラルに遊馬への疑念を植え付けるための行動でもあり、心の闇によって支配されたアストラルが暴走し、ダークゼアルへと変化するきっかけとなる。
暴走によって自らのライフを削り続けるダークゼアルを前に勝利を確信するベクターだが、2人が一度断たれた絆から新たな絆を見出し、真のゼアルに覚醒したことによって逆転され、散々策を巡らせたこのデュエルはベクターの敗北に終わる。その後崩壊するサルガッソから「これで勝ったと思うな」というお決まりにも程がある捨て台詞を吐いて去っていった。
サルガッソの戦いで大敗して辛くもバリアン世界に帰還したベクターは、自らに大怪我を負わせた遊馬に激しい憎悪を募らせる。
そして強大な力を得るべく伝承を頼りに「悪意の海」の底に封印されていたバリアン世界の神ドン・サウザンドを見つけ出して蘇らせ、自らの命と引き換えに遊馬たちに復讐するための力を求める。
手始めにドン・サウザンドの真の力を取り戻すべく、他の七皇もけしかけて「伝説のナンバーズ」を探し始める。
その最中に、ベクターはなんとナッシュとメラグの二人を秘密裏に抹殺していたという衝撃の真実がドン・サウザンドの口から語られている。
その殺したはずのナッシュとメラグがベクターの知らないところで七皇に復帰した事もあり、視聴者からは「このままいくと本当にろくな死に方をしないのではないだろうか」と言われていた。
外見
登場時は紫のフードで身を包んでいたが、正体を明かした際に全身像を披露。
灰色を基調としており、髪型は真月と同じ形。背中に悪魔を思わせる翼を備えているが飛べるかは不明。
サルガッソで敗れた時は片翼などを失う大怪我を負っていたが、ドン・サウザンドと一体化したことにより全て完治している。
バリアン陣営の中では珍しく、人間の姿と真の姿とで、微妙に声色が演じ分けられている。
人間の姿の時の方が、真の姿の時よりも少し声が高い。
人間としての姿は遊馬達の前に現れた真月零と同じである。これはバリアンになる前の人間の姿が基になっている為であり、他のバリアン七皇にも共通している。
この他にもナッシュとのデュエルで、アリト・ギラグ・ドルベ・メラグを取り込んだ姿も確認でき、設定資料集によれば「ランパント・ベクター(魔神ベクター)」という名称が存在する。
デュエル関連
下衆な性格を表した、相手のデッキと心を破壊していくような戦い方をする。
また、デュエル中でも相手の精神を痛めつける言動をとる。
自身の快楽のために相手を痛めつけるやり方に、仲間であるミザエルとドルベも明らかな不快感を見せていた。
特に彼の性格を表しているものとして、大ダメージを受けたりアドバンテージを与えたかに見せてそれを起点に一気に場を展開させたり、相手へのディスアドバンテージにつなげる。更に相手の仲間にも被害を及ぼす事を後に暴露したりと、「持ち上げて落とす」ものが多い。
しかし、遊馬にはサルガッソの効果とデッキ破壊での優位のままドローによるデッキ切れを狙って攻撃を緩めなかったら勝てていた可能性は高く、メラグにはドン・サウザンドの助言が無ければカード効果を失念して危うく敗北するところだったりと、快楽を追及する悪癖もあって実力の割に詰めが甘い。
主な使用カードは「アンブラル」と名に付くモンスター群。「アンブラル(Umbral)」とは、「影」を意味する英単語であり、真月が使用するカテゴリー「シャイニング」と対になっている。
切り札はオーバーハンドレッド・ナンバーズであるNo.104仮面魔踏士シャイニングとそのカオスナンバーズであるCNo.104仮面魔踏士アンブラル。
「シャイニング」と付いたナンバーズを使った所で、勘がいい人は真月=ベクターだと気付いただろう。
そして他のバリアン同様、やはりRUM-バリアンズ・フォースも2回目の遊馬戦で使用した。
遊馬との初戦では「No.66覇鍵甲虫マスター・キー・ビートルを使用した。
自身の記憶を宿す遺跡のナンバーズは「No.65裁断魔人ジャッジ・バスター」。そのカオスナンバーズである「CNo.65裁断魔王ジャッジ・デビル」はナッシュ戦(2戦目)で自ら使用した。
ドルベ&メラグ戦ではNo.96ブラック・ミスト、No.43魂魄傀儡鬼ソウル・マリオネッター及びそのカオスナンバーズであるCNo.43魂魄傀儡鬼神カオス・マリオネッターを使用した。
更にこれ以降「ドン・サウザンドの玉座」や「ドン・サウザンドの契約」といった「ドン・サウザンド」と名のつくカードや、「カオス」と名がつくカードを使用するようになる。ドン・サウザンドから力を与えられた影響であろう。
ナッシュ戦(2戦目)ではメラグ、ドルベ、アリト、ギラグの力を吸収し、CNo.102光堕天使ノーブル・デーモン、CNo.103神葬令嬢ラグナ・インフィニティといった他の七皇のオーバーハンドレッド・カオスナンバーズも使用。さらにRUM-千死蛮巧により4人の七皇の力を一つにしたCNo.5亡朧龍カオス・キマイラ・ドラゴンを使用した。
余談だがRUM-七皇の剣は劇中一度も使用しなかった。
また、人間時代は「ゴルゴニック」というテーマを使用。
エクシーズモンスターのゴルゴニック・ガーディアンは攻撃力を0にするなど、強力な効果を持つ。
当時から残忍な性格をしており、他国への侵略はもちろん、自国でも自分に逆らった者を次々と処刑していった「殺戮王子」であったらしい。
一対一の決闘を申し込んだナッシュに乗ったふりをして闇のデュエルでの決着を提案し、そのリスクである闇のデュエルでの戦いとは、当事者にまつわるものたちすべての命をかけての決闘である事を始まった直後にわざわざ語り、余計な犠牲を出さずに決着をつけさせようとするナッシュを愚弄する様に、ナッシュのフィールドを更地にしたりお互いの盤面をリセットする効果を利用して犠牲を強要するなど、外道っぷりも相変わらずであった。
明かされた衝撃の真実
実は彼もまたドン・サウザンドによって記憶を操作された人物の一人。
生前、ベクターはある一国の王子として誕生。運命の日に産まれ、国民からは「平和の王子」として祝福され、同時期に赤ん坊の彼にナンバーズカードが宿る。
父王は回想で描かれていた狂気の王子と酷似した残虐非道な人物であるが、母親の影響かベクター本人は純粋で平和を愛するとても心の優しい王子に育った。
父親が病に伏せ、母の願いで玉座を継ぐと、ベクターは戦争中であった隣国と和平を結び、戦争を放棄すると国民に宣言する。国民達や感涙する母親の反応からすると、ベクターは国中から深く慕われていたようだ。
しかしそのようなベクターのやり方は、これまで暴虐の限りを尽くし他国を侵略することで国を発展させてきた父親の目に、よほど理解し難いものに映ったのであろう。その父の手で殺されかけ、「呪いの王子」と蔑まれる。
その際に母親が自分を庇って死に、父親も病の発作で二人共死亡。あまりに突然の出来事にショックを受けるベクターの前に現れたのが、ドン・サウザンドだった。
ドン・サウザンドはベクターに目をつけ、彼を『「悲劇の王子」ではなく「狂気の王子」である』として自身の力を与え、洗脳を施す。
理由は、純粋で強い魂を持つベクターはバリアンとして転生させるのに理想的であった為。
後にベクターは「狂気の王子」として父親と同じ道を進み、ナッシュ達を悲劇に陥れ、やがて自身が不幸にしてきたモノ達の怨念に憑り殺されたという。(上げて落とす戦術もこの時の一因ではないかと言われる。和平を試みる→突如侵略を再開等)
その後舞台をバリアン世界に移したナッシュとの決戦で、ベクターをバリアンに貶めた象徴であるエースモンスターCNo.104仮面魔踏士アンブラルを、図らずもナッシュの手により自身の遺跡のナンバーズによって破壊される。
これにより、他の七皇達と同様に人間であった時の本当の記憶を知ることになる。その際元の「真月零」の状態になり、遊馬の「今からやり直そう! 真月零が本当のお前なんだ!」という必死の呼びかけにも、「洗脳を受けていようが自分の犯した行動は消えない」「自分と共にドンサウザンドを討て」と言う。
そして「自分のフィールドのナンバーズを相手に全て送りつける」という伏せカードを使用(何でそんなディスアドの塊を伏せていたのかは謎)
この遊戯王ZEXALにて幾度となく繰り返された「実は良い人」の展開になり、視聴者は落胆させられた……かに見えた。
「バーカ! まんまと引っ掛かりやがって!!どうしようもねぇ甘ちゃんだなぁ、お前ら!?」
やはりこの「真月零」も演技であった。
実は自身の記憶が書き換えられていた事にとっくに気付いており、それをあえて周囲に黙っていた。
というかそもそも上記の伏せカードを伏せたのは本当の過去回想より前である、その後与えたナンバーズを纏めて吸収する戦法をとっていた通り、最初からそのための演出であった。
そしてドン・サウザンドを消し去りその力を乗っ取ることに成功する。
満面の笑みで「俺はお前等の苦しむ姿を見るのが、たまらなく楽しいんだよ!」とかつてのⅣのような事まで言いだした。
ベクターが「真の悪役」と称され、本スレは大いに盛り上がったようだ。
だが、記憶が書き換えられていたことには気づいても、本来の記憶の内容まで知っていたかどうかに関しては明言されておらず(知っていたにしても時期が多少ずれるだけ)、彼の本来の人格とはあまりにもかけ離れた反応だったこともあり、「あまりにも悲惨な現実と自身の悪行の数々に精神が崩壊してしまった」、或いは散々悪行を重ね続けた結果「既に『真ゲス』の人格に本来の人格が塗りつぶされてしまっていた」という説もある。
とまぁ、(ベクター的に)ここまでは良かったものの、ナッシュは改心ごっこなど全く信じていなかったようで「返し札があったので策に乗っただけ」であり、あっさり返され無効化されている。
結局そのまま押し返されデュエルでナッシュに敗れ、その直後に再び姿を現したドン・サウザンドに用済みと見做され逆に吸収されかける。
ドン・サウザンドはベクターがナッシュに敗北することを予見し、その力が衰える機を窺っていたのだ。
当然それはベクターの死を意味しており、「俺はこんな所で死にたくねえ!」と叫ぶ彼の手を掴んだのは、自分が何度も裏切り蔑んだ、宿敵・九十九遊馬であった。
しかしそこで遊馬が差し伸べた手に対しベクターが放った言葉は、
「俺と道連れになってくれよ!」
流石である。
ナッシュに敗北した直後にも、「俺が消えるならお前も道連れだ!」と激昂していたあたり、敗北を喫したとしても気に入らない相手には一矢報いなければ気が済まないのだろう。まさに「真ゲス」である。
しかしそんな彼に遊馬は、
「あぁ、いいぜ真月。お前を一人になんてしない。お前は俺が守ってやる」
この発言である。ずっと裏切ってきたベクターに、遊馬は仲間として接したのだ。
常に人の心を踏みにじる事に己の心血を注いできたベクターも、これにはついに根負け。握り締めた遊馬の手を優しく解いた。
「とんだお人よしだ。バカバカしい」
「キミなんて道連れにできないよ。さよならだ、遊馬君」
と、そのまま自分一人がドンサウザンドに吸収されるという最期となった。
嘘と暴虐に自らを塗りこんだ男が死ぬ瞬間に遊馬に向けたのは、かつて、平和を望んだ時の……本当のベクターの眼差しだった。
(その後冀望王バリアンの効果として出た時は虹クリボーを墓地に落とした。虹クリボーは手札からも効果を発動できるため、遊馬にとっては「効果を一度減らされた」事になるが、ナッシュにとっては「墓地利用できるカードを落とされた」事になり、遊馬の味方はしなかったがナッシュの味方もしていないという超絶プレイングとも言える)
なお、このデュエルの最中にナッシュの側に他のバリアン達と共に幻のような形で現れており、ナッシュもあれだけの事をされていたにもかかわらずベクターを仲間として認めている発言をしており、その言葉が聞こえていたのかは不明だが、どこか気まずそうではありつつもそれまでのような憎悪や嫌悪感を抱いているような表情ではなかった。
最終話のエピローグでは、アストラルがヌメロン・コードを行使したことにより、他の七皇同様人間として再転生し、声や態度は真月とベクターの中間のような感じになっていた。
若干捻くれた性格はそのままに、皆と共にアストラル世界を救うための戦いに「良かれと思って」面白半分に同行してくれるのだった(今までが今までなので流石の遊馬も素直に喜べなかったが)。
2度もベクターによって命を落としたメラグ/璃央とも『今度は大人しくしててね?』、『さぁてね。ま、お前らと一緒に暴れるのも悪くはねぇ』と軽口を叩き合ったり、ナッシュ/凌牙や他のバリアン(特にドルベ、ギラグ、アリト)もベクター付いてくることに対して何も言っていない事から見て、一応は和解をしたようではある。
余談
遊戯王カードゲーム25周年イベント「遊戯王デュエルモンスターズ 決闘者伝説 QUARTER CENTURY」のスペシャルステージで、遊馬役の畠中は名シーンとしてベクター/真月の最期のシーンを『遊馬とゼアルを象徴する大好きなシーン』として選んでいる。
一方でベクター=真月と判明し遊馬が裏切られた問題のトラウマシーンは畠中自身も『2クール分をかけて遊馬と真月が友情を結んでいって、自身も真月/ベクター役の日野と仲が良くなっていた中で、あの1話でバチバチに裏切られた』として相当なショックを受けたらしく、おまけに普段は優しく紳士的な日野が真月がベクターとしてのゲスな本性を露わにしたシーンを、白目剥いてるんじゃないかというほどのハイテンションで演じた事にもドン引きし、次の回の収録の際に日野の顔が見れず話しかけられないほどトラウマになったという。
アニメでは多大なインパクトを視聴者に残したベクターであるが、遊戯王OCG関連においてはあまり目立たずファンデッキの作成も難しいキャラとなっている。(原作の時点で単独でキャラ立ちしすぎてカードの印象が薄れているとも言えるのだが)
まず、使用デッキが真月時代の「シャイニング」、人間時代の「ゴルゴニック」、ベクターとして正体を現した後の「アンブラル」とバラけている上に繋がりがなく、単純にカードの種類も少ない。
そもそも真月時代のシャイニングは一切カード化されていない。
そして、ゴルゴニックとアンブラル合わせても後発の新規カードが1枚しか登場してないので、10年以上のOCGのインフレの歩みに完全に置いていかれているのである。
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