概要
聖闘士星矢のTVアニメ版(所謂無印)の74話から99話までの展開。
当時連載中だった原作のストックを使い切ってしまったため、東映アニメーションと原作者の話し合いの上で作られたアニメオリジナル展開である。
この編からOPとEDが一新され、聖衣のデザインもポセイドン編に準拠した原作と同様のものに変更されている。
映画版第二作の「神々の熱き戦い」のリメイク版ともいえる、北欧神話を題材にした敵勢力神闘士達と青銅一軍の戦いが描かれている。この展開から原作でもあったポセイドン編に繋がるようになっている。
なお、20年以上の歳月を経てこの設定をある程度下敷きにしたアニメオリジナル新展開「黄金魂」が作られた。
舞台設定
本作での「アスガルド」はオーディーンに仕える者達とその周辺の一般人達とで構成される、北欧にあると設定される国。現在の世における独立国といえるものなのかは不明で、住人達は厳しい気候の中で昔ながらの決して裕福ではない暮らしをしている。「黄金魂」の設定だと貨幣経済はある模様。
同時に身分制度や因習も厳しい社会のようで、アスガルド編ではその因習によって苦しめられた過去を持つキャラクターも登場する。
余談
なお、登場人物のいくつかは北欧神話やゲルマン伝承の登場人物が名前の由来になっている。
ここでは元となった「神々の熱き戦い」や続編の「黄金魂」のキャラクターについても記述する。
(以下、推測も含まれます)
名前 | 由来 | 備考 |
---|---|---|
アルファ星ドゥベのジークフリート | ジークフリート | ゲルマン伝承の英雄で北欧神話におけるシグルドに相当 |
イプシロン星アリオトのフェンリル | フェンリル | 神闘衣のモチーフにもなった北欧神話の魔狼 |
ウル | ウル | トールの義理の子であるスキーと弓矢の名手たる神 |
エイクシュニルのスルト | スルト | ラグナロクにて世界を焼き払うとされる巨人 |
エータ星ベネトナーシュのミーメ | ミーメ | 北欧神話のレギンに相当する鍛冶師 |
ガルムのウートガルザ | ウートガルザ・ロキ | 幻術に長ける巨人の王の名前 |
ガンマ星フェクダのトール | トール | 北欧神話の雷神。神闘衣のモチーフもトールに因縁あるヨルムンガンドとなっている |
グラニルのシグムンド | シグムンド | 北欧神話の英雄シグルドの父親 |
デルタ星メグレスのアルベリッヒ | アルベリヒ | ゲルマン伝承に登場する小人の王。オベロンとは同一起源とも |
ドルバル教主/フレースヴェルグのバルドル | バルドル | 北欧神話の光の神 |
ニーズヘッグのファフナー | ファフニール | ジークフリートの神闘衣のモデルにもなった英雄シグルドが退治した魔竜 |
フォルケル | フォルカー・フォン・アルツァイ | ゲルマン伝承に登場する弦楽器の名手たる勇士 |
フレア | フレイヤ | 北欧神話の愛の女神 |
ベータ星メラクのハーゲン | ハーゲン | シグルドとは義兄弟ともされる人物 |
ポラリスのヒルダ | ブリュンヒルデ | ワルキューレの代名詞 |
ミッドガルド | ミズガルズ | 北欧神話におけるいわゆる「人間界」のこと |
ロキ | ロキ | 北欧神話のトリックスターである火の神 |
ディズニー映画『アナと雪の女王』の一部設定や初期キャラクターデザインがアスガルド編に似ていると海外で話題になったことがある。