概要
相性とは、二つ以上のものの組み合わせの適性を指す単語であり、様々な事象に対して用いられる。
人間関係でも「反りが合う、合わない」などの意味で使われている。相思相愛だったり、相乗効果を生む人の組み合わせを相性が良いと表現する。逆に険悪な関係だったり、長所を殺し短所を際立たせるコンビなどを相性が悪いということもある。
コンピューターにおいては、自作PCなどで仕様上ハードウェアの規格が完全に合致しているのに、何故か起動しない、エラーが発生するなどの現象を「相性問題」と呼ぶ。しかし、相性問題と思いきや規格違いを見落としているだけだったり、ただの初期不良やデバイスドライバの問題だったりすることもよくある。
俗説としては「ウナギと梅干し」「スイカと天ぷら」といった食べ合わせなどがあるが、これらは根拠のない迷信といえる。
実例
相性のいい組み合わせの例
相性の悪い組み合わせの例
相性(ゲーム用語)
ゲームにおいては三すくみ・四すくみになっているケースをはじめ、『ポケットモンスター』のタイプ相性などのように多くの要素が複雑に絡み合っているケースがある。
『ファイアーエムブレム』シリーズでは三すくみに加えて、特定の相手にクリティカルヒットと同等の大ダメージを与える「特効」のシステムが存在している。この場合、相性がキャラクターユニットに紐付けされているのか、装備や行動手段に紐付けされているのかで、どう立ち回るべきかが異なってくる。前者なら「誰を場に出すか」、後者なら「何をさせるか」という選択を問われる。
格闘ゲームでは、キャラクターの技や得意な距離・戦法などで相性が発生する。
極端な例を挙げると、『ストリートファイターⅡ』において、ガイルはザンギエフに対して圧倒的に有利であり、ザンギエフは飛び道具を持たないのでソニックブームで遠距離から体力を削り、空中から接近されても対空技サマーソルトキックで迎撃できる。
遠距離からソニックブームで相手の出方を窺い、接近してきた相手はサマーソルトキックで迎撃するというこの戦術は待ちガイルと呼ばれ、飛び道具を持たない相手には無類の強さを発揮するが、ヨガファイヤーを使えるダルシムや波動拳を使えるリュウなどを相手にするときは、ソニックブームがためコマンドの技である性質上、飛び道具の撃ち合いになると連射力で撃ち負けることもある。
ちなみに、待ちガイルに対抗できるダルシムは癖が強いながら同ゲーム中でも屈指の強キャラだが、春麗などのスピードで攻め込むキャラには不利となる。
相性(漫画)
特殊な能力が登場する能力バトルものの創作においても、相性はバトルの切り札として言及される。
『ジョジョの奇妙な冒険』第5部のグリーン・ディの能力であるカビの繁殖条件である「ターゲットの下への移動」をオアシスの「物質の泥化」で容易に満たすことができ、作中でもそのあまりの相性の良さにミスタに「小指が赤い糸で結ばれてるコンビかよ」と言わしめた。『未来日記』においては、圧倒的な情報量を持つが自身の情報を知ることはできないという弱点を持つ天野雪輝の無差別日記に対し、情報は雪輝に関するものに限定されるが詳細な情報まで入手できる我妻由乃の雪輝日記など、味方につければ最高の相棒であり敵に回せば最悪の天敵といった相性のものも存在している。