概要
スペルは「Somersault Kick」。
サマーソルトは、英語で「とんぼ返り、宙返り」を意味する単語で、バック転をしながら相手を蹴り上げる動作からこの名が付いた。
実際の格闘技では、タイガーマスクなどのプロレスラーがロープ際でのパフォーマンスとして繰り出す、いわゆる魅せ技の一種。
しかし、それ以上にこの技の存在を世に知らしめたのが、カプコンの有名格闘ゲーム『ストリートファイター』シリーズである。
格闘ゲームでの「サマーソルトキック」
最初の使い手は先述した作品に登場したキャラクター、ガイルである。
技の内容は、「しゃがみ込んだ状態から勢いよく飛び上がり、宙返りをしながら相手を蹴り上げる」というもので、現実に存在する同技よりも物理法則を無視したダイナミックなものとなっている。
コマンドは↓(溜め)↑+キックで、対空必殺技の覇者である昇龍拳(→↓\+パンチ)と対を成す、溜め技(一定秒数方向キーを入れ続けるコマンド技)の対空必殺技での王者であり、同キャラの飛び道具系必殺技であるソニックブーム(←(溜め)→+パンチ)と並んで、溜め技の二大巨頭として知られる。
この二つの「溜める」という動作から、「ソニックブーム」で牽制し、それを掻い潜ってきた相手を「サマーソルトキック」で撃墜するという『待ち戦法』が開発され、初登場作品であった『II』で猛威をふるった。(通称『待ちガイル』)
ちなみにガイルの戦友であるナッシュは、「サマーソルトシェル」という技名でモーションもガイルとはやや異なっている。
いまでも、多くの格闘ゲームでこの技や、コンセプトを引き継ぐキャラクターは多い。ゲームの中には、飛び上がったときに斜め上に衝撃波が発生するパターンもある(VSシリーズのナッシュ等)
昨今では、操作性などの関係からコマンドが(↓/←+攻撃)や(→↓\+攻撃)などに変更されていることが多いものの、見栄えが良く、特に脚線美を強調できるという演出面での利点と、キックというの高い威力をもつ攻撃を考慮し、女性キャラクターの対空技としての地位を獲得している。
また、ゲームによっては勢いよく飛び上がり、側転の要領をつけた宙返りをしながら相手を蹴り上げる」というものもある。
また、格闘ゲームのキャラクターではないが、モンスターハンターシリーズに登場する飛竜リオレイアもサマーソルト(公式名称)というワザを持っているのは有名。名前の由来は言うまでもなくガイルのサマーソルトキックである。
ただし、こちらは宙返りしながら相手に尻尾の一撃をお見舞いするといったものなので、厳密には「サマーソルトキック」ではない。
(現にMHST2では「ヴェノムスパイク」と毒属性攻撃としては至って普通の名称である)
また、作品こそ異なるが、リオレイアもガイルと同じカプコンのキャラクターである。(そういえばソニックブームを放つモンスターもいた気がする)
古代王者恐竜キングでは風属性の超わざ「ハリケーンビート」では最後の一撃として使う。こちらはカードに「サマーソルトキック」と記載されている。
サイバーパンクニンジャ活劇小説ニンジャスレイヤーでは、主人公フジキド・ケンジがヒサツ・ワザとして多用している。因みに劇中では「伝説の暗黒カラテ技」というご大層な名称で呼ばれているが、一撃でサンシタ(三下。雑魚の意味)・ニンジャの首を刎ね飛ばして爆発四散せしめるなど、扱いに違わぬ凄まじい威力を誇る。尚、フジキド以外にも結構使い手は多かったりする。
変形版だが、ファイアーエムブレムEchoesに登場する魔戦士の上位クラスであるオーバークラス「ヤシャ」が必殺を繰り出した際、サマーソルトキックを相手に叩き込んでから、上空から逆手持ちした剣で唐竹割りを繰り出すと言う、ダイナミックなムーヴを見せてくれる。
関連動画
関連イラスト
関連タグ
主な使用者
ガイル ナッシュ サラ・ブライアント マーシャル・ロウ フォレスト・ロウ アンナ・ウィリアムズ ティファ・ロックハート シエル 廿楽冴姫 バティスタ リリカ・フェルフネロフ ソフィーティア・アレクサンドル カサンドラ・アレクサンドル イングリッド アッシュ・クリムゾン(使用者の例)
キム・カッファン(似た技「飛燕斬」を使う
ラモン(おそらく格ゲー界で唯一、プロレス技としてのサマーソルトを使用する)
ウォーズマン(キン肉マン戦などで使用。どちらかというとガイル式に近い)