「悪は許さん!!!」
プロフィール
初出作品 | 餓狼伝説2 |
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格闘スタイル | テコンドー |
生年月日 | 1964年12月21日 |
年齢 | (2〜SPECIAL)28歳、(RBS〜RB2)32歳、(KOF'94)29歳、(KOF95〜2001、XII)30歳 |
出身地 | 韓国 |
血液型 | A型 |
身長 | 176cm |
体重 | 78kg |
趣味 | カラオケ |
好きな食べ物 | イカフェ、焼肉、キムチ |
得意スポーツ | 体操 |
大切なもの | 妻(ミョンサク)、2人の息子 |
好きな音楽 | ムード歌謡曲 |
嫌いなもの | 悪 |
職業 | テコンドー師範 |
特技 | 熱湯風呂でガマンすること |
CV |
概要
公式漢字表記は「金甲喚」。
家族構成は夫人(キム・ミョンサク)と2男(キム・ドンファン、キム・ジェイフン)
子孫のキム・スイルが『風雲スーパータッグバトル』に登場している。
2000年代以降の韓流ブーム(冬ソナ、K-POP)以前の日本で一番有名な韓国人と(半ばネタ的な意味も含めて)称されたこともあるキャラクター。
人物
テコンドーこそ世界最強の格闘技と自負し、正義を重んじ悪を許さない真面目で誠実な性格の持ち主。
しかし頑固な性格と悪を更生しようとする矯正的な行動からか、作中で偽善者と揶揄・誤解される事もある。(『リアルバウト餓狼伝説』ではギースに、『SVCカオス』ではゲーニッツに偽善者呼ばわりされている)
『KOF』シリーズではその生真面目で正義感が強い性格が改悪方向に強調かつ誇張され、ちょっとした発言や行動でもすぐに悪と判定して強引に更生しようとするなど、やや短気で器が小さい・融通の利かない人物として描写される事も少なくない。
しかし、『KOF XIII』では偽善者的な側面を助長するような描写が抑えられ、本来の真面目で誠実な人物像を強調する形で描かれており、対戦前の掛け合いデモでは復学しようとしない草薙京を叱責したり、K'が単なる悪人ではない事を理解している様子も見せている。
また、同キャラ対戦では「力無き正義は無意味」と説いたり、自身の正義を嘲笑する斎祀に対しても毅然とした意志を貫く等、強い正義と信念の持ち主である事が強調されている。
キムはそれまで周囲を振り回してきたが『XIV』に参戦したキムの師であるガンイルと彼の愛人であるルオンによって振り回されるコミカルな一面を見せる。
また、非常に酒癖が悪い一面があり、泥酔しながらも正義について語る絡み酒を行う描写がある。(『XI』餓狼伝説チームEDより)また、韓国出身だけあって徴兵制によって兵役に就いていた過去があり、『KOFXIII』における怒チームとの掛け合いや勝利メッセージでその事を語っている。
KOFには一貫して凶悪犯罪者であるチャン・コーハンとチョイ・ボンゲを更生させる目的で参加している(チーム名はキムチーム→『'99』からは韓国チーム)。
同門のライバル(?)にジョン・フーンがいる他、『餓狼』シリーズに出ているホンフゥも同門として修行していた事がある。後に師のガンイルも登場。
弟子にメイ・リー、チェ・リム、アリス・クライスラー(『餓狼3』の没キャラ)がいる(なんか女子が多いな…)。
また『RB2』のエンディングでは秦兄弟も入門していた。
『KOFXIV』でキム曰く「出来れば会いたくない」彼の師匠がまさかの登場。彼のチームEDでは、キムが珍しく狼狽する様子が描かれているので必見。
『KOFXV』ではガンイルの修行に付き合う事になり、『'94』以降皆勤だったナンバリングタイトルでの初期プレイアブルキャラクター枠から途絶えたが、2023年以降、DLCで参戦する事が発表された。ついでにデフォルト衣装も大幅にチェンジされ、トップスに師匠とお揃いの道着のズボンと全身黒色で統一された姿になっている。(お馴染みの白道着はエクストラコスチュームとしてDLCで付いて変えられる様になっている)
山籠り修行の過酷さは公式サイトのストーリーにて描かれており、草薙京が対戦前に思わず「なんかやつれてねぇか?」と声を掛けるほど。挙句にはその修行に軽く興味持った矢吹真吾に止めるよう身体を張って説得したり、ルオンに師匠と二人でリゾート地へ行くよう懇願していた。
キムも自身を見直すきっかけとなったからか勝利台詞がより柔らかいものになっている(特に八神庵や悪に対して)
…よく考えたら初めて更生を目的としないKOF出場ではなかろうか…。
公式サイトのインタビューでは正義と悪についてやジョン・フーン、息子たちとご先祖様の事等、色々と語っているので一読の価値あり。
『CAPCOM VS. SNK』ではガイルに対し、彼の蹴りの鋭さを賞賛している。キムもまた飛燕斬という名のサマーソルトキックを使うためだろう。
また、ザンギエフに対してチャンと間違えた事で迷惑がられている(片や犯罪者、片やプロレスラーなのでそら怒るわ)。
『2』ではチャン本人が参戦したためさすがにもう間違えず、これに関しては謝罪している。
人間なのか…?
必殺技は飛翔脚、半月斬、飛燕斬等で、超必殺技の鳳凰脚は特に有名。
技の大幅強化により『餓狼SP』では強キャラとなり、以降韓国補正というわけではないが登場する多くの作品で強キャラとして認知されている。
『KOF』シリーズでも強いが大門五郎や八神庵、ラルフ・ジョーンズなどといった化け物が勢ぞろいしているため影が薄い…という印象もあるようだが、空中から鳳凰脚で真横にすっ飛んでいく彼も十分人間離れしている気がする。
ちなみに鳳凰脚で片足を上げて突っ込むあのポーズ(餓狼2~SP)、元々は実際のテコンドーで牽制しつつ相手との間合いを詰める時にとるとされており、キムの場合は鍛え上げられた脚力によって一歩歩いているだけである。
というかそもそも『餓狼SP』の時点でテリーとビッグベアステージ背景にて舞空術をしたり、『MOW』でも長男が調子に乗ってると上空から超スピードで降りてくる。あんた本当に人間なのか。
その他メディアでのキム
漫画版
ボンボン餓狼(堀井雄二著)ではなぜかクラウザーの配下の悪人として登場している。
真の目的は、クラウザーの力で集められた格闘家を自らが倒すことによってテコンドーを武闘の頂点に君臨するためだった。
最後はジョーに倒された上に乱入してきたビリーによって脳天を棒で突かされて倒される。
同作品に登場する彼のクローン体がオリジナル技「飛燕返し」の技を使うだが、のちに『RB餓狼』で追加された「天昇斬」と似ているのは気のせいだろうか……。
同じく堀井雄二氏によるコミックボンボン増刊号にて読み切り連載されていた漫画版『KOF'95』では『ボンボン餓狼』の技を見切る能力を継承しているが、性格は原作同様に正義の人になっている。
その一方でボンボン餓狼を除いた餓狼伝説、KOFコミカライズ版では原作と同様に真っ当な正義キャラとして描かれている。(多少強引なところもあるが)
アニメ・映画
アニメ『バトルファイターズ 餓狼伝説2』では、冒頭でギースを倒したテリーの噂を聞きつけ、その実力を確かめるために彼と正々堂々とした戦いを繰り広げた。
劇場版『餓狼伝説-THE MOTION PICTURE-』では妻と二人の息子を連れてジョーの祝賀パーティに出席するために来日した。
しかし会場に仮面の男が突如現れて一人の少女(スーリア)に襲うが、仮面の男との決死の戦いを繰り広げ事なき得た。
外部ゲームの客演での扱い
大乱闘スマッシュブラザーズSPECIALのDLCの追加ステージ「KOFスタジアム」にて背景キャラとして出演しており、さらにチャンとチョイも出演している。テリーのダウンロード特典のスピリットバトルにもケンの姿で登場し、デデデとリドリーを更生させるべく1対3のバトルを挑んでくる。
ランクはNOVICE、効果は「足攻撃強化」。
アプリゲーム『KOF ALLSTAR』ではキムが女体化した姿『プリティー・キム』が登場。
姿が変わっても性格は変わらず、しかし自分の体型が変わっていることを忘れて失敗することもある。
同じく『KOFAS』にて『バーチャファイター』』とのコラボでは、何故か初代VFの風貌の「ローポリゴンスタイル」で選抜され、登場した。ちなみに開発内部では「キム・カカン」いう通称だったらしい。なお、もう1人のVFポリゴン化キャラはルガール。
またこの容姿でのオリジナル技なるSPスキル「悪人滅絶脚」(悪人絶滅脚ではない)では、「見せてあげましょう……正義の力を!」と宣言したのち、全画面に連打のエフェクトが現れ、締めに背景に大きく「正義」の二文字が出現し、キムが背面ポーズを決めるという、
どこぞの拳を極めし者を意識したかの如く、謎の技を披露してくれる。なお『AS』に豪鬼もコラボ参加はしている。
性能
テコンドーの使い手だけあって大半の技が足技で構成されており、パンチ系のボタンでもキックが出る技が多い。
飛び道具こそ無いが通常技の性能が良く、移動力も高めで飛び込みも鋭い。無敵対空技や多彩な突進技もあり近距離戦が得意。連続技も強力である。
一部のタイトルではハキキャンや構えといったテクニカルな要素もあり、全体的に見て中級者向けのキャラと言える。
『餓狼伝説SPECIAL』では飛翔脚やキャンセルからの鳳凰脚がガードされても隙が無いなど驚異的な強さを誇り、『ゲーメスト』増刊号に掲載されたダイヤグラムでも1位となっている。
『KOF』では空中鳳凰脚やハキキャンといった、もともとバグ技だったものが正式採用にされている事もあって、やはり圧倒的なまでの強さになる事が少なくない。
この理不尽なほどの強さも「偽善者」呼ばわりされる一因である。
『XII』では新たに「空中半月斬」という技が追加され、『XIII』NEO MAX超必殺技『零式鳳凰脚』が追加され他のキャラに比べるとかなり優遇されている。
『CvS』では前転の性能が高く永久コンボをもつCグループが最良とされている。
『ネオジオバトルコロシアム』では双葉ほたると双璧をなす壊れキャラとされており、安定したコンボと抜きん出た火力が持ち味。特にダウン追撃可能な強覇気脚の威力が抜けていて「通常投げ(受身不可)→強覇気脚」のコンボだけで低威力の超必ぐらい減るうえ、ヒット後はめくりを含めた飛び込みと、再度投げコンボの完全読み合いの3択が待っており慣れてないプレイヤー相手なら投げだけで勝てると言われる程に強いキャラとされる。
弱点としては相手の回復可能ゲージを大きく減らす事ができる「ダブルアサルト」を決められる機会に乏しく、相手によってはせっかく大きくダメージを与えたのに回復可能ゲージを減らせず痛み分けで終わってしまうこともある点がある。
歴代テーマ
『餓狼伝説』シリーズ
『2』『SPECIAL』:ソウルに行こう!
熱いベースが格好の良い疾走感のある曲であり、キムのメインテーマとも言える曲。『KOF2002』でも使われている。
『リアルバウト餓狼伝説』:Seoul Town
『KOF'98』のキムチームのテーマ曲にもなっている(曲名は微妙に変わっている)。
『リアルバウト餓狼伝説SPECIAL』、『リアルバウト餓狼伝説2』:ソウルっす♪
『WILD AMBITION』:Attack Me!
『KOF』シリーズ
『'94』:憂
雷雨が降り続くステージのように、キムのイメージに似つかわしくない不穏さが満ちているBGM。題名はもしかして他の二人がまだ改心しないキムの心配を示唆しているか?
『'95』:慮
去年のステージと一貫したスタイルで、さらに不安さを強くした曲。題名は去年のと合わせて「憂慮」となり、非常にいい掛け合わせである。
『'96』:Seoul Road
曲風を一変し、餓狼シリーズを思わせる勇壮なるリズムと堅実なメロディになり、いかにも正義な味方のように堂々としている。
過去二年連続で韓国ステージが土砂降りで不穏なBGMだったが、三年目でようやく雨上がりで、明るくて熱いBGMになった。
これはチャンとチョイの二人がとうとう改心した(と思い込んでいるキム)の気持ちを現したメタファーではないかと思える。長らく隠された良テーマだが、『XIV』にてなんとVS.チャン・チョイでアレンジされて再起用を果たした。
『'97』:実装なし
韓国ステージはあるが、ステージ背景音のみであり、ステージもキムやチームと結びつけられたものではない。
『'98』:Soul Town
Seoul Roadと似た曲風だが、こっちはもっと疾走感があり、勇敢に戦う意志を表す面が強い。
前述の通り『リアルバウト餓狼伝説』からの実装であり、『'98』では実際アレンジの再起用である。『2002UM』にもアレンジされて再起用、韓国チームの代表テーマである。この曲もキムの個人バージョンがあり、紛れもなくキムの個人テーマである。
ただし曲名は「Seoul(韓国の首都のソウル)」が「Soul(魂という意味の英単語)」に変わっている。意図的な物なのかミスなのかは不明。
『'99』:The Way to Rebirth
和訳「再生の道」。まさにキムがチャン・チョイを更生への導きを象徴するテーマである。曲風とリズムはSeoul Townよりだが少し重めで、更生の道のりは遠くて辛いを示している。
『'00』:Wild Party
題名と少し合わないが、従来のスタイルと比べ、リズムが少し軽くなったものだが、メロディはやはり重みを失っていない。
『2001』:ネリチャギ
キムの近Dから取った名前である。従来の曲風から一新し、すこレトロ的なゲームの英雄っぽさを感じ、メイ・リーという特撮ヒーローの参入によってスタイル変更ではないかと思われる。
『2002』:Let's Go to Seoul
タイトルから分かるとおり、『餓狼2』『SPECIAL』のBGM「ソウルに行こう!」のアレンジである。
『2003』:Seoul Love
激しい旋律で激烈な交戦を連想させるテーマ。『2003』の随時交代システムの高速なペースには相性が抜群なテーマである。
『XI』:Street Dancer
初めて他チーム参加にあたって、テリーのテーマを流用することになっている。
『XIII』:Tame a Bad Boy
和訳「悪ガキを手馴れさせる」。チャン・チョイではなくライデンとホア・ジャイがチームメイトだが、やはり更生チームとして作動している。Seoul Townと似たスタイルで、現代の技術で高音質なギターで大変熱いメロディとなっている。
『XIV』:Belief
熱血なギターを用いた曲風は変わらないが、女性であるルオンに当たる優雅なメロディも追加されている。
『XV』:ソウルに行こう! -KOF XV ver.-
再度「ソウルに行こう!」のアレンジ。
『2002UM』:Soul Town~Ver.Justice~
上述の通り『'98』のテーマ曲「Soul Town」のアレンジ。
『R-1』:ソウルっす♪
『RBSP』の曲をネオジオポケットの音源で再現している。
備考
- 名前は当初「キム・ハイフォン」となる予定だったがあり得ない名前と指摘があったため、それを指摘したVICOM社(『ファイトフィーバー』を作った会社)の社長であった金甲煥の名前を一文字変えて(煥→喚)拝借した(次男であるキム・ジェイフンの名前もこの社長の息子の名前から)と日本では事実のように言われているが、金甲煥氏本人は生前韓国記者とのインタビューでこの日本でのこの噂(元々「キム・ハイフォン」になる予定だったが、指摘され彼の名前を拝借した)について「おかしい話だ。なんのことだかわからない。記憶にない話だぞ」と、はっきりと否定している。つまり、名前を拝借したことは事実だが、日本で事実のように受け取られている「キム・ハイフォン」説は事実ではない。モデルになった金甲煥社長は若い頃力道山のボディガードだった人物でもあり、2018年他界している。テコンドーの普及にも努め、同インタビューでは「SNKにぜひテコンドーを使うキャラクターを出してほしい」と頼んだとの証言も残した。
- 公式の漢字表記があるものの、中国語圏ではこの名前があまり流通せず、「金家藩」、「金卡法」もしくはモチーフであるキム社長と全く同じ「金甲煥」と表記されることが多い。
- 2003年頃からしばらく、出演作品において、フルネームで表記されず単に「キム」としか呼ばれていなかった時期があった。その理由は、詳細は割愛させて頂くが、一言で言えば「大人の事情」である。ただしその間でも『KOF'94 RE-BOUT』などのリメイク作の一部ではフルネーム表記が使われており、その後近年のSNK関係のスマホアプリゲームや、上記のスマブラSPへのゲスト参戦などはフルネームに戻っており、KOF本編でも『KOFXV』のDLCで登場した際についにフルネームに戻ることとなった。
- 設定上世界の繋がりは無い作品である「サムライスピリッツ閃」に、同じキム姓で、さらにキムの超必殺技「鳳凰脚」と同名の技を持つ「キム・ヘリョン」というキャラが存在している。
- 作品ごとに構えの向きが違い、『リアルバウト』以降の『餓狼』シリーズでは後ろ向き(背中が見える)、それ以外では前向き(背中が見えない)となっている。
関連タグ
キム・スイル:子孫
キム・ヘリョン:先祖……?
ガンイル:師匠
ジョン・フーン:同門
ホンフゥ:同じ道場で修行経験あり
チャン・コーハン チョイ・ボンゲ メイ・リー チェ・リム アリス・クライスラー:弟子
ルオン:師匠の愛人
金一門:キム関連キャラまとめタグ
頑固者…頑固な性格のせいで偽善者と揶揄されることも多い。
ただし性格などはほとんど真反対。