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八神庵

やがみいおり

八神庵とは、『THE KING OF FIGHTERS』シリーズのキャラクター。草薙京の宿敵。
目次 [非表示]

「月を見るたび思い出せ」

「全てを終わらせてやる!俺のいらだちも、キサマの命もだ!!」


プロフィール

格闘スタイル八神流古武術+本能
出身地日本
誕生日3月25日(20歳)
身長182cm
体重79kg('95)~76kg('96以降)
血液型O型
趣味バンド活動
大切なもの
  • 彼女、クロムハーツの指輪、ポール・スミスの時計('95)
  • ガボールのチェーン('96)
  • リッケンバッカーのベース('97)
  • デイトナのエキゾチックス('98)
  • 新しい彼女('99、2000、CVS、NBC)
  • 無し(2001以降)
好きな食べ物
嫌いなもの暴力
得意スポーツ全部
CV
初出作品KOF'95
キャッチコピー
  • 復讐の蒼き炎('96)
  • 暴走する蒼き炎('98)
  • 解き放たれし本能(XII、XIII)
  • 復讐の紫炎(CAPCOM VS. SNK)
  • 孤高の紫炎(MI1)
  • 終焉の炎(MI2)
  • さすらいの吟遊詩人(異世界庵)

概要

KOF'95より草薙京のライバルキャラとして登場。

三種の神器の一人「八尺瓊勾玉」を守護する、オロチを封ずる者。

エディットで草薙京、神楽ちづるとチームを組んだ場合、「三種の神器チーム」となる。


人物

無口で感情を全く見せないが、草薙京に対しては偏執的な感情を剥き出しにする。

極めて冷酷で残虐な性格と言動の持ち主、そして暴力的な格闘スタイルの使い手である。

KOF94から96までフロントデザイナーの一名を担当した平木雄一郎曰く「見た目クールだけど闘い始めるとワイルドってのを狙いました」とのこと。

オロチとの血の契約により紫炎を操る異能があり、その代償として八神一族を代々短命にさせている。

センシティブな作品

普段はバンド活動(ベーシスト)をしながらアメリカで一人暮らししている。そのため彼のチームステージは大体アメリカである。

留年している京と違い、高校は既に卒業済み。

両親と妹がおり、ともに健在。本編では出てきたことはなかったが、スピンオフ「八神庵の異世界無双」のコミカライズにて初めて妹の後ろ姿が確認される。ネオジオをプレイしていた。


嫌いな物「暴力」

傍から見れば矛盾しているように見え、『'95』の時から話題になった。

解釈としては『戦い以外の場で、相手に力を振るうことを好まない』ということのようだ。

実際、これまでのストーリーでも庵が、ごく普通の一般人に一方的な暴力を振るう様な展開を見せた事は殆ど無く、あったとしてもそれは暴走状態にあった時等と言っても良い。

ただし、しつこく自分に絡んで来ようとする相手に対しては、誰であろうとも容赦無い形で追い払おうとする事はある(『XI』における矢吹真吾の時等)。


チームメイトとの協調性は無く、『'95』『'96』『2001』『XI』と、エンディングでは何度もチームメイトといざこざを起こしている。しかし明確な意志でチームメイトを攻撃したのは『'95』におけるビリー及び影二のみで、『'96』と『XI』ではオロチの血が暴走したため。『2001』ではヴァネッサ達3人の方から手を出している。


『XI』のストーリーでは知人の墓参りに行くなど意外な一面も見せたほか、森気楼のイラストや携帯アプリ『Days of Memorys』では子猫にミルクを与える姿が見られたり(ただし「性格上絶対しない、むしろ猫を殺している」とする開発者からの意見もある)、『2000』では京の彼女であるユキを結果的に助けたり(彼女が京の彼女だということは知らなかった上に、庵を狙っていたネスツの人間の近くに偶々ユキを狙っていたネスツの人間がいたのと、どうでもいい相手だったが目障りだったという理由で一緒に倒しただけ)、さらには『EX2』の八神チームエンディングでは興味をあまり示さない京とは異なり天羽忍のことを気遣ったりと、ゲームで見せる凶暴性が庵の全てというわけではない。


軍人が嫌いな理由はスピンオフ「八神庵の異世界無双」にて初めて理由が語られた。

彼曰く、「時に敵意のない者にも暴力を振るう、力を誇示したいだけの見下げ果てた奴ら」とのこと。彼の過去に何があったのかは不明である。

怒チームとの関係も不明。レオナとはオロチ絡みでの関係を持っている。(レオナはオロチの血に苦しむ同士として多少の共感があるだけでそれ以上の感情はない。対して庵は全く興味がない)


つまり彼が嫌う暴力とは『敵意のない者にふるう誇りに欠けた力』である。

即ち一見「死ね」等の暴言と共に行われる暴力的な彼の戦闘スタイルも『明確な戦う意思を持って彼と対峙した者に対してのみふるわれる力』であるので暴力ではない、ということなのだろう(ボクシング等の選手が試合上で殴りあう事は暴力ではない、のと同じ理屈である)。

実際作中では血の暴走によって自我を失ってる場合を除いて率先して無抵抗の者を攻撃する描写は無い。


ネスツ編主人公であるK'の格闘スタイルが暴力であるが、現時点で2人に大きな絡みを見受けられない。


京および草薙家との対立

主役

本来、八尺瓊は草薙と共にオロチを討つ者として協力関係にあった。しかし、長い年月の間にオロチへの力に魅せられた八尺瓊はオロチの力を得るためにオロチの封印を解いてしまった。(しかし封印が解かれたのは八傑集の魂で、そうなることを予期していた八咫によってオロチの魂は別の場所へ移されていた。)

そして、復活した八傑集の策略によって八尺瓊の妻はオロチの生贄として殺害され、そして時の帝の命により幽閉された八尺瓊をかどわかし草薙を憎むように仕向けた。

こうして八尺瓊の裏切りをきっかけに両家は分裂し、オロチと血の契約を交わした八尺瓊は『八神』と名を改め、両家は永きに亘る対立関係になってしまう。


しかし、庵は草薙の家系よりも草薙京個人へ対して異常なまでに執着。たとえ利害関係が一致していたとしても草薙京であることを理由に共闘を断ることがある。

と言いつつも、『2003』『XV』ではちづるの説得の結果で、『XI』では互いの意思でチームを組むなど、全く協力しないわけではないらしい(ただし、「その前に(=京との決着の前に)片づけなければならんこともある」というテンプレのような台詞つきな上に、チームのエントリー自体は一緒に組んだ真吾が勝手にしたものだったが)。


活躍

オロチ編

KOF95

如月影二共々に手荒い歓迎を受けた八神庵は、ビリー・カーンからチームを組んでKOFに参加してほしいと持ちかけられる。「草薙京を殺すにはいい余興」として庵は参加を承諾。

ライバルチームとして出場し、それぞれに因縁のある、「日本チーム」、「餓狼チーム」、「極限流チーム」と敵対する関係となる。


しかし、京を殺し損ねる庵(以下エンドレス)。


主催者ルガールから自分に仕えないか?という定番の申し出「誰かに仕えるなど犬畜生のすることだ」とビリーを沈黙させると、洗脳された京の親父と再会、容赦なくボコボコにする。力を制御しきれず自滅していくルガールを「愚か者め」と罵倒する。その後「後片付け」と称し、用済みとなったチームメイト二人を容赦無く叩きのめすと高笑いするのであった。

(これが遺恨となり以降、ビリーと影二から激しい恨みを買う事になる。)


KOF96

京を狙ってか日本に帰国、古寺に在住。ルガール・バーンシュタインの秘書であった、マチュアとバイスの二人に誘われる形でKOFに参加する。

二人はオロチ八傑集のメンバーであり、裏で暗躍していたゲーニッツから八神の監視を命令されていたのだが、とっくに気付いていた庵はそれを黙認した上で二人を手駒として利用している。

Iori Yagami 八神庵

最終的に二人は庵側につく形でゲーニッツを裏切る。しかし、ゲーニッツの死亡後、庵の中に流れるオロチの血が暴走。本能の赴くままに庵は二人を殺害(?)するのだった。


草薙京と神楽ちづるの三人で組んだ『三種の神器チーム』ルートでは、京に協力する形でオロチ四天王の一人ゲーニッツと対峙。三神器に追い詰められた、ゲーニッツは逃亡を図るも庵と京の連携が決まり遂にゲーニッツを払った。

共闘の果て、紅い炎を放ったことに憤る庵。それは庵の中の「人間としての本能」がオロチの血の呪縛に勝った証であった。

ちづるから「八神」を捨てるよう諭されるが庵はそれを拒否し、チームを離脱する。


KOF97

神楽ちづるによりシード選手として強制的にKOFにエントリーされた庵。

オロチの血の影響から苦悶し吐血、徐々に命が蝕まれる状態に陥る。プレイヤーチームが優勝した後はオロチの血に支配され、『ツキノヨルオロチノチニクルフイオリ』という以前よりも遥かに深刻な状態で暴走、優勝チームに襲い掛かる。


『三種の神器チーム』ではオロチとの決着が描かれ、オロチの意によって暴走しかけるも、庵は強靭な自我によってオロチに抵抗。京、ちづるの二人と共にオロチの再度の封印に成功するも、京と共に消息不明となった。


ちなみに本作では、庵のやっているバンドのライバルチームである「ニューフェイスチーム(七枷社シェルミークリスの三人)」が、庵の打倒を目的に参戦しているのだが、実は彼等三人もゲーニッツと同じオロチ四天王であり、最終的にはオロチ復活の暗躍をする中で死亡している。


ネスツ編

オロチとの宿命の闘いは終結したが、草薙京との個人的な決着はついていなかった。


KOF99

オロチ決戦後に拉致された草薙京の行方を追っていた庵は、京が闇の犯罪組織であるネスツに捕まっていると知ると、自力で京の捕まっていた拠点を探し当て、殴り込みをかけるという驚異的な嗅覚と行動力を発揮している。(ハイデルンの部隊やマリー達も発見することができなかったのだが…)自身が怒り狂ってネスツの戦闘員や京のクローン達を相手に虐殺しまわっている隙を突く形で京本人には逃げられている。(一体どうやって探し当てたのかは明かされていないが、庵専用のエンディングのやりとりからも京と同様にネスツから狙われていたらしく、おそらく庵は襲い掛かってきたネスツの戦闘員達を返り討ちにする中で京が捕まっているのを知り、この行動に至ったのだと思われる。)

ニアミス等によって結局京を見つけ出す事は出来ず、『2000』に至るまで執念深く京を追い続けている庵によって被害が拡大化するのを恐れたのか、さすがのネスツも庵の捕獲を諦めている模様。


なお、『97』後から派生した世界線がいくつか存在する(EXの世界、あるいは空を舞台にした世界や、異世界に庵が飛ばされたりする世界等……)


KOF2000

京の彼女であるユキがネスツの戦闘員に狙われている現場に偶然出くわした庵は、「ネスツの戦闘員の行動が目障りだった」のを理由に彼女を助ける。彼女と京の関係は庵は知らなかったが、ユキの言葉と自分と同じくネスツに狙われていた事実から、庵は本能的に彼女が京の恋人であると察する。

この時の行動が幸運(?)を呼んだのか、個別エンディングでは、遂に念願であった京との再会を果たし、早速『殺し』に掛かっている。


KOF2001

京をエサにセスヴァネッサラモンの三人に雇われる形でチームを組んで参戦する。しかし、彼等との信頼関係は皆無どころか、最重要人物として狙われており、エンディングでは掌を返される形で襲撃される事になる。

その後の経緯は描かれていないものの、その後の作品でも庵が何事も無かったの様に登場している事実から、難無く撃破する形で終わったと察し。事実、『XV』のエージェントチームのエンディングでは、ブルー・マリーが庵に関する話題を出した際、ヴァネッサが思い出したくもない様子を見せた事からも、三人共相当酷い目に遭わされた事がうかがえる。


アッシュ編

相変わらず京との因縁は続いているようだが、新たな勢力『遥けし彼の地より出づる者』の暗躍や新・主人公アッシュ・クリムゾンの性質の悪いちょっかいによって京との戦いを邪魔される事になる。


KOF2003

再び『三種の神器チーム』として参戦。オロチの復活を目論む「遥けし彼の地より出づる者たち(仮)」の一人である無界との戦闘後、突然現れたアッシュ・クリムゾンによってちづるの八咫の力が奪われ、次は八神の力を奪うと宣告される。


KOF XI

ちづるの頼みを受けた矢吹真吾に京との三人でチームを組むようせがまれ、度々殺そうとする形で追い払っていたが、京との戦いに「遥けし彼の地より出づる者」やアッシュが目障りであると考えたのか、しぶしぶと組む形で参戦する。

しかし、「遥けし彼の地より出づる者」のメンバーである紫苑禍忌によってオロチを呼び覚ます為の儀が行われた結果、エンディングで血の暴走を引き起こしてしまい、疲労していた京を負傷させ、真吾も重傷を負わせてしまう。その直後、隙を窺っていたアッシュによって、宣告通りに自らの力の源となる八尺瓊の力(+オロチの力)を奪われてしまう事になった。


KOF XIII

アッシュに力を奪われた影響で炎が出せなくなってしまったが、京への執念や、自身に辛酸を舐めさせたアッシュへの復讐心は一切衰えておらず、前作での終盤の影響なのか、蘇って来たマチュア、バイスの二人と再びチームを組んでの参戦となる。

エンディングでは、アッシュが消滅を迎えた後、八神の象徴であるひび割れた勾玉が残り、660年の長い年月によって既にオロチとの血の盟約から分離出来ない事をマチュアとバイスの二人から聞かされるも、庵はそれにかまう事無くひび割れた勾玉を再び取り込む道を選んでおり、炎の力を取り戻した庵はその後、日本チームのエンディングで京を襲撃。彼との一騎打ちによってアッシュ編の大会の幕は閉じる事になった。


新章

KOF XIV

「XI」と同じく墓参りに訪れた際に現れたマチュアとバイスとチームを組んで「八神チーム」として参戦する。

大会終了後、バースの中から飛び散った破片からオロチの居場所を特定したちづるからの連絡でハンガリーへと赴いた京と庵とちづるの三人で歪な形ながらも復活しようとしていたオロチを再び封印した。

KOF XV

前大会に登場したバースの出現以降から死亡したはずのオロチ四天王が復活。さらにオロチの封印を干渉する謎の力を探るちづるからの説得されて「三種の神器チーム」を結成する。

エンディングではちづるとの約束通り使命を果たし、心おきなく京との決着に挑む。しかし、最後は日本に帰国した京がユキに会いに行くシーンだけで庵がどうなったのかについては不明のままで終わった。

コスチューム

KOF95~XI、カプエス他

学ランらしきコスチュームを着ているが実は学ランではない。背中には八神の家紋である白い月輪の紋が描かれている。下は丈が膝元まであるドレスシャツ。

首元には黒革のチョーカーを着けており、左手中指にシルバーリングを着けている。

格闘をやるのにパンク・ファッションな紅いボンデージパンツを履き、股ベルトで拘束された両足がトレードマークの一つ。時期的にBOØWY氷室京介の影響だろうか(87年の着用シーン)

八神庵庵誕2014

このパンツのせいなのか、両足を揃えて打ち出すしゃがみ大キックのポーズは初登場時から「マグロ」と呼ばれ続けるのだが🐟、一方で他の技を繰り出す際には開脚に不自由している描写はなく、ジャンプ大キックや立ち大キックなどを出せば相応にたるみを残して伸びる謎のベルトである。

KOF XII~XIII

丈の短い赤い開襟シャツと黒いジャケットの組み合わせ、ボトムは白く両膝の間のベルトがない。指輪と黒いチョーカーはオロチ編と同じ、腰には本来のベルトの他に飾りベルト、首元にはチョーカーの他に黒い革紐のネックレスを着けている。

KOF XIV

上半身は蔦の模様が入った暗い紫色のインナーの上から、白い開襟シャツと首元に黒のファー付きの赤いレザーのロングコートを羽織っている。ボトムは黒のレザーパンツで、裾の部分にベルトの装飾がある。首元には三日月型をかたどった短いネックレス、長いものがピックをモチーフとした逆三角形になっている。(手袋があったが没となった)

KOF XV

『2000』のアナザー庵に近い衣装。襟に赤い蔦模様、背にも同じ模様が入った月の紋が描かれている黒いロングコート。上半身は黒の蔦模様が入った赤のシャツ、ボトムは赤だが股ベルトがない。腰に飾りベルト、首元には黒のチョーカー、三日月型にかたどったネックレスを着けている。

性能

格闘ゲーム的な意味での三種の神器(飛び道具、対空技、突進技)を備えたキャラクター。

主人公である草薙京に相対する存在として似たような性能の同名の技などが宛がわれていたが、シリーズが進むごとに性能が大きく変化していった草薙京とは対照的にシステム周りがどれほど変化しようと基本スタイルを崩さず、炎を失ったXIIとXIIIを除き、格ゲーの王道を貫き続けている。


ワンチャンスから一気に体力を奪える連続技を持っており、シリーズを通して上位近辺をキープ。

挙動にクセが多少あるものの、通常技を適当に振っているだけでもある程度闘え、慣れてくれば連続技で封殺も可能と、初心者から上級者まで使い手は多い。

KOFでは最も技の変更、削除の少ないキャラクターであり、基本を押さえれば(必殺技が総入れ換えになったXIIとXIIIを除けば)どの作品もほぼ同じ感覚で動かせる。


ジャンプ攻撃は全体的に強く、パンチが飛び込みに、キックが空対空でそれぞれ使いやすい。

連続技の要である葵花は強制ダウンを奪えるため起き攻めに移行でき、攻勢を維持しやすい。また弱葵花は小技以上に発生が早く反撃性能が非常に高いため、わずかな隙をついて一瞬で攻守を入れ替えることができる。


追撃可能なコマンド投げの屑風やめくり専用の特殊技である百合折り、低いジャンプ力を利用したガード崩しが強力で、機動力も高く、座高が低いために防御面も強い。


ツキノヨルオロチノチニクルフイオリ(以下暴走庵)

八神庵


上に記した「オロチの血が暴走した」というのは、庵の先祖であり三種の神器の一人である「八尺瓊(八神と名を改める前の名前)」がオロチを「封ずる者」でありながらオロチに唆され、オロチの力に手を出してしまった事に由来している。

中でも庵はオロチの血が特に濃いため、暴走の危険性をはらんでいる(ただしオロチが封印されている間はその危険性も治まるが、『96』や『XI』のようにオロチの封印が薄くなると危険性が増すという感じで、日常的に暴走するおそれがあるわけではない)。

しかし血の暴走を引き起こしてしまうと自我は完全に崩壊。草薙京への純粋な憎しみと殺意に囚われ、その他は草薙京殺害への障害物と見なして無差別な攻撃を繰り出す。


ゲームでも何度か登場しているが、その殆どで最上位を狙えるバランスブレイカー。通常状態の庵でさえ訳のわからないまま倒されるいわゆる「わからん殺し」が対初心者でならありえたが、こちらではブーストされた機動力により、上級者が封殺される事も。

また攻撃力も跳ね上がっているので、完全に対応しきれないと通常庵相手にした時よりも短い時間で屠られるハメに。


そしてどういう訳か、この暴走庵が出た作品は「バランスは投げ捨てる物」と言われる作品が多く、人によっては暴走庵を見ただけで拒絶反応を示す事も。

ただし『97』ではジャンプ高度が極端に低くなった代償として、ジョー・ヒガシにハリケーンアッパーを連発されると超必殺技の八酒杯を撃たない限りハメに近い戦いを強いられることになる。


爪庵

庵

『XII』、『XIII』に登場。炎を操る能力を失い、引っ掻き技を携えた庵の通称。家庭版「XIII」でDLCで追加できる「炎を取り戻した庵」通称「炎庵」との区別で使われるようになった。

炎が出せないため炎を使用した技が一切使えなくなっているものの、こちらはこちらでまた違う強さを持っていたりする。


元々、炎が紫色である理由はもともとオロチの力によるものだったので、八尺瓊一族の力のみだと炎は京と同じく赤い(『'96』の三種の神器エンディングより)。これは草薙と八尺瓊はずっと辿ると同じ流派だったことにも由来しているものだが、八尺瓊はオロチとの血の契約によって蒼紫色に変化し、オロチの力を得ることができたがその代償として代々短命となった。


そんな八神の一族である庵が『XI』にてアッシュに八尺瓊の力を奪われてしまうことになるのだが、血の契約を果たして660年という非常に長い時間によって八尺瓊の力とオロチの力が不可別のものとなっており、結果的に『XII』と『XIII』の庵は八尺瓊一族の「封ずる者」の力だけでなく、オロチの力をも失っている。

オロチの力を失った、この爪庵としての格闘スタイルこそが(炎を使えないことは置いておいて)本来の八神流(八尺瓊流)なのではないか、という説もある。

実際劇中では何人かの登場人物に「炎があった頃より強いのでは」と称され、『XII』の公式ストーリーでは草薙京から「炎が出なくなったってわりには元気いいじゃねーか。……そいつが本来の八尺瓊流ってヤツなのか?」という発言がある。


俺が悪いのか?!

この八神庵、本編以外での扱われに定評があり公式でキャラ崩壊寸前する勢いで弄られがちである。

「SNK発のフリー素材」と言わんばかりにあちこちに顔を出す。


DJステーション

蕎麦屋の主に扮し「喰え!啜れ!!そして死ねぇっ!!!」と代表的なセリフを改変させられたのはまだ大人しい方で、「連続ファミリードラマ草薙家の一族」では草薙京の憧れの先輩(手芸部の部長)として女装させられた挙句恋人役を演じさせられたこともある。

(劇中アテナからは「そういう本を読んでいるみたいだった」とコメントされた。)


SNKギャルズファイターズ・ヒロインズ

本日のお客様はミスXさんです。

そして中でもひどいのがミスX。詳しくは該当記事にて。

ヒロインズに於いてはミスXとして、テリー・ボガードと共に男性側からの参戦。テリーは女体化させられたが、庵…もといミスXは女装・女体化・女性化のボイスパターンが用意されていた。

テリーに対してはある意味この道の先輩として「貴様も大変だな…」と勝利セリフにて同情を示した。

ちなみにヒロインズでのEDではスケバン風の京と河原で殴り合い、友情を深めるという夢を見る、というもの。

目覚めた直後にテレビに映っている京を見て顔を赤らめさせたり、SNKは庵をどうしたいのだろうか…。


美形会議

美形会議ネタ

SNK系ファンサイト「墓標」の二次創作、KOF読本にて公認ネタになった。

そもそもはKOF代表美形キャラとして二階堂紅丸が呼ばれていたのだが、面倒くさがった紅丸から会議への出席を押し付けられた、と言う設定で登場。

会議での役割はずばり「最後の良心」であり、「最強のツッコミ要員」。KOF本編に比べてかなり良い人に仕立てられているのが特徴。

よく橘右京を刺激しては吐血させ、ロバートアンディから「謝れ八神庵!!」「右京さんに謝れ!!」と理不尽な非難を喰らうのが会議の名物となっている。

弄られキャラが定着している美形会議の中では、何故か「美形会議の八神庵」と「KOFの八神庵」が同時に登場しているものもあり、どっちも自分を本物だと言い合うなど色々とややこしいことにもなっている。


そば屋開業・異世界転移、ほか…

近年の庵はKOFを飛び越え色々な方面に出張し弄られている。

テリースマブラ参戦ムービーではヒラヒラ落ちてきた招待状をつかみ損ねて哀愁溢れる三段笑いをする庵。(一方、京は手だけの登場であった。)

残念ながら参戦はできなかったが、「KOFスタジアム」にて背景キャラとして登場。

さらには追加Miiファイターコスチュームに八神庵(格闘)が紹介された。


スピンオフ、「八神庵の異世界無双~月を見るたび思い出せ!~」の蒼木雅彦のコミカライズ版では「異世界」「八神庵」の組み合わせたシュールな画から「立っているだけで面白い男」として話題に。

シュールさを加速させているのが作中で度々見せる原作ゲームを意識した動きである、気絶から目覚めてアルテナと目が合うやいなや後退ジャンプしたり、戦闘中に技の動きまで物の見事に原作をなぞっている。なので「百八式・闇払い」を使用する際には文脈に関係なく「どうしたぁ!」と言う。

シュールさだけではなく、露天商を言いくるめて時計を売却する彼の知能の高さや兵士が嫌いな理由など彼の魅力がより掘り下げられており、庵ファンは読んでおいて損はないだろう。


また、ネオジオDJステーションの伝説のネタであった「蕎麦処、八神庵」

2019年に「蕎麦処、八神庵のそば」という油屋清右衛門の持ち込み企画が採用され、年末に公式で蕎麦を売り出した。


海外製のスマホKOFでは翻訳がおかしく(例えば戦闘中に庵が言い放つ台詞に「くたばれやクソったれ!」等)いろいろ愉快なことになり炎上した。


実写映画版KOFではウィル・ユン・リーが演じている。

さすがにあの髪型は無理だったのか長めの黒髪でうなじで括っている髪型となっている。


実は異世界無双より先に異世界に転移していた「ミリオンアーサーアルカナブラッド」では異界型として参戦。EVO JAPAN2020の舞台ではツジイソス選手の使う八神庵が優勝。庵とナイスちんちん!を絡めた異世界コンボが大舞台で炸裂した。


歴代テーマ

大体チーム曲として流用されている。

珍しくも、庵は定番の曲を持たず、人によってイメージソングが違う。公式の一番お気に入りは'96の嵐のサキソフォン2である。

嵐のサキソフォン

・『'95』(ライバルチーム)、『'98』(個人テーマ)、『'98UM』('95ライバルチーム:庵、ビリー、彰二)、『XI』(PS2版個人テーマ)、『XIV』(クラッシック八神庵VSクラシック草薙京「-KOF XIV ver.-」

アシッドジャズな影響を感じさせるサックスと曲調、落ち着いて成熟した大人のテーマを思わせる。もちろん戦う庵はこのテーマの落ち着きさなど微塵もないんだが。

嵐のサキソフォン2

・『'96』(八神チーム)、『'98UM』(個人テーマ)、『2002』(KOF'96チーム)、『XIII』(炎を取り戻した庵個人テーマ)、『R-2』(個人テーマ)、GB版熱闘リアルバウト餓狼伝説スペシャル(個人テーマ)

同じくジャズの曲調も、こっちの方が旋律が豊富で、少し哀愁さを混じり、年月を訴えるような思いが伝わってくる。『'98』と『'02』にて再起用されており、スマブラSPではアレンジ仕様で収録。

COOL JAM 〜嵐のサキソフォン3〜

・『'97』(個人テーマ)、『'98』(VS京、95京)、『R-1』、『R-2』(どちらも個人テーマ)

庵の初個人テーマ。2年掛けて初めて庵らしいテーマである。

なにも我関せず、孤高な感じがするテーマ。

Control Crisis

・『'97』『'98UM』(暴走庵、覚醒レオナ)

『'97』CPU戦時のみ、『'98UM』のテーマ。覚醒レオナと共通。

Sadistic Eyes

・『'99』(個人テーマ)

京を絶対見つけ出すという強烈な執念を伝わる疾走感溢れるテーマ。

Stormy Scream〜嵐のサキソフォン4〜

・『2000』(個人テーマ)

初代を意識したようなムーディーなアシッドジャズっぽい曲調。密集したドラムがストーミーさを表現し、連続で増強するメロディがスクリームを表現しようとしている。

不滅の日輪

・『2003』(個人テーマ)

黒歴史…と思いきや3人のエージェントと意外と合うので、まあ別に良くも悪くもない。名前は全く関係ないだが。庵関連の曲で唯二、サックスを使用していない曲。

Tranquilizer

・『2002UM』(八神チーム)

八神チームのテーマ曲。庵のテーマらしからぬ、サックスを一切使わず、代わりにエレキギターを起用した。メロディも一風変わった熱血風なので、庵のイメージがないという罵声も挙げられる、評価が分かれている曲である。

COOL JAM2

・『2003』(個人テーマ)

『96』をテンポアップした上、『97』のメロディを混ぜたたような曲で、庵のテーマにしてはかなり活気が溢れている曲。

New Order

・『XI』(京&庵チーム)、『XIV』(VS京「-KOF XIV ver.-」

庵と京の初同チームにより、テーマも二人のスタイルの混合に当たる。

嵐のサキソフォン5

・『XIII』(八神チーム)

八神チームのテーマ曲。嵐のサキソフォン2を意識したエレキギターソロが多く、ダンディさと活気さを両立した曲。

月とサキソフォン

・『XIV』(八神チーム)、『ミリオンアーサーアルカナブラッド』(個人テーマ)

八神チームのテーマ曲。『アルカナブラッド』でも異界型:八神庵のテーマ曲として使われている。

その他・余談

  • KOFバトルDEパラダイスによれば名称の由来は「赤毛のアン」らしい。ファンからの愛称は「いおりん」で、現在同じ愛称を持つキャラクターが三人存在。その中でも初代いおりんとなるのが、八神庵である。
  • そのルックスや設定から、女性ファン・女性プレイヤーが非常に多いのも特徴。また、デ・ジ・キャラットに登場するでじこの好きなキャラでもある。
  • わざわざ下らないKOFに参加しなくても京は葬れる、と96の時点で庵自身はKOF自体に興味がない。
  • 開発当初のキャラクターコンセプトとしては「血も涙もない悪人」であったとの事で、初登場となる『95』のエンディングでチームを組んだビリーと影二の二人を用済みとして重傷を負わせた点からも、その事がうかがえる(『96』の場合は、あくまでも「血の暴走」でマチュアとバイスに手をかけた)。故に開発スタッフ的には作品を重ねていくうちに人間味ある庵像が独り歩きしていったことには不満があったようでかつてのネオジオフリークのコーナーで吐露していた。
    • 初代八神庵の声優を担当した安井邦彦氏も、やはり上記のキャラ像をスタッフから求められたという、しかし作品が進みユーザー側の解釈も進むうちに「庵も結局は人間じゃないか」「人間としての部分がないと愛されないだろう」とする開発スタッフもいたらしい。安井氏自身も「生きた人間の言葉にしないと、ゲームとはいえ立派な台詞ですから、感情として何も伝えたいものが無いというのはありえないと思うんです」「冷酷な殺人マシーンでも人間であれば感情は確かにあるだろうと」感情を大事にしたいスタンスで庵を演じていたとのこと。
  • 八神庵本人はシンプルな幅広リングを使用しているがSNK公式で発売されたシリアルナンバー付きの指輪は何故か三日月マーク付きのゴツめの指輪で京と模様違いのおそろいである。色んな意味でどういうことだってばよ。

関連タグ

KOF 三種の神器チーム 八神庵の異世界無双

草薙京:宿敵。

ビリー・カーン如月影二:'95でのメンバー。目の敵にされる。

オロチ:1800年前から続く怨敵。

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