”I'm gonna bust you so bad!!(ベッコベコにヘコませてやるぜ!!)″
プロフィール
初出作品 | 餓狼伝説 |
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格闘スタイル | 棒術 |
出身地 | イギリス(初代餓狼伝説と餓狼伝説2ではアメリカ) |
生年月日 | 1966年12月25日 |
年齢 | 26歳(『餓狼2』、『SP』)、28歳(『KOF95』)、30歳(『RBS』) |
血液型 | B型 |
身長 | 179cm |
体重 | 77~78kg |
大切なもの | 妹(リリィ) |
好きな食べ物 |
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趣味 | 洗濯 |
得意なスポーツ | 棒高跳 |
特技 | ギターのソロプレイ(RBS) |
好きな音楽 | パンク |
嫌いなもの |
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CV |
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概要
『初代餓狼伝説』より登場。このころからバンダナを巻いた棒術使い、そしてギース・ハワードの懐刀として登場している。
サウスタウンの人々からは恐れられており皆「歩く凶器」と呼んでいる。
人物
過去に出稼ぎでサウスタウンに来たらしくギースが経営する工場で働いていたが、元々気が短い彼は他の作業員との問題を起こしており、ある日に仕事先のトラブルの際に鉄パイプで全員を薙ぎ払い大怪我を負わせた所をギースによって取り立てられ、ハワード・コネクションの構成員となる。
当初はただの用心棒だったが、徐々に信頼されるようになっていき最終的には「ギースの右腕」とも呼ばれるようになった。
シリーズ毎に服装が変わるが、バンダナを頭に巻いたスタイルは共通している。
このバンダナも縦縞・横縞・斜めの3種類で、ラルフと同様無数に持ち歩いている。
見た目や性格に反して、趣味が洗濯という意外な一面がある。
どういうわけか音楽に突然目覚め、RBSではギターを弾いた後に棒に持ち替える、自身のステージがライブハウス、EDではヘビメタキングと名乗っているほど。
モデルはアメリカの映画俳優エミリオ・エステベス、新声社刊『餓狼伝説の謎』ではイギリスのプロレスラーのダイナマイト・キッドとされている。
代表的な声優は山西惇さん。ドラマ『相棒』で、「ヒマか?」と言っているあの人。
このキャラのボイスはほとんど奇声に近いのだが、半分はこの方のアドリブ。
『餓狼伝説2』『餓狼伝説スペシャル』『KOF95』では生瀬勝久さんが声を担当していた。もっとも、こちらも奇声に近い声で大体はアドリブ。
なお、CDドラマや餓狼3(テリーもしくはアンディ、ジョーvsギース戦前の掛け合いでのみ)ではアンディの声を担当している難波圭一さんである。
性格
非常に血の気が多い上に短気であり「歩く狂気」とすら呼ばれる。残忍さは主のギースですら一目置くほど。
命令をされることを嫌うが自分を拾ってくれたギースだけは別であり、深い尊敬と共に忠誠を誓っている。
また妹のリリィにはとても優しい。
「RB」からは対ギース専用デモでお辞儀をしながら日本語で挨拶をし、勝ち専用デモでは敬語で謝るようになった。
イギリス生まれ?
……となっているが、本当はアメリカのサウスタウン生まれの孤児でイギリスは2でのビリーのバックストーリーで単なる修行地という設定のはずが、どういうわけか餓狼SPからはイギリスになっておりそれがKOFシリーズでも定着した為ややこしくなっている。出稼ぎ労働者で金銭目的のためにサウスタウンにやって来た…という設定などもかつては存在した。
棍棒
初代では六角棍、2以降では発火装置が付いたコンバーター三節棍となっている。
初代においては棒術使いのクセに棒を放り投げ(攻撃として)、新しい武器が放り込まれるまでは、ガッチリガードを固めてブルブル震えるという、今なおネタとなる光景を繰り広げていた。
しかし、「棒術使いなのに棒を放り投げるとはこれ如何に」とでも思ったのか、以降は棒を放り投げる事はほとんどなく、放り投げたとしても懐に無限に予備を忍ばせている。
更には専属の製作チームも登場し、発火装置がついたり、伸びすぎて空中を飛んでいる飛行機に当たる等どんどんオーバーテクノロジーになってきている。
ちなみに彼の棒術の師はサウスタウンに住む東洋人の男性であるが、技をすべて会得したビリーによって殺害された。ギースの命令であり、ギース自身もそうしたという理由だった。
(ギースは過去に古武術の師であるマリーの祖父やジェフ・ボガードも殺害している)
煙草嫌い?
……ではなく、1日2箱は吸うヘビースモーカーである。ちなみに、銘柄は両切りのゴロワーズ。
事実、開発段階のラフイラストや原画家によるイタズラ描きには、トレードマークである禁煙ジャケットを羽織った状態でタバコを吸っているモノが数点確認されている。
髪型
普段はバンダナで見えないが、金髪の短髪。
なのだが、初期の頃は「バンダナの下はハゲ」という噂が立っていた。
ゲーム中でバンダナを取った図が公開されて以来この説は消滅しており、現在ではネタにされることもほぼ無かったのだが、SNKヒロインズにてラブ・ハートがユリと会話するまでハゲだと思っていたらしく、久々にネタにされた。
餓狼伝説及びKOFシリーズ通して「金髪の短髪」というのは変わっていないが、絵師や描かれた時期によって髪の長さはある程度変動する。バンダナから髪が見える、見えない程度の違いからもみあげが長く伸ばされたりすることも。
なお例外として2014版パチスロ『餓狼伝説PREMIUM』では黒髪で側頭部を剃り上げて伸ばした後ろ髪を後頭部で束ねた髪型となっており、3DGCアニメ「KOF:DESTINY」もこの髪型である。
来歴
餓狼伝説シリーズ
『初代』 ラスボスのギース戦前の中ボスとして登場。棒を投げて新しい棒が投げ込まれるまでがっちりガードするネタ的光景をする。
この時は上半身裸にオーバーオールというカントリー風味な服装。
『餓狼2』〜『餓狼SP』 ヴォルフガング・クラウザーの部下になっていたが、実はギースの命令で協力するフリをして監視を行っていた(ただし『餓狼2』の稼働当初はギースは本当に死んでいた設定になっていたので、ビリーはテリー・ボガードへの復讐を兼ねて已む無くクラウザーと組んでいる設定になっていた)。この2作品ではユニオンジャック柄のタンクトップを着用している。
『餓狼3』 テリー、アンディ・ボガード、ジョーのCPU戦のみ対ギース戦前に登場する。また、ギースのエンディングにも姿を見せる。本作以降、ジーンズと上半身裸の上に革ジャンというスタイルが確立した。ちなみにこの革ジャンは、90年代後半に実際に販売されたことがある。
この革ジャンには禁煙を意味するイラストに加え、『NO SMOKING』と書かれているのだが、ビリー自身はヘビースモーカーである。また、この革ジャンはサウスタウンのイーストサイドパーク(餓狼3の不知火舞ステージや、RB餓狼のステージ7〜9があるエリア)のとある洋服店の店頭で見かけて気に入り、金を払わずに店主から半ばひったくった物。店主としては『世話になっている人だが、代金を払って貰えないことに困っている』らしい。
『RB』 EDで自身が倒したシャドウ(クラウザー配下のギースの影武者)の顔に「にせもの」とラクガキをするお茶目な一面もある。
『RBS』「『RB』以後、ギース死亡のショックで精神に異常をきたした」という設定のEXビリーが、隠しキャラクターとして登場している(ゲーム上の性能は『RB』のビリーとほぼ同じ)。
『RBSDM』(PS版移植作品) ボスキャラのホワイトに洗脳されるという憂き目に遭う。
『City of the Wolves』ではギースの死後、ハワードコネクションのトップに就任した事が明らかになる。バンダナもつけておらずサングラスと顎鬚が特徴となっている。
KOFシリーズ
『94』でイギリスチームとしてキングとビッグ・ベアと組んで登場が予定されていたが、女性格闘家チーム編成に伴い、ベアとビリーの出場は無くなった。そのいきさつとして先に『龍虎の拳2』の開発が終了し、KOFスタッフが龍虎スタッフにユリ・サカザキを出してくれと懇願されたため『94』では両者とも削除され、ベアはイタリア(餓狼伝説チームステージの背景)、ビリーはメキシコ(龍虎の拳チームステージの背景)と背景キャラとなったのである。
オロチ編第一章でもある『95』で満を持してKOF初登場し八神庵と如月影二の2人と「ライバルチーム」を組んで出場するも、エンディングで影二とともに庵に不意打ちをかまされ、それ以降は打倒庵ということで影二と合致し、実際『97』以降の作品で対庵戦での専用掛け合いの際にビリーの後ろに影二が後ろに現れ、一緒にまくしたてている。
因みに95は3の時系列なのに服装が初代のオーバーオールになっている。
『96』には参戦していないが、ボスチームのEDに登場している。(自分を利用したギースに借りを返すべくMr.BIGが部下に狙撃させるがその際にビリーが三節棍により防がれている)
『97』ではKOFシリーズ初の復活キャラクターファイターであり、ブルー・マリーと山崎竜二とともに「97スペシャルチーム」として出場。以降の作品では、この2人と組んでの出場が多い。衣装は『RB』版。
ちなみにこのチームはネオジオフリークとゲーメスト(双方とも廃刊)とファミ通の合同人気投票で選ばれたメンバーである。
また、山崎とは腐れ縁なのか『2003』でも組んでいる。
『2003』では山崎、牙刀と組んで「アウトローチーム」として出場。ギースの意図で組まれたチームだったが、無界との戦いの後に牙刀がその場を離れた直後にオロチの封印が解かれた影響なのか興奮気味になった山崎と対峙する。なお衣装は『2003』のみトレードマークの禁煙ジャンパーのカラーリングが異なる『餓狼WA』仕様となっている。
『XIII』では家庭用以降に乱入キャラクターとして登場。服装は初代『餓狼伝説』や『95』のときのようなオーバーオールに戻った。また悪態をつきながらもリリィと親密なジョーへの気遣いを見せている。
『XIV』では親しかったギースと新キャラハインと組んで「サウスタウンチーム」として結成する。バンダナにはちょっといつもと違うデザインになっている。
新入りの構成員であるハインとはどこかそりが合わないようだ。
未だにリリィに恋心を抱くジョーから「お兄様」と呼ばれて即座に「殺す」と言い返すなど
『XIII』とは逆の対応である。
『XV』では餓狼チームのEDで登場しているが、ジョーにデートを申し込まれた事をリリィから聞いたのか(尚、デートの件に関しては諸所の事情で取り止めになった)、それはそれは怒り心頭でジョーの下にカチコミを仕掛けたそうな。
「……誰 が お 兄 ち ゃ ん だ」(※原文ママです)
ちなみにこの時、仇敵であるテリーとアンディもその場に居たがこの時に限っては二人を無視してジョーのみをボコっている。
後にDLCでギース、山崎と共に「チームサウスタウン」として配信されており、やはりというかジョーに対して敵愾心をむき出しにしている。
KOFの並行世界である『KOF MAXIMUMIMPACT2』ではギースの死後、裏世界から足を洗ってリリィと共にイギリスの片田舎に隠れ住み平穏な生活を送っていたがKOFの開催を知るとサウスタウンが誰の街か思い知らせるために舞い戻った際に、妹のリリィが兄を追って更生目的で大会に参加するまで発展していった。
『KOF MAXIMUMIMPACT2』やそのアニメ版ではギースの実子であるロック・ハワードをハワード・コネクションの次期当主にしようと画策しているが、当のロックからは迷惑がられている。
恋愛ゲームアプリ「KOF for GIRLS」では『MI2』と同様にギースと死別しており、大会主催者のナギが結成したオフィシャルチームの一員として、側近のヨミ、山崎とチームを組んでいるが、ただしゲームシステム上ではナギ、ヨミ、ビリーの「神世界チーム」として扱われている。
アクションゲームアプリ「KOF ALLSTAR」では女体化したビリーが登場。腰まで伸びた長い髪をカチューシャ状にしたバンダナで飾った美少女で、『KOFXIV』の衣装をベースにしたへそ出しでジーンズの右部分の太ももが大胆にカットしたアレンジ仕様となっている。
性格は変わっていない。
餓狼伝説City_of_the_Wolves
ギース死後、「ハワードコネクション」のトップになったらしい。格好も、バンダナを止め、髭面、サングラスになった。
お兄ちゃん
大切な物の「妹」に驚かされたファンは非常に多かった。
ギースに殺害を命じられたら、嬉々としてそれを遂行する血の通わぬ人間と思われていたのだが、この設定をファンは違和感なく受け入れた。
で…肝心の妹と言うのが…
彼女である。
ぶっちゃけ似ていないという声が後を絶たないほど、悪人面のビリーとは似ても似つかぬ美少女である。
そんな目に入れても痛くない妹に悪い虫がついて、頭痛のタネになっている。
なお妹の前では普通のお兄ちゃんとしているが、ギースの元で働いていることを薄々感づかれている。
ビリーがバンダナをするようになったのは、彼女自身が働いたお金で初めて買ったビリーへのバースデープレゼントがバンダナであったということである。
なお、妹と主君を天秤にかけた場合、「今の妹があるのはギース様のおかげ」という理由から、苦悩の末に妹を切り捨てるであろうことが語られている。
なお、アニメ版にも妹は設定上存在するが、パラレルな内容の為、リリィとは異なるキャラになっている(下記参照)。
性能
餓狼伝説シリーズ
プレイヤーキャラクターとしてのデビュー作である『餓狼SP』では持ち前のリーチの長さに加えて性能の高い超必殺技を持っており、『ゲーメスト』増刊号のダイヤグラムではキム・カッファン、不知火 舞に次ぐ強キャラ。
棍による攻撃の数々は概して隙はあるがリーチが長く、攻撃判定も強いため、中〜遠距離戦が主となる。しかし、プレイヤーキャラになったことで棒に喰らい判定がついたのは皮肉である。
『RB』でも小ジャンプCが非常に強く、そこからの連続技も決めやすい。超必殺技、潜在能力も使い勝手に優れていて、『ネオジオフリーク』の性能評価表では16人中4人しかいないAランクに位置づけられ、やはり強キャラである。
『RBS』では対スウェーライン攻撃が立ち・しゃがみともに異様にリーチが長く、自らライン移動してこれを振り回しキャンセル三節棍中段打ちで引き離す待ち戦法だけでほぼ何も出来ずタイムオーバー負けするキャラクター多数。それ以外でも牽制技(ジャンプC等)やリーチの長いしゃがみAからの連続技が強すぎるという文句なしの最強キャラクターとなる。裏キャラクターは『RB』に準じた性能。
『RB2』では上記のジャンプCのモーション変更やコンビネーションアタックの大幅な削除といった調整を受けたが、避け攻撃の仕様変更と相性が良く(ビリーの避け攻撃は性能が良く、相手の避け攻撃は牽制技のしゃがみAで潰せる)、待ちが強いキャラとなっている。
餓狼シリーズではどの作品も凶悪な強さを持つため、ファンだけでなくアンチの数も多い。
KOFシリーズ
『KOF』シリーズでは強キャラになったり弱キャラになったりとスタッフに愛されているのかいないのか…いくらなんでも多すぎである。 棒の喰らい判定も健在である。
しゃがみAの牽制能力の高さや、リーチの長さもあり投げキャラに対しては強いものの、火力が高い上に強力な投げを多く持っている大門五郎や、起き攻めが強く打撃も強力なクラークだと分が悪く、他にも強烈な牽制力を持つラルフにも苦戦を強いれられる。
癖も強く、一部のタイトルを除いてノーゲージでの頼れる対空技が無いので防御面に難がある。全体的に隙が大きい技が多いため立ち回りが難しい上級者向けのキャラである。
2002(UM)ではMAX2超必殺技に「ライアーエレメンタル」が実装。
どんな技かというと、棒を投げた後に初代のがっちりガードと同じポーズをとり、その間に相手の打撃を受けると暗転し、予備の棍を取り出し水龍追撃棍等の動作での連続打撃から大旋風に似たモーションで何度も棍を叩きつけたあとに火柱で吹き飛ばし、最後に神楽ちづるがやったのと似たような変なダンスをするというカウンター型の超必殺技である。
当然相手が攻撃しない、打撃技以外の技を喰らうと一気にピンチに陥ってしまうのである。とはいえ奇襲として使えるうえに威力は非常に高く出掛かりに無敵判定があり、相手をロックするので一発逆転が狙える。初見では全く分からないので狙って出せるが上級者には咄嗟出しで狙う必要がある。
2002では当て身判定が発生するまでが遅すぎて使いにくいが、2002UMでは棒を投げたと同時に当て身判定が発生する実用的な性能に強化された。
なお、MI2では妹のリリィも全く同じものを使う(技名が「だって!わたし闘うのはじめてなんですもの!」となっている)が、兄のとは違い、上中下段全て返せる上に威力が非常に高く、また硬直をすすはらいでキャンセルできるので、失敗してもフォロー可能になっている。
忘れ去りたい過去
さて、ビリーというと、少し笑えるエピソードがある。
餓狼伝説SPECIALのキャラEDなのだが、これがあんまりな出来上がりで今なお語り草になっている。
他のキャラEDは、好物のホットドッグを食べて日常を謳歌したり、新たな舞台での世界最強を目指したり、さらなる野望を目指したりと、キャラ特有の『らしさ』が演出されていた。
そんななかビリーのEDはと言うと、真っ暗な中でスポットライトで照らされ、しゃがみこんで頭を抱えながら、悲痛に叫ぶ。その叫びと言うのが・・・
「とうとう世界最強になっちまったぜ!!俺ゃいったいどうすればいいんだ!!」
コイツとは違う意味でNo.2がお似合いの男である。
ボンボン餓狼
講談社の児童誌『コミックボンボン』で連載されていた漫画版(通称『ボンボン餓狼』)には1、2共に登場している。
『1』でテリーによってハワードコンツェルン(ギースの組織)を潰され、自身も敗れたことでプライドをズタズタにされる。
『2』では増刊号に掲載された番外編で主人公を務めるなど、敵キャラクターとしてはトップクラスの厚遇を受ける。
『3』では未登場(生死不明)だが、テリーから「望月双角を上回る世界一の棒術使い」と語られている。
「誰にも負けない」を信条とするボンボン版テリーに対し「負けることで強くなる」という信念を持ち、互いに1勝1敗のまま決着が付く事なく終わるという、テリーと対をなすアンチヒーローとして描かれている。
なお『2』でテリーに見せた狂気の表情は、セリフを差し替えた上で『ボンボン』の次号予告ページに使われた事もある。
アニメ「バトルファイターズ餓狼伝説」版
アニメ版餓狼こと、「バトルファイターズ餓狼伝説」にもビリーは登場した。ゲーム本編とは違った点がいくつか存在する。
なお、原作ではテリーのライバル的存在だが、こちらはアンディとの因縁が強い。
本作の一作目では、ギースの右腕として登場。KOFに参加し対戦したのみならず、棒でタン・フー・ルーの胸部を突き、致命傷を負わせる(タンはこの傷が元で亡くなる。つまりアニメ版では、ビリーはタンを殺した仇でもある)。
ギースタワーに赴くアンディとジョーの前に、ライデンとともに立ちふさがり、一騎打ちを行った。
棒でアンディの腹部に直撃を食らわし、地面に転がすが、立ち直ったアンディにより旋風棍を見切られる。アンディから蹴りを食らい棒をへし折られ、壁に叩き付けられた後、残影拳を受けて敗北した。(一作目)
その後、ギースが行動不能になって表舞台から姿を消した後も、サウスタウンに在住。どうやら、ギースは自身の居場所をビリーにのみ伝えていたらしい。
二作目の冒頭では、パオパオカフェで呑んでいたところに、リッパーを叩きのめしたローレンス・ブラッドと対峙するシーンが描かれていた。戦いそのものは描かれず、その次のシーンでは、二つにへし折られたビリーの棒(ビリーのバンダナで、縛られていた)を、クラウザーに差し出すローレンスが描かれていた。そのため、戦いに敗れたものと思われる。
この直後、クラウザーは傷ついたギースを訪ねている。(二作目)
劇場版では、新装開店したパオパオカフェに客として来店。居合わせたアンディと対峙し(近くに居たリッパーたちから棒を受け取り)、一触即発の状態に。しかし騒ぎが起きたため、交戦せずに退散する。
その後、どこかの竹林で修行しているギースの元に向かい、事態を報告。ギースが練習で放ったレイジングストームの衝撃の余波を受け、バンダナを吹き飛ばされる。ちなみにバンダナの下には、アンディのようなオールバックの金髪が隠れていた。(餓狼伝説 -THE MOTION PICTURE-)
また、アニメ版の脚本を手掛けた山田隆司氏のノベライズでは、より詳細に来歴が語られている。
本作ではギースの情婦として「リリィ・マクガイヤー」というオリジナルキャラが登場しており、名前が被るためにビリーの妹は「キャサリン」という名前になっている。
元はテキサスの牧場主の長男に生まれ、幼年期は比較的裕福な生活環境だった。
しかし七歳の時に、保証人となっていた父の友人の会社が倒産。莫大な借金を背負わされ、両親は自殺。妹キャサリンとともに親戚をたらいまわしにされ、行く先々でいじめられていた。
妹を守るため、ある時に近くに落ちていた棒を拾い、いじめっ子を滅多打ちに。そこから独学で棒術を習得し、ストリートファイトでは負けなしになる。
17歳の時にKOFの事を聞き、それに参加し一旗揚げるため、妹とともにサウスタウンに向かった。
しかし来て早々に、妹キャサリンは複数の男たちにレイプされ、精神に異常をきたしてしまった。
犯人は、当時のサウスタウンを支配していたゴンザレス一家の数名。ビリーは鉄パイプを片手に、ゴンザレス一家の若者を次々に血祭りにしていき、ボスのドン・ゴンザレスも殴殺しようとする。
だが、当時ゴンザレス一家のボディガードをしていたギースに一蹴されてしまった。
その際に『自分が処分する』と、ギースに連れ去られたビリーだが、そこでギースに気に入られ、『ほとぼりが冷めるまで日本に行って、そこで棒術の技を磨いてこい』と勧められた。加えて、妹の事は入院含め責任を持って世話をするとギースから約束される。
他人なのに初めて親身になってくれたギースに忠誠を誓い、ビリーは日本へ赴いた。そして、かつてギースが日本で古武術を学んでいた際に戦った、夢幻流棒術の師範の元で修行を始める。
一年後に実力を付け、サウスタウンに帰還。第四回KOFで優勝した後、ギースから初めてその野望を、サウスタウンを手中に収める野望を聞かされた。
その第一歩として、ドン・ゴンザレスの暗殺を命じられる。ビリーはそれに見事に応え、サウスタウンをギースのものとした。
以後、ギースの片腕として働き、KOFの運営にも尽力。キャサリンも歩行と言葉以外は順調に回復し、ビリーが帰国してからは退院。車椅子の身ながら、同じ屋根の下で暮らせるようになり、劇中に至る。
ノベライズ劇中では、キャサリンに見られつつKOFの試合に赴くシーンもあった。
対戦相手はロバート・フラー。全米大学フルコンタクト空手選手権の優勝者だが、ビリーは試合時間二秒で、喉元に六尺棒の突きを放ち、マットに沈めている。
関連イラスト
.'95ライバルチーム
KOFシリーズ初登場作品だがエンディングでは如月影二ともども八神庵にボコられている。
・'97スペシャルチーム
3誌合同企画による人気投票で組まれたチーム。
・妹と一緒
ビリーにとって最も幸せな時間。
関連タグ
ギース・ハワード…主人
リリィ・カーン…大切な妹
ブルー・マリー…KOF'97〜98、2002(UM)でのチームメイト
山崎竜二…KOF'97からチームメイトで、2003や15でもチームを組んだ。
ハイン…後輩だと思われたが15のEDでは……