データ
全国図鑑 | No.746 |
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アローラ図鑑 | No.110 |
分類 | こざかなポケモン |
タイプ | みず |
高さ | 0.2m |
重さ | 0.3kg |
特性 | ぎょぐん |
他言語版の名称
ヨワシ
英語 | Wishiwashi |
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イタリア語 | Wishiwashi |
スペイン語 | Wishiwashi |
フランス語 | Froussardine |
ドイツ語 | Lusardin |
韓国語 | 약어리 |
繁体字中国語 | 弱丁魚 |
英語 | Solo Form |
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イタリア語 | Forma Individuale |
スペイン語 | Forma Individual |
フランス語 | Forme Solitaire |
ドイツ語 | Einzelform |
韓国語 | 단독의 모습 |
繁体字中国語 | 單獨的樣子 |
英語 | School Form |
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イタリア語 | Forma Banco |
スペイン語 | Forma Banco |
フランス語 | Forme Banc |
ドイツ語 | Schwarmform |
韓国語 | 군집의 모습 |
繁体字中国語 | 魚群的樣子 |
概要
第7世代の『ポケモンSM』から追加される新ポケモンで、その名と姿の通り鰯をモチーフにしたポケモン。ちなみに日本には、実際に鰯をヨワシと呼ぶ地方もある。
名前の発音はアニメでは「鰯」と全く同じ。
潤んだような目をしている事からウルメイワシがモデルと思われる。
図鑑では明確に「とてもおいしい」と書かれている。人間の誰かが食べたのだろうか・・・
海にいるどんなポケモンにも狙われており、ホエルコに一日でトン単位で食われている。実際の鰯の生態に似せているのだろう。
ポケモンの中でもかなり小さく弱い存在で、合計種族値も175と全ポケモン中最も低い(あのヒマナッツ(180)よりも下)。人間でも簡単に勝てそうなヨワシだが、何故かアローラ地方の人々は「海の魔物」と言って迂闊に手を出そうとはしない。
実はヨワシの本領はここから発揮される…
敵に襲われてピンチになると、目が潤んで輝き、それを合図に他のヨワシ達が大量に集まって群れ、陣形を取ることで巨大な怪魚の姿に変わるのだ。
その姿は、ダンクルオステウスやオオカミウオ、シーラカンスにメガマウス、ウバザメやシャチなどの海の大物に加えて潜水艦や魚雷などの意匠が見て取れる、非常に強そうな見た目である。そのためユーザーの間ではこの姿をツヨシと呼んでいる。
この姿の事を「むれたすがた」と言い、高さは8.2m、重さは78.6kgになる(群れただけのためその体躯と比べると非常に軽い)。
正面から口の中を見れば分かるが中身が空洞なのでほぼガワだけである。この大きさはあのゲンシカイオーガにも引けをとらない大きさである。
数々の修羅場を乗り越えたヨワシ達がなせる技であり、あの凶暴で有名なギャラドスでさえその姿を見ただけで逃げ出してしまうほど。
特性の「ぎょぐん」は上記の説明に因んだもの。レベル20以上になるとこの「むれたすがた」にフォルムチェンジすることができるようになるが、HPが4分の1になると元の姿に戻ってしまう。
またステータスも大幅に上昇し、合計種族値はなんと600族を超える620までに上昇し、PV映像では「ハイドロポンプ」一発でジバコイルを瀕死直前まで追い込んでいる。
図鑑説明いわく、「力を 合わせ 撃つ みずでっぽうは ハイドロポンプを しのぐ 威力」
実際に『サン・ムーン』のゲーム中で「せせらぎの丘」のぬしポケモンとしてプレイヤーと対峙する場面では、イベントによって強制的に雨が降っているという状況を抜きにしても、「むれたすがた」であるこいつの「みずでっぽう」を喰らうとかなりのダメージを受けてしまう。
間違ってもみずタイプが弱点のポケモンを表に出してはいけない(というかみずタイプが弱点でなくても結構体力を削られてしまう)。
また、バトルの最中には仲間のポケモンを呼び出し、「たんどくのすがた」のヨワシが「てだすけ」でサポートし、ママンボウが「いやしのはどう」を使って回復させてくるなど厄介極まりないため、先に「むれたすがた」のヨワシか仲間のポケモンのどちらかを倒すか、仲間を呼び出させる前に「むれたすがた」のヨワシを撃破するしかない。
その強敵ぶりに、得意なタイプを連れていても苦戦してしまうトレーナーが続出している。
ちなみに、こちらに「みずびたし」が飛んでくれば「みずでっぽう」で受けるダメージを抑えられるには抑えられるが、得意なタイプのポケモンで戦っていた場合は効果抜群だった技がタイプ不一致になって与えるダメージを減らされてしまう点にも注意。
マイナーチェンジの『ウルトラサン・ウルトラムーン』では、ぬしは別のポケモンにとって代わられたが、こっちはこっちでまた凶悪な強さを持つ。
ちなみに登場時も無印同様にヨワシが群れるところを見せ、ぬしは以前同様にむれたすがたのヨワシだと思わせておいて、それをかき分けるようにして本物のぬしが登場するという登場の仕方をする。
これらの「弱そうなポケモンが強くなる」事から従来のコイキングやヒンバスのポジションに近いと言えるが、こいつは強くなってもあくまで「ヨワシ」のままである(どちらかと言えばそのポジションはコソクムシであろう)。
ゲームでの性能
種族値
HP | 攻撃 | 防御 | 特攻 | 特防 | 素早さ | |
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たんどくのすがた | 45 | 20 | 20 | 25 | 25 | 40 |
むれたすがた | 45 | 140 | 130 | 140 | 135 | 30 |
「たんどくのすがた」は火力、耐久共々最低クラス。あのヒマナッツを下回る種族値合計最下位。小魚のポケモンでは珍しく素早さも低い。
しかし、「むれたすがた」になると能力値は一変する。攻撃、特攻はともに140と驚異的な数値を出しており、そこから放たれる「ハイドロポンプ」はもちろん、「アクアテール」も圧巻の威力を叩き出す。
サブウェポンも物理技は「じしん」「すてみタックル」「とんぼがえり」などがあり、特殊技は「れいとうビーム」「めざめるパワー」の二つだけ。
補助技は「どくどく」「みずびたし」などが候補としてあげられる。群れが解除されても最後の手段で「がむしゃら」もある。
とまあ能力だけ見れば恐ろしく強いポケモンのように見えるが、細かく見ると難点が多い。
攻撃面で見ると、控えめに言っても攻撃範囲が広いとも補助技が豊富とも言い難い。
特にみずタイプへの対抗手段に乏しく、図鑑ではギャラドスが逃げ出すと言うが、実際に戦うとこちらの技が通らないのでかなり厳しい。
先制技もないのでギリギリで耐えられた相手の処理に手間取りその間に群れが散らされることも(一応群れが散るのはターン終了後ではあるが)。
耐久面に関しては、防御は130、特防は135と非常に高くなっているが、HPは一切変動していないため思ったより耐久が高くない。それでも不一致弱点くらいなら難なく耐え抜くことができるがHPを回復する手段があまりないためそこまで長生きはしない。「いたみわけ」があれば・・・
ちなみにすばやさは30と変身前よりも更に下降している。ここまで遅いと一周回って長所で「トリックルーム」に適性がある……のだが、群れが散ると「すばやさが高くなる=トリックルーム下で先手が取りづらくなる」ので通常時以上に群れを散らしてはいけない。
数値上では600族をも超えるスペックを持ちそこそこ高い火力は有るものの、範囲は狭く足は遅くて言うほど固くもなく、回復技や先制技を持たないため小回りがきかなくて取り回しが難しいポケモン。
大勢になると小回りがきかないという辺りがある意味「群れポケモン」としての「らしさ」は有るかもしれない。
基本的に単独で闘うことはないので、実質的には「むれのすがた」がHP1/4で弱くなるデメリット特性を抱えているという形のポケモンと言える。
似たようなデメリットを抱えるケッキング、レジギガス、アーケオスと異なり特性を解除して対処することができない(そもそも「ぎょぐん」は「いえき」「なやみのタネ」などを受け付けない)点が扱いの難易度を上げている。
いかに群れが散るリスクを少なくできるかが腕の見せ所と言えるだろう。
なお、第8世代のマックスレイドバトルでも、サポートトレーナーの手持ちとしてヨワシが登場する。基本的に未進化・進化しないポケモン(ピカチュウやピッピなどは例外)から選ばれるサポートポケモンの中で、こいつだけは例外的に非常に強力なポケモンとして登場する。
600族を越える種族値は伊達ではなく、ダイマックスしたポケモンの攻撃を余裕で耐えて反撃する。
相手のタイプにもよるが、見かけたら運がいいレベルの当りである。
アニメのヨワシ
SM編33話で初登場。
アーカラ島のせせらぎの丘近くの大きな池には「池のぬし」と呼ばれる超大物がいると噂されている。
先に噂を聞いたロケット団が釣りに来て、ヨワシ1匹を釣り上げる。だが「見るからに弱っちい」と判断してそのヨワシを適当に放り投げ、次にキテルグマを釣り上げてメレメレ島へ強制送還されていった。
その頃、スイレンの趣味の釣りにサトシが同行する事になり、道中でぬしの噂を耳にして2人でこの池へやって来る。
自称「アーカラ島の釣り名人」の老人の出す勝手な課題を楽々とクリアし、途中でロケット団の放り投げのせいで頭をケガして水たまりで跳ねていたヨワシを見つけ治療をしたスイレン達は、ボロのボートでぬし釣りに挑戦。
スイレンの竿に食いつき、水上に跳ね上がって姿を現したのは、ロトム図鑑にも一切データが乗っていない十数m級の巨大な怪魚だった。
引き摺られるスイレンを助けようとアシマリが怪魚の恐ろしさに耐えてバブルこうせんでダメージを与えたのも束の間、なんとママンボウがいやしのはどうでヨワシを治しているのを確認。島巡りを経験した視聴者達の大勢がトラウマを掘り起こされた。
戦いの最中にアシマリがアクアジェットを習得。アクアジェットで敵を口の中から貫き、敵は粉々に分解という通常のポケモン相手ではできっこない映像でトドメとなった。
その正体は勿論「むれたすがた」のヨワシ。図鑑にデータが無いくらい珍しい状態であるらしい。
見覚えのある絆創膏を貼ったヨワシ1匹がスイレンに近寄り、口の中にあった「ミズZ」を渡した。
余談
余談だが、ニックネームを付けると「ヨワシの群れ」ではなく「(付けたニックネーム)の群れ」と表記されるようになる。つまり、ヨワシに付けたニックネームはヨワシの群れ全員のニックネームになってしまうということになる。仕様上全員にニックネームは付けられないとはいえ、不思議なものである。
(ただし「集める1匹がリーダーになって、そのリーダーを中心とした群れ」と考えれば矛盾はない。
「ぼくが めに なろう」というやつである)
関連イラスト
関連タグ
ポケモン ポケモンSM ポケモン一覧
みずタイプ フォルムチェンジ ぎょぐん
ジガルデ:同じく、小さく無力な個体が集まる事で強力な戦闘形態を構築する「群体ポケモン」
ケッキング・レジギガス:ハンデを背負った代わりに、600族を越える種族値を持つ点で共通している。
アーケオス:こちらも高い種族値を持ち、HPが減ると能力面が弱くなる点で共通している。
スイミー:多くの人が思ったこと。元ネタである可能性が高い。