基礎データ
全国図鑑 | No.0349 |
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ローマ字表記 | Hinbass |
ぶんるい | さかなポケモン |
タイプ | みず |
たかさ | 0.6m |
おもさ | 7.4kg |
せいべつ | 50%♂・50%♀ |
とくせい1 | すいすい/どんかん(第6世代以降) |
隠れ特性 | てきおうりょく |
おとしもの | ヒンバスのウロコ |
タマゴグループ | すいちゅう1/ドラゴン |
地方図鑑
ホウエン図鑑(RSE / ORAS) | No.140/No.145 |
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シンオウ図鑑 | No.138 |
アローラ図鑑(SM / USUM)
| No.155/No.189
|
ガラル図鑑
| No.152
|
キタカミ図鑑 | No.158 |
各言語版での名称と由来
言語 | 名称 | 由来 |
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日本語 | ヒンバス | 貧+bass(英語でバス) |
英語・スペイン語・イタリア語 | Feebas | feeble(弱い)+bass(バス) |
ドイツ語 | Barschwa | Barsch(バス) |
フランス語 | Barpau | bar(バス)+crapaud(ヒキガエル) |
韓国語 | 빈티나 | 빈티 나다(醜い様) |
中国語(簡体字) | 丑丑鱼 | 丑(醜い)+鱼(魚) |
中国語(繁体字) | 醜醜魚 | 醜(醜い)+魚 |
進化
ヒンバス → ミロカロス
概要
ポケットモンスター 第3世代『ルビー・サファイア』より登場した、みすぼらしく、非常に残念な姿をしたブラックバスの様な魚ポケモン。
名前の由来も恐らく「貧相+ブラックバス」より。
外見も地味な土色でぱっとしない斑模様もある。痩せこけた頬に、大きな目の周りはクマの様になっており、おまけにヒレは生まれつきボロボロに見える切れ込みが入っている。
その外見から育てるトレーナーも少なければ、研究者にも相手にされない。その上ノロマなのですぐ捕まるが、不味そうなので捕食者にすらスルーされるというかわいそうなポケモン。
その反面、非常にしぶとく、何でも食べられる幅広い雑食性、海水でも淡水でも生息可能な適応力、たとえ僅かな水であっても生き残れる生命力を持っている。
大抵は水草の多い水底に棲んでおり、(元々捕食されにくいため)個体数は多いが極一か所に集まって過ごす習性がある。この設定が後述の捕まえにくさの由来となっている。
このように見た目も使い勝手も悪い魚ポケモンであるが、ある条件を満たすと大きく姿を変え、能力も大きく上昇した「ミロカロス」というポケモンへ進化する。
これはコイキング→ギャラドスの変化に類似しており、シリーズ内でも対の存在として扱われる事が殆ど。
一方コイキングと違って、進化させるにも捕獲するにもかなりの労力がいる厄介なポケモンでもあるが、逆にそのレアリティの高さと、みにくいアヒルの子を思わせる背景から、シリーズを通して一定の人気を保っている存在である。
近年ではヒンバスの方をこよなく愛するコレクターや、高い生命力に目を付ける学者なども現れ始め、それまでのイメージはやや改善されつつある様である。
アニメ版描写によれば、体表は拡大するとちゃんと鱗で覆われた造形となっているらしい。
色違い
色違いは紫色っぽくなる。
ゲームでの特徴
進化すれば強力な分、シリーズを通して捕獲と育成が非常に面倒臭いことで有名なポケモン。ある意味、伝説や幻ポケモンとは違うベクトルでのレアポケモンといえる。
ヒンバスは他ポケモン同様、水場で釣りをすることで遭遇可能。どのつりざおで釣りをしても50%という確率で出現し、隠しステータスである捕捉率も高めなのでセオリー通り体力を減らしてモンスターボールを投げれば容易に捕まる。
……だけなのであるが、問題なのはその「釣れるポイント」である。草むらや洞窟、水上に出る野生ポケモンは決まった出現地域全域から、例えば2ばんどうろに生息するコラッタは2ばんどうろ全部の草むらより出現し、コイキングはどの地方のどの水面でも基本的にボロのつりざおで釣りをすれば出現する。しかしヒンバスの場合は、生息地域である119ばんどうろの400マス以上ある水場の「特定のマス」でしか釣ることが出来ない上、その「特定のマス」が非常に少なく、『ルビー・サファイア・エメラルド』では6ヶ所しか存在しない。
さらにそのポイントで釣りをしても、ヒンバスが出現する確率は50%で、さらに釣れるポイント特定にも時間が掛かり、極め付きにその特定マスは一定周期(集会所の流行語)でランダムに変更されるため、とにかく非常に面倒。
一応『ルビー・サファイア』では比較的出現しやすいマスが予め設定されている、通信でレコード交換することで出現位置の共有が行えるなどの救済措置もあり、出現率が変わるスパンも比較的長い。マスさえ判明すれば乱獲も可能であったため、通信交換で友人から入手する手段もあった。
ある意味伝説のポケモンよりも捕獲に時間が掛かるポケモンといえるが、この頃の珍しいポケモンは捕まえること自体が目標となるものも多く、そのうちの1匹といえる。他の例としては『ポケットモンスター 赤・緑』のケンタロス(出現率4パーセントに加え、サファリゾーンによる歩数制限、ボール個数制限、実質ボール投げ以外の行動不可、さらに後の徘徊系伝説並に高い逃走率と五重苦を強いられるレアポケ)などが挙げられる。
「うつくしさ」のコンディションが170以上になった状態でレベルアップでミロカロスに進化する。
出現しないので、RSEから連れてこよう。ただし、こちらではコンテストがないので進化の時は注意。
テンガンざんの地底湖に出現するが、こちらは500マスある水辺の4箇所であり、日替わりのランダムである。
こちらでもコンテストがあるので、うつくしさを上げての進化である。
DPから連れてこよう。本作における散髪・毛づくろいには「うつくしさ」のコンディションを上げる副作用があり、これらを繰返すことによっても条件を満たすことが可能(表向きの効果が「なつき度を上げる」であるため勘違いされやすいが、同バージョンにおいてもなつき度は進化条件に含まれておらず、これら以外の方法を用いてどれだけなつかせてもそのヒンバスは進化しない)。
1ばんどうろの水場全てで釣れる上、進化後のミロカロスも同じ道路の水に影が映った所で釣れば出現することがあるようになっているので、下記のような使用法をするのでない場合は、図鑑埋め以外での捕獲が必要なくなってしまっている。
本作から「きれいなウロコ」を持たせての交換に変更された。
出現しないのでORASから連れてこよう。
同じく119ばんどうろに出現するが、全水面で出現率5%となった上、必ず釣ることが出来る隠しポイントが出現したので非常に釣りやすくなり、また1度図鑑登録したら図鑑サーチでも見付けられるようになった。
本作では「きれいなウロコ」進化が据置きのままポロックシステムが復活したため、ヒンバスは同じソフトで2種類の進化方法を持つという過去に類を見ないポケモンとなった(現在は『ブリリアントダイヤモンド・シャイニングパール』や『Pokémon LEGENDS アルセウス』に何体か該当ポケモンがいる)。なお、本作では「きれいなウロコ」自体はゲーム中では手に入らない。
せせらぎのおかのポイントで1%の確率で出現(ぬしが出る場所には出現しない)。ビックリする程の低確率であるが、仲間呼びで色違いが出やすくはなっている。
未登場。
2ばんどうろの湖の小島北側の釣りポイントで1%の確率で釣れる。今作トップクラスに入手が面倒なポケモンの1体ではあるが、進化系のミロカロスがワイルドエリアのミロカロ湖・南かげきりんの湖の天候が霧の時に固定シンボルで出現するため、これを捕まえることができればメタモンを利用してタマゴでの入手が可能となる(ジムバッジ未入手のレベル制限に注意)。
マックスレイドバトルでも入手が可能だが、ヒンバスもミロカロスも出現率が2%。ただし割と貴重なねがいのかたまりを投入して狙うかどうかは考え物。
なお、「きれいなウロコ」は2番道路の湖の上で必ず1つ手に入れられ、2個目以降はミロカロ湖・南の水上でランダムで入手できる。ただし、水上自体がかなり広く、落し物の光もそこそこ近づかないと光らないため湖の隅から隅まで細かく探そう。
リメイク前と同様(『ソード・シールド』などから連れて来るなどすれば緩和出来るが)。
現代のシンオウ地方がこの様な感じな為か本作では未登場であり、これはヒスイ時代には「人間とポケモンとの間に壁があったから」「まともに調べられていなかった(というか調べるにも危険過ぎた)から」「ヒンバス自体が外来種」とも取れる(そのため、シンオウチャンピオンと彼女と良く似た彼の手持ちの違いはミロカロスとヒスイウインディのみである)。
DLC『ゼロの秘宝 前編:碧の仮面』で復帰。てらす池南東の洞窟の底にある池に生息している。
なお、BDSPからうつくしさコンディション170以上の個体を連れて来てレベルを上げると進化する仕様にもなってる。
性能
種族値
HP | 攻撃 | 防御 | 特攻 | 特防 | 素早さ | 合計 |
---|---|---|---|---|---|---|
20 | 15 | 20 | 10 | 55 | 80 | 200 |
設定通り、やや素早さが優れている程度の貧相なステータスである。種族値は対となるコイキングのものをシャッフルした値になっている。自力で覚える技もロクなものがないが、わざマシンやタマゴわざがある程度使える分、コイキングよりはマシかもしれない。実際、対戦のことを考えて「さいみんじゅつ」や「ミラーコート」などのタマゴ技を覚えさせるトレーナーが大半である。
ちなみに、いわゆる一部で言われる「雨パ最速の催眠使い」であったりするので、対戦でナメてかかると先制で眠らされて痛い目に遭うことも。まあヒンバスを使う事自体ネタの領域であるが、持ち前の素早さもあり最速「さいみんじゅつ」に関してだけはバカにできない。これは特性が違うミロカロスには出来ない芸当である。
雨パにコイツが出て来たら確実に「催眠撒き担当」なので、対催眠ポケに代えてしまうとよい。もっとも、現在は隠れ特性解禁によって雨下におけるヒンバスよりも素早いさいみんじゅつ使いとしてニョロモ&ニョロゾ(90)、ゴルダック(85)が登場し、最速の座を奪われている。
『ブラック・ホワイト』からは隠れ特性「てきおうりょく」が追加され、進化すると「メロメロボディ」となる。続く『X・Y』では通常特性に「どんかん」が追加され、進化すると「かちき」となる。
使用トレーナー
ゲーム版
- ブランシェ:チームミスティックリーダー
アニメ版
- ハツネ:『ダイヤモンド&パール』第21話
- ナミ:『ポケットモンスター(第7シリーズ)』第31話
- シロナ:『ポケットモンスター(第7シリーズ)』第125話の過去回想
漫画版
番外作品
ポケモンGO
2017年12月22日、他の多くのホウエン地方のみずタイプと共に実装された。ほぼ水辺の傍らに出現するが、大方の予想通り激レアポケモンで出現率は非常に低い。天候が雨の時には少し出現しやすくなるが、それでもそう簡単に出会えるものではない。
問題はその進化条件である。アメが100個必要なのに加え、相棒にして20kmも歩かないといけない。エーフィやブラッキーを遥かに超える進化難易度で、ミロカロスにするにはかなりの時間が必要となる。
こういう存在であるため、卵から孵化したり水辺で出現したりするとプレイヤーから大喜びされることは言うまでもない。「みすぼらしい外見なので誰からも相手にされない」という本来の設定とは完全に真逆の状態である。ヒンバスも喜んでいることであろう。
その後時折イベントによってはやや出現率が上がることもあり、遂に2019年1月20日、ヒンバスがメインのイベント開催とそれに伴っての色違い実装が告知された。のであるが…その内容は12 - 15時までの3時間限定で出現する特別なタスクをこなすというもの。ここまでは事前に告知されていたのであるが肝心のタスク内容は「ナイスボール15回」「グレートボール10回」「相棒から飴を1つ貰う」「タマゴを1つ孵す」の4種類でどのタスクも容易には達成出来ないものばかり(○○ボール系は通常タスクの2 - 3倍の回数が必要。相棒から飴は最低1km、タマゴを孵すのには最低2km、課金アイテムですら1.4kmの歩行が必要)。
3時間という限られた時間で数をこなすのは非常に厳しく出現率も低かったため、この際の色ヒンバスを捕獲出来なかった声も多数ある。またコミュニティ・デイと違いボーナスは一切なし、出現ポケモンにも変化がないためプレイに新鮮味がないなどもあり、コミュニティ・デイ以上に批判の声が大きいイベントとなってしまった。
またヒンバス進化条件の1つに上述した「20kmの連れ歩き」があるために、嫌でも色違いヒンバスを相棒としてフレンドに見せ付ける(もしくは見せ付けられる)こととなってしまう。これ自体は仕方ないことなのであるが、色違いヒンバスを手に入れられなかったユーザーにとっては悪夢以外の何物でもないだろう…
そんな中、2019年12月にタマゴの中身が変更されたが、今度は入手も割るのも大変な10kmタマゴからヒンバスばかりが生まれるという事態となっている。色違いは狙いやすくなったかもしれないが、まだまだレアなフカマルや新規追加された第5世代ポケモンを狙いたいユーザーにとっては鬱陶しい以外の何物でもない状態に…。
ポケモン不思議のダンジョン
『赤・青の救助隊』では『赤の救助隊』限定モンスターとして登場。『青の救助隊』ではヒンバスが依頼人となっている依頼をこなさないと出現しない。ひでんマシンたきのぼりが必要な「たきつぼのいけ」に低確率で出現する。
同じダンジョンに登場する『青の救助隊』限定モンスターであるコイキングとは似た者同士である。
また、進化させるために必要なうつくしスカーフも、難関ダンジョン「にしのどうくつ」の59Fのカギ部屋にしか落ちていないため、仲間となりにくく進化させるのが面倒なポケモンとなっている。
はねろ!コイキング
似た者同士ということもあってか、友情出演を果たしている。時々いけすの中に現れ、タップするとCP(経験値)を少しだけ貰える。
名探偵ピカチュウ
ある話で訪れた湿地帯を守るポケモンとして登場。性別は♂で、自称「湖の守護者」。内向的なヒンバスにしては正義感が強く活発で、事件へ首をつっこんではコテンパンにされているがめげない。
アニメ版
アニポケ・第1-7シリーズ
アドバンスジェネレーション
- 第75話
ロケット団トリオが釣りをしていた際にムサシが気付かず髪の先を水に浸していたため、それに食いついて釣れた。が、ロケット団はミロカロスに進化することも珍しいことも知らないため、雑魚扱いしていた。
- 第79話
コイキング売りのオッサンが売っていたヒンバス…ではなく、ヒンバスに塗装されていたコイキング。
ダイヤモンド&パール
- ハツネのヒンバス
第21話にてビーボタン同盟のリーダー・ハツネのポケモンで登場。進化せずに最も美しいヒンバスを目指している。コイキング共々ロケット団に捕まるが、ロケット団が持って来た「ポケモン強制進化マシーン」がインチキであったため、計画が失敗してオトネのコイキングと一緒にロケット団を撃退した。
- 第43話
ムウマージが夢の中で作り出した幻覚のポケモンで、夢の中で表れたアヤコが繰出し、すぐにミロカロスへ進化した。
- 第138話
フタバ祭りで用意するトサキントを釣ってたロケット団。ムサシがヒンバスを釣り上げていたが「ヒンバスに用はないっつの!」と逃がしてしまった。かなり珍しいのに…。
サン&ムーン
- 第33話
自称釣り名人がサトシとスイレンに池のぬしとバトルする資格があるか確かめるために「ヒンバスを釣る」というのを出したが、スイレンが普通に釣り上げた。なお、ヒンバスはボートと交換で釣り名人のポケモンとなる。
- 第71話
モブで登場。
ポケットモンスター(第7シリーズ)
- ナミのひーちゃん
第31話で、コハルの弟ソウタの友人であるナミが可愛がっているポケモンで一枚だけ進化に必要な「きれいなウロコ」が生えている。しかし、外見で他の友人からは偏見を持たれていた。
皆に認めてもらうため、ナミとヒンバスはホウエン地方カイナシティで開催されるウォーターフェスティバル・みずタイプポケモン仲良しコンテストに出場。
練習の成果もあって観客が驚く程の演技をみせるが、突然ロケット団に襲撃される。ニャースのひっかきで地面へ叩き付けられた際にうろこが剥がれた瞬間、ミロカロスへと進化しロケット団を撃退した。
優勝は出来なかったが特別賞が授与され、コンテストの様子をテレビ中継で見ていた友達もヒンバスの格好良さを理解してくれたのであった。
- 第88話
潜水していたサトシとゴウの前に現れて驚かしてしまった。
- 第125話
シロナの過去回想で、幼い彼女とフカマルがヒンバスを釣り上げている。恐らく後のミロカロスではないかと思われる。
漫画版
ポケットモンスターSPECIAL
- ルビーのMIMI
性別は♀、「うつくしさ」部門担当。
海パン野郎のヒデノリと共に釣りをして偶然釣り上げなつかれる。
ルビーはあまりの醜さから後で逃がそうかと考えたが、命を救われたことと父を見返すという目標から敢えて醜いヒンバスでうつくしさコンテストを制覇しようという目標により行動を共にする。
ヒワマキシティでサファイアと価値観の違いで口論が生じたことで絶交宣言を受けたことからイラついていた上に、ハイパーランクコンテストで飛び入り参加して来たミクリを相手にアピール出来なかったことをルビーから「キミなんかメンバーに入れるんじゃなかった」「(ミロカロスみたいに)もっと合ったポケモンにすればよかった」などと辛辣な言葉を浴びて傷付き飛び出してしまう。
そんな扱いだったにもかかわらず、最終局面に海を越えてルネシティまでルビーのピンチに駆け付ける。マツブサ・アオギリに立ち向かうも一蹴され2人からは侮辱され息も絶え絶えとなるが、その姿から「本当の美しさとは心の美しさ」とルビーは悟り、前口上を贈る。
「たとえその身が朽ち果てゆけども、変わらぬ心の美しさ。身につけたるは、たゆたうすいすい!ポケモン・ヒンバス、名前はMIMI」
ポケモンローカルActs
新潟県小千谷市にコイキングと共にデザインされたポケモンマンホールが設置された。
関連イラスト
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図鑑番号順
0348.アーマルド→0349.ヒンバス→0350.ミロカロス
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