シンジ(アニポケ)
しんじ
「自分ならではの強さ……。」
「俺もお前に勝つ。
勝ってもっと上へ行く!」
「がんばれ、信じてる、それだけで勝てるのか?進化したポケモンの特徴も考えず、気合を入れるだけじゃ、ただの無茶なトレーナーだ」
「バトル、スタンバイ!」
「全力で受けて立つ」
※タグ検索の際は「シンジ ポケモン」でのand検索を推奨。
ただしLEGENDSアルセウス発売以降シンジュ団関連のイラストもひっかかりやすくなっているので注意。
アニメ『ダイヤモンド&パール』編(以下DP編)から登場したサトシのライバルであるポケモントレーナー。名前の由来は真珠 (pearl)からとされる。ゲーム内の某湖との関連性は不明。
アニポケにおける歴代ライバルキャラの中において、主人公サトシのポケモンバトルに関する考え方に多大な影響を与え、また対抗心を燃やした相手として、その関係性が最も色濃く描かれたキャラクター。サトシのライバルとしてだけではなく、シンジ自身も兄との関係や過去の出来事に起因する因縁や挫折・それを乗り越えて成長する姿が描かれるなど、もう一人の主人公とも言えるほどにキャラクター性を深く掘り下げている描写が成されており、それによって多くの視聴者に強い印象を残している。
DP編自体が主要キャラクターや冒険の舞台を変えずに約4年間続いた長期展開であった事も彼がこのようなキャラクターとなった一因であろう。
それまでのアニポケにいなかった斬新なキャラクター像は当初こそ賛否両論だったが、現在ではファン人気も高く、サトシを語る上では欠かせない存在となっている。
基本的にクールだが、傲慢かつドライな性格。一人称は『俺』、二人称は『お前(目上の人間にはあなた)』。基本的に他者と孤立しているせいかサトシ一行含め登場人物を名前で呼ばず、目上の人物にバトルを申し込む場合等に限られる。
兄であるレイジ曰く「シンジの減らず口は昔から」。
歯に衣着せぬストレートな物言いが特徴的。目上の人間等に最低限の敬意を払う事はある(とはいえ遥かに格上の実力者であるシロナに対してもどこか上から目線であったり反抗的だったりとあまり良い態度は見せなかった)が、逆に認めるに値しない者等には容赦無く見下したり敗者にムチを打つ様な心ない言葉を浴びせる等といった協調性に欠けた面がある。
また実力を満たす為に平気で多くの人に迷惑をかけても気にせず、自分の非を絶対に認めようとせず、自分の興味のないことには無関心である。
そのため当初の周りのトレーナー達からの評判は最悪であった。
この性格が原因で、自身に惨敗したトバリシティのジムリーダーであるスモモへの「今までで一番手応えがなかった」という発言は、彼女のジムリーダーとしての自信を完全に喪失し職を辞退する寸前まで思い詰めさせており、結局ヒカリが彼女のフォローに回ることとなった。
それ以上に問題点として挙がっているのがポケモンへの接し方である。例としては、
・複数個体ゲットしたポケモンのうち、即戦力になると判断したものだけを選択し、残りは即逃す
・複数捕獲していなくても「使えない」と判断すれば躊躇いなく逃す。一応、この場合は捕獲した場所で逃がしてはいる。
・バトル中にポケモンをわざと犠牲にする(シロナ戦でギガインパクトを出させるためにヒコザル、マニューラなどをこうした。この為にかなりの手持ちポケモンが倒れたが…1匹倒すためにこうしていたら勝ち目があるのだろうか?)
・特性発動のため、わざとポケモンに無茶なバトルをさせる(ヒョウタ戦・タッグバトル大会のヒコザル。訓練でこのような無茶を敷いたこともあるとの事)
・敗因をポケモンのせいにする(ヒョウタ戦のマリルリ)
・手持ちポケモンが瀕死になってもポケモンセンターに行って回復しようとしない(シロナ戦後)
などが挙げられ、下手すればポケモンを半殺し・精神的に傷つけてしまいかねない(側から見れば虐待とも受け取れる)振る舞いが目立ち、上記の瀕死になったポケモン達を回復させようしなかった際はシロナからも「トレーナーの義務」だと注意されていた。
このように「ポケモン=道具」と思っているかのような行為は、ポケモンとの友好関係を重視するサトシたちからは強く否定されていた。(しかし当人としては「ポケモンを甘やかさずに鍛えているだけ」という認識でしかない模様。)
本人も自身の態度が他人に与える影響については自覚しており、他人を頼ったり嫌われる事に不平不満を漏らしたりはせず、ある意味筋を通した言動をしており、他人やポケモンを見限っても騙したり掌返しをする、カツアゲ等の下劣な手段は使わず、ポケモンバトルで不正を働く事もせず、言動こそ身勝手だが陰湿な印象は薄い。
しかし相手の事情を考えず否定したり、的外れなことを言って、結果としてブーメラン発言になってしまったりなど、やや空気が読めない面も。例をあげるとタッグバトル大会の途中で試合を放棄し、機転を利かせたサトシによって結果的に優勝できたにもかかわらず、ミクリカップにて優勝できなかったサトシに対してタッグバトル大会の優勝を引き合いに出してマウントを取る発言をしている(下記項目参照)。
他者に対して基本高圧的だがサトシに対しては自分が内心で一番不満や憤りを感じていた兄のレイジにその考え方や意見が似ていたことと、方向性の違いで度々衝突していた事もあって、もはや軽蔑にも等しいレベルで嫌っていて(上記のタッグバトル大会でサトシとペアになった際はまるで親の仇でも見るかのように嫌悪感を剥き出しにしていた)時間を置いてサトシの方から友好的に歩み寄っても最低限の愛想すら見せず、ストーリー中盤にジンダイとのバトルで彼から「兄の事に拘りすぎて自分を見失っている」事を指摘されるまで険悪な態度を取り続けていた。
一方、(事情があったとはいえ)その後のナギサジムでジム戦のポケモンバトルもせずに誰彼となくジムバッジを配布していたジムリーダーのデンジに対しては「最低のジム(リーダー)だ」と怒りながら真っ当に批判している為、その態度の根幹はジムバトルに対する高い熱意からくるものである事がわかるが、大方は楽をしてジムバッジを貰えて歓喜した中でそれとは異なる反応をしたのはサトシとシンジのみである。
紫髪で目つきが少し悪いが顔自体はそれなりに整っている。服装は紫の上着に緑のタートルネックにダークカラーの長ズボンである。インナーの長さについて特に設定はされていない。(岩根氏のツイート)
黒いポケモン図鑑を所有しているが、劇中ではサトシやヒカリのようにポケモンを調べるために使うことはなく、ポケモンの技を調べる機能のみを使用している。
シンオウ出身だがサトシ、タケシと同様ポケッチは身につけていない。ポケモンの育成に絡まないことには無関心ということか。
サトシと会う前も様々な地方を回っており、トレーナー歴は長い。
トレーナーに成り立ての頃、兄・レイジがホウエンのフロンティアブレーンの一人・ジンダイに敗北しトレーナーを引退した(ただし、レイジは逃げたのではなく、純粋にポケモンを「育てる事」自体が好きであった為に、育て屋を始めている)ことを許せず、『一度負けただけで簡単に諦めた』『兄貴のやり方は駄目だ』と否定。あくまでも『兄と違う』ことに強いこだわりを持つ。それ故に兄と似ていたサトシを好まなかったと、劇中でヒカリにのみ明かしている。
レイジに出来なかった(ジンダイに勝利する)ことを目標として旅を続け、ホウエン、ジョウト、カントーのジムを回りポケモンリーグに挑戦している。
当時のサトシ同様未だ優勝経験は無く、その後、シンオウ地方に戻ってきた。
当初はとにかく強くなることを目的にしており、勝利のためなら手持ちポケモンを犠牲にすることもいとわない。そのためなら周りの目線も被害も気にせず、DP編64話でグライガーの大群が町で暴れまわった際は、状況を理解していながらそのボスであったグライオンをゲットしてしまい、混乱が悪化するのも気にせず町を去った為、サトシ達を怒らせている。
能力に期待できなければゲットした後に逃がしたり、他人に譲ることもあるが、いずれにせよ自分の都合で手放してはいる。ただしシンジ自身それなりの育成方針を語っており、基本的にはポケモン自体を不幸にはしないスタンスのため、彼のポケモンたちもシンジを嫌うことはない。
能力に期待出来ないポケモンは前述したように人に慣れる前に逃がしており、期待外れだったが既に人に慣れてしまったポケモンは大切にしてくれそうなトレーナーに譲渡するなど、彼なりにポケモンに対しての配慮はあるし、ポケモンもそれを拒む事はヒコザルくらいだった。
当然ポケモンのコンディションには敏感で、第100話ではブーバーとグライオンをボールから出して日光浴をさせ、(ロケット団が変装した)庭師にドダイトスの木の枝切りを頼んでいる。ジュンにリーグ前にバトルを挑まれた時も「ポケモンのコンディションを乱したくない」という理由でバトルを断っている。
しかし、ヒコザルに関しては特性「もうか」による潜在能力を引き出したいが故にドダイトス等の強力なポケモン達で連続で攻撃しダメージを蓄積させるなどの暴力的で鬼畜なトレーニングを積ませており、それでも思うようにいかなかった事から、深手を負った所をサトシとヒカリに目撃され、ポケモンセンターに連れていくと二人の反感を食らっても「勝手にしろ」と無関心な態度を取っていた。
その結果、抑圧され続けたヒコザルはすっかりシンジに怯える様になってしまい、見限られてサトシのポケモンになってからも、大きく違う環境に馴染めず、起きてる時も起きてない時もシンジに怯えて苦しみ続けるなど、重度のトラウマを与えており、通訳したニャースによると「悪夢のような日々」であったらしい。
シンジもヒコザルがトラウマを抱えたことは知っていたらしく、81話でリングマに怯えるヒコザルに対して好都合と言わんばかりに悪い笑みを浮かべていた(だが、その後にヒコザルにリングマを倒されてしまう。)。 サトシにゲットされたヒコザルが決勝でも活躍しても「使えない奴」と罵っており、未だに認めようとしなかったが、サトシには「何とでも言え」と返されている。
一応、ヒコザルはシンジの事を嫌っていたわけではなく寧ろ彼の期待に応えようと頑張っており、上記のトラウマに関しても一番ショックを受けたのは最終的に見限られてしまった事であったらしく、それが証拠にヒコザルは虐待とも言える無茶な特訓をされていた時も決して自分からシンジの元を離れようとはしなかった(ゲーム本編でも言われているが一部のプライドの高い性質のポケモンは例えゲットされた個体でもトレーナーが未熟で信頼が築けなかったりするとポケモンの方がトレーナーを見限って去ってしまう事がある)。
上述の性格が災いする事が多い故にサトシに限らず、彼と同年代のヒカリ、ノゾミ、ジュンとも衝突している。
また自分勝手な態度が多いとはいえ、戦術にケチをつけれたり、シロナとのポケモンバトルで降参した際はマナーの悪いトレーナー達に自身の汚点を棚に上げて逆に侮辱される場面もある。
人のポケモンを奪うロケット団(とうかムコニャ)には容赦なく、ファーストコンタクト時はサトシとのバトルを邪魔されたことも相まって名乗りの最中にヒコザルに攻撃を命じ、「邪魔」「使えない連中」と罵倒した(とはいえムコニャは手持ちポケモンを酷使した事はないし、無理ばかりさせられているヒコザルには同情していたが)。
後にヒコザルを奪われた際にもリングマのはかいこうせんで撃退した。ロケット団からは「むっつりボーイ」、「ヒコザルの元トレーナー」と呼ばれている。
しかしライバル同士のバトルや衝突に交流を続ける内に、互いの心境にも変化が見られ、かつて見限ったヒコザルのことも少しずつ気になりだしていく(実際にサトシのポケモンになってからすぐ気になりだしたうえ、100話ではヒコザルの様子及びもうかの事をサトシに聞いている。)。
ジム戦はヒョウタ、スモモ、メリッサ、マキシ、トウガン、スズナに挑んだ描写がある。
他にもシロナやジンダイとのバトル経験がある。
ジンダイ戦以降
旅の途中でキッサキシティに立ち寄った時、レジギガスを調査する為にシンオウ地方を訪れていたジンダイとバトルをすることになったシンジ。
その際にサトシがかつてジンダイを倒したという話を聞き、動揺を隠すことが出来ずに普段の冷静さを欠いたままジンダイとのバトルに挑む。その結果、6vs6のフルバトルだったにもかかわらず、ジンダイのポケモンを一体も倒せずに敗北を喫する(この時サトシは「あのエレブーが負けちゃうなんて」と意外そうな反応をとっていた。)。
対スズナ戦用の手持ちでそのまま戦ってしまうなど冷静さを欠いていたことに加え、当時は物語がまだ中盤だった故にエレブー、コドラ、ブーバーはまだ最終形に進化しておらず、他の手持ちも序盤で捕獲したリングマなど、シンオウリーグ出場時に比べると手持ちのレベルが十分ではなかったことが大敗した原因なのかもしれない。
このバトルでの敗北によって、今までのシンジのポケモンに対する向き合い方の課題と「自分は兄とは違う」という事実を証明できなかった事が露わになった。
バトル後、ジンダイに己の心の弱さを見抜かれ、「お前はなんの為にポケモンと歩み、なんのために戦うのか?」と質問された際には黙り込んでしまい、何も答えることが出来なかった為この時には心の弱さが露見するどころかサトシ達の前で惨敗する+質問に答えられなくなるという醜態を晒す羽目になった。
その後、兄の提案で行われたサトシとのフルバトルを終えた後、サトシのことを前よりも認め出し、非道な面は鳴りを潜め性格や顔つきもある程度は穏やかになっているため、このタイミングで改心した事がうかがえる。悪評が変わったのかは一切不明だが、リーグにてジュンに「お前とのバトル、楽しみにしている」とを言っていた為、ある程度社交性とコミュ力が身についてきている。エイチ湖畔でのフルバトルを終えた後のとある回では、ロケット団に捕らえられたサトシ達のポケモンをエレブーと一緒に駆けつけ助けるという活躍を見せたり、シンオウリーグ3回戦でジュンと戦った際には、バトル後ジュンに「いいバトルだった」と言っており、その際ジュンに「いつか最強の座をかけてバトルしよう」と返事をされた際笑みを浮かべ承諾したりと、対人面も変化が見られてきている。
また、シンオウリーグ準々決勝でのサトシとのバトル直前、出会ったばかりの初期の頃に彼を嫌っていた理由を上の文章で述べたようにヒカリに対してのみ明かしており、その際に現在はサトシを「兄に似たトレーナー」ではなく「一人のトレーナー」として意識していることを明かした。
さらに、かつてもうかを引きだせず逃したヒコザル及びゴウカザルがサトシのポケモンになってもうかを操れるようになったのを聞いた時は悔しそうにしてたが、リーグ戦ではヒコザル及びゴウカザルとのバトルを内心楽しみにしていたようであり、バトル中戦闘不能になりかけたゴウカザルに対して、「何度も俺を失望させるな!」とエレキブルと一緒に挑発し起き上がらせた。
激戦の末に敗北したシンジだったが、不満げな表情はせず寧ろ微笑みを浮かべて、見限ったゴウカザルを快く認め褒めていた(このシーンを観たことで一部のファンはシンジの事を見直したそうな。)。
敗北後はジンダイへのリベンジ戦に意欲を見せ、キッサキシティへ赴こうとする。サトシに「またバトルしよう」と声をかけられたことに驚きながらも、サトシに背を向けつつ笑みを見せ、右手を上げる仕草で答え再戦を誓い旅立った。
新無印編にて
新無印編第114話にて12年ぶりに再登場。
相変わらず愛想こそないが、ポケモンを伸び伸び遊ばせる、バトルを終えたポケモンを『良くやった』と労う等、初登場の頃と比べると想像も付かないくらい気さくな印象となった。ゴウカザルの事も忘れてはおらず、サトシのゲンガーの特訓に行くよう自分からゴウカザルを後押ししたり別れの挨拶を交わした他、ゴウカザルもシンジの言葉を素直に聞いており、DP当時に比べるとかなりしがらみない関係になっている。
「お祭り騒ぎは好きじゃない」という理由からポケモンWCSには参加していなかったため、サトシと交代なしの3対3の特訓バトルをすることに。結果は1勝2敗でサトシに負けたものの、悔しがったりする事無く、むしろ役目を成し遂げられた事に満足して帰っていった。事実シンジが繰り出したのはギャラドス・ガブリアス・メタグロスと、マスターズトーナメントで当たるであろうと思われるワタル・シロナ・ダイゴを想定した面子(特にギャラドスはダンデとワタルが初めてやり合った時の攻撃パターンと酷似しているもの)だった。バトルの最中でも「俺に苦戦しているようじゃ優勝などとても無理だな」と言い放ったのも、心の底からサトシに発破をかけるのと同時に「WCSを勝ち抜き優勝して欲しい」という意味であった。実際、上記の発言は裏を返せば「自分程度、軽く倒せるようなレベルじゃないと駄目だ」という謙虚さも表れているとも言え、そういった面でもサトシが自分より強いトレーナーであると認めていると取れる。
また、オーキド博士の話によるとジムリーダーへの勧誘を受けており、今回オーキド研究所に立ち寄ったのもポケモンの事をもっと深く知りたいからであることが判明した(オーキド博士がサトシを呼び出したのは、シンジが来ていた事のサプライズも兼ねていた)。
バッジを無条件で配布していたデンジを非難したりあまりに歯応えのないスモモを罵倒したりとシンジはジムリーダーという職業に関して拘りを持っている節が見受けられ、自身がジムリーダーになるとなれば真剣に取り組むべきと考えた故の行動なのかもしれない。
上記の通り「お祭り騒ぎは好きじゃない」という理由でWCSに参加していないとサトシには言っていたが、実際はジムリーダー就任に向けたポケモンの勉強で忙しかった可能性がある。また、わざわざマスターズエイトの3人のエースポケモンを手持ちに加えていたことから、上記の通りサトシの特訓に付き合う・彼なりに発破をかけ激励する目的もあった模様。
シンジは昔からサトシには本心を話さず、他人を介してシンジのサトシに対する気持ちが分かる描写が殆ど(DP100話のタケシや、186話のヒカリ等)。基本的にサトシとはバトルで思いをぶつけ合う。要するにシンジはサトシに対して非常にツンデレとも取れ、今回もそこは変わっていない。
ジンダイへのリベンジ戦の行方は言及されなかったものの、トレーニング用に編成したメンバーでマスターズエイトであるサトシと拮抗出来るだけの実力を身に付けていることからDP時代と比較してシンジ自身もトレーナーとして格段に成長していることが窺える。
彼が最後に見せた「サトシに再戦を約束され、背を向けながら右手を上げて答える」一連の仕草はDPの別れ際を思わせるものであった。
尚、オーキド博士と直接対面するのは今作が初めてだが、オーキド博士はタッグバトル大会のサトシとの会話でシンジのことを口にしたり、シンオウリーグを観戦したりしていたので、DPの時点でシンジの存在は認知していた。
その後マスターズトーナメントが開催されると、サトシやシロナの試合をトバリシティの自宅にて兄のレイジと共にTVで観戦していた。
ダイゴのメタグロスを相手に自分との特訓の成果を活かしているサトシを見て満足気に微笑んでいた。
マスターズトーナメント本戦における余談だが、前述の特訓バトルで敗れたギャラドス、メタグロスについては、マスターズトーナメントでワタル・ダイゴも1回戦で使用するが、それぞれカルネ・サトシに敗北し、奇しくもその2体は善戦したものの誰もKOすることができていない。前述の特訓バトルで勝利したガブリアスについては、マスターズトーナメントでシロナも1回戦で使用し、アイリスのオノノクスと一騎打ちの末にKOした上で勝利する。さらに、サトシと対戦することになった2回戦でも使用するが、最終的にメガルカリオとの一騎打ちの末に敗北したものの、ルカリオの前に繰り出したネギガナイトをKOしている。奇しくもガブリアスはシンジの個体、シロナの個体ともにサトシのポケモンから白星を取っている。
スカウト先の考察
どこのポケモンジムがシンジをジムリーダーとして勧誘しているのかは劇中語られていないが、いくつか判断材料があり「トキワジムではないか」と推測する意見が多い。
①エキスパートタイプ
元々のジムリーダーであったサカキはキングラーやミュウツー、代理を務めているキクコもゲンガーとゴルバットを使用しており、本編内でも明言されたことは一切ないがトキワジムは本来じめんタイプを専門としている(原作ゲームでは後任に引き継がれてからオールマイティなタイプになるが)。
シンジが育成した手持ちは、最初のポケモンであるドダイトスを筆頭にじめんタイプが多く(他には、グライオン・ニドキング・トリトドン・ガブリアスがいる)、リングマがガチグマへ最終進化を果たした場合、その数は6匹にも達する。
②人材
原作ゲームではサカキに代わりグリーンが就任するトキワジムだが、アニポケにおいてはシゲルは研究者の道に進みトレーナーを引退しているので、その線は潰えている。
キクコはあくまでジムリーダーの空席をカバーする代理に過ぎず、他に誰か正式な後任が決定したという描写もない。
③地理的条件
公式のアフターストーリーにて、「シンジはサトシ達が帰った後もオーキド研究所を訪れてポケモンに関する知識を博士から熱心に学んでいる」ことが判明。
つまり、マサラタウンに頻繁に通える場所を拠点にしていると考えられ、近隣のトキワシティという可能性は十分にあり得る。
こういった点などを踏まえて楽しい考察を膨らませる声があり、作画監督の岩根雅明氏もシンジをスカウトしているジムに関して同様の見解を述べている。
ナンバリングは公式サイトに準ずる。回想等での登場は割愛する。
話数 | 主な出来事 |
---|---|
2話 | 初登場回。202ばんどうろでサトシがムックルをゲットするところを目撃 |
3話 | サトシとタケシと対面、ムックルを3体ゲットするが2体は即逃がす。ボルテッカーを使えるサトシのピカチュウに興味を持ち、ナナカマド研究所で3vs3のバトルを申し込み引き分ける。バトル後手持ちに残していたムックルを逃がす。 |
5話 | サトシのナエトルとバトルをするが、途中でロケット団の横槍が入りサトシと共にまよいの森に迷い込む。途中オドシシをゲットするが即逃がす。サトシ一行を追いかけているリングマをゲット。再度ナエトルと戦い勝利。 |
15話 | クロガネジムリーダー・ヒョウタと対戦。マリルリ・ヒコザル・エレキッドを使用して勝利。 |
16話 | ジム戦終了後、マリルリをモブの少年に譲る。サトシのジム戦を観戦。 |
40話 | チャンピオン・シロナにフルバトルを申し込む。4体目のドダイトスが負けた時点で降参。過去の経歴が明かされる。ヒコザルを奪ったロケット団をリングマで撃退。 |
46話 | オニドリルのゲットを試みるも、サトシ一行に立て続けに妨害されて取り逃がす。 |
50話 | ヨスガシティのタッグバトル大会に参加。一回戦をヒコザル・ピカチュウペアで辛勝。 |
51話 | ヒコザルを手持ち4体で攻撃するトレーニングを途中でサトシとヒカリに止められる。ヒコザルの過去の経由をサトシらに語る。2回戦の途中でヒコザルに見切りをつけ試合を放棄。2回戦終了後ヒコザルを逃がす。 |
52話 | 3回戦をドダイトスで圧勝。決勝戦でヒカリ・コウヘイペアに苦しめられるもエレブーへの進化で逆転勝利。 |
64話 | グライオンをゲットする。 |
69話 | ノモセジムに挑戦するためレイジにエレブーの転送のため連絡をするも、ギンガ団の計画により途中で通信が遮断される。 |
74話 | サトシのピカチュウとショウのライチュウのバトルを目撃する。 |
77・78話 | ミクリカップに参加したサトシをポケモンセンターの放送で目撃する。 |
81話 | ドラピオンのゲットをグライガーに邪魔されて取り逃がす。ミクリカップで優勝できなかったサトシを煽る。サトシと3VS3のバトルをする。グライオンでグライガーに圧勝。リングマでヒコザルを追い詰めるも、もうかの覚醒により敗北。 |
100話 | 山中のポケモンセンターでサトシとバトル。ドンカラスでハヤシガメに勝利する。この時点でレリックバッジを手に入れている。その後、ハヤシガメに稽古させるドダイトスを見届け稽古終了後ドダイトスと落ち合う。 |
118話 | ポケリンガにドンカラスで参加。前回の優勝者を倒し決勝に勝ち進む。サトシのムクホーク相手に善戦するも敗北する。 |
127・128話 | キッサキシティにてスズナにジム戦を頼むも、サトシとのジム戦の後だったため後日再戦になる。キッサキ神殿に訪れたジンダイとフルバトルをするも惨敗。10日後にエイチ湖畔でサトシとのフルバトルを約束する。 |
131・132話 | サトシとのフルバトルを開始。4体手持ちを残した状態で圧勝。バトル後スズナに挑むためキッサキシティに向かう。 |
155話 | ミオジムに勝利して、サトシよりも先にバッジを8個手に入れた。 |
163話 | サトシ一行と再会し、ジュンと初対面する。ロケット団に捕らわれてる所、もうかに苦しむモウカザルの想いを寄せるサトシの姿に心を揺さぶられ、窮地に陥るサトシ一行を助ける。騒動終結後サトシにリーグでの再戦を言い渡す |
182話 | シンオウリーグ・スズラン大会に参加する。 |
183話 | 1回戦を突破。 |
184話 | 3回戦にてジュンと対決、圧勝する。 |
185話 | 準々決勝の相手がサトシに決まる。 |
186・187・188話 | 準々決勝にてサトシと対決して敗北し、ゴウカザルを認める。試合の後、ジンダイとの再戦の為キッサキシティへ赴く。その際サトシと再戦を誓う。 |
189話 | サトシとタクトのバトルを道中のポケモンセンターで見届ける。 |
幻影の覇者ゾロアーク | ポケモン映画13作品目。エンディング中にディアルガとパルキアの遺跡に立ち寄り、笑みを浮かべながら遺跡を去って行く描写があった。 |
新無印114話 | オーキド研究所にて、マスターズトーナメントを目前に控えたサトシと、3対3のバトルを行ない、1勝2敗で敗れる。さらにこのタイミングでゴウと出会う。 |
一度ゲットしても能力に納得がいかない場合は逃がす等の理由でかなりの頻度でメンバーが変わる。
作中のバトルで使用したポケモンは20匹であり、歴代の登場人物でも不動の主人公サトシに次ぐ数字となっている。もっとも、ゲットした数自体はカントー編の時点でポケモンを200体ゲットしていたシゲルや、「全てのポケモンを集める」事を目標に据えて捕獲しまくっているゴウが上回っている。
手持ちの傾向はシンオウ、ジョウト地方のポケモンや第4世代で新たに進化形が追加されたポケモンが多い。相手の使用ポケモンに合わせて自らの使用ポケモンも変えるためタイプのバランスも良く、劇中で確認できる範囲では、DP編当時存在しなかったフェアリータイプ(ただし、他人に譲渡したマリルリにそのタイプが後に追加される)以外、全てのタイプを所有している。
また、イッシュ地方(第5世代)以降のポケモンの所持や、メガシンカ・Zワザ・ダイマックスの使用については、未だに描写がない。
シンオウリーグにおけるvsサトシ戦で使用
詳細はこちら。
- ユキメノコ(♀)
特性は「ゆきがくれ」。
シンオウリーグ準々決勝での5番手。
「あられ」と特性・ゆきがくれによる攪乱でピカチュウを追い詰めるも、氷状態から脱出したピカチュウの「ボルテッカー」で敗れた。
シンジのポケモンでは、サトシのピカチュウのボルテッカーを受けて倒された唯一のポケモンである。
特性は「いしあたま」。
ジンダイ戦で初登場。この時はコドラの姿でレジアイスと対決するも、「れいとうビーム」で凍らされたまま何もできずに倒されてしまった。
その後、シンオウリーグでは進化した姿で1番手を担当。
ゴウカザルに倒されたものの、サトシのポケモンを二体晒させてダメージも残していることから、進んで倒される役目としては十分な仕事を果たしたと言える。
シンオウリーグ2番手。ひがしのうみの個体。
サトシ達考案のカウンターシールドが使える。ドロドロの体で物理攻撃を無効化してムクホークを撤退させるも、ブイゼルに敗れた。
実はボスゴドラ同様、進んで倒される役目を担っていた。
特性は「かそく」。
回想シーンにおける、シンジがヒコザルをゲットする直前にて初登場。
のちにヨスガのタッグバトル大会での回想シーンでも登場。
シンオウリーグ4番手。
圧倒的なスピードによりグライオンを撤退させるが、ゴウカザルの「フレアドライブ」でフィールド上の「どくびし」を焼き払う作戦に巻き込まれ、炎のダメージでスピードダウンしたところに「マッハパンチ」を受け敗れた。
シンオウリーグ3番手。
強力なパワーと反射神経、どくびしによるダメージと尻尾を含むリーチの長さでブイゼルとムクホークはほとんど何もできずにダウン、ドダイトスはエナジーボールとリーフストームである程度ダメージを与えたが、こうごうせいで回復したところをミサイルばりで畳み掛けられダウンした。最後はグライオンの「ほのおのキバ」で火傷を負わされ遂にダウンした。結果的に、ピカチュウ以外の5体を毒状態に侵した為、実は試合への貢献度は非常に高い。
シンジは81話で野生のドラピオンのゲットを試みるが、この時は、サトシのグライガーの邪魔が入ったことでゲットし損ねている。また、レイジもドラピオンを使用した描写が描かれているため、レイジから借りた可能性もある。
新無印編第114話の特訓バトルで使用
- ギャラドス(♂)
特訓バトル1戦目でサトシのルカリオと対戦。シンオウリーグでエレキブルがやったように、ルカリオが突っ込んできたところを尻尾で拘束するも、てっていこうせんの直撃で脱出された上、土壇場で習得したバレットパンチを叩きこまれて敗れた。
ワタルを意識して使用したと思われる。
- ガブリアス(♂)
特訓バトル2戦目でサトシのカイリューと対戦。ドラゴンクローとりゅうせいぐんの圧倒的パワーでカイリューを追い詰める。カイリューのりゅうせいぐんを纏った突撃戦法(サトシ曰く「カイリューせいぐん」)に驚きながらも、最後はドラゴンクローで勝利した。因みにシンジは、この戦法ネーミングに対して「ダサい」と一蹴している。
下記のメタグロスと並んで、本編で初めて使用した600族ポケモンである。
シロナを意識して使用したと思われる。
特訓バトル3戦目でサトシのゲンガーと対戦。こうそくいどうで翻弄したところでサイコキネシスとコメットパンチを叩き込むも、炎ポケモンとの特訓で習得したゲンガーのおにびを受け弱体化。そこにシャドーボールを受けた事で敗れた。
ダイゴを意識して使用したと思われる。
そして、マスターズトーナメント1回戦でサトシが実際ダイゴとバトルした際は、ダイゴのメタグロスが「こうそくいどう」からの「サイコキネシス」の動きに入ったところで、ウオノラゴンのエラがみがヒット。特訓バトルの成果が表れた一幕となった。
レイジが管理
シロナとのバトルで初登場。
シンジの最初のポケモン。
ヨスガのタッグバトル大会ではホノカのカモネギ、タケシのグレッグルをそれぞれ一撃で倒した。表彰式ではサトシのナエトルをチラ見している。
100話ではサトシのハヤシガメに重量系のバトルを教えていたりしたため(稽古を見ていたサトシは、後日シンジとドダイトスにお礼を言いに行っている。)、根はそれなりに優しく面倒見の良いポケモンであることが分かる。ハヤシガメに稽古を付けていたのをシンジに見られても非難されなかったりとシンジからの信頼も厚い。シンジのポケモンにだって色んなヤツがいるとはこういうことであろう。
エイチ湖でのフルバトルでは1番手。
サトシはポケモンを数回交代したが倒されることはなく、逆にグライオンをハードプラントの一撃で倒す底力を見せた。
後半でサトシはピカチュウを繰り出した為、最初のポケモン同士の戦いになる…かと思われたが、シンジはすぐにリングマに交代してしまった。
特性は「きょううん」。
シンオウ以前の旅でゲットした。
シロナとのバトルで初登場。シロナのガブリアスのギガインパクトを引き出すことで隙を作り、倒される役目としては十分な役割を果たした。
スモモとのジム戦に備えてドンカラスに進化しており、アサナンとゴーリキーをゴッドバードで2タテした。
100話でのサトシとのバトルでは進化したてのハヤシガメを倒した。このバトルからハヤシガメと因縁が生まれたのか、エイチ湖でのフルバトルで4番手で登場した際、ハヤシガメで戦わせるようサトシを誘導し、またもやハヤシガメを倒した。なお、このバトルではハヤシガメを倒すのが役割だったようで、それ以降のバトルでは使われなかった。
ポケリンガではサトシのムクバードとも対決しているが、この時はムクバードが途中でムクホークに進化したことで敗北している。
シロナとのバトルで初登場。
シンオウ以前の旅でゲットした。
シロナ戦ではガブリアスを相性の良い氷技で攻めるがほとんど効かず、返り討ちにされた。
エイチ湖でのフルバトルでは2番手で登場。ムクホークと対決し、つるぎのまいで上がった攻撃力を駆使して戦うも、インファイトとブレイブバードを喰らって敗れた。敗れはしたが、ムクホークを上回るスピードを見せつける事でサトシに心理的なプレッシャーを与え、ムクホークにそれなりのダメージを与えるなど無駄死にはしていない。
上記からもわかるように、バトルでの戦績はイマイチというかとくこうが低いのにふぶきを覚えており、技構成がマニューラにさほど合っていないから仕方ない(当時は遺伝技や教え技を覚えているポケモンがあまり登場しておらず、れいとうパンチを覚えていない)。
64話ではグライオンのゲットに貢献してるのでまったく見せ場がなかったというわけではない。
特性は「こんじょう」。
6話で野生として初登場。
迷いの森でゲットされ、「まぁまぁ」な評価を得てキープされたがその割りには出番は多い。
シロナ戦で回復中だったヒコザルを助ける際、はかいこうせんでロケット団を吹き飛ばした。
81話ではヒコザルと戦い、持ち前のパワーと強面で追い詰めたが、特性の「もうか」で暴走したヒコザルに敗れた。
ジンダイ戦ではレジアイス相手に登場したが、でんじほうで痺れたところに畳み掛けられダウンした。
エイチ湖でのフルバトルでは6番手で登場。体力を消耗していたブイゼルとムクホークを倒し、特性・こんじょうを活かしてピカチュウすらも倒してみせたが、またもヒコザルに敗れた。
リーグでのジュン戦ではサワムラーと対決。ここでも「こんじょう」を発動させ、タイプ相性を覆して勝利した。
技構成も、はかいこうせんの他に、きりさく・アームハンマー・ひみつのちから・きあいだまと、隙が無い。
エイチ湖でのコジロウ曰く「あのリングマ強すぎる」、リーグでのヒカリ曰く「ただでさえ強い」。
特性は「ほのおのからだ」。
スモモとのジム戦に備えてゲットされた、ヒコザルに代わる炎タイプのポケモン。彼女のルカリオを倒した。
ジンダイ戦ではレジスチル、レジロックと戦うも、レジスチルのアイアンヘッドで怯まされ、レジロックのパワーに敵わずダウンした。
エイチ湖でのフルバトルでは進化した状態で5番手として登場。ピカチュウやブイゼルと戦い、ピカチュウには特性・ほのおのからだで火傷を負わせた。
リーグではジュンのエアームドをかえんほうしゃの一撃で撃破した。また、エンペルトのハイドロカノンをまともに喰らっても耐えきるなど、タフネスも高い。
64話で野生として初登場。
グライガーの群れを率いて町の食べ物を食い荒らしていたところをゲットされた。
81話ではサトシのグライガーと戦い、ハサミギロチンでグライガーを撃破した。
なお、これ以降のバトルでは全く出番がなかった。
ジンダイ戦で登場。元々はスズナとのジム戦に備えて用意されたポケモン。
レジロックと対決するも、かくとうタイプの技が通用せず、逆にきあいパンチで倒されてしまった。
- ニドキング(♂)
ジンダイ戦で登場。元々はスズナとのジム戦に備えて用意されたポケモン。
レジスチルと対決するも、繰り出す攻撃を耐えられ、アイアンヘッドで倒されてしまった。
なお、ジンダイからは「なかなかのパワー」と評されている。
逃がしたまたは他人に譲渡したポケモン
- ムックル:3匹いたが全て逃がした
- オドシシ:ゲット後すぐに逃がした
- マリルリ:ヒョウタ戦後、他人に譲渡した
- ヒコザル:逃がした(後にサトシのポケモンへ)
相手に合わせた戦い方をする事が多い。更に分析をして作戦も立てている。
具体的には…
- タイプ相性に関しての理解が深く、ドダイトスにストーンエッジを覚えさせている等、手持ちの判明していない相手にも対応出来るよう苦手なタイプの弱点を付ける技構成を構築しており、ポケモンのタイプだけを見て単純に有利なタイプをぶつけてくる相手に対し痛烈なカウンターを仕掛け、心理的な圧迫をかける戦法を用いる。また攻撃面でのメリットだけでなく、相手から攻撃を受ける事を前提として被ダメージを軽減する目的でも活用している。
- 特性や補助技を駆使する。例としてエレブーにまもるとひかりのかべ』を持たせサポートに徹させたり、ブーバーンやリングマにあえて相手の攻撃を受けさせ「ほのおのからだ」や「こんじょう」といった特性を発動させたりしている。
- 手持ちのポケモンをあえて犠牲とし(シンオウリーグ準々決勝ではトリトドンとボスゴドラ)、その隙を利用して相手の技構成やスタイルを見極めている。
- ドラピオンを使って「どくびし」を撒き地上型のポケモンをけん制し、効果のない空中型の相手にはドラピオンのリーチの広さを生かして立ち回る。
- シンオウリーグではサトシとのフルバトルからカウンターシールドを取り込んでおり、トリトドンが使用した。
- サトシとは対照的に重量系のポケモンの扱いに長けている(エレキブル、ドダイトス、リングマ、ドラピオンなど)。その分、相手の攻撃に耐えきった上で反撃の隙を見て、一気に攻撃を仕掛けて勝負をつけるという戦法が得意である。
- 基本的に対戦相手の戦法や動きをよく見て先の展開を読み、バトルを構築する。対して自身のポケモンの情報だけで場当たり的に対応しがちなサトシは、この戦法に何度も敗れている。
- チーム戦の場合チーム全体で勝つ戦法を重視し、意図的に捨て駒枠を手持ちに含める場合がある。
- 言ってしまえば対戦バトル物の主人公に有りがちな攻め一手の戦法に対して搦め手で翻弄する戦法を得意とする典型的なライバル
一見すると隙の見えないバトルスタイルに見えるものの、様々な戦況から得られる情報と高いゲームメイク能力を駆使してバトルを構築するが故に、自身の想定の範疇を超える奇想天外な戦法をぶつけられたり、焦りや動揺から立てたプランが大幅に崩されてしまうと対応が出来なくなるという弱点も兼ね備えている。
その為、相手側が自分より勝る対応力を有していたタッグバトル大会や、戦術計画が大幅に崩されてしまったジンダイ戦などではいとも簡単に制圧されてしまっていた。
これらの敗北パターンは、予め用意したゲームプランと読みを駆使して戦う実際のゲームのネット対戦でも高頻度で起こり得る事態であり、良くも悪くも現実の対戦勢に最も近い戦い方をするトレーナーだと言える。
現状サトシと二度フルバトルを行った、シリーズ唯一のトレーナーである。努力や根性といった精神論重視のサトシのバトルスタイルを見下しつつも、完全に舐めている訳ではなく、サトシの性格も含めてきっちり分析しており、的確にその欠点を攻めてくる。バトル中のポケモンの進化はアニポケ定番の勝利フラグだが、作中において二度もそれをへし折ってサトシを敗北に追い込んでいる。
また、見下してはいるものの「俺は俺のやり方で強くなる。お前はお前のやり方で強くなればいい」といった発言もしており、完全には否定はしていないようである。また、当のシンジのやり方自体効率重視であるが故に着実に手持ちポケモンを強くしてやれている為、一部のファンの間でシンジも他のキャラと良い勝負な努力家だという意見も出ている。
後にも記されている彼の有名なセリフの一つ、
「がんばれ、信じてる、それだけで勝てるのか? 進化したポケモンの特徴も考えずに気合を入れるだけじゃ、ただの無茶なトレーナーだ!」
という言葉からも、彼のポケモントレーナーとしての価値観を窺い知れるだろう。
特にエイチ湖畔におけるフルバトルでは、強敵である事を十分認識していながらもろくな対策をしなかったサトシ(相手の動きを警戒するようにはなったものの、その対策を考えるまでには至っていなかった)はきっちりサトシ対策をしてきたシンジに翻弄され、自身のバトルスタイルの悪い面をことごとく突かれる形で惨敗を喫する事になった。この敗北はサトシ自身もかなり堪えており、その後のサトシに大きな影響を与えている。
嫌味な言い方ではあったが、受け取り方次第では自身のバトルスタイルの欠点を明確に指摘してくれる最高の教師役とも言える面を兼ね備えていた。
「バトルスタンバイ!」(ポケモンを繰り出す際の決め台詞。某決闘者と絡めてネタにされていた)
「使えないな」(2話終盤から~ジンダイとのバトルまで)
「ぬるいな」 (3話からジンダイとのバトルまで)
当初はこの2つが彼の口癖として多用されていたが、ジンダイとのバトル後は一度も使っていない。
「使えない奴は、いくら頑張っても使えないんだよ」(第6話目の対サトシ戦終了後でサトシと対立しあった時にシンジが吐き出した捨てゼリフの様なもの。なおこの発言でサトシ達を怒らせてしまい、ヒカリは「アイツには負けないで」、タケシも「俺も同感だ」と両者はシンジに敵意を抱いている)
個体値厳選などと絡められてよくネタにされている。
「お前、誰?」、「覚えてない」(16話。この発言でヒカリは激怒した)
「ポケモンたちを鍛える実戦の場として、ちょうどいい」(51話。主にヒコザルの特性もうかを発揮、パワーアップさせる目的で大会に出場した時のセリフ)
サトシ達からは反発されたが、後に軽い気持ちでコンテストに参加したサトシの態度を引き合いに出して揶揄している。
表現の仕方が嫌味ったらしいが、実戦を経験させる事や今の実力を試す目的で大会に参加する事自体は現実の競技大会でも至極普通に行なわれており参加理由としても理解されている。
「ヨスガで俺がタッグバトルに出た理由覚えてるか?お前は、ポケモンを実戦で鍛えるために参加した俺をなじったっけな」
「同じだ!お前がミクリカップでブイゼルにやったことは!!」
「俺は優勝したぜ、お前はミクリカップで優勝できたか?それがお前達の実力ということだ」(第81話のサトシとのやり取りの抜粋)
補足しておくと、サトシはシンジのタッグバートナーを鑑みない態度について聞いたにすぎず、実際にシンジを「この大会に出ているトレーナーやポケモン達に失礼」と批判していたのはヒカリである。
「当然だ」(100話他)
「うるさい!」(迷いの森のバトルでサトシに対しての発言)
「俺は、兄貴のようにはならない、兄貴のやり方じゃダメなんだ!」(100話でのタケシとの会話での発言の一つ)
「がんばれ、信じてる、それだけで勝てるのか?進化したポケモンの特徴も考えずに、気合を入れるだけじゃ、ただの無茶なトレーナーだ!」(100話で、進化して以前のような身軽な動きが出来なくなったハヤシガメにナエトル時と同じ戦い方をさせようと焦るサトシに対しての発言。)
「アニキが倒せなかったあなただからこそ、オレが倒す意味がある! あなたがオレ達トレーナーに出す課題、『自分ならではのバトル』をアニキは完成できなかったんだからな! オレはアニキとは違う! オレの信念で強くなる! オレのバトルを作りあげる!」(128話での発言)
「俺たちのバトルは、数ある3回戦の一つに過ぎない、実力を過信すれば油断が生じるぞ。
お前とのバトル、楽しみにしている。」(184話でジュンに話したセリフ。)
「アイツが嫌いだった…、アイツは兄貴と同じだったから……、
仲間、信じる、兄貴もよくそう言ってた。
……解っている。アイツは、準々決勝で戦う一人のトレーナーに過ぎない、
シンオウリーグ優勝の為にも、アイツに勝つ。」(186話で、ヒカリに言ったセリフ。)
「…バトルフィールドで会おう。」(186話)
「ゴウカザル、強くなったな」(188話でのゴウカザルに対する発言)
「使えないな。仲間のコンディションくらい把握しておけっ!」(新無印114話。サトシのゲンガーの体がいつもは冷たいのに熱くなっていることに対して。)
「ポケモンに任せておけ。ここ(オーキド牧場)はそういう場所だ。…ゴウカザル、お前も行ってやれ。」(新無印114話。サトシのゲンガーと炎ポケモンとの特訓について行こうとしたサトシを制止した。)
「ご苦労だった」(新無印編114話。バトルを終えたギャラドスとメタグロスに対して。一見何の変哲もない普通の台詞と捉えてしまいそうだが、実はシンジは、DP時代は(シンオウリーグのサトシ戦のエレキブルを除いて)一度もバトルを終えたポケモンに対してこのような労いを言っていなかったため、彼のポケモンに対する接し方が大きく変わった何よりの証である。)
「ベストウイッシュ」第1話及び最終回では、サトシの部屋にヨスガのタッグバトル大会でサトシに(一方的に)譲渡したやすらぎのすずが飾られているのが確認できる。
エンディングテーマ「手をつなごう」にも登場しており、本編では面識のないルーク、シゲルと手をつないでいる。サビ部分ではブーバーン、ラストの引き画ではエレキブルの姿が確認できる。
「新無印」68話ではシゲルのシンオウリーグの回想のエレキブルとゴウカザル最終決戦時のカットで1シーンのみだが再登場。
シゲルを除いたシリーズのライバルキャラクターがシリーズを跨いだ複数回の再登場は異例であり、先述のBWのEDの登場を含めて二度目の再登場を果たした。
特に今作では過去作シリーズキャラの再登場を匂わせる言及も公式からアナウンスされており、DP編以来のサトシとの再会や再戦にも期待が高まっている。
そして100話から変更となったOPにて遂にその姿を現し、114話にて12年半ぶりの再登場を果たした。
2016年に放送されたおはスタにて発表された『松本梨香が選ぶ心に残る名勝負ランキング』でDP編の集大成ともいえるシンオウリーグ戦は1位に選ばれた。(2位はシゲル戦、3位はシトロン戦)
2017年に放送されたポケんちで紹介された「ポケモンバトル名勝負ベスト3」でも、シンオウリーグでのフルバトルが1位にランクインしている。
同年に上映された劇場版ポケットモンスター キミにきめた!の前売り券特典であるうちの一つのシンオウキャップのピカチュウを受け取った際のメッセージには、あまくないライバルとシンジの存在を示唆する文章が記載されている。
2019年に放送された「ポケットモンスターの平成史~火曜から木曜、そして日曜~」ではサトシの歴代のライバルが登場するシーンで紹介されている。
地味にアニポケにおける「モンスターボールの扱い」に関しての描写が多く、「中央のボタンを押すとボールが大きくなる」「ポケモンを出して空になったボールを回収する」といった行動が描かれていた。携帯端末で「ポケモンのステータス確認」をしたのもシンジが初である(それまでは音声で図鑑説明的な描写がされるだけだった)。
- 裏話
ラジオで中の人がゲストで登場。
それによると、シンジのキャスティングは指名によるもので、実は中の人は「それほど絡まないだろうな」と思っていたという。しかしその考えとは裏腹にキーパーソンとして大活躍した。
- サンプルボイス
中の人のサンプルボイス動画に宇都宮飯店なる架空の中華料理屋に餃子を注文する台詞動画があり、そののサンプルボイスにおいて思いっきり「トバリシティのシンジ」と名乗っており、一時期ネタにされていた。
- 番組ポスター
「ダイヤモンド&パール」放送直前に公開された番組ポスターでは、タケシを差し置いてサトシ、ヒカリと一緒にいる。おそらくシンオウ御三家の所持者で揃えたのだろうが、これだけ見ると、シンジがタケシやケンジのポジションかのように見えるので、稀にネタにされる。
- 容姿
また顔や風貌が余りに似ていた為に、フロンティアブレーンのジンダイとシンジは実は親子ではないか?と話題になった。ただし後にただ似ているだけで公式によって血縁者でないのが判明した。
- 担当声優
シンジの声優である古島清孝はベストウイッシュではクダリ、XY&Zではトモ、サン&ムーンではリュウキを担当(サトシは前者には敗北し、後者2名には勝利している)。また、古島氏は前作のAGにも複数のゲストキャラの声を担当していた。ちなみに3名の内、クダリとは弟で手持ちにむし複合(アイアント)といわ複合(イワパレス)とでんきタイプ(シビルドン)を連れている所が共通し、リュウキとは手持ちにガブリアスとあく複合(ジヘッド。ただし、アニポケ限定。)を連れている所が共通している。
兄のレイジ役である柿原徹也より、年齢が4つ上である(デビューしたのはほぼ同時期であるが)。
- 銀岩島カサドシティのシンジ
特別編の「ポケットモンスタークリスタルライコウ雷の伝説」で「銀岩島カサドシティのシンジ」という同名の別人が登場している。
冒頭でナンバーワンのサワムラーを出し、ケンタのバクフーンと対戦して敗れた(いわゆるモブキャラ)。
- その他
「ポケモン或いは仲間を見捨てても最後まで手のひら返しもとい「戻って来い」という要求をしなかったうえ、後々改心して逃したポケモンと互いに成長した事を認めながら和解する」というパターンは現在シンジ以外で逃がしたポケモンと和解に至った人物は後に登場するクロスのみである。
これまでポケモンが捨てられた後に起きたパターンは、「捨てたポケモンがパワーアップしたのを知り、逃したトレーナーが改心しようとせず利用価値だけ見出して「戻って来い」と要求し、罰せられて逃げていく」というパターンと「要求はしなかったが最後までポケモンに対して良い感情は持とうとしなかった」という因果応報或いは悲惨なパターンのみだった。
また第6世代までの炎御三家は下記のよう捨てられた個体をサトシがゲットするかヒロインの最初のポケモンであるかのどちらかでヒノアラシのみがどちらにも該当しない。
ただヒノアラシはユウジというシンジとは似て非なる冷酷なトレーナーに捕まりそうになった事がある。ポケモンには改心前のシンジと比べれば優しいものの口が悪く他人にムチを打つ様な心ない発言が多いところは良く似ており、基本的に正々堂々としたシンジと違って欲しいポケモンを手に入れる為にはサトシ(同じくヒノアラシを捕まえにきた)に妨害やカツアゲ等の嫌がらせを執拗に行う陰湿で意地が悪いチンピラで不都合な事があると癇癪を起こすとかなり幼稚でまさにクズそのもの。最後はシンジのように改心しなかった事やシンジとは比べ物にならないくらいの下劣な態度に嫌気をさしたヒノアラシに罰せられた。
サトシのポケモンと関わりがあるのが全て悪人ではなく、コハルという善良なイッシュゲスト(新無印編の同姓同名のヒロインとは全くの別人。)が登場。こちらはゴチムがサトシのズルッグを気に入った為サトシに交換を持ちかけた。
ミツル…何故かよく引き合いに出されており、シンジがポケモン廃人を脱退するのに対して彼は後にポケモン廃人と化した疑惑があるなど真逆である。
ブラコン…一部のファンによるとこの疑惑があるらしい。
じめんタイプ…あくまで疑惑なのだが(上記の「ストーリーにおけるシンジ」内の「スカウト先の考察」を参照)。
似たようなトレーナー達
- クロス…ポケモン映画におけるサトシのライバル。「初期は力が全てと考え炎御三家を見捨てたが劇中にて改心し、サトシ一行+見捨てた炎御三家と和解する(その炎御三家はダイスケが逃した個体と同一人物である。)」という所と「(シンジ程ではないものの)口は悪いが時々他者に対してちゃんとした発言をする」という所と「特定の条件下により別の容姿を見せるポケモン(ルガルガン)がいる」という所と「手持ちの一部がサトシと同じ(クロスの場合は手持ちの少なさもある為全てのポケモンがサトシとほぼ同じである。)」という所が類似する為、ある意味シンジのポジションの跡継ぎと思われるトレーナーであるが自分のポケモンにトレーナーを襲うよう指示するなどシンジより凶暴。「問題行動を起こしたが後々省みる」という点も同じだが、シンジらの場合は処罰や謝罪で済む程度の行いだったが、クロスに関してはあるポケモンをご機嫌斜めにさせて劇場版史上最大の悲劇を起こしてしまうというシンジらが起こした悪事よりもシャレにならない問題行動であった(だが、クロス本人もこれに関してはわざとやった訳ではない為、後でサトシ一行と共に食い止めた。ちなみにスワマとJはクロス並みにシャレにならない悪事を連発した為、逮捕しなくてはならない程の悪党であることがわかる為、ぶっちゃけ悪い意味で例外。シューティーとミルフィとコハルに至っては全く悪事を行ってない為、この三人は良い意味で例外。)。さらに歪んだ原因が判明してるシンジとは異なって、クロスは最後まで歪んだ原因が明かされなかった(劇中にてクロスの過去が少し明かされたものの、歪んだ原因に結びつく内容とは無関係と思われる。)うえ、上記の通り手持ちも少ない(数は下記のミルフィと同じ数。)。ダイスケとスワマはかつて見捨てた炎御三家に手のひら返しして罰を受けても反省せずに逃げたのに対し、クロスはシンジと同じくその御三家が自分を倒してしまう程に成長しても最後まで手のひら返し及び返ってこいという要求をしなかったうえ、ある出来事を機に改心し、サトシ一行+見捨てた炎御三家を認め、再戦を誓い旅立った。ちなみに、劇場版ポケットモンスターにてシンジは幻影の覇者のエンディングにのみ登場した(下記のシゲルはキミにきめた!のワンシーンにのみ、シューティーとラングレーは神速のゲノセクトのエンディングにのみ登場した。)。
- ダイスケ…シンジ同様、サトシの手持ちになる炎御三家に理不尽な仕打ちをした後に捨てたことがあるトレーナー達の一人(何気にダイスケがこの問題行動を起こした最初のトレーナーでもある。)。非道な人物ではあったが単にストイックさやスパルタが過ぎてただけで更生のチャンスがあったシンジ、友情なんていらないと最初は思っていたものの劇中で手持ちのポケモンとの一時が蘇った事で友情はいらなくない事を知ったクロスとは違い、彼は正真正銘救いようのない最悪なトレーナーの見本に等しい極悪トレーナーであり(ただしベクトルは違うがクズっぷりはユウジと同等、凶暴性だけならクロスとシルバーとビートよりはマシ、総合的なクズっぷりはスワマ、Jの方が上である。また、当記事の関連タグにいるトレーナーの中では唯一サトシもとい主人公とバトルしてない人物でもある。)、強いポケモンをゲットしようとするもポケモンの世話及び強化をしないうえ取り巻き以外の人々は勿論ジョーイさんですら接するのを避ける(もとい匙を投げる)程に傲慢かつ怠惰。シンジもダイスケもタケシに関わっており何度かタケシの逆鱗に触れたが後の両者の関係の変化は異なり、シンジはDP100話にてタケシに秘めている本音を吐露したことがあり、タケシもその回でシンジの心情を知るようになっていき、シンジ自身が改心してからは(サトシやヒカリも含め)口論がほぼ無くなって普通に会話をする程に関係は大分改善(というか、アレだけ争っていたのにここまで仲が改善されたのはある意味奇跡的な事でもある。)。ダイスケは、自分の行いを悪びれずトレーナーの醍醐味を否定したことで、タケシに「お前はトレーナー失格だ!」と怒鳴られしまい(サトシやカスミも含め)最後まで険悪な関係で終わった為(悪行は異なるが前述のユウジもカスミとタケシにかなり嫌われているうえ、こちらもタケシに怒られた。)、シンジ以上にタケシの逆鱗に触れた事が分かる。サトシ一行+捨てた炎御三家と和解して改心も果たしたシンジとクロスとは違い、ダイスケは戻ってこいと手のひら返しした上にダイスケの本心を知ったヒトカゲ自身(サトシのピカチュウも加勢)から直に罰を受けたが改心はおろか反省もせず泣きながら逃げた。また、不都合な事が起きた瞬間にユウジに負けず劣らずのヒステリーな暴れぶりを見せたのに加えて逃げる際にママと叫んだりする為、ユウジとダイスケは心が弱く幼稚な邪悪である事が分かる。ただ彼はユウジやクロスのように人から物を横取りしたり、ポケモンに悪事を働かせた事はない。
- スワマ…こちらもサトシの手持ちになる炎御三家を見限ったトレーナーと言うキャラで、ダイスケ同様にポケモンを酷使し、ユウジのように才能があるポケモン欲しさに他人からポケモンを横領(ユウジは人が捕まえたばかりなのでともかくスワマは完全に仲間となったポケモンが対象であり明らかに窃盗である)する極悪トレーナー。シンジ、クロスはおろか他の同業者以上に非道かつ強欲(バトルに関しても、相手の許可も得ずに無理矢理行っているうえ、自分が敗れても相手のポケモンを私物化しようとするのに、ドン・ジョージがスワマに対して出禁処置を取らなかったのが不思議であるが、別にドン・ジョージがスワマを贔屓してるわけではないとは思う。また、ポケモンを逃がす際にポケモンが動けなくなるような処置を行い、飢え死させかけた為、ポケモンの扱いと評判の悪さはシンジ以上と思われる。)。「特定の行動が原因で一部のファンにポケモン廃人扱いされている(あまり言われてないが、クロスも時々こちら側に分類されたりする。)」、「メンバーに御三家ではないほのおタイプ(クイタラン)がいる」…と、シンジに少し似ている。また、どちらもかつて見限った炎御三家にバトル中声かけをしたことがあるがその内容は全く異なり、シンジは「見限った炎御三家とのバトルを内心楽しみにしていたという理由から自身の手持ち共々戦闘不能前の御三家に声かけをして立ち上がらせる」という胸熱な感じの内容であり、スワマは「逃した際に見せた表情は嘘だったという事実を見限った炎御三家に暴露し戦意喪失させて自分が勝利する」というかなり最低な内容であった。途中から改心したことでポケモン廃人枠から卒業したシンジとクロスとは違い、スワマはダイスケ同様かつて逃したポケモン(サトシのチャオブー)に手のひら返しして罰を受けたが、ダイスケとは違い泣いて逃げるという無様な事はせず寧ろ逆ギレして復讐を仄めかすような台詞を吐いて逃げていった(だが結局再登場はしなかったため、おそらくジュンサーさんに捕まったと思われるが真相は一切不明)為、最後まで改心もポケモン廃人卒業もせず徹頭徹尾ブレない悪役トレーナーで終わった。
他にもBWDa!編第7話「デコロラ諸島の海賊王!」で登場した海賊ポケモン(アリゲイツ・マリルリ・オクタン・コアルヒー)たちは、4匹とも過去「弱い」以外にも「進化前の方が良かった」と殆どポケモンバトルと関係のない下劣な理由で捨てられた過去を持つ。アニポケで度々このようなトレーナーが登場するのには一体どんな意味が込められているのだろうか。
ゲームにおいても第8世代ではポケモン図鑑での説明文にてカジリガメが育成が面倒になったという理由で捨てられているらしく、シンジよりもダイスケに似た怠惰で陰湿なトレーナーである事が窺える。
また上記のトレーナー達はみた限りでは改心していないのにもかかわらず、特に天罰が下っていないのでダイスケやスワマ以上に更に質が悪いがスワマと違って犯罪には手を染めてはおらず、スワマはおろか当初は凶暴な人間だったクロスや下記のシルバー、ビートと比べれば暴力的なイメージは弱い。
新無印にゲンガーを捨てた金髪男のトレーナーが登場しており彼もまた身勝手な理由でゲンガーを捨てており、「ここで待て!」と指示して捨てると言う手口や反省もしなかった為に真実を知ったゲンガーから攻撃され逃走とダイスケを彷彿とさせる共通点が多い。しかも捨てた動機もポケモンの強さでなく自分の不幸や不注意をゲンガーの呪いのせいにするという最低な内容で、ダイスケ、スワマ、Jですら成果を出せばポケモンを見直したのに対して、コイツはポケモンを完全に害獣と見なして差別行為をする有様である。ただし女友達がいるので下手すれば当初のシンジより人間には優しい可能性もある。
シンジを含めたポケモンを捨てた事があるトレーナーには他にも「自分の育成の問題点や敗因をポケモンのせいにする」という共通点もある。ただし彼らはシンジと違い、面倒臭いあるいはただ気に入らないという理由でポケモンを捨てる(中にはポケモン騙した者も)陰湿さか略奪や暴力を起こす凶暴性(これに関してはシルバーやビートに対しても当てはまるが)を持つかのどちらかあるいは両方であるのがシンジとの決定的な違いである。
さらに、迎えた結末に関して説明するとシンジとクロスだけは自分のやり方のどの辺が駄目だったのかを悟り、見捨てた炎御三家と和解した後に改心及び人間的成長を果たしたのに対して、ダイスケとスワマと他のトレーナーはお咎めなし又はポケモンに罰せられるかのどちらかであった。
因みに(シンジとクロス以外の)同業者の大半が最後までポケモンを認めようとしなかった中でダイスケとスワマも(下心丸出しだったとはいえ)かつて見限ったポケモンを後々見直していたが、シンジとクロスがそれ以外に行った「かつて見捨てたポケモンだけではなくサトシをはじめとする周囲の人物らの事も認める(特にスワマに関しては、自分が勝ってもサトシとジュンを曲がりなりに以前よりも認めるようになったシンジと違って、自分が負けてもサトシを頑なに認めず罵っていた。)」という事と「別れ際にまたバトルする事を約束する」という事をしなかったのがバッドエンドの原因である事を窺わせる。
クロスら程ではないものの同類と思われるトレーナー
- GSCライバル(又はシルバー)…ゲーム版(GSC又はHGSS)のライバル。ポケモンを捨てた事は全くない(この事は下記の面々全員に言える事。)ものの、シンジと違って、スワマのように窃盗を犯す等、クロスやビート並みに凶暴。「家族が強敵に負けた事で強さに執着し、ポケモンを酷使する自己中心性から主人公と衝突していたがあるトレーナーに敗北した事で優しさと信頼の大切さに気付き、主人公を見直す。」、「ポケモンへの接し方を後々省みる(シルバーはポケモン泥棒を犯しており、結果はスワマと違って完遂。ただし、後で返しに行った。)」、「ニューラ系を持っている」という点がシンジと類似するが、シンジの初期デザインもGSCライバルに酷似していた。また、メンバーにどく複合(クロバット)とゴースト複合(ゲンガー)とはがね複合(レアコイル)と草御三家(メガニウム。ただし、GSC主人公がワニノコを選択した場合のみ。)がいる所も共通する。さらに、ポケスペ版のシルバーとは、ニューラ系だけではなく、リングマ、ヤミカラス系を持っている点が共通している。さらに、ライコウ雷の伝説のOPにてニドキングを所持してた事が判明。
- オーキド・シゲル…初めてのサトシのライバル。最初は祖父が呆れるレベルの自己中でサトシ達にも嫌われていたが、少なくとも自分の連れているポケモンには優しく、シンジが登場した頃には野生のポケモンを思いやれるまで進歩している。イメージカラーが紫、エレキブルと亀ポケモン(しかも御三家のカメックス)とエスパー複合(ブリムオン)といわ複合(バンギラス)を連れている、上記におけるクロスのモチーフに使われた等と共通点が多い。ちなみにどちらもゴウと会ったことがあるのだが、シンジは(どちらかと言えばサトシメインだったが)比較的普通に接していたのに対して、シゲルは嫌味な態度で接していた。
- ポケモンハンターJ…DP編に登場した悪役。目的の為なら手段を選ばない、手持ちにドラピオンがいる…という共通点がある。また、どちらもポケモンを酷使していたという点も共通するが、シンジとクロスは改心前でもある程度はポケモンとの信頼関係を築いていた(改心後はその側面が強まった。)のに対して、Jは完全にポケモンを道具と見なしている(ある程度人望はあるのだが、どっちみち人すらも酷使している為、彼女がいかに救いようのない極悪人であるのかが分かる。)。さらに、嫌われぶりに関しても改心前のシンジ、クロス、シゲルを上回っており、口の悪さもシンジらの悪口が可愛く見えてしまう程に悪い(サトシに対して「生きて帰れると思うなよ。」と殺害を仄めかしている。)。一方でポケモンの命を奪いかけた点や他者からポケモンを横領しようとする点はスワマを彷彿とさせる。後々改心したシンジやクロスと違って、Jはユウジ、ダイスケ、スワマ同様因果応報な終わりを迎えた(その内容はユウジらが受けた罰が楽に見えてしまう程にハードで、ポケモンに殺されるという恐ろしい内容であった。)。またポケモンハンター自体が凶悪な危険人物そのもので、大方が違法入手した物を他者に引き渡す職業である(犯した前科はビートを彷彿とさせる)。
- シューティー…BW編でのサトシのライバル。傲慢で慢心している新人トレーナーだが、最初からポケモンには優しくサトシが困っている時は助けるなど、シンジとは違って思いやりがある性格であり、これといった悪事を働いたりはしない(この辺は後述のラングレーとミルフィとコハルも該当するが、ラングレーは一度だけ盗み食いを行ったうえ、ドラゴンポケモンに対してはある種の偏見がある。さらに、当のシンジも改心後はシューティーには及ばないかもしれないが人格が大分良識的になっている。)が、似てる点は幾つかある。説明すると、「口は悪いが他者に対して最低限の礼儀は弁えている」、「時々他者に真っ当な指摘を行う」、「他のトレーナーの長所は素直に認める」、「回を追うごとに軟化した態度を見せるようになる」、「〇〇デレなライバル(シンジはクーデレ、シューティーはツンデレ。)」…という点がシンジと似ている。さらにポケモンの編成に関してもシンジと似ているところがあり、草御三家(ジャローダ。なんと中の人がシンジと同じ声優である。)、かくとうタイプ(ローブシン)、ゴースト複合(ランプラー)、みず複合(プルリル)がいる所が共通する。シンジの人物像はシルバー又はクロスに近い感じであるものの、「傲慢ながらも冷静なメインライバル」という点ではシューティーと似ている為、ファンの間で比ベられることが多い。ただ、違いもあって、上記の思いやり以外ならばシンジは後からサトシのバトルスタイルを参考にした事があったのに対して、シューティーはサトシのバトルスタイルを参考にしてない為、トレーナーとしての熱意はシンジ、人に対する思いやりはシューティーが上と言われる。ちなみにどちらもしっかりしてるようでどこかぬけているところがある(シンジはマニューラのわざが明らかにミスチョイスや、シューティーは予想外の行動に弱いなど。)。中には「シンジとシューティーのバトルを見てみたい」という声もあり、pixiv内ではシンジらのバトルを想像で描いた作品もある。
- ラングレー…シューティーと同じくBW編のライバル(彼女はアイリスのライバルだが、劇中にてサトシとバトルしたことがある。)。シンジはドライながらもクールであるのに対し、ラングレーはわがままで弄られやすい…と、人物像は大分異なる。ただし、どちらも類似する所が多く見受けられており、一つずつ説明すると「傲慢で他者と衝突する事がある程に自己中だったが決してただの悪党というわけじゃなく時々他者に対してまっとうな発言をする」、「回を追うごとにライバルを認め出し内面が成長していく(そのライバルが後にチャンピオンになった所も共通。)」、「〇〇デレなライバル(ラングレーはツンデレ。)」「手持ちに熊ポケモン(ツンベアー)とはがね複合(キリキザン。ちなみにラングレーのキリキザンの中の人はシンジと同じ声優である。だがメスである。)がいる」…と、これらがそうだが、最も似ている所は一部のファンからすればシンジとラングレーの名前が「某ロボットアニメの登場人物を連想させることがある」という所である(詳細は新世紀エヴァンポケモンへ。)。
- ミルフィ…XY編のライバル(彼女はセレナのライバルだが、劇中にてサトシとバトルしている。)。シンジ程ではないものの初期はあまり友好的ではなかった所が似ているが(口は悪いが、シンジ等よりはマシ)、ポケモンを酷使する事を含めた悪事は全く起こしてない為、どちらかと言えばシューティー寄りの人格だが他の共通点もある。説明すると「時として他者に真っ当な台詞を言う事がある」「回を追うごとにライバルを認め出していき性格が丸くなっていく」「猫ポケモン(ニャオニクス)と進化条件が通信交換であるポケモン(ペロリーム)を連れている」という点が共通する。
- ビート…ゲーム版(剣盾)のライバル。傲慢な言動故に主人公や他のトレーナーと衝突していた。ポケモンに優しいが彼はただポケモンを捨てるだけのトレーナーとは違うベクトルで非道な人間で犯罪を好まないシンジと違い、目的の為なら破壊活動や略奪と悪の組織レベルの凶行を厭わないなど凶悪で見方によってはシンジはおろか人間にはほぼ無害なダイスケらよりもビートが悪辣に見える事も。「目上の人に咎められる程の冷血漢だったが改心し主人公らと和解する」、「手持ちにはがね複合(クチート)とエスパー複合(サーナイト他多数)がいる」…という類似点がある。家族が強敵に負けた事で自己中になったシンジとシルバー、祖父が構ってくれないという理由で嫌味なキャラになったシゲル、憧れの人に名前をシュータローと間違えられたうえ自分の考えがその人に分かってもらえずに終わったことでへそを曲げたシューティー(彼の場合は歪んだというより一時的に拗ねていたといった方が正しいのかもしれない。)、ドラゴンポケモンに負けたことでグレたラングレー、未だに歪んだ原因が明かされてないクロスに比べて彼の過去は凄惨であり、それで性格が歪んでしまった為、同情の余地はある(ユウジ、ダイスケ、スワマ、J、そして上記のみずタイプやゲンガーの元トレーナー達は最後まで改心しなかった上に歪んだ背景は描かれておらず元から悪だったという事も考えられる。ジュン、ウララ、ミルフィ、コハルは心が歪んでおらず、トラウマがない)。
- ルザミーネ…ポケモンSMに登場した悪役(ポジション的にアカギと同じ)でヒロインとライバルの母親。シンジのように同じく良からぬ形でポケモンを集めて野生ポケモンが暴れ出す結果を招いており、シンジが野生ポケモンへの対応が杜撰だったのに対して彼女は本気で各地に解放しようとしていた(しかもウルトラビースト)。しかしシンジ、クロス、ダイスケ、スワマ、Jのように手持ちポケモンは酷使しておらず、それ以外のポケモンにも曲がりなりながらも深い愛情を込めて接している。更に家族関係でおかしくなっている点も同じだが、シンジが兄との仲違いが原因に比べて過去に夫を失っている悲劇のヒロインであるとシンジとは比べ物にならないくらい壮絶だったが最後はシンジと同じく改心し主人公らと和解した。因みに勿論、他界はしていないだろうがシンジとレイジの親は作中では登場していない。余談だが、どちらも熊ポケモン(キテルグマ)とどく複合(エンニュート。ただし、アニポケ限定。)を所持している。一方で欲しくなった物にはとにかく執着する点や自分にとって不都合な事が起こるとヒステリーになって癇癪を起こしてしまう点はユウジとダイスケを彷彿とさせるが、流石にこの2名程幼稚ではない上、その負の側面自体は後々治した(ただしダイスケは前述の通り横取り行為など違法な捕獲はしていない)。
シンジ自身はビートのように何らかの処罰を受けたのか不明(DP全編を観た限りでは、ジンダイ戦での惨敗が最も処罰に相応するだろう。)だが、受けたとしても失格処分程ではないが自分自身を見直してみるきっかけとなる処罰だったのだろう。ちなみに、改心及び人間的成長した後でもキャラクター像がほぼシリアスであるシンジ、シルバー、シューティー、ミルフィ、クロスとは異なって(ただ、初期よりは穏やかになったうえ、主人公との関係も大分友好的になった。)、ビートはコミカルな面を見せる機会が増えてきている(シゲルとラングレーだけは最初からコミカル系のライバルである。)。
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