バクフーン
ばくふーん
各言語版での名称と由来
ポケットモンスター 第2世代『金・銀』から登場したヒノアラシの最終進化系。
マグマラシからさらに成長して二足歩行が可能となり、眼付きもより鋭く、炎は首周りから吹き出る様になった。
人相に違わず血気盛んな性格で、怒りが最高潮のときの体温は、触ったもの全てを一瞬で燃え上がらせるほどに熱い。
そのため、バクフーンの周囲で熱による陽炎が発生したら、戦う準備が出来たことを示している。また、その発生した陽炎を利用して、姿を晦まし戦うことも出来る。
さらに燃え盛る体毛を擦り合わせて凄まじい爆風を発生させ、辺り一面を燃やし尽くす大技を隠し持っている。
色違いは背中側の毛が赤みがかる。特に炎を吹出す機会が減った3D化以降は「サツマイモ」に例えられる場合が多い。
当初は吹き出す炎も紫系に変わっていたが、比較的早い段階で通常色と揃えられてしまった。
ヒノアラシ→マグマラシの進化は同期で最速であったが、マグマラシ→バクフーンは一転して最遅となってしまう(オーダイルがLv.30・メガニウムがLv.32)。
それを除けば見た目的にも能力的にも癖が少なく、パートナーポケモンの中では人気が高い。
『金・銀』とマイナーチェンジの『クリスタル』、リメイクの『HGSS』では、最初にチコリータを選んでいた場合、ライバルがストーリー後半に繰り出してくる。また、トキワシティのトレーナーハウスにいるヒカルも手持ちに入れている。
ちなみに、DLC「藍の円盤」では一部のヒスイポケモンが野生出現しており、条件を満たすと野生のヒノアラシも出現するようになるが、どこでどう進化させてもヒスイバクフーンにはならずこちらになってしまう。
HP | こうげき | ぼうぎょ | とくこう | とくぼう | すばやさ | 合計 | |
---|---|---|---|---|---|---|---|
バクフーン | 78 | 84 | 78 | 109 | 85 | 100 | 534 |
リザードン | 78 | 84 | 78 | 109 | 85 | 100 | 534 |
見ての通り、先代のパートナーポケモンであったリザードンとステータスが完全に一致している。ヒノアラシ―ヒトカゲから一族揃ってのことで、このような関係は全ポケモンでもこの1組だけである。
進化でひこうを複合する先方とは異なり、こちらは最後まで単タイプのままである。ほのおタイプパートナーポケモンでは長らく唯一の存在であった。
第8世代のエースバーンがようやく2例目となったが、隠れ特性「リベロ」でタイプを変更出来るため、純粋な炎単タイプとは言い難い側面がある。
一般的に複合タイプの方が習得技が多く、特に第2世代のポケモンは初代に「技のデパート」が何種も出た反省からかサブウェポンが極端に絞られる傾向にあったため「劣化リザードン」と呼ばれる事もあった。
前脚をある程度自由に使える点からパンチ技などはそれなりに覚え、当時の仕様から特殊技扱いで放てた「かみなりパンチ」などは生命線といっても過言ではなかった。
第4世代
技範囲の狭さは相変わらずで、しかも仕様変更で「かみなりパンチ」なども物理技化した結果、特殊のサブウェポンが「ソーラービーム」「きあいだま」「じんつうりき」そして「めざめるパワー」くらいと片手で足りかねないレベルとなってしまった。
一方ほのお技は順当に充実してゆき、中でも最大威力150を誇る超火力技「ふんか」習得は大きかった。最大になる条件がやや厳しいものの、「究極技」ともいわれた「ブラストバーン」と同威力で反動なしは当時としては破格の性能といえた。
しかも「ふんか」習得条件は「ブラストバーン」以上に厳しく、恐らく「かざんポケモン」の分類名が決め手となった形。「かえんポケモン」のリザードンも漏れ、同分類のエンテイと2種だけの最速の使用者となった。
これに噛み合うどうぐとして「すばやさ」を上昇させる「こだわりスカーフ」も登場。超火力と超スピードを両立させて「先手必勝」を地で行くスタイルが確立した。
こだわり系特有の同じ技しか出せなくなるデメリットも、元から選択肢がなければ大した問題ではなく、絵に描いたようなゴリ押しを始めるようになった。
さらに「ふんか」はダブルバトルでは相手全体への範囲攻撃となる。3/4の威力減衰を加味してもなお「だいもんじ」級火力を100%の命中率で2体同時に当てられる訳で、何も考えず「ふんか」を連打することは大真面目な勝ち筋であった。
こうしたバクフーンは「スカーフ噴火型」または「スカフーン」として一躍警戒対象となった。
一応それ以外の型もあり、「もくたん」「こだわりメガネ」「パワフルハーブ」などが人気であった。どれも火力強化系アイテムで、何というか全体的に漢らしい。
ただし「いのちのたま」は「ふんか」との相性が最悪なので、物理技を交えた両刀型などで稀に見られる程度であった。
ちなみに物理技に限っていえば「かみなりパンチ」より遥かに威力が高い「ワイルドボルト」を得るなど強化は進んでいる。初代からの大技である「じしん」やダブルで使い勝手が良い「いわなだれ」などもあり、ラインナップだけ見れば決して悪くなかった。
第5世代以降
「特攻お化け」と呼ばれたシャンデラや、一般ポケモンながら特性「ひでり」を手にしたキュウコンなど、火力が高いポケモンやダブルバトル適性が高いポケモンが増え、バクフーンの優位性は落ち着いて行った。
特にシャンデラは「もらいび」でこちらの炎技を完全無効化することが可能で、商売敵であるだけでなく天敵ですらあった。もっとも、こちらも後に隠れ特性で「もらいび」を得ており、最終的には「お互い様」ということとなったが。
同じく増加した「雨パ」も、エースのキングドラが炎1/4で仮に天候を奪ったとしても厳しいなど、ゴリ押しにも限界があった。
再三述べるがバクフーンの習得技は自タイプに大きく偏っており、サブウェポンでの補完が難しかった。それによるサポートの必要性と、「ふんか」以外の選択肢も「ねっぷう」「ふんえん」など範囲攻撃が充実していた事から、どちらかといえばダブルバトルという性質は変わらなかった。
第7世代
新たな炎技「もえつきる」を得た。「威力130を出した後、燃え尽きてほのおタイプがなくなる」という独特な性能で、バクフーンの場合は「タイプなし」となった。使いどころを選ぶが、面白い選択肢とはなった。
新要素「Zワザ」との相性は比較的良かった。「ふんか」を変換すればHP残量にかかわらず威力200の一撃を放てた(ただし、単体攻撃となる)し、「にほんばれ」を変換すれば「すばやさ」を1段階上げられたので、従来よりも小回りが効いた。
第9世代
第8世代を挟んで約3年半振りに本編へ復帰。
この間に登場していたヒスイバクフーンの影響か、新規に「シャドーボール」を、第2世代ぶりに「のろい」を習得可能になった。もっとも、こちらが使う「のろい」は「鈍い」になってしまうので、欲しい効果とまるで正反対の変態型もいいとこであったが…。
他も「じゃれつく」「アイアンヘッド」「しねんのずつき」など相変わらず物理技の方が充実していたが、DLCで他の多くのほのおタイプと共に「ねっさのだいち」を習得した。ちなみにヒスイバクフーンは「ねっさのだいち」を得られていない。
新要素「テラスタル」との相性は良い。「テラバースト」と合わせてサブウェポンの穴を埋められ、「もらいび」があるのでくさタイプやはがねタイプともなりやすい。勿論、ほのおを選んで「ふんか」の威力をさらに引き上げることも可能である。
ゲーム版
- ゴールド:金銀男主人公※1
- ヒビキ:HGSS男主人公※1・2
- クリス:クリスタル女主人公※1
- コトネ:HGSS女主人公※1
- シルバー:金銀クHGSSライバル※3
- ヒカル(ひかる):エリートトレーナー
- レッド:ポケモントレーナー※4
- ナツメ:ジムリーダー(ジョウト)※4
- ヒカリ:ポケモントレーナー
- レッドアイ:ポケモンナッパーズ赤のリーダー(ポケモンレンジャー光の軌跡)
- キャンデラ:チームヴァーラーリーダー
※1 ヒノアラシを選んで進化させた場合
※2 ポケモンマスターズではバディー
※3 金銀クHGSS主人公がチコリータを選んだ場合
※4 ポケモンスタジアム金銀
アニメ版
- ケンタ
- ムラ爺
漫画版
ポケとる
イベントステージに登場。挑戦には2ライフを要する。
オジャマはブロック主体であり、2 - 3ターンごとに召喚して来る。なので挑戦の際はブロックくずし+以上のスキル(要はブロックを3個以上消せるスキル)を持つポケモンを連れて行くのが望ましい。
スキルはデフォルトでハイパーパンチ(ダメージ3倍)、スキルチェンジで「いわはじき」(岩を2個消してさらにダメージアップ)。最大まで育成すると攻撃力が140となるので(ポケとる中の全ポケモン最大攻撃力でも3番目に高い)どちらのスキルも高火力が見込めるが、(オジャマによって左右されてしまうものの)「いわはじき」の方が威力が高い(スキルレベル最大で8倍、タイプ相性抜群補正で16倍なので、レベル・スキルレベル共に最大まで育成した場合いわはじき発動で最低でも2240ダメージを与えられる)。
ポケモンGO
ステータスは本編同様リザードンと全く同じ。タイプや技でのみの差別化となる。リザードン同様ゲージ技「オーバーヒート」を揃えるので、ある程度の火力は出せる。
だがほのおはリザードンの他ファイヤー・ブースター・ウインディ・エンテイといったライバルが多数犇めく激戦区である。特に技範囲や火力においてリザードンやブースターとの差別化に苦心している。
ただ通常技に「シャドークロー」、ゲージ技に「ソーラービーム」が紛れており、これを覚えさせることでジム防衛用の隠し球として活躍させることは可能。またGOロケット団幹部アルロのハッサム戦などでは有効に立ち回れるなど活躍の場もあった。
Newポケモンスナップ
火山コースに出現。縄張り意識が強いポケモンで、荒らす者には容赦しない性格の様である。条件を満たすと「ふんか」の強烈な一撃をお見舞いして敵を退治する光景を目にすることが可能。
アニポケ・第1~7シリーズ
- ケンタのバクフーン
ポケットモンスタークリスタル ライコウ雷の伝説の主人公・ケンタの相棒として登場。トレーナーに似て、彼のバトルスタイルを体現した戦い方をする。
- AG15話:ポセモントレーナーズスクールでオーダイルとバトルしていた。
- AG55話:アスナの祖父・ムラ爺のポケモンで登場。
- 新無印102話:「プロジェクト・ミュウ」のトライアルミッションでリタイアしたモブが連れているのが確認出来る。
- 劇場版「みんなの物語」:モブで登場
ポケットモンスターSPECIAL
- ゴールドのバクたろう
性別 | ♂️ | 特性 | もうか | 性格 | わんぱく | 個性 | ちょっと怒りっぽい |
---|
ニックネームの由来は強力な火力の余り背中が爆発している様に見えるのがゴールドの前髪に似ているため(メタ的に見れば進化形のバクフーンを意識したネーミングである)。
元はウツギ博士の下でワニノコ・チコリータと共に研究されていたが、シルバーに奪われたワニノコを取戻すためゴールドのパートナーとなったヒノアラシが、育て屋の老夫婦の修行を経てマグマラシに、うずまき島のルギア戦でシルバーのアリゲイツ・クリスタルのメガぴょんと共に最終進化し、他2匹と共にルギアの巨体を押し返した。
ゴールドの主戦力で戦闘では一番に出される事が多く、第3章ではキマたろうのサポートにより「仮面の男」の氷の身体を一時的ながらも溶かし、第6章ではさらにキワメから「炎の究極技」"ブラストバーン"を習得し、フロンティアブレーン4人がかりの攻撃をも弾いたガイルの剣による防御を破る程の力を身に付け、グリーンのリザードン・サファイアのちゃも(バシャーモ)と共に「ブラストバーン」を放った。
ゴールドの長距離移動手段としても出される場合もある。
- 5章
究極技の伝承者・キワメのポケモンとしても登場。究極技を放つ際の掛け声は「ゴゴッと唸れ!!業火の力!!!」。
コメント
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