ジョウト御三家一覧
くさタイプ(草御三家)
ほのおタイプ(炎御三家)
みずタイプ(水御三家)
概要
第2世代すなわち『ポケットモンスター金・銀・クリスタル』(ポケモンGSC)及びリメイク版である『ハートゴールド・ソウルシルバー』(ポケモンHGSS)における「パートナーポケモン」を指すトリオタグ。
名前の由来は、非公式通称およびグループタグの「ポケモン御三家」+上記作品の舞台となっている「ジョウト地方」。
また、「2代目御三家」と言ったりもする。
ウツギ博士にお使いを頼まれる際、3匹の内1匹をパートナーとして選ぶ。
後に、主人公が選んだポケモンに対して有利となるタイプの1匹をライバルが盗んでしまう。
かつては歴代御三家の中でも唯一、3匹とも進化後もそれぞれのタイプが一つだけの面々であった。
後にガラル御三家の登場により唯一ではなくなっているが、それらを含めても単タイプ統一御三家は未だ2世代分しか存在しておらず、ジョウト御三家からガラル御三家まで約20年空いている。
他の御三家ポケモンと比べてアニメ版や外伝作品では敵トレーナーの使うポケモンとして起用される事が多く、アニメ無印のジョウトリーグでメガニウム使い、ダイヤモンド&パールでマグマラシ、アリゲイツ使いがサトシ達と対戦。『ポケモンコロシアム』ではシャドー戦闘員が使用した。
ゲームでの性能
たねポケモン
H | A | B | C | D | S | 合計 | |
---|---|---|---|---|---|---|---|
チコリータ | 45 | 49 | 65 | 49 | 65 | 45 | 318 |
ヒノアラシ | 39 | 52 | 43 | 60 | 50 | 65 | 309 |
ワニノコ | 50 | 65 | 64 | 44 | 48 | 43 | 314 |
1進化
H | A | B | C | D | S | 合計 | |
---|---|---|---|---|---|---|---|
ベイリーフ | 60 | 62 | 80 | 63 | 80 | 60 | 405 |
マグマラシ | 58 | 64 | 58 | 80 | 65 | 80 | 405 |
アリゲイツ | 65 | 80 | 80 | 59 | 63 | 58 | 405 |
2進化
H | A | B | C | D | S | 合計 | |
---|---|---|---|---|---|---|---|
メガニウム | 80 | 82 | 100 | 83 | 100 | 80 | 525 |
バクフーン | 78 | 84 | 78 | 109 | 85 | 100 | 534 |
オーダイル | 85 | 105 | 100 | 79 | 83 | 78 | 530 |
ジョウト御三家はカントー御三家と合計種族値が全く同じで、ヒノアラシ系統以外は一部の種族値が入れ替わっているのが特徴。
そのため能力バランスが良いが、単タイプなので他の御三家に比べると器用貧乏になりがち。
同じく単タイプの御三家ポケモンであるカメックスやジュカインのようにメガシンカでもあればよかったのだがこれもなしと、割と本気で無い無い尽くしである。
一応隠れ特性などで差別化できているものの、やはり他の御三家に比べるとマイナークラスに収まっている感は否めない。
一応バクフーンは「LEGENDSアルセウス」にてリージョンフォームそして念願の複合タイプを獲得しているのでこちら方面でのテコ入れには多少期待が持てる。
本家の対戦にどこまで反映されるかは全くの未知数だが。
メガニウムについて
チコリータの最終進化形メガニウムは「ぼうぎょ」と「とくぼう」が高く、フシギバナを守備寄りにした能力となっている。
種族値合計は御三家全体でも最下位タイの能力値で、初代の草御三家なフシギバナと進化レベルもまったく同じ。
第2世代当時の事情もあって、かつて御三家最強とも呼ばれていた時期もあったが、第3世代以降は御三家最弱と呼ばれるほどの没落を辿ることになってしまった。
攻撃技の範囲も狭いためアタッカーとしては使い辛く、くさ単タイプ故に弱点となるタイプも多く耐久型としても使い辛い。
「リフレクター」「ひかりのかべ」を第8世代時点(過去作限定は除く)で両方覚える御三家(不参加も含む)はメガニウムを除くと4体だけだが、タイプや習得技等でかろうじて差別化はできている。
隠れ特性は「リーフガード」で、晴れ状態なら状態異常を無効化できるが逆に弱点となるほのおタイプの技が強化されるので通常特性の「しんりょく」が使われがち。
バクフーンについて
ヒノアラシの最終進化形バクフーンは前述のように種族値はリザードンと全く同じとなっている。
ジョウト御三家の中で「とくこう」と「すばやさ」が最も高く、特攻は炎御三家の中で3位(御三家全体だと6位)タイ、素早さは4位(御三家全体だと7位)タイの種族値を持つ。
特殊寄りながら物理技のバリエーションも多めだが、肝心の特殊技はほのおタイプに偏っているのが問題点として挙げられている。
エンテイと並ぶ最速の「ふんか」使いであり、どうぐ「こだわりスカーフ」を持たせることも多い。
隠れ特性の「もらいび」は後出し程度にしか生かせないものの、前述の最速スカーフ+ふんか型なら採用の余地がある。
覚えさせる技次第ではあるが、通常特性の「もうか」を選択するのも悪くない。
オーダイルについて
ワニノコの最終進化形オーダイルは「HP」「こうげき」と「ぼうぎょ」が最も高く、カメックスを物理寄りにした能力。
攻撃は水御三家の中で2位(御三家全体だと9位)と高水準、防御は水御三家の中で1位(御三家全体だと3位)タイの種族値となっている。
進化可能なレベルも御三家の中で最も低く、フシギバナとメガニウムを抜いて最速。
役割が他のみずタイプの物理アタッカーと被っているものの、「とくしゅ」もそれなりにあるので技構成次第では差別化も十分可能。
隠れ特性の「ちからずく」は使い勝手が低下するものの、「いのちのたま」の反動無効と火力強化のメリットが大きい。
所謂「オシャボ」について
ジョウト御三家は第3世代の時点でモンスターボール以外のボールに入れることができる。
『ポケモンコロシアム』に登場するダークポケモン化した個体であれば、第3世代に登場する好きなボール(サファリボールを除く)に収めることができる。
このボールは第6世代から育て屋で見つかる子に遺伝させることができる(6世代は♀からのみ、7世代からは♂からでも可)。
従って第6世代に於けるモンスターボール以外のジョウト御三家は、決して改造やバグとは言い切れない。*
第7世代では野生で出現(詳しくは後述)するので、ボールとタイミングと根気と運さえあれば、いつでも自分の好きなボールに入った個体を手に入れられる。
ドリームボール・コンペボール・サファリボール入りのジョウト御三家は第9世代のSVで正式に入手可能になった。
各シナリオでの評価
金・銀・クリスタル・HGSS
初代(RGBP)はヒトカゲを選んだプレイヤーは苦行を強いられ、逆にフシギダネやゼニガメを選んだプレイヤーは相当楽に進めるなど御三家の格差とでも呼ぶべきものが存在したが、この世代にはそこまでの格差は存在しない。
あくまで「そこまでの」格差は、だが。
チコリータを選んだ場合
前世代のフシギダネとは対照的に、難易度が高い。
特に序盤は1匹旅が続く道中で出くわすビートル、イトマルとの相性が悪く、直後にはひこうタイプを扱うハヤト、むしタイプを扱うツクシと続く。さらにロケット団はどくタイプ系統を使用する率が高いため、苦戦しやすい。それ以外のジムリーダーに対しても一部相性がいいポケモンがいる点や、伝説のポケモンや赤いギャラドスやゲーム内で通信交換で手に入るポケモンとタイプが競合しない点でのメリットがあるが、くさに強いジムは一つもない。
初代ではさほど脅威ではなかった両タイプだが、GSCではタイプ一致技が増え強化されているのも痛い。
自力技も貧弱そのもので、タイプ一致技が「ソーラービーム」の次点がなんと「はっぱカッター」(威力55)という有様。しかも「ソーラービーム」を覚えるのは金銀ではレベル61と単騎で突っ込んでいても早くて殿堂入り前後。リメイクのHGSSでは66とさらに遅くなった。それ以外でわざマシンだと「ギガドレイン」があるが、入手出来るのは殿堂入り後のタマムシジムとかなり遅い。それ以外の攻撃技というとのしかかりぐらいしか覚えない。
一応、初代におけるヒトカゲと同様、他のポケモンで対処する道は残されている。
ハヤトには46番道路やくらやみのほらあなで捕獲できるイシツブテやキキョウシティでポケモン交換で手に入るイワーク、ツクシにはハヤト戦で役に立った前述の2匹や32番道路で捕獲できるメリープが相性上では有利。
ハヤトはレベルが低いため最初にもらったポケモン特化でもなんとかなるが、ツクシの場合は長期戦になると攻撃力が急増するれんぞくぎりのせいで勝つことが非常に難しい(一応先に進んでウバメのもりでもらえるいあいぎり、キキョウシティで購入できるプラスパワーとディフェンダーがあるため無駄遣いしなければ1匹旅でもなんとか勝利できるシステムになっている)。
しかもツクシに勝利後、油断して回復やレポートせずに先に進んでしまうと突然ライバルと対決になるため、体力消耗の後に負けたことでおこづかいが半減を喰らったプレイヤーも少なくない。
くさタイプ不利の図式は一部のプレイヤーでは第5世代の『ポケモンBW』で更に上が存在するという。
リメイク版で増えた有用な技は「マジカルリーフ」「アロマセラピー」くらい。
ただし、シジマ戦でニョロボンが「かげぶんしん」を使うので対策として有用。
ヒノアラシを選んだ場合
前世代のヒトカゲとは逆に、序盤を楽に進行しやすい。
チコリータが苦戦させられるツクシも敵ではない。
難点としては他のタイプ技をあまり覚えない点がある。
ただ、持ち前のとくこうとすばやさでガンガン突き進む事が出来る。
初代と違い、中盤で「かえんぐるま」を覚えるため、安定した火力を見込めるのもうれしい。
最終形態まで育て上げればわざマシンで「かみなりパンチ」を覚えられ、みずタイプにも対抗できる。
ジムではほとんど苦戦しないが、効果抜群となるいわタイプの技「ころがる」で攻撃してくるアカネのミルタンクや手持ちがいずれも炎技の通りが悪いイブキのポケモンには要注意。
リメイク版では「かえんぐるま」が物理技になったことで、中盤でやや火力不足に陥るようになってしまった。
特に対ミカンでは次の一致技「ふんえん」を覚えていないとハガネールをなかなか削れない。
また「かみなりパンチ」がクリア後の教え技になっただけでなく物理技になったことで、みずタイプ相手で苦戦してしまうことに。
以上の通り難易度が上がっているので、単騎での攻略は難しくなった。
ワニノコを選んだ場合
前世代のゼニガメと同様、全体的にストーリーを楽に進行できる。
ジムでの苦戦はしにくい。
ヒノアラシのようにタイプ一致の技でガンガン進めるわけではないが、今作からあくタイプにかわった技「かみつく」をとっておけばゴーストタイプ使いであるマツバに対し有利な試合運びができるし、ヤナギの手持ちが放つこおりタイプの攻撃もみずタイプのワニノコには効果が低い。
だが有用な技が特殊技であるにもかかわらずステータスは物理寄りなので、やや火力が物足りない。
また道中で必ず遭遇し捕まえられる高レベルの赤いギャラドスはタイプと覚える技がほぼ丸被りになってしまいタイプのバランスが偏りがちになるのも弱点の1つ。
クリア後になるがマチス戦では伝説のポケモンであるルギア、ホウオウとの相性も悪いので他のジムリーダーを先に攻略するのがよい。
リメイク版では覚える技が軒並み物理技になったことで、火力が大幅に上昇。
前述の問題点が解決し御三家中ではほぼ1強状態にまでなった。
ただし、唯一シジマ戦だけは苦手。
切り札のニョロボンはみず技無効、こおりタイプとあくタイプはどちらも効果は半減である。
タイプが有利なポケモンで挑むか、等倍で通るタイプの技を覚えさせるなりで対処しよう。
ルビー・サファイア・エメラルド
『ポケモンコロシアム』でスナッチした1進化目の個体を、『ポケモンXD』でバトル山で特別な縛りをすることで入手可能な個体をGBAソフトに送ることで入手が可能。
また、『エメラルド』ではオダマキ博士からホウエン図鑑を完成させたご褒美に1匹だけ貰う事ができる。
オメガルビー・アルファサファイア
最初の殿堂入り後、オダマキ博士を救出するイベントで何れか1匹を入手することができる。
ただしエピソードデルタのイベントが優先されるため、一度主人公の家に出入りしないとイベントは発生しないので注意。
サン・ムーン / ウルトラサン・ウルトラムーン
『金・銀・クリスタル』のVC版からポケムーバー経由でポケモンバンクに送ることで隠れ特性の個体が入手可能。
また、『サン・ムーン』では、特定の曜日にしまスキャンをすることで野生の個体が出現する。
ポケモンBDSP
全国図鑑解禁後に地下大洞窟にて野生の個体が出現する。