概要
わたしやわたくしの対義語であり、二人称に当たる人物を呼ぶ際に日本でよく用いられる呼称。漢字では貴方と書く他、相手が男性であれば貴男、女性であれば貴女と書く場合もある。
キミ、おまえ、アンタ、きさま、てめえなどと比べると敬意を強く感じさせる言い方であり、専ら公な場ではこの二人称を用いることが多い。また、夫婦で妻が夫に対してこの呼称を使うことも多い。
なお、「あなた」よりも敬意をさらに強く感じさせる二人称は「あなたさま」で、二人称の中でも最高級である。
ただし、敬意の度合いは時代を経るごとに低下しており、現代では目上の人に使うのはあまりふさわしくないとされる。
一応、近くにあるものを意味する「此方(こなた)」の対義語として用いられる場合もあるが、現代ではあまり用いられることはない。