基礎データ
全国図鑑 | No.0902 |
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ヒスイ図鑑 | No.167 |
ぶんるい | おおうおポケモン |
タイプ | みず/ゴースト |
たかさ | 3.0m |
おもさ | 110.0kg |
とくせい | すいすい/てきおうりょく/かたやぶり(隠れ特性) |
進化
バスラオ(しろすじのすがた)→イダイトウ(累計294の反動ダメージを受ける)
概要
『ポケモンLEGENDSアルセウス』に新登場したポケモン。
ヒスイ地方に生息するバスラオの進化形で、ギャラドスやヨワシの「むれたすがた」をも彷彿とさせる強面かつ大型な姿へと成長した。
ただし従来の個体(あかすじ・あおすじ)ではなく、ヒスイ地方特有のしろすじのすがたのバスラオから進化する。
川を遡上する中で倒れていった多数のバスラオの無念が取り憑いたことによって進化し、タイプも単みずからみず・ゴーストの複合へと変化。取り憑いた炎のように揺らめく魂が、顔や下半身といった体の各所を覆っている。
バトルでは仲間たちの魂と共に闘い、魂は意思があるかのように相手を攻撃する。
気性もバスラオ時より荒くなっており、ひとたび敵意を向けられると激昂して、相手が倒れるまで執拗に襲い続ける。
これは爆発的に高まった身体能力に加え、取り憑いた魂から供給された推進力でどれだけ泳いでも疲れることがないためらしい。その強靭さは、ヒスイ地方に流れる河川では敵無しと言われるほど。
第5世代ポケモンの新形態としてはメガタブンネ、キョダイダストダス、ガラルのすがた等に続く形となり、無進化から進化系になるのはイダイトウが初。
しろすじのバスラオは作中では実質的なリージョンフォームと定義されているが、イダイトウへの進化は形式的にはビークインやエンニュート、もしくはミノムッチに近い仕様であり、厳密には他の「ヒスイのすがた」の追加進化ポケモンとも少々異なる特例となっている。
発売以前に公開されていた姿が「あかすじのすがた」だと思われていたが、実際にはバスラオの性別によって進化した際の姿が異なり、あかすじと予想されていた個体はオスのすがた。雌雄の体色には、原種バスラオの筋の色を彷彿とさせる差異が生じている。
オスは「あかすじのすがた」に近い赤色の筋や斑点が現れ、頬と下顎に魂が髭のように付いている。目には鋭い一筋の眉毛がつく。
一方、メスは「あおすじのすがた」と「しろすじのすがた」の中間のような水色の筋や斑点が現れ、口元は魂に覆われて青い口紅をつけたように見える。アイヌ民族の女性が口の周りに彫る刺青、「シヌイェ」をイメージしているのかもしれない。オスに比べて目つきは穏やかで、目元にある眉毛は毛先が二又になっている。
ちなみに色違いは筋や斑点の色がオスは紫色、メスは黄色である。
しろすじのバスラオは温厚な気質である代わりに、ヒスイ地方の豊富で険しい河川を遡上する過酷な試練を帯びている。逆にそうした必要の無い環境に生息するあかすじやあおすじのバスラオは気性が荒く、イダイトウへの進化を獲得していない。
これは生存競争の過酷な本土以外では、進化能力が必要なくなり失われたマッスグマにも通じるものがある。逆説的に、現代の方がバスラオにとっては死線を潜らずとも繁栄できる環境という事かもしれない。
ゲームにおける特徴
ライドポケモンとして
『LEGENDSアルセウス』のPVでは、第7世代以来となるポケモンライド要員として、主人公を背中に乗せ泳ぎ、暗礁や滝を飛び越える場面が公開された。
ひでんわざの「なみのり」に対応するライドポケモンで、第7世代のサメハダーなどに近いポジション。
ただしアクション方面は大幅に進化しており、水上でのダッシュ移動に加えてジャンプ・二段ジャンプによる障害物の飛び越えなどが可能。また、本作で唯一ライド中もボール等を投げることが出来る。
またジャンプ中にボールを構えることで時間の流れがスローになり、水上にいるポケモンにじっくり狙うことができる。
ただしスピードを出してるとその分の偏差を考慮しないといけないため結構シビアである。
本作の主人公は水に入るとすぐに溺れてしまうので、水上での移動やアクションはもっぱらイダイトウさまに頼ることになる。ちなみにオスの個体であり、キャプテンのススキが世話を任されている。
性能面
種族値 | HP | 攻撃 | 防御 | 特攻 | 特防 | 素早さ | 合計 |
---|---|---|---|---|---|---|---|
バスラオ | 70 | 92 | 65 | 80 | 55 | 98 | 460 |
イダイトウ(♂) | 120 | 112 | 65 | 80 | 75 | 78 | 530 |
イダイトウ(♀) | 120 | 92 | 65 | 100 | 75 | 78 | 530 |
持久力が自慢の生態ゆえか、進化前のバスラオからHPが大幅に上昇し攻撃面にも磨きが掛かった。一方でやはりと言うべきか、すばやさはバスラオよりも下がってしまっている。一応スカーフを持てばかなりの高速帯に入る為、種族値のバランスは良好。
オスとメスで攻撃と特攻の種族値の増え方が異なっており、オスは攻撃のみが20上がり、メスは特攻のみが20上がっている。
物理技は「アクアジェット」や「ウェーブタックル」など、みずタイプの物理技が充実している反面ゴーストタイプの物理技はかなり貧相で「ゴーストダイブ」と「おはかまいり」というクセの強いしか覚えない。サブウェポンとしては「かみくだく」「サイコファング」「こおりのキバ」「もろはのずつき」など比較的豊富。
特殊技はタイプ一致は「なみのり」「ハイドロポンプ」「シャドーボール」と充実しているものの、サブウェポンは「れいとうビーム」くらいしか無いため技範囲は狭め。
総じて火力を求めるならオス、安定感を求めるならメスといった所だろう。
進化条件
バスラオがこのポケモンに進化するには、"しろすじの個体である事"だけでは不十分。
自身の技による反動ダメージを累計294以上受ける事が条件であり、必然的にバトルに出して、習得する「ウェーブタックル」か「すてみタックル」を使いまくる必要がある。
分かりにくいと名高いが、アヤシシ・ハリーマン同様図鑑タスクがヒントになっている。彼らと同様「技の回数が条件」だと勘違いしたプレイヤーもいるだろうが、実際にはダメージの累積である。
当初は300と思われていたこの中途半端な数字は「にくし(憎し)」からだと思われる。
一定ポイント分傷つく必要があるという点では、同じゴーストのデスバーンを彷彿させるが、そのデスバーン同様、途中でひんしになると条件がリセットされてしまうのが厄介な所。
特に本作は野生ポケモンの反撃が激しく、従来のシリーズよりやられ易い為、無理して高HPの相手を狙わず、確実に勝てるポケモンと戦い経験を積んでいくとよい。
なお、キズぐすりやキャンプでの回復を行ってもカウントは問題なく維持される他、実は瀕死になった戦闘中にそのまま復活できればセーフとなる。安心して回復は挟んでいこう。
第9世代
使用トレーナー
ゲーム版
余談
モチーフは主に北海道に生息する魚類・イトウと思われる。イトウもまた、アイヌ民族の民間伝承に登場する北海道史になくてはならない魚である。
加えて後述の生態からイトウの仲間である鮭の要素も窺え、サケの仲間がシリーズに取り入れられるのはこれが初…なのだが、冷静に考えるとスズキの仲間であるブラックバスから鮭の仲間に進化するという先達に負けず劣らずの超変態を遂げた事になる。
一応、しろすじのバスラオは下顎が引っ込むなどしてサケ科の仲間に近い顔立ちになっており、多少デザイン的な配慮はされているようだ。
倒れていった多数の無念が取り憑いたという設定も、鮭の産卵のための遡上あるいはイトウの共食いする生態が元ネタだと思われる。
また、イトウなどのサケの仲間のオスは繁殖時期になると真っ赤になる(婚姻色)。イダイトウのオスのみが「あかすじのすがた」の如く真っ赤になるのは、この生態を反映したものだろう。
イトウは漢字で魚偏に鬼と書くためこれがゴーストタイプを付与された理由のひとつと考えられる。
鮭の仲間がモチーフであるという以上、進化前の天敵は実際の鮭の天敵をモチーフとしたリングマ(熊)やヒスイウォーグル(オジロワシ)あたりではないかと思われるが、イダイトウのゴーストタイプは彼らの攻撃を無効化したり弱点を突けるようになっているのが興味深いところ。
バス+益荒男が名前の由来である進化前に対し、こちらはイトウ+偉大が名前の由来と思われる。また、魚のイダやDie(死←命がけで産卵するサケ科へのメタファー)、大刀(だいとう)をかけている可能性もある。
関連イラスト
関連タグ
ポケットモンスター ポケモン LEGENDSアルセウス
ポケモン一覧 みずタイプ ゴーストタイプ
バスラオ 魚ポケモン ポケモンライド
0901.ガチグマ→0902.イダイトウ→0903.オオニューラ
ヒスイウインディ:群青の海岸の島キングで、同じくシンオウさまから力を授かり、ヒスイの英雄と共に戦った10匹のポケモンの末裔。
同複合タイプ
性別で見た目が違う繋がり
ニドラン♀ ニドラン♂
ヒポポタス/カバルドン
ケンホロウ プルリル/ブルンゲル
ニャオニクス カエンジシ イエッサン
パフュートン
水上ライドポケモン
ラプラス サメハダー
ロトム(ロトムじてんしゃ) ビーダル
コライドン/ミライドン
LEGENDSアルセウス追加進化組
No. | ポケモン |
---|---|
899 | アヤシシ |
900 | バサギリ |
901 | ガチグマ |
902 | イダイトウ |
903 | オオニューラ |
904 | ハリーマン |