概要
テレビアニメ『ポケットモンスター』に登場する、100年前ルシアスとともに冒険をした6匹のポケモン達。
- ルシアスに従う黒いレックウザ
- 空を翔けるポケモン
- 傷を癒すポケモン
- 大地を走るポケモン
- 壁を砕くポケモン
- 海を渡るポケモン
の6匹である。
25話終盤で、主人公リコの祖母ダイアナの台詞からすべての正体が判明。
伝説のポケモンのみならず一般ポケモンも含めた多種多様なメンツが揃っているが、巨木のような巨体を持つオリーヴァや、「心優しい」と言うイメージと正反対な荒々しい風貌のラプラス等、通常の個体と比べても特別な容姿や特徴を有している事が多い。
六英雄全てに出会えば、共にルシアスと旅したポケモンが本来の力を取り戻すのではないかとダイアナが考察している。
32話までにオリーヴァ・ガラルファイアー・ラプラスの三匹と心を通わせる事ができたものの、エクスプローラーズとの黒いレックウザを巡る騒乱の末にブレイブアサギ号の修繕の為にパルデア地方に一時滞在することになった為、黒いレックウザと残る二匹の手がかりの捜索は保留の状態になり、『テラスタルデビュー』編ではフリードが預かる事となった。
『レックウザライジング』においてブレイブアサギ号が復活した事で六英雄探しの冒険を再開。
そして第75話ではルシアスらとともにラクアに辿り着いたものの、ラクリウムの驚異から世界を守るためにルシアスとともに封印され、詳しい経緯は不明だが上記の通り現代では世界中に散らばって存命することとなった。
黒いレックウザ
本シリーズの鍵を握り、ルシアスと旅をしたと言う「てんくうポケモン」。
ロイの祖父が子供の時に拾いロイが持ち歩いているいにしえのモンスターボールが、6話でリコが祖母から貰ったはじまりのペンダントに反応して中から現れる。
しかし、直後に「りゅうせいぐん」を放つ等して暴れ、どこかへと去っていった。その様子はリコ曰く「怒っている」とのことだが…?
「会えるかどうかわからない伝説のポケモン」なうえに「色違い」である為、アメジオの報告を聞いたスピネルは当初信じていなかった。
総じて、前作主人公にとってのホウオウのような存在であり、しかもストーリーラインにしっかり関わってくる重要なキーキャラクターになることが予想される。
また、単に色違いなだけではなく、その姿はよく見ると半透明に七色に輝いており、一部ではテラスタルとの関係性まで疑われている。
10話にて、ボウルタウンのジムリーダー・コルサはリコの父・アレックスの作品にインスパイアして「黒龍に睨まれたキマワリ」を制作していたが、森で本物の黒いレックウザを目撃した為にその迫力からスランプに陥ってしまった。また、ロイとのジム戦後に明かした話では、「森のオリーヴァと共鳴していた」ようである。
20話ではエンジンシティのジムリーダー・カブがガラル鉱山へと飛んでいったのを目撃されており、以降もガラル地方各地で目撃情報が上がっていた。
32話ラストでラプラスと邂逅を果たしたリコ達の前に自ら現れるが、テラパゴスと関連性が深いと考察されたエクスプローラーズに標的の方向転換をされ、存在を察知したアメジオと戦闘になるも、リコの危機にテラパゴスがテラスタルフォルムでソウブレイズの攻撃を封じたものの、短時間で戻り未覚醒と判断したのか三度姿を消す。ダイアナは六英雄が半分以上集結したのを見計らって姿を現したのだと推測する。
また、75話の回想にてルシアスが一番最初に仲間にしたポケモンであることが明らかになった。ルシアスの命令でリスタルが持っていたテラパゴスを狙う悪党を威圧だけで追い払ったり、その後そのテラパゴスを高い高いであやしたりしているため、本来は心優しい性格であると思われる。
巨大オリーヴァ
「傷を癒すポケモン」と伝えられる「オリーブポケモン」。
パルデアのとある森にいたポケモンで、通常(1.4m)よりも遥かに身体が大きい個体(おそらくぬしポケモン?)首にロイの持ついにしえのモンスターボールを着けている。
10話ではコルサの話とオリーヴァをモチーフにした作品が登場。コルサによれば、森で黒いレックウザと遭遇して何か共鳴した模様。リコはコルサの作品を見て、何か「悲しみ」を感じ取る。
11話で本格的に登場。以前に恐らく落雷が原因と思われる山火事が発生した為に、森の大部分が荒れていた。その巨体からロイとリコは最初は「森で一番の大木」と思って目印にしていたが、リコ達が森に暮らすパルデアウパーを傷つける者と思い込んで襲いかかる。リコのニャオハの「でんこうせっか」とロイのホゲータの「じだんだ」で翻弄されて崩れ落ちるも、なおも襲い掛かる。しかし、治療されたパルデアウパーとモリーの説得によって彼らに敵意が無いことを知り、怒りを鎮める。
12話では、モリーによると弱ったポケモン達に養分を分け与えて治療もしていた様だが、森の被害は思った以上に深刻であった為、リコ達がきのみを集めて「森を作る」事に決める。衰弱していたことで「こぼれダネ」が使えない状態であったがランドウのヌオーが雨を降らせた事で回復。リコのペンダントとの共鳴でルシアスを見せた後に「いにしえのモンスターボール」の中へと入ってしまい、ロイが預かる事となる。
16話にて、前々話でリコのペンダントがスピネルに奪われ、ペンダントを探していた際にスピネルが乗っていた車がたまたま通り過ぎた事でボールが共鳴。スピネルとその相棒であるブラッキーによってリコ達が危機に陥った際にリコとペンダントが共鳴した事でボールから飛び出し、リコ達を救った。
23話では怒れるガラルファイヤーの前に姿を表し、「グラスフィールド」でニャオハを強化し、キャプテンピカチュウらを回復させる。
32話ではガラルファイヤーと共にラプラスを説得する為に現れる。
68話で六英雄捜しが再開した後、リコのニャローテの実力を試すべく、バトルした。
75話の回想に登場した際には一般的なオリーヴァの大きさで描かれていた。
ガラルファイヤー
「空を翔けるポケモン」と伝えられる、伝説のポケモン・ファイヤーの名を持つ「じゃあくポケモン」。
ガラル鉱山に潜んでいて、右足にいにしえのモンスターボールを掴んでおり、作業員や野生のポケモンを襲ったことから黒いレックウザと誤解する程。ロトム図鑑のデータには載っておらず、ドットによれば「噂レベル」との事。
22話で初登場し、バトルをしていたリコ達に襲い掛かり、開幕から全員に「エアスラッシュ」を放ちジルのサイドンとコニアのゴルダックを倒すが、ニャオハとホゲータはキャプテンピカチュウの奮闘により守られる。その後は「もえあがるいかり」でリコ達の精神を奪いつつニャオハとホゲータを襲うも、オーラを振り切ったピカチュウに庇われ、そちらを集中放火で倒す。更にピカチュウ治療の為にトロッコに乗って逃走するリコ達を執拗に追いかけ、途中でフリード博士のリザードンに阻まれたことからそちらとアメジオのソウブレイズと対峙する。
23話でも怒りが収まっておらず、同じルシアスの手持ちであるオリーヴァに対しても聞く耳を持たないほど。ロイのホゲータとカイデンの喧嘩をニャオハがふみふみによるアロマセラピーで制した事から、リコ達はこれでガラルファイヤーの落ち着かせる作戦を決行。フリードのリザードン、キャプテンピカチュウ、ロイのホゲータとカイデンの援護、そしてオリーヴァのグラスフィールドを受けて強化した「アロマセラピー付きこのは」を受けて鎮静化。リコのペンダントと共鳴し、自身の過去の記憶を見せた後にボールへと入り、リコ達と同行する。
32話ではラプラスを説得する為にオリーヴァと共に現れる。
68話で六英雄捜しが再開した後、ロイのアチゲータの実力を試すべく、バトルした。
言及されていないが、ゲームで設定された高さである2.0mを明らかに大きく上回る体躯を持つ。リザードン(高さ1.7m)を基準とすると、リザードンとほぼ同等の身長であるフリードより頭2つ程度低いリコの背丈が、ガラルファイヤーの脚の付け根の高さにも及んでいない事から、リザードンやフリードの背丈があってようやくそれと同等の高さになる。ガラルファイヤーの背の高さは脚の付け根の高さの倍以上はあるため、4.0m近い高さがある事になる。一方で、過去の記憶の中での高さは、ルシアスより頭2つ程高い程度でしかなく、こちらの方がゲームでの設定に近い。現代に至るまでの間に大きくなったと思われる。
ラプラス
「海を渡るポケモン」と伝えられる「のりものポケモン」。
25話で判明し、本格的に登場したのは31話から。
例に漏れず通常種よりも巨大で、片目に傷のある鋭い目付きにまるで栄螺のように刺が発達し削れた箇所がある甲羅と、その姿は穏和な種族であるラプラスとは思えないような荒々しい印象を与える。
「白い霧の歌声」という霧で迷った船を歌で導いて助けると船乗り達の間で噂で言われており、かつてダイアナも謎を解き明かそうとした事がある。
着水し海上を進むブレイブアサギ号も突如現れた霧の中から現れるが、その途中に突如海に生息する筈の無いエテボースとリククラゲが現れてニャオハ達のおやつであるきのみが強奪されかけた事、そしてドットのクワッスが偶然映像に捉えたラプラスとは別の影を見つけた事で、フリード博士の推理と作戦でライジングボルテッカーズは再び霧が現れる海域へと行く。
実は「迷った船を歌で導いて助ける」のではなく、「自らしろいきりで船を迷わせ、船員がラプラスに注目している隙に仲間のポケモン達にエサを強奪させていた」と言う海賊じみた行為をしていたラプラス海賊団の船長。性格はかなり荒々しく敵と判断した相手には容赦しない。
上述の事やキャプテンピカチュウのボルテッカーによって明かされた姿は、目付きが悪く至る所に古傷が目立つ、一般的なラプラスのイメージとはかけ離れた荒々しい姿だった。
同時に何故か人間や、人間と共にいるポケモンに対しては、険しい表情で強い敵意を露にする。
32話ではエテボース達陸地で活動できるポケモン達がブレイブアサギ号を襲撃するも、ライジングボルテッカーズとダイアナの防衛によって撤退。追ってきたライジングボルテッカーズを今度は水中のポケモン達が迎撃するものの、これもランドウの操舵能力とランドウのヌオーのなみのりで回避されてしまった事で、仲間達を逃がしてブレイブアサギ号を海面ごと「れいとうビーム」で凍らせて立ち去った。
しかし、31話冒頭で奪い取った食料の空箱によってアジトを突き止められ、フリードのリザードンに乗ってアジトへ待ち伏せしていたリコ達を最初は警戒するが、既に仲間のポケモン達と打ち解けていた事や、リコ・テラパゴス・オリーヴァ・ガラルファイヤーの説得を受け、テラパゴスに力を授けて過去を見せる。
「共にラクアを目指そう」というリコの言葉に、仲間のポケモンの存在からか躊躇っていたが、そのポケモン達から背中を押された事で仲間のエテボースが持ってきたいにしえのモンスターボールに入り、同行。
海賊団のポケモン達も感謝と共に見送り、同じく「しろいきり」を覚えていたホエルオーを新船長に再出発していった。
68話で六英雄捜しが再開した後、ドットのウェルカモの実力を試すべく、バトルした。
73話にて、身体の傷のうち首もとの大きな傷は元々仲間になる前のバサギリからルシアスを庇ったことで付けられたものだと判明。
- ラプラス海賊団の仲間達
バサギリ
「壁を砕くポケモン」と伝えられる「まさかりポケモン」。
普通の個体と比べると、斧のような刃が鋭利かつ滑らかで、右の翅と腕の一部が欠けているのが特徴。26話で、かつてヒスイと呼ばれた地方に居たポケモンだが、現在ではその姿は見られないとフリードが言及している。
本格的に登場したのは『レックウザライジング編』から。
キタカミの里にある「天狗山」にてサザレが遭遇して撮影していた(とはいえ、サザレはバサギリに会うまでの道のりを野生のオーロットの「あやしいひかり」を受けて彷徨っていた為に手掛かりがその写真のみとなった)。
第73話にて、ついにリコ達の前にその姿を表した。ラプラスと100年ぶりに再会したときには、お互い似たような性格からかあいさつ代わりの激しいバトルを繰り広げた後、一度は姿を消すが奥の竹林にてリコロイドットの力を試すべくバトルする。
リコのニャローテ、ロイのアチゲータ、ドットのウェルカモを相手に激闘を繰り広げ、彼らの力を認めた後、いにしえのモンスターボールに入って同行する。
かつて、とある村で人間達から恐れられていた暴れ者であったが、ルシアスに説得された事から仲間になった事が明かされている。
エンテイ
「大地を走るポケモン」と伝えられる存在。
本格的に登場するのはレックウザライジング編から。
テラパゴスのかがやき編第74話からのOP映像や第75話で描かれたリスタルの回想でも正真正銘エンテイのその姿が登場していた。
第76話でライジングボルテッカーズの元メンバーで現月刊オーカルチャーのジャーナリスト・ソーダヨからの情報でジョウト地方のアサギシティで目撃されたという事が明らかとなり、続く77・78話にて目撃情報が相次いでいる事が判明する。
第78話で海底火山の噴火によってエンテイが現れ、リコ達と激闘を繰り広げる。
エンテイ…?
バトルを終え、リコはエンテイに「パゴゴ(テラパゴス)の力になってほしい」と訴えるも何故か共鳴反応が起こらず、他の六英雄も反応を示さなかった。
このエンテイは六英雄ではなかったのである。
(実際、六英雄はレックウザを除いて通常より巨体であり、リコ達が対峙した個体は通常と同じ大きさであった)。
ライコウとスイクンと共に新たな島の誕生を見届けてエンテイが去った後、ブライアからの連絡でスカーレットブックに描かれた「エリアゼロで目撃されたポケモンの再現図」とエンテイらしき姿のポケモンがエリアゼロで確認された事が判明する。
さらに、第79話以降の見どころを紹介したPVにおいてエンテイによく似たパラドックスポケモン・ウガツホムラが登場する事が確定。
- もともと、視聴者からは「エンテイではなくよく似たウガツホムラではないか?」と推測されていた。
- 第68~73話のOPではバサギリの映っていたパートが、74話からはエンテイ・ライコウ・スイクンに差し替えられた事や、第75話でのリスタルの回想描写からやはりエンテイなのではとされていた。
- なんと第78話において推測通りウガツホムラの可能性が急浮上。その場合、上述の描写が「矛盾」することになるが、
- ウガツホムラの存在を隠すためのミスリードであえてエンテイとして描写した可能性
- エンテイと出会うより前にスカーレットブックを読んでいたルシアスやリスタルが、ウガツホムラのことをエンテイであると間違えていた可能性
などが考えられる。