概要
『ポケットモンスター』シリーズに登場する天候のうちの1つに「すなあらし」があり、その天候の時に有利になる要素を中心に組んだパーティのことを差す。
「すなあらし」は『金・銀』で登場した技「すなあらし」や、『ルビー・サファイア』で登場した特性「すなおこし」、更には『ポケモン剣盾』で登場した特性「すなはき」で発生させることができる。ただし特性「すなはき」は自分が相手からダメージを受けないと発動しない。
『ポケモン剣盾』ではいわタイプのダイマックス技「ダイロック」が決まることでも発生させることができる。
「すなおこし」による天候変化は登場当時永続だったが、『XY』以降5ターンまでとなった。
この天候時に起きる効果は「すなあらし」の項を参照のこと。
主にいわタイプ、じめんタイプ、はがねタイプを中心に構成される。
600族のバンギラスをはじめ、カバルドンやドリュウズなどそもそもの性能が優秀なポケモンが集うことも特徴である。
いわタイプの「とくぼう」が上がる効果があるものの、いわタイプ自身は弱点が多いためこの効果に頼り切ってはいられない。じめん・はがねの両タイプはそれすらない。
それでも特性で発生させた天候が永続であれば相手に毎ターンスリップダメージを与えることができ、特性「すながくれ」もあるのでそれなりに持久戦が展開できていたが、『XY』以降それも難しくなってしまった。
その為現在では専ら特性「すなかき」を利用した機動力勝負に出ている。中でも有名なのはドリュウズだろう。
「すながくれ」「すなのちから」もあるにはあるがどうも所有者が噛み合わないのが現状。ランドロスもいるにはいるがもう片方の特性の方が強く、そもそも霊獣ランドロスと共存できないため現在はあまり使われていない。
また、上記の特性を利用せず、単に「すなおこし」持ちと「すなあらし」無効の3タイプのポケモンを入れただけの状態も便宜上「砂パ」と呼ぶことがある。
個々のポテンシャルは高いので、特に天候を利用したコンボなどを用意しなくてもある程度戦えるのは強みと言える(それが天候パーティかどうかは置いといて)。
『剣盾』においてキバナがジムチャレンジ時に砂パを使ってくることは有名だが、実態は「『すなあらし』を発生させる特性を持つポケモン2匹+『すなあらし』を無効化するポケモン2匹」なので、この「便宜上の砂パ」に当てはまる。
ただし、その特性上手持ちのタイプがじめん、いわ、はがねに偏りやすく、みず、かくとうタイプの技を使う相手がいるとパーティを半壊させられかねない。よく使用されるポケモンも「すなかき」持ちを除けば比較的足の遅いポケモンが多く、天候のアドバンテージを活かす前に対策や妨害される可能性も高い。
そして、どの天候にも言えることだが、世代を経るにつれて他の天候に書き換えられることが増えてきたため、6匹全てで天候の恩恵を受けようとはせず、他天候の対策要員を何匹か入れておく方が戦いやすい。
歴史
第3世代でバンギラスに特性「すなおこし」が追加されたものの、進化レベルが高過ぎたせいで公式大会では禁止扱いを受けていた。
第4世代になってカバルドンが登場し、更にはバンギラスも徐々に解禁されたことで戦術の1つとして確立した。
第6世代で天候変化特性の効果は5ターンまでという修正がかかったもののバンギラスがメガシンカを獲得し、相手に上書きされた天候をメガシンカによって再度上書きすることもできるようになった。
第7世代では新たにギガイアスが「すなおこし」を獲得している。
第8世代では上述の通り「すなはき」が登場。しかし発動のトリガーが被ダメージなので、場合によっては相手に利用されることもあるため工夫が必要となる。
また、「すなかき」が天候を変化させた瞬間に発動するようになったことで、ダブルでは交代でバンギラスなどを繰り出すことで1ターンのうちに奇襲をかけることができるようになった。