基礎データ
全国図鑑 | No.0047 |
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カントー図鑑 | No.0047 |
ジョウト図鑑 | No.071 |
アローラ図鑑 | No.181 |
ヒスイ図鑑 | No.054 |
ローマ字表記 | Parasect |
ぶんるい | きのこポケモン |
タイプ | むし / くさ |
たかさ | 1.0m |
おもさ | 29.5kg |
せいべつ | 50%♂・50%♀ |
特性 | ほうし/かんそうはだ(第4世代以降)/しめりけ(隠れ特性) |
タマゴグループ | むし/しょくぶつ |
各言語版での名称と由来
言語 | 名称 | 由来 |
---|---|---|
日本語 | パラセクト | parasite(英語で寄生虫)+insect(英語で昆虫) |
英語・スペイン語・フランス語・イタリア語 | Parasect | 日本語名に同じ |
ドイツ語 | Parasek | Parasit(寄生虫)+Insekt(昆虫) |
韓国語 | 파라섹트 | 日本語名の音写 |
中国語(簡体字・繁体字) | 派拉斯特 | 日本語名の音写 |
中国語(大陸) | 派拉斯菇头 | 日本語名の音写+蘑菇(mógu、キノコ) |
中国語(香港) | 巨菇蟲 | 巨大的(jùdàde、巨大な)+蘑菇(mógu、キノコ)+蟲(chóng、虫) |
ロシア語 | Парасект | 英語名の音写 |
ヒンズー語 | पैरासेक्ट | 英語名の音写 |
タイ語 | พาราเซ็คท์ | 日本語名の音写 |
アイスランド語 | Sníkjupadda | sníkjudýr(寄生虫)+padda(昆虫) |
リトアニア語 | Parasektas | 英語名より |
進化
パラス→パラセクト(Lv.24)
概要
第1世代『ポケットモンスター 赤・緑』より登場しているパラスの進化形。
全身を覆う程に成長し過ぎた「とうちゅうかそう」によって思考が完全に乗っ取られてしまい、キノコが本体で、ムシの自我や命はほとんど消えている。このためキノコがもげると動かなくなるとされ、実際に森においてキノコが外れた状態で果てている個体が発見されたこともある。
改めて見てみると、パラス時と異なり目が白目を剥いてしまっているのが分かる。『ポケモンGO』などの3Dグラフィックでも常に体をフラフラと揺すった不安定な立ち方をしており、今にも倒れてしまうのではないかと心配となる程。さらに『ポケモン超不思議のダンジョン』では、「ボク、キノコ! 乗っ取り完了です!」と言い出す個体が登場する。また、B - SIDE LABELのステッカーには「キノコが本体。」と書いてある。
背中のキノコは毒の胞子を撒き散らしており、大きく育つ程その効果も強力となる。暗く湿った場所に好んで移動するのも背中のキノコの好みであり、ムシから栄養が吸えなくなると見限って、違うムシのタマゴを探し胞子を植えつけるのであればという。
野生においては集団で移動し、大木の根元にくっ付いて栄養を枯れるまで吸い取っては別の木に移動するということを繰返している模様。最早完全に害虫であるが、一部では背中のキノコや集めた胞子を煎じると良質な漢方薬となるため、重宝されているのであるとか。
ちなみに同じキノコポケモンのネマシュ系統とは進化レベル・合計種族値が同じであり、彼らとは縄張りを巡って対立する関係にあるらしい。木々を慈しみ育てるマシェードと、搾取し食い荒らすパラセクトという対の構図にもなっている。しかし彼らのホームであるアローラ地方では、湿気が足りないのか発育もイマイチな模様。
悲哀とえげつなさが漂う設定に加えて対戦での評価も散々であるが、その独特な姿に魅せられてか何だかんだで熱心なファンは少なからず存在し、長所もきちんと持っている(後述)ナイスなポケモン。パラセクトも可愛い。
ゲームでの特徴
初代・FRLG・ピカブイ
- とにかくキノコのほうしが便利なため、第1・2世代においては「捕獲要員といえばパラセクト」となる程存在感が強いポケモンであった。FRLGで復活を果たした第3世代でも存在感は維持しており、そのため捕獲要員最強の一角(残りはドーブルとキノガッサ)と認識しているプレイヤーも多かった。
- キノガッサ、ドーブルと比較した場合、
- 「キノコのほうし」習得が20前後と早め
- 特性「かんそうはだ」により、炎のダメージは増えるが水無効
- 地面のダメージを1/4にまで軽減
- 隠れ特性「しめりけ」により「じばく」「だいばくはつ」を回避可能(第5世代以降)
- といった違いがある。
金銀クリスタル・HGSS
RSE・ORAS
DPt・BDSP
- リメイク前後、全国図鑑入手後にパラスが出現する。『BDSP』では(あくびとしめりけを持つ)ヌオーの方が圧倒的に入手しやすい状況となり、パラセクトの出番は来ていないが…
BW・BW2
- 『ホワイト』のみ11ばんどうろでパラスが大量発生する。
XY
- フレンドサファリ(むし)で出現する。
SM・USUM
- 『USUM』で11ばんどうろに出現するようになった(SMではパラスが出現していたが、USUMでは11ばんどうろのみパラスが出現しない)。
- 第7世代で秘伝技廃止、第8世代でどこでもボックスにアクセス出来る機能追加となり、キノコのほうしとしめりけを両立可能なパラセクトの需要自体は以前と比べて増したが…
ソード・シールド
- 何とリストラ。ここでBDSPまで2年間の長期休暇となる。
LEGENDSアルセウス
- この作品でパラセクトの印象は大きく様変わりすることとなった。しかも注目されたのはバトルではなく存在感そのものである。
- 同作ではポケモンが野生動物さながらにフィールドを徘徊しており、野生のパラセクトは積極的にプレイヤーに襲い掛かって来る。這い回る複数のパラスを引連れて一斉に取囲んで毒や麻痺の粉をばらまき、体力を直接吸取って来る姿はゲームジャンルを間違えているとしかいえない。
- これだけでも結構な怖さなのであるが、同作には通常個体に加えて元の2 - 3倍の体格を持つオヤブンなる強力な野生個体が登場。オヤブン個体は感情がない白目に火の玉の如く揺らめく不気味な光を灯しており、それが重々しいエコーを伴った恐ろしい鳴き声を発しながらドスドスと足音を響かせて徘徊するというトラウマ級ビジュアルを誇る。
- さらに見た目に違わず発見した段階ではとんでもないレベルと耐久力・攻撃力を持っており、迂闊に勝負を仕掛けたプレイヤーは今日も地獄を見ている。配置されている場所も崖下と嫌らしく、落ちてしまうと出口が塞がれている何てことも。
- 如何にも虫な見た目で、それがとんでもない巨体で、些細なレベル差ならあっという間にひっくり返してしまう凄まじい補正を有するパラセクトが序盤に登場するのである。今作の恐ろしさの象徴として発売当初から語り種となったのは想像に難くない。
- ちなみにオヤブンとしての圧倒的強さは野生時限定ステータス補正によるもので、その恩恵を捕獲後にそのまま受けることは出来ないが、それでも最低3か所のステータスにがんばレベル+3という別の頼もしい補正付で仲間となるため、余力があれば捕獲をがんばるメリットは相応にある。
- 同作中サブ任務においてもその存在は遺憾なく発揮されており、キノコ採りの名人にパラセクトを譲る依頼でオヤブンを渡すと特殊なセリフが聞けて、かつその後も部屋に巨大なパラセクトが居座るというインパクト抜群のイベントがある。また、名人から長年の勘で「まさかこいつ自体がキノコか?(要約)」と推察するとんでもないセリフも。今まで図鑑でしか語られなかった部分にメスが入った歴史的瞬間である。まさかこんな形でパラセクトが注目される日が来るとは誰も思わなかったであろう。
- ちなみにLEGENDSアルセウスでも捕獲・かく乱要員として序盤から中盤、人によっては終盤までレントラーと肩を並べている。
スカーレット・バイオレット
- 未登場。
性能
種族値
HP | 攻撃 | 防御 | 特攻 | 特防 | 素早さ | 合計値 | |
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初代 | 60 | 95 | 80 | ※ | 80 | 30 | 345 |
第2世代以降 | 60 | 95 | 80 | 60 | 80 | 30 | 405 |
※第2世代以前の「特攻」・「特防」は「特殊」へ纏められていた。
- 能力値は結構バランスの良い配分だが、「攻撃」を除けば全体として低く合計値はフシギソウやワカシャモと同じ。これでも同期スピアーやバタフリーよりは僅かにマシなのであるが、何しろ「素早さ」が低いので余計にスペック不足が露呈しがち。
- タイプも弱点多数で、しかも4倍弱点が2つあるというから泣けてくる。むし/くさという組合わせは攻めても半減されやすく、折角高めな「攻撃」を活かしにくい。初代「キノコのほうし」使いのお株も、いまや後発のキノガッサやモロバレルに奪われている有様。
- しかし、「ワイドガード」や「いかりのこな」などを覚えることからダブルバトルへの適性は高い。特性「かんそうはだ」は雨パーティと非常に相性が良く、炎技は元々4倍ダメージで到底耐えられないのでデメリットもほぼ無いようなもの。
使用トレーナー
ゲーム版
※1 ポケモンスタジアム2
アニメ版
漫画版
番外作品
ポケダンの四天王パラセクト
- 『ポケモン不思議のダンジョン 赤・青の救助隊』では本編でのマイナーさが嘘のような強さを見せる。本作最難関である「きよらかなもり」というダンジョンの深層に出現し、部屋全体効果+命中率100%の「キノコのほうし」で眠らせ、近づいて来たところを「きゅうけつ」などの技で襲い掛かって来る。本編での「きゅうけつ」は6世代までは大したことない技であるが、当ダンジョンで2番目の物理攻撃力を持つこいつが使う場合は話が別。
- さらにパラセクト自体の他ステータスもあり得ない程高水準。あのリザードンのねっぷう(2.25倍)を悠々と耐え、返しのきゅうけつで耐性(0.81倍)やフルドーピングの上から30を優に越すダメージを与えてくるのだから恐ろしい。他ポケモンと連携されるとさらにどうしようもないうえ、不用意に攻撃すると特性「ほうし」によりこちらを状態異常に陥らせる可能性があるため近付かせるのも危険。
- しかも出現し始めたが最後、ダンジョンクリアまでコイツは出続けるので、厄介なことこの上ない。
- この功績が認められ(?)、『時・闇の探検隊』ではステータスの大幅な弱体化を受け、敵として出現しても前作程の怖さはなくなった。それでも技は優秀である。
- 『超不思議のダンジョン』では今作のレベルリセットダンジョン「ニャンダフルな人生」に登場。相変わらずキノコのほうしを使って来る他出現階層が40F前後と過去作と比較して大幅に早まった。能力面も探検隊の頃よりも高めに調整されている上にAIが大幅に強化されており、「流石に救助隊の頃ほどは強くないであろう」と油断していると間違いなく痛い目に遭うこととなる。
- リメイク作である『救助隊DX』でも例によって例の如く。ただしステータスがマイルドになっておりこちらの戦術次第では何もさせずに倒せることも多くなった。「キノコのほうし」がくさタイプに無効化するようになり、「きゅうけつ」も覚えなくなったのでくさタイプで挑めば良いと思いきや、代わりに「クロスポイズン」をぶっ刺される可能性があるのでやっぱり油断禁物。
ポケモンバトルレボリューション
- 本作最難関のスタービューコロシアムのマスターバトルで最終セット3戦目のトレーナーの手持ちとして抜擢。
- 耐久面もきあいのタスキで誤魔化されるため中々手早い対処は難しい。幸い特性は「かんそうはだ」のため「ねこだまし」を始めとした接触技は有効。
ポケモンマスターズ
- 「タマゴイベント」で報酬のタマゴから孵化したパラスを主人公のバディとすることが出来、進化させることも可能。
アニメ版
アニポケ・サトシの旅シリーズ
〈レギュラーの手持ち〉
- ゴウのパラセクト
〈ゲスト〉
- キミヨのパラセクト
- 無印44話でマツモタウンにある漢方屋の娘キミヨのポケモンで登場。
- キミヨは自分のパラスを進化させるためサトシにポケモン勝負を挑むがキミヨのパラスはどんなに手加減しても直ぐ倒れてしまう程に弱かった。
- キミヨに助けられて一目惚れしたロケット団のニャースの協力でレベルアップして自信を持つようになり、サトシのいうことを聞かずに手加減無しで襲って来たリザードに爪で鳩尾をクリーンヒットさせて勝利し、パラセクトに進化した。
- (ちなみにニャースはキミヨに恩を着せて漢方屋で飼って貰おうと目論むが、彼女の祖母がペルシアンを拾って来たために思惑通りには行かず、ニャースの恋は儚く終わった)。
- AG65話
- ゴクリン対策本部のジュンサーの手持ちとして登場。
- SM35話
- サトシがカリキリ達を起こさない様にマゴのみを取りに行く途中で登場…というか、離れた所から露骨にいたが。
- 劇場版『ポケモンレンジャーと蒼海の王子マナフィ』
- 悪名高い海賊ファントム・トループのポケモンとして登場(カイロスといい手持ちの海賊要素どこ)。
その他
無印 | 65話・227話・241話 |
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DP | 56話 |
XY | 21話・25話・55話(映像)・56話(回想)・61話(回想)・65話(回想)・69話・70話・91話・112話 |
SM | 1話・4話・8話・90話・128話・129話・131話 |
新無印 | 33話・70話・77話 |
短編 | ピカチュウたんけんたい |
劇場版 | ルギア爆誕・時を超えた遭遇・裂空の訪問者・波導の勇者・神速のゲノセクト_ミュウツー覚醒・ボルケニオンと機巧のマギアナ・キミにきめた!・みんなの物語 |
アニポケ・リコとロイの旅シリーズ
- 41話:画像で登場。
漫画版
ポケットモンスターSPECIAL
- クリスタルのパラぴょん
- 性別:♀️・特性:かんそうはだ
- 性格:勇敢 個性:昼寝を良くする
- キノコの笠に星模様があるのが特徴。
- 胞子を体内で調合することで様々な効果の薬を作り出すことが出来、怪我をしたクリスタルやウインぴょんのための傷薬も作っている。また、『キノコのほうし』散布範囲をクリスタルの指示で調節することも可能で半径3kmに渡って噴射したことがある。
- クリスにとって捕獲に欠かせないポケモンであり、重要なサポート役を担っている。
〈クリスタルの手持ち〉 |
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ムーぴょん(ムチュール♀️) |
カラぴょん(カラカラ♂️) |
パラぴょん(パラセクト♂️) |
エビぴょん(エビワラー♂️) |
ネイぴょん(ネイティ→ネイティオ♀️) |
ウインぴょん(ウインディ♂️) |
メガぴょん(チコリータ→ベイリーフ→メガニウム♂️) |
バリぴょん(バリヤード♀️) |
- 14章:ザオボー配下のエーテル財団員が使用する。
関連イラスト
余談
名前の由来はparasite(英語で寄生生物)+insect(英語で昆虫)と思われる。
「とうちゅうかそう」とは勿論、虫に生えるキノコである冬虫夏草がモデルだが、実際の冬虫夏草はパラセクトの背中にあるような典型的(?)な姿のキノコではなく、綿棒のような形状のものが多い。
なお、実在の冬虫夏草は子実体を作る際に宿主のムシを殺してしまうので動くことは無いが、まるでパラセクトのように宿主を操って行動させる菌類(タイワンアリタケなど)は実在する。これらの菌類は一般的には脳を乗っ取るといわれているが、ある種のアリに寄生する菌はアリの身体を菌糸で埋め尽くして筋肉の制御を乗っ取り、意のままに筋肉を操っていることが明らかとなっている(つまり意識はあるのに身体は乗っ取られている)。考えようによってはこっちの方がエグい。
ちなみに、初代のスタッフロールにおいて、ポケモン達が右から左へ高速移動するのであるが、最後に出てくるのがこのパラセクトである。
関連タグ
同複合タイプ
関連ポケモン等
- ハサミ仲間
- 薬が採れる仲間
パラセクト「……あれ……? ……進化……した途端……だんだん……意識……が……と……ぎれ……て…………
パラセクト「ぼくキノコ! 乗っ取り完了です!」