ピクシブ百科事典は2023年6月13日付でプライバシーポリシーを改定しました。改訂履歴

冬虫夏草

とうちゅうかそう

「冬虫夏草」とは、昆虫を始めとした節足動物に寄生する菌類の一群。狭義には、チベットやヒマラヤの高山草原に分布し、コウモリガの幼虫より発生する冬虫夏草(Ophiocordyceps sinensis)のみを指す。
目次 [非表示]

概要

一般的には節足動物寄生する菌類でも、子嚢菌門ボタンタケ目に属する菌類の総称。冬期は昆虫として過ごし、夏期にはとなるのでこの名前がある。バッカクキン科および、それから分離したノムシタケ科オフィオコルディセプス科に属するものが大多数だが、カイガラムシに寄生する猩紅病菌アカツブタケ科であるなど例外もある。ただし、冬虫夏草と呼ばれる菌類には、他の菌類や植物の種子、真性粘菌から発生するものも含まれる。


その奇異な外見が人目を惹くのか昆虫寄生菌の中でも人気が高く、日本には専門の愛好家団体があるほか、海外でもアリに寄生する菌群がゾンビ蟻菌(Zombie Ant Fungi)と呼ばれ、盛んに研究されている。


冬虫夏草は寄生相手を殺害する殺生栄養菌である。昆虫に寄生する種では、菌糸が外骨格を貫通して体内に侵入し、その後菌糸が千切れてばらばらになることが知られる。断片化した菌糸は体液の循環に乗じて全身に蔓延し、同時に毒素が分泌されて宿主は死亡する。胞子をつくる器官(子実体)が発生する頃には、昆虫の体内は菌糸の塊に置き換えられている。なお、必ずしも寄生相手は生育に必要ではなく、難易度に差こそあれ寒天培地上で分離培養できる


上記の通り、冬虫夏草は宿主を死に至らしめるが、パラス等々創作では普通に共生しているケースも時折見られる。


pixivでは実在の菌類以外の植物などが、節足動物以外の動物に寄生している、又はそう見える絵に付けられている。頭にお花が……と言ったギャグテイストの物もあるが、やはりR-18Gイラストの方が多い。


狭義での冬虫夏草について

狭義には(コウモリガの一種だが、名前は未記載)の幼虫寄生するきのこの一種。

漢方薬などに用いる他、中華料理や四川料理として食べる。


かつては楊貴妃や女性選手チームで有名な軍団など、古くから健康食材として珍重されてきたが、乱獲のし過ぎで宿主となる諸共絶滅寸前に陥ってしまった。

の生育上致し方ない事だが、高山の湿地帯にて4年かけて育つという条件により継続的な確保が困難になってしまっている。

現在では一切の輸出・該当地域への立ち入りが禁じられており、サプリメントなどで国外で販売されている物は以前に入手された物を培養した物である。


現在のレートでは1gで1万円程の価格があり、プラチナを遥かに上回る。健康はあらゆる物の中で最も尊ばれるのだから当然か。

その結果偽物が多く出回っており、違う虫が使われている物ならまだマシで、針金粘土で作った物まで売られている。

なお、イモムシに耐性の無い方には画像検索をお薦めできない。頭部からキノコ部分が出ているのが特徴的。


関連人物

小林義雄

昭和期に活躍した菌類学者(1907〜1993)。東京帝国大学在学中より菌類学について学び、冬虫夏草であるノムシタケ属(学名:Cordyceps)の分類研究で学位を取得。戦時中は大陸で学芸員として勤務、帰国後も国立科学博物館植物研究部部長、国際菌学会連盟副会長などを歴任し、学芸員の職を辞したのちも40回以上の海外調査を行い、自宅を個人研究所を解説して研究を続けた。

日本菌学会創設に携わるなど、日本の菌類学の発展に多大な功績を残した小林であるが、人文分野を含めた菌類全般に造詣が深く、冬虫夏草についても400種余りについて報告発表を行い、分類体系の確立に取り組んだ。蛾の蛹より発生する冬虫夏草クサナギヒメタンポタケの学名Yoshiokobayasia kusanagiensisにその名を残すほか、後述する清水大典とは冬虫夏草関連の論文のスケッチを任せるなど親交が深く、『冬虫夏草図譜』などの共著がある。


清水大典

昭和期の博物学者(1915〜1998)。幼少期より生き物全般に興味を持ち、農林学校卒業後は小石川植物園や満州の大陸科学院植物研究室に勤務、牧野富太郎が満州へ植物調査に向かった際に同行した。戦後は宮崎県日南市にある服部植物研究所に勤務していたが退職し、九州から出生地の秩父まで山々で植物採集をしながら帰途についた。妻の実家があった米沢に居を移したのちは、米沢市立博物館学芸員として県下の調査に従事した。

若干十数歳の頃、在野の鉱物学者櫻井欽一セミタケの標本を貰い、以後冬虫夏草に深い興味関心を寄せた。小林義雄と共に市井の菌類学者として冬虫夏草研究を牽引し、愛好家団体「日本冬虫夏草の会」を設立したほか、また美麗な冬虫夏草の精密画を描く菌類画家としても活躍した。冬虫夏草に関する単著としてはニュー・サイエンス社の「グリーンブックスシリーズ」に『冬虫夏草』があり、小林義雄との共著では『冬虫夏草図譜』、『原色冬虫夏草図譜』、『カラー版冬虫夏草図鑑』がある。


大竹茂夫

小説の表紙や絵本の挿絵を手掛ける画家・イラストレーター(1957〜)。日本の小説家森博嗣Mシリーズや、アメリカの児童心理学者で作家トリイ・ヘイデンの著作の表紙などで著名。

作品のモチーフとして冬虫夏草を用いる冬虫夏草画家でもあるが、その画家業の傍ら、長年在野の冬虫夏草研究者として活動しており、冬虫夏草の採集の模様や標本の詳細な観察同定について自身のサイトで綴っている。


うごめ紀

生き物系YouTuberとして活動する冬虫夏草愛好家。冬虫夏草や地下生菌などの採取動画のほか、冬夜蛾や洞窟性昆虫、地下水生生物についても動画を投稿している。かつてはおーちゃんねるのもとで動画編集などを担当していたが退職し、現在はフリーの動画投稿者として活動している。


永田喜彰

第13回アメリカ横断ウルトラクイズ準決勝にて「冬虫夏草」と答えた事により決勝進出。

その事から自分のホームページやTwitterアドレスに冬虫夏草を用いる。

とうちゅう永田


関連キャラ

カオスドラゴン(サンサーラ・ナーガ)とうちゅうか銀竜サンサーラ・ナーガ

凱延超テラフォーマーズ

カソートーチュメダロット

パラスパラセクトポケットモンスター

バッカクーンウルトラマンネオス

プラセクトZ/X-Zillions_of_enemy_X-

とうちゅうかそう(ドラゴンクエストモンスターズ)

カブトムシ系(おさわり探偵なめこ栽培キット)


関連イラスト

浄土幻想落書き

スッポンモドキの春冬虫夏草のスープ


関連タグ

生物 菌類 きのこ 寄生

 セミ ゾンビゼミ

関連記事

親記事

きのこ きのこ

子記事

兄弟記事

pixivに投稿されたイラスト pixivでイラストを見る

pixivに投稿された小説 pixivで小説を見る

このタグがついたpixivの作品閲覧データ 総閲覧数: 1429056

コメント

問題を報告

0/3000

編集可能な部分に問題がある場合について 記事本文などに問題がある場合、ご自身での調整をお願いいたします。
問題のある行動が繰り返される場合、対象ユーザーのプロフィールページ内の「問題を報告」からご連絡ください。

報告を送信しました