概要
地方南東部、テンガン山東麓の湿地帯。ズイの遺跡やリッシ湖もある。
ズイの遺跡以外にもところどころに建造物の残骸があり、今ではポケモンの住処となっている。
紅蓮の湿地と呼ばれるのは深紅沼やヘドロ台地のような暖色の沼地が点在している為。
湿地帯ということで湿潤な環境を好むポケモンが多い。
北方の高地に峠クイーンのドレディアがいる。
リッシ湖のふもとにはコンゴウ団の集落が存在している。
各エリア
特徴
このエリアの特徴としてじめんタイプ、またはどくタイプのポケモンが多い。後のノモセ大湿原となる関係かマスキッパやグレッグル、ヤンヤンマといったサファリゾーンで出現したポケモンも多数生息している。一方沼に入ると動きが遅くなるだけでなくヒポポタス、カバルドンなどが潜んでいるため不用意に入ると痛い目にあう危険な場所でもある。
そして山場にはイワークやサイホーンなどのいわタイプのポケモンが現れる。そして夜になるとゴースとゴースト、ヤミカラスが徘徊するようになる。
更には東西を川で隔たれているため、水上を移動する手段がない場合は、リッシ湖へ遠回りしなくてはならない。しかも川には復帰できる足場が少なく、誤って足を踏み外すとそのまま溺れてしまう危険がある。
そしてこのエリアの最奥にて、シンオウ御三家の1体が隠れ住んでいる。
南には凶悪な強さのオヤブンドダイトスや同じくオヤブンのヒスイヌメイルの縄張りがあり、メインシナリオが終わってからも探索し甲斐のあるマップになっている。
生態系考察・他
湿原は大きく分けて三種類ほどで、西側から南側は水たまりの多い低層湿原(くさタイプ、ヌメラ系が多く、スボミーやチュリネ、ナエトル系がいる事から水質は基本的に清浄と思われる)、中央部は泥炭やヘドロが溜まった沼地(どく、じめんが中心。後者は泥炭の含有量が多い為に湿原でも平気で活動できるのだと思われる)、北部や東部は草原地帯や荒地になっている。
特にクマの稽古場(ヒメグマ系)や羽音の原(ヤンヤンマ)などエリア名でどのポケモンが生息しているのかがわかりやすい(補足しておくと、元ネタになったヒグマは釧路湿原付近でも確認できる他、トンボは固有種が多数生息しているという)。
また、深紅沼の色やヒスイヌメイルの図鑑説明から、一帯の水分には鉄分が多いと思われる(参考までに火星の大地や沖縄の赤土は酸化鉄を多分に含むために赤くなる)。
また、フィールドに点在しているわらの束のようなものはスゲ類が形成する『ヤチボウズ』と呼ばれるものであり、元ネタの釧路湿原でも確認できる天然の形成物なのである。本作でボールを投げればケムリイモなどの植物由来の道具が手に入る。水分が豊富な為か、いきいきイナホの原種と思しきイネ科の植物のようなものが群生している様子も確認できる。
東部にある毛槍の草原には高層湿原に生えるワタスゲと思しき植物が群生しており、これを別名でスズメノケヤリ(雀の毛槍)と呼ぶ。故に毛槍の草原という名前になったのだろう。
雲海峠の元ネタはリッシ湖が屈斜路湖をモデルとしている為、美幌峠あたりがモデルではないかと思われ、紅葉が点在し、パラス系が沸いている為に季節は秋と推測される。
この時代のリッシ湖は現在のシンオウとは異なり、高地に存在していた為か、滝が流れている。
ズイの遺跡との位置関係から、荒地ベース付近が後のノモセシティと思われる。
コンゴウ集落は後のズイタウンという説もあるが、ズイの遺跡と高低差があり過ぎる上、ミカルゲが出没するエリアとの位置関係も現代とは明らかに異なっており、あくまで一説に過ぎない点は留意すべき。
なお、湿地帯は現在のシンオウにも残っているが、今ほど湿地帯は残っておらず、212ばんどうろとノモセ大湿原にその面影を残すのみとなっている。おそらくこれらの沼地も埋め立てられるなどして開拓の対象になったのだろう(それを示唆するようにのちのノモセシティの興りも、湿原を守る事が目的の一つであった)。
意外にもこの時代のヒポポタス系は湿地帯に生息しており、現代でもシンオウ地方の東部に生息するが、出現する場所は湿地ではなく、マニアトンネル=洞窟地帯であり、時代と共に彼らが住める場所も少なくなったのだろう(彼らの生息地である沼地により水分が増したからか?)。
同様にスカンプー系は湿地帯から山側寄りの場所へ移動したようである。
スコルピ系も同様に本来は群青の海岸に生息するポケモンだったのが、時代の変化でノモセ大湿原の方へ移動したといった所か。パラスも同様に山岳部や森林から湿原部分に移動している。
実は意外にも湿地にお似合いなウパー系はこの時代の湿地帯には生息していない為、彼らは時代の変化で定着したと思われる。また、全国図鑑入手後に現れるガルーラやトロピウス、カクレオン、タマタマ、ゴクリンといったヒスイ地方未確認の個体の定着の理由も不明である。
この事から、そのままこの地に居座り続けた種(グレッグル系、モンジャラ系、スボミー系、ヤンヤンマ系など)とヒスイの各部から移動を開始した個体が混在する事で生態系に著しい変化が起ったのがヒスイ〜シンオウ時代までのこの地の歴史である事が窺える。なにはともあれ、どの時代でも生物のるつぼであるという点だけは変わらないようだ。
なお、釧路湿原で保護されているイトウをモデルとしたイダイトウおよびバスラオはこの地に住んでいない(イダイトウで水路を渡ることは出来る)。