概要
紅蓮の湿地からさらにひと山超えた地方最東端の地域で、海岸の入り江を中心とした地域。
離れた火山島「火吹き島」には島キングのウインディがいたが、ある事情により長い間キングが不在という状態が続いていた。
山間部にはススキが庵を建てて暮らしており、イダイトウの世話を行なっている。
彼以外に定住している人間はいないと思われるが、南東部のオバケワラには難破船の残骸や積荷と思われる木箱が確認できるあたり、東部から人間が訪れていたと思しき形跡が残っている。
風景のモデル
風景のモデルはおそらく知床半島から泊湾近辺ではないかと思われる。
特に砂の手やオバケワラは日本最大の砂嘴やトドワラやナラワラ(海水面上昇などで枯死した林のこと)がある野付半島、トンボロ道は陸繋道を繋ぐ砂道の事を指している事から根室市にある落石岬、帳岬にある洞窟は知床でも確認できる海蝕洞が、送りの泉近くの池は摩周湖付近の神の子池がモデルだと思われ、ポケモンナイズされた北海道の絶景をこれでもかと堪能できる。
またノハナショウブが群生している姿が確認できるが、北海道でも群生地がいくつか存在している。
各エリア
- イチョウの浜辺
- 渡りのなぞえ
- 迷子の磯辺
- 風さらしの森
- 帳岬
- エイパム山
- ススキの家
- 浦の浜
- 水浴び潟
- オバケワラ
- 砂の手
- トンボロ道
- 静かな内海
- 大魚の隠れ岩
- 海草の楽園
- 潮の抜け道
- 海辺の小穴
- 火吹き島
- 溶岩の戦場
- 火口の祠
- しまなみ浜
- 隠れ泉への道
- 戻りの洞窟
特徴
海辺ということでみずタイプが多い。浜辺の北側にはスコルピやワンリキー、ゴーリキーが徘徊し、南側はタマザラシやブイゼル、エイパムなどが徘徊している。
あの作品をイメージしていたプレイヤーには一番期待していたことが出来そうなエリアと思われる。
イダイトウで水上を移動できるようになる事で、探索範囲がさらに広まる。
海に出るとバスラオやケイコウオ、タマンタ、マンタインといった海洋生物系のポケモンが多数いるが、一方でメノクラゲ、ヒスイハリーセン、更にはギャラドスといった獰猛なポケモンも徘徊しているため注意が必要。クラゲ系の群生地である「しまなみ浜」には図鑑説明通り、魚ポケモンの姿が確認できない。
エリアの南北を隔てる山間部ではガーメイルやニャルマーなどの他、低確率でロコンが出現する。そして、最も高い場所にガーディが隠れ住んでいる。ガーメイルはこちらに気付きやすく、エアスラッシュでこちらを攻撃してくるので、気付かれずに捕まえるのはやや困難。
南東の船の残骸付近では夜になるとヨマワルとサマヨール、さらにはオヤブンのヨノワールが徘徊し、昼にはペラップが彷徨き、こちらを見つけると近くのポケモンを呼び寄せるので注意。
また、手の形をした海岸『砂の手』の南にはオヤブンのラッキー(とピンプク)が生息している(しかも出現ポイントが2ヶ所もある)。当然、2体とも勝つことができればかなりの経験値を貰えるので、腕に自信がある者はぜひ挑戦してみよう。
そして、北西にてシンオウ御三家の1体が確定で徘徊しており、その近くの浜辺にはその最終進化のオヤブンも徘徊している。また、ある条件を満たす事で海の王子が出現するようになる。
火吹き島にはブーバーやキュウコンをはじめとするほのおタイプポケモンが多数生息する。なお、高温なためか、溶岩の上空をヒスイウォーグルで飛行する事はできない。
ばりばりだまの作成に必須であるバリバリモという赤い海藻もここで入手可能で、タオファのサブ任務を消化するなら訪れる事をお勧めする。
現代との比較
シンオウとの大きな差異として、海岸線が三日月状であり、砂浜がある事が挙げられる。
現代シンオウは海岸線から砂浜らしきものが消失し、現実の北海道に近くなっただけでなく、山間部も切り開かれている。特にトバリシティは岩だらけの土地を開拓してできた町だとされており(公式のマップイラストを参照しても山間部の名残が見受けられる)、同じ名を関する帷岬は文字通りの岩場である。
こうした変形の理由に関しては隕石説(トバリシティに隕石が散乱しているため)や地殻変動説が挙げられているが、詳しい詳細は不明である。
ただし、トバリシティからみて少し南に進んだ先にある送りの泉がマップの北の端にある関係上、トバリシティを含めて考えるのは難しい点は留意されたし。なお、この時代の送りの泉周辺は海と繋がっていた事がわかった。
戻りの洞窟は現代とは異なり、一部屋しか存在しない。
砂の手と呼ばれた地帯(特に海岸ベース部分)がのちのナギサシティに当たることは明白であるが、やはり開拓によって『手』の形ではなくなっている。カイロスのツノのような岩も現代では無くなった(一説ではこれがのちのポケモン岩だとも)。
火吹き島はヒードランとの関係からのちのハードマウンテンと解釈する説があるが、配置的に考えてのちのポケモンリーグではないかと思われる(静かな内海が223ばんすいどうあたり)。実際に火吹き島もポケモンリーグもカルデラらしきものが形成されている。
生態系の変化
ペラップやタマンタ、メノクラゲ系、コイキング系などは現代でも222ばんどうろや223ばんすいどうで生き続けている。
一方で、ケイコウオ系はシンオウ地方東部には生息しておらず、黒曜の原野に当たるシンオウ地方南部の沿岸部に移動したようだ。
スコルピはこの時代では海岸線近くに住むポケモンであったようだが、現代ではノモセ大湿原(旧称:紅蓮の湿地)で確認できる為、環境の変化に伴って内陸部へ移動したのだろう。送りの泉に出現するドクロッグも同様か。
サマヨールは現代では224ばんどうろにポケトレを使う事で出現するが、ヒスイ地方では本土に出現する。恐らくはシンオウ地方東部に出現するという共通点で選ばれたか。
ヒスイガーディは現代では絶滅した模様。ただし、原種ガーディはDPtではファイアレッドとのダブルスロットで201ばんどうろに出現するあたり、内陸部へ移動し、現代シンオウの環境に適応して原種の姿になったとも解釈できる。
タマザラシ系は現代のシンオウ本土では絶滅。今ではバトルゾーン付近の水道に出現するようになっている。
なお、現在のシンオウ地方(223ばんすいどう)にはホエルコやホエルオーが生息しているが、なぜヒスイ地方に生息していないのかは不明(回遊の時期ではないという説や、まだ水温が低く、定着していないなどの様々な解釈ができる)。