基礎データ
概要
ハミングポケモン・チルタリスがメガシンカした姿。初登場は『ORAS』(第6世代)。
他のメガシンカポケモンとは異なり基本的な体型には殆ど変化がないものの、綿状の羽毛が大増量して入道雲みたいなシルエットになっている。その量は、背後からでは何の生き物だか全く分からなくなる程。
これは身を守るためであるといい、外見的にも真珠のように輝く特殊な構造となっている。
なお、高さにして40cm分も膨れ上がっているにもかかわらず、体重は一切変わっていない。本当に謎の構造である。
モチーフにクジャクが含まれているのではないかとする説もある。確かに長い尾羽はクジャクの畳んだ尾羽に、放射状の羽毛は尾羽を展開したクジャクの羽のようにも見える。白孔雀と通常のインドクジャクを足したらそう見えない事もないだろう。
なお『SV』(第9世代)で、よりクジャクらしいポケモンが登場している。
ゲームでの特徴
『ORAS』では、ホウエン地方No.1のコンテストアイドルであるルチアのパートナーである「チルル」がメガシンカする。全てのコンテスト(全5項目のマスターランクまで)を制覇し、次のコンテストでのルチアとの直接対決において、主人公の前に立ちはだかる。その強さは他の相手よりも一回りも二回りも強い。
対戦での評価
HP | 攻撃 | 防御 | 特攻 | 特防 | 素早さ | 合計 | |
---|---|---|---|---|---|---|---|
チルタリス | 75 | 70 | 90 | 70 | 105 | 80 | 490 |
メガチルタリス | 75 | 110 | 110 | 110 | 105 | 80 | 590 |
上昇幅 | ±0 | +40 | +20 | +40 | ±0 | ±0 | +100 |
チルットからチルタリスになった時と同じく、見た目からは想像も付かない大変身を再び遂げている。
なんと、ひこうタイプをフェアリータイプに置き換えるのである。これによって現状唯一のドラゴン・フェアリー複合タイプとなり、同時にチルットの時に持っていたノーマル・ひこうタイプを共に消してしまうという、極めて異例の進化となった。
その原理はやはり謎であるが、チルタリスは『XY』の段階でフェアリー技「ムーンフォース」を自力習得するようになっており、ゲーム上はこれが伏線であったという事なのだろう。
「身を守る」という解説に反して、耐久面の向上は「ぼうぎょ」の+20に留まっており、残りは攻撃面に割いている。
結果として平均程度の「HP」「すばやさ」と高めに纏まった他4ステータスという、「準伝説」級のエムリットを思わせるバランス型の配分となった。先方の評価を考えると、あまり歓迎されるとは言えない傾向ではあったが、この手のメガシンカの例に漏れず、このポケモンもまた更なる火力ブーストを備えていた。
メガチルタリスが新たに手にしたとくせいは、猛威を振るっていたメガサーナイトやニンフィアと同じ「フェアリースキン」。元がノーマルタイプだった事から技にも困らず、扱いやすさの上でも打って付けと言えるだろう。
先行する2種との大きな違いは、バランス型故に物理でも特殊でも大火力を発揮出来るという点で、元来有していた「だいもんじ」や「じしん」の存在によってはがねタイプでも容易に止まらない点も見逃せない。
また、特殊型のメインウェポンとなるであろう「ハイパーボイス」を遺伝ながら自力習得出来るため、技教えの無い環境でも問題無く参戦できる育成のし易さも魅力である。
登場時より「器用貧乏な耐久ポケモン」というイメージが付き纏って来たチルタリスであったが、これによって一気にアタッカーとしての才能を開花させる事となった。
ドラゴンでありながらドラゴン技を無効にするという強烈な個性はもちろん唯一無二のものであり、タイプ内最弱という声さえも聞かれた状況から一転して、最強クラスの同族キラーに変貌を遂げている。特にガブリアスやサザンドラ等は対抗手段が無ければ冗談抜きで詰みかねない。
もっとも、メガシンカ後はひこうタイプでなくなる事によってじめん技が当たってしまうようになり、どく・はがね弱点も増える。元のとくせいも優秀なものであるため、メガシンカのタイミングには十分注意しなければならない。
とは言え、4倍弱点だったこおり技が2倍にまで軽減され、一撃で落とされる危険性は大幅に低減している。総合的に見れば半減7・無効1・2倍弱点4・4倍弱点無しと、中々優秀な耐性となっており、以前より動きやすくなったとする意見が優勢である。
また、型が豊富な反面メガシンカポケモンとしては他のアタッカーより一段落ちる火力に留まっており、とくせいにものを言わせたゴリ押しを図るには力不足と言える。「すばやさ」は上昇しておらず後手に回りがちという事もあり、引き続き状況をよく読んだ運用が求められる。
従来通り耐久重視での育成も一考で、例として防御特化型にすれば攻撃特化メガボーマンダの「すてみタックル」を黄ゲージ内で耐えられる上、此方の「ハイパーボイス」でたとえ相手がHP極振りでも高乱数1発で落とせる。反動ダメージも加味すれば、確実に返り討ちに出来る計算となる。
事前に「コットンガード」を積んでいれば、同条件で乱数4発という堅さになり、生半可な物理アタッカーでは突破が不可能となる。これと相性の良い「はねやすめ」や、物理型であれば「りゅうのまい」も有するので、パーティと相談しつつ様々な戦術を試してみると良いだろう。
使用トレーナー
ゲーム版
アニメ版
番外作品
ポケとる
ステージ75で登場。初心者には最初の難関として詰みやすい強敵。
抜群の攻撃を仕掛けても中々落ちない硬さを持ち、3ターンに一度おじゃまブロックで妨害を仕掛けてくる。残り手数が15を切ると縦一列をランダムに鉄のおじゃまブロックで妨害してくるようになり、コンボを繋がり辛くしてくる。
対策としては横一列をブロックごと破壊出来るメガガルーラ、特殊能力にブロック崩しを持ち攻撃力も高いクレッフィ等が挙げられる。間違ってもメガミミロップをメインにしようなどと考えないこと。
これだけやっても火力不足でギリギリ体力ゲージを残され負ける事も多いため、ある程度は「おじゃまガード」等のアイテムによるサポートや持ち前の運にも委ねられる。
ポケモンGO
チルットのコミュニティ・デイの直後にレイドボスとして全国のジムに一斉登場した。
両刀型が災いしてステータスが十分に上がっておらず、全体的にイマイチ。CPはメガシンカポケモンの中で5番目に低い。「マジカルシャイン」と「ムーンフォース」がタイプ一致で放てるようになったものの、コンボDPSは「あまえる」・「マジカルシャイン」のトゲキッスや「バークアウト」・「じゃれつく」のザシアンに劣る。
だが欠点ばかりでもない。ドラゴン・フェアリーという組み合わせのため数少ないレイドボスのドラゴン技を軽減して受けることができるため持久力が高い。これを利用してレイドバトルで味方ドラゴン・フェアリー技のサポートをする役目が妥当と言えるだろう。
なお、ジム・レイド用として使う場合、限定技の「ムーンフォース」ではなく「マジカルシャイン」を使った方がダメージが入りやすい。より一層チルタリスを使いにくくしている要因でもある。
とはいえ、現時点でフェアリータイプのメガシンカポケモンはメガチルタリスしか実装されていないため味方のフェアリータイプのサポートやフェアリータイプのポケモンのアメ稼ぎをしたいならチルタリスをメガシンカさせるしかない。
また、メガシンカポケモンなのでジムに配置することはできない。そのため、ジムでチルタリスにフェアリータイプの役割を持たせることはできない。素直にサーナイトやニンフィアに任せてもらおう。
ポケモンマスターズ
ルチアのバディであるチルルがバディーズ技を使用する事によってメガシンカする。
アニメ版
『アニポケ・サトシの旅シリーズ』
- 外伝『最強メガシンカAct2』
- イメージのみ登場。
- ドラセナのメガチルタリス
- 新無印104話でのポケモンWCSにて、サトシのウオノラゴン相手にメガシンカ。
- 効果抜群の「じゃれつく」で優位に立つが、「みずでっぽう」を受けてモフモフの羽毛がずぶ濡れになってしまう。しかし、サトシがメガチルタリスが「飛行からフェアリーに変化する」のを知らなかった為にドラゴンダイブを使うミスをおかし、「ワイドブレイカー」でウオノラゴンを倒す。
- しかし、ダメージが蓄積されていた事やサトシのネギガナイトが完成した大技「スターアサルト」を受けた事で敗北する。
- ルチアのチルル
『ORASメガスペシャルアニメ』
- メガタブンネとコンテストでアピールしていた。