デンジュモク
でんじゅもく
「デンショック!!」
全国図鑑 | No.0796 |
---|---|
アローラ図鑑 | No.396 |
ローマ字表記 | Denjyumoku |
UBコードネーム | UB03 LIGHTNING |
タイプ | でんき |
高さ | 3.8m |
重さ | 100.0kg |
分類 | でんしょくポケモン |
特性 | ビーストブースト |
せいべつ | 不明 |
タマゴグループ | タマゴみはっけん |
各言語版での名称と由来
言語 | 名称 | 由来 |
---|---|---|
日本語 | デンジュモク | 電+樹木 |
英語・スペイン語・イタリア語 | Xurkitree | circuitry(回路)+tree(木)+Christmas Tree(クリスマスツリー) |
ドイツ語 | Voltriant | Volt(ボルト、電圧の単位)+tree(英語で木)+plant(英語で植物) |
フランス語 | Câblifère | câble(ケーブル)+conifère(針葉樹) |
韓国語 | 전수목 | 日本語名に同じ |
中国語(簡体字) | 电束木 | 电(電)+束+樹木 |
中国語(繁体字) | 電束木 | 電+束+樹木 |
初登場はポケモンSM。
11月14日のポケモン公式の最新ゲーム映像で初公開された。ウルトラビーストと呼ばれる存在で、UB-03 LIGHTNINGというコードネームが付いている。
その体は正に電気ケーブルのように効率的に電気を通す組織で出来ており、100万Vの電圧で放電する事ができる。
多くのでんきタイプ同様電気を主食にしているようで、放電のしすぎで電力が足りなくなるとそのコンセントのような尾や足を地面に突き刺し、大地から電気を吸い上げるという性質を持つ。
が、やはり本来の世界でなければ十分に賄えないようで、電気を補給するために度々発電所を襲っているらしい。
地面から吸収するときに樹木のような形態を取るが、同時に放電するときにも同じくこの体勢を取る。多分この状態が一番体内の電気を上手く流せるのだろう。
樹木という名前や電飾ポケモンという分類から、モデルはクリスマスツリー。英名のXurkitreeも、circuit(回路)とChristmastree(Xmastree)をかけたものになっている。
強く発光する特徴的な形の頭(?)を持ち、感情が荒ぶるとそこから大量の火花が発生する。
常に発光しているわけでもないらしく、睡眠中は消灯し、眠り状態でキャンプをすると見ることができる。
身体を構成する5束のケーブルはそれぞれが両手両足と尻尾という役割になっており、一箇所から手足尾が全て直接生えているため胴体と呼べる部分が存在しない。
内部の導線のようなものが手の形に剥き出しになっており、ここから強烈な電撃を放つ。
電+樹木という名前の由来やいかにも樹木っぽい外見とは裏腹に、くさタイプは複合しておらず、実際のタイプはでんきのみ。
サン・ムーンにて公式から存在が発表されたウルトラビーストの中では、唯一の単タイプであったが、続編のウルトラサン・ウルトラムーンで同じく単タイプUBの後輩が登場した。
ちなみに高さは3.8mもある(やはり樹木だからだろうか)。その癖、体重は僅か100kgしかない。まあポケモンの大きさと体重が一致しないのは良くあることである。
大雑把にアルミ棒3本で構成されていると仮定するなら一本辺り約6.4cmとなる。…もっと軽い導電性プラスチックのような物質で構成されているのだろうか。
ポケリフレでは頭(?)をなでられると喜ぶが、尻尾(?)をなでられると嫌がる。
なおUSUMではウルトラビーストの色違いが解禁され、デンジュモクも対象に。黒かった体色が水色に変わり、爽やかな印象を抱かせるカラーリングとなった。
ウルトラワープライドで白いホールを通ると行くことができるデンジュモクの世界。ウルトラサン・ウルトラムーン両方のバージョンで行く事が可能。
Plantの「植物」と「工場(この場合は「発電所」か?)」を両方かけたネーミングではないかと思われる。まさにプラントのプラントである。
空を覆っている黒雲からは雷が常に降り注いでおり、大地は電気石と思わしき光る鉱石質になっているなど、デンジュモクにとっては最適な、電気に満ち溢れた環境となっている。
電気を食すコイルやビリリダマ等にとっても天国のような世界であろう。
主人公が移動できるエリアはいくつかの黒い岩場で、導線を束ねたような形状の道が岩場と岩場を繋いでいる。歩き回るとすぐ近くに突然雷が落ちてくるので、初見はヒヤリとさせられるかもしれない。
進んだ先にいる1体のデンジュモクに話しかけると、落ちてきた雷を浴びたデンジュモクがその場から動き出し戦闘に突入する。ここで戦う個体のレベルは60。
また岩場の周囲に巻きついている導線のような道では、野生のデンジュモク達が楽しそうにスキップしながら歩いており、それを見て「かわいい」と思ったプレイヤーもいる模様。
実際にプレイして見ればわかるが、周囲の背景には多数のデンジュモクの姿が確認でき、中には数十メートルは下らないサイズにまで成長した個体も確認できる(主人公が通ってくる道も超巨大なデンジュモクの一部と思われる)。
しかし残念ながらパンプジンのようにサイズ違いが出現することはない。背景のデンジュモクが微動だにしないことを考えるに、彼らはある程度成長すると完全に樹木と化し動かなくなってしまうのかもしれない(もっとも、他の世界ではそこまでの成長は望めないであろう)。
また、光っている端の岩を調べるとかみなりのいしがいくつか拾えることが判明。
ライドポケモンは基本的に呼べず、隠しアイテムを探すムーランドライドも呼べないので、初見では非常に気付きにくい。
実際にこのウルトラビーストと遭遇・捕獲できるのはエンディング後。
「メモリアルヒル」または「シェードジャングル」にレベル65で出現し、2体捕獲すると出現しなくなる。
ただでさえ非常に高い特攻がオーラの効果で2段階上昇しており、「エレキフィールド」も覚えている為、そこから放たれる「ほうでん」は等倍どころか半減でも一撃でやられてしまう程の恐ろしい威力となっている。
電気タイプ無効の地面タイプを連れていきたい所だが草物理技の「パワーウィップ」で返り討ちにされかねない。「ひらいしん」持ちのアローラガラガラであれば、でんきタイプ技を無効にした上で「パワーウィップ」も半減させられ、なおかつ「みねうち」も覚えるので捕獲にオススメ。
性格・個体値適当の未育成個体でもグングン「ビーストブースト」で特攻がブーストされるため、打点には困らない。そのため、シナリオ攻略において終盤のボス戦に役立つ。弱点も1つしかないため、GTSなどでシナリオ攻略中に手に入ればほとんど怖い物無しであった。
因みにオンライン通信サービスが現役であった頃は、1ROMしか持っていないプレイヤーでもミラクル交換で手に入れた孵化余りを弾にGTSで余った個体を要求すれば比較的簡単に手に入るまであった。
種族値
HP | 攻撃 | 防御 | 特攻 | 特防 | 素早さ | 合計 |
---|---|---|---|---|---|---|
83 | 89 | 71 | 173 | 71 | 83 | 570 |
173と特攻の数値が恐ろしく高く、禁止級やメガシンカを除くとブッチギリの1位である(次点は同じUBの151)。なんなら禁止級やメガシンカを含めても全体6位。
こいつより上に来るのはメガミュウツーYやメガレックウザなどの禁止級のくせにメガシンカする奴らばかりである。
このステータスに加え、特攻を3段階上昇させる「ほたるび」まで覚える徹底ぶり。脅威と騒がれるのも頷けるというものである。
UBの例に漏れず尖りに尖ったステータスだが、あまりに極端に特攻のみに特化した反動か、その他の能力は意外と満遍なく、良くも悪くも非常に平凡な値になっている。
上記の通りタイプはでんき単色なものの、樹木の名前を冠するためなのか「パワーウィップ」や「エナジーボール」・「くさむすび」・「ソーラービーム」などのくさタイプ技が充実しており、それ以外のタイプの攻撃技は「シグナルビーム」や「マジカルシャイン」などを修得できる。
補助技としてはレベルアップで「ねをはる」・「エレキフィールド」・「プラズマシャワー」……そして「さいみんじゅつ」を覚える。
「さいみんじゅつ」で眠っている間に「ほたるび」で特攻をぐぐーんと上げるコンボも出来てしまう。
一般的には「Zさいみんじゅつ」で相手を眠らせつつ素早さを上げ、「ほたるび」で特攻をぐぐーんと上げてそのまま一匹倒して更にビーストブーストでも特攻を上げてもう止まらないという戦術が基本的な戦い方。
第8世代で追加された「からぶりほけん」を「さいみんじゅつ」の外しで発動するという手もある。デンジュモク1体完結かつ技の撃ち分けに支障が出ない素早さ増強手段は今のところこの方法ぐらいである。
特性は、相手ポケモンを1体倒す事で、一番高い能力が更に上昇するウルトラビースト特有の特性「ビーストブースト」。
デンジュモクの場合、ただでさえ高い特攻をこの特性によって更に上げられる。というより、特攻に尖りすぎていて正規の手段で入手可能なレベルの個体では何をどうやっても特攻以外を上げることはできないほどである。
一方、防御面を見ても、でんき単タイプである事から弱点を突けるタイプがじめんタイプしか無いため、見かけの種族値や耐久性能以上に落としにくい存在でもある。防御・特防どちらも決して高くはないが致命的に低くもないため、じめんタイプの技を持っていない場合は対応に悩まされるだろう。また、先述の通りデンジュモクはくさタイプの攻撃技を覚えるため、安易にじめんタイプを出すと返り討ちにされることも。
以上の性質から、癖こそ強いが対策をしなければ高い特攻によって焼き尽くされ、あっと言う間に全滅を招きかねない。最悪、デンジュモクを上回る素早さのポケモンが1体はいないと止められなくなる恐れすらある。
一度波に乗ってしまえばその勢いは非常に強く、敵を脅かす脅威となりうる。その為、今までのでんきタイプの準伝説の中ではかなり癖の強いポケモンではあるが、対戦環境でも度々名前の挙がる存在となっており、UBの中でも使用率はそこそこ上位に位置する。
ただ、覚える技の範囲は広いもののナットレイ相手ではめざめるパワーがないと手も足もでなくなってしまう。
素早さも決して早い部類ではないため素早いアタッカー相手に積む暇すら与えられずあっさり沈んでしまうこともある。強い分、対抗策が明確なポケモンと言えるだろう。
第8世代
第八世代では冠の雪原で他のUBたちとともに登場、メガシンカの廃止により既存のポケモンでは禁止級含めても特攻ランキング1位に君臨することになった。
ダイマックスとの相性は悪くなく、半端な技威力や並な耐久面を補強できる。
また新技「ライジングボルト」を覚えるようになったため、カプ・コケコなどに「エレキフィールド」を貼ってもらうか、ダイマックスして自分で貼るなどすれば特攻173から超火力技を出すことが可能となった。
しかし総合的には弱体化の方が目立っているのが現状である。
「めざめるパワー」「シグナルビーム」消滅によるサブウェポン不足に加え、アイデンティティとも言える「ほたるび」までもまさかの没収、更には唯一の自力でのS上昇手段であったZ催眠術も当然Z技廃止により使えなくなってしまった。
サブウェポン2つを失ったことで技範囲がでんき、ノーマル、くさ、フェアリーのみへと狭まってしまい、ナットレイやランドロスなどへの有効打を失ってしまっている。
一応「ほたるび」を失った代わりに「めいそう」を習得してはいるが、こちらもシンプルに弱体化と言っていい。
また、からぶりほけん型で催眠術を放ち、外せばS上昇.当たればシンプルにアドバンテージという使用法が使われていなくもないが、癖が強くあまり使いやすいとは言えない。
実質的にほたるび、めざパ、Z催眠というメイン技を3つ没収されたと言って差し支えない状況になっている。
多くのポケモンが没収された中、珍しく覚え続けられた技にでんじふゆうもあるが、ガブリアスやランドロスなど素早いじめんタイプの受け出しには交代読みのスキルが必要。
それでも尚使用率は100位以内に位置しており、決して弱かったり不遇では無いのだが、使用率ではでんきタイプの準伝説という括りの中では最低となってしまった。裏を返せば1番下でも100位以内に食い込んでくるでんきタイプの準伝の性能が異常とも言えるのだが。
またでんきタイプの競走枠が非常に激しいことの証明でもあるため、本体のスペック的はまだまだ可能性は残っており、同時に「技を失った」という弱体化要素がハッキリしている事から、今後の習得技次第でまだまだ性能を伸ばすポテンシャルは残っていると言えるだろう。
『ポケモンGO』
- 初登場は2022年8月5日~7日に開催された「Pokemon Go Fest 2022 Sapporo」。札幌市内の時間帯で受け取れるフィールドリサーチから入手できる。
- その後、同年8月27日に開催された「GO Fest フィナーレ」にて、ウツロイド、マッシブーン、フェローチェと共にレイドボスとして登場し、事実上の一般配布が行われた。
- 攻撃と特攻の区分けがなくどちらか大きい方を種族値に採用する本作とは恐ろしく相性が良く、攻撃種族値はなんとアタック・ノーマルのデオキシスに次ぐ330。通常技は超高チャージ力の「でんきショック」、威力とチャージのバランスが良い「スパーク」を覚えてくれる。
- ゲージ技は一致に関してバランス調整の為か「ほうでん」「かみなり」にとどまっているものの、それでも「ほうでん」のDPSはメガライボルトを凌ぐ火力である。更にサブ技は「パワーウィップ」「マジカルシャイン」とでんきタイプが苦手なじめんタイプ・ドラゴンタイプにも立ち向かえるのも強み。
- 一方、耐久力に関してはメガライボルトやライコウよりも低く、ミュウツーのサイコブレイクで4分の3以上が消し飛ぶ計算。このため、PvPにおいては慎重な立ち回りが要求される。ジム・レイド攻略でもゲージ技は回避する前提で不用意なゴリ押しは厳禁と考えておこう。
- 総じて言うと、主力技こそ覚えられないものの、HP管理をしっかりすれば大きな活躍ができること間違いなしな面子である。ジム戦・レイドバトルは勿論、環境にひこうタイプが多いマスターリーグでも無視できない存在になるだろう。
- 難点は、現状、上記の特別なイベントのみでの配布となっているため育成に必要なアメを確保するのが困難であることか。レイドの報酬で貰えるふしぎなアメも活用する等して何とか稼いでいきたいところ。
『アニポケ・サトシの旅シリーズ』
- サン&ムーン78話
- ズガドーンの爆発により新たに開いたウルトラホールからメレメレ島へと出現し、3番道路の送電線エリアにて鉄塔に張り付いて電気を吸いとっていた。
- エーテル財団が通達して送電を止められた事に怒り、放電するサトシのピカチュウ・マーマネのトゲデマルとデンヂムシに向かうがそこにズガドーンが現れ、パフォーマンス対決(サトシとスイレン曰く「ドンドンバチバチ対決」)を始めてしまう。対決を続けられると周囲が危険な為、サトシとカキがゲットを試みるも失敗(その際の二人の顔が…)
- サトシが提案した「派手なパフォーマンス…花火を見せつけて誘き寄せる」という、ウルトラガーディアンズのポケモン達による合体技に反応、そこにサトシのルガルガンのZワザ「ラジアルエッジストーム」を受け、ズガドーンと共にウルトラボールで捕獲された。その後、元の世界へと帰っていった。
第14章に登場。国際警察の資料には存在しないUBで、名称は当初は「ケーブルを束ねたみたいなヤツ」とキャプテンのマオから呼ばれていたが、ピカピカと稲妻を放っていたことから「LIGHTNING(ライトニング)」という名称が付けられた。
アーカラ島のシェードジャングルにて空の裂け目から出ようとした時、カプ・テテフと交戦。ムーンが捕獲しようと試みるも、裂け目が閉じて消えた。
ポータウンには他のUBから少し遅れて姿を現し、サンやムーンだけでなく自分を呼び出したスカル団にも攻撃を加えた。
半年後には複数の個体がエーテル財団に利用されてラナキラマウンテンの警備を行っていたが、特訓を積んだイリマとマツリカに撃破された。
鳴き声の「デンショック!!」は恐らく電気ショックと自身の分類である「でんしょくポケモン」から来ていると思われる。某仮面ライダーの必殺技はたぶん関係ない。
このUBはコードを束ねたような見た目の体を持つが、現実でコードを束ねたまま使用するのは、発熱による被覆ゴムの融解や火災を引き起こすこともあるのでやめておこう。
スカル団のボス、グズマとカラーリングが似ているが、ゲーム中で特に言及されたりはしない。また、イラストで描かれる時は何故か変なポーズをしている事が多い。それが公式のものであっても。
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