「雪のように 冷たい 現実を 教えてあげるよ」
概要
キャッチコピーは『絶対零度トリック』。
こおりタイプの使い手であり、パルデア地方最強のジムリーダー。
一人称は「ぼく」、二人称は年齢に関係なく「あんた」。
口癖は「サムい」で、物理的な意味でも雰囲気的な意味でも頻繁に用いる。
由来は、氷河を意味する英語グレイシャ(glacier)とロシア語で梨を意味するグルーシャ(груша)を掛けたものだと思われる。
ちなみに、その梨をモチーフにしたきのみナナシのみは、こおり状態を治すきのみ。彼の使うこおりタイプへのアンチに位置するきのみなのは、こうなることへのフラグかもしれない。
容姿
まつげや髪が長い、身長が低い等、女性的な見た目をしているが、男性である。
髪型は長髪で水色のハーフアップに黄色のグラデーションをかけている。
肩の部分が特徴的な黄色のセーターを着こみ、モンスタボールがあしらわれたマフラーを口元まで上げて着用している(戦闘開始時やテラスタル時に口元が見えるあたりとても緩いのだが)足には寒冷地用の青いブーツを履いている。
なお、DLC・藍の円盤クリア後の特別講師同士の会話では四天王のポピーから王子様みたいだと言われていることからかなりの美形であると闖える。
また、女性的な見た目でありながら、後述のCVから聞くに声は低音の男声なようだ。
性格
現役時代
パルデア地方開催大会6大会連続王者・世界ランク2位の実力を持つ天才スノーボーダーとして活躍していた頃の様子が闖えるアカデミー内で見る事が可能な雑誌「パルデアスポーツ」によると、『ぼくに勝てるやつがいたら、いつでも挑戦受けてたつぜ!』と発言しているあたり、熱血漢・自信家・勝気で前向きで素直だった。
現在
事故により足を怪我して選手生命を絶たれた事からすっかり心を閉ざし、氷のように素っ気なく冷めた性格になってしまい、後ろ向きで慎重になった。
自信家な面はすっかり鳴りを潜め、神経質・不安症な面が強くなった(再戦時の台詞が顕著)。
挫折を味わった為かシニカリストな面も。
だが、現役時代の熱血さは失っておらず、バトル中に度々主人公を煽るなど、元の自信家らしい台詞を吐くこともある。
……そして、心を開いた人に対しては軟化した一面を見せることも……。
ジム
ジムテストは雪山滑り。
ライドポケモンに乗って時間制限内にゴールするというもの。フラッグの間のチェックポイントを通らなければ5秒のペナルティが課せられてしまう。要はアルペンである。しかし、チェックポイントをしっかり通過していれば十分間に合うので、落ち着いて操作しよう。
なお、雪山滑りはジムテストクリア後にも挑戦することができ、それぞれのコースをクリアするとアイテムが貰える。
自身がウィンタースポーツの怪我に人生を変えられたことから、何かと雪山の事故やウィンタースポーツの恐ろしさにたとえるような癖がある。
手持ちポケモン
1戦目/ナッペ山ジム
冒頭やマップ説明にある通り、「パルデア地方最強のジムリーダー」というだけあり、平均レベルはかなり高い。切り札はPVで紹介されていたハルクジラではなく、本来こおり4倍弱点のチルタリスをテラスタルしてこおりタイプにしてくる。…他に適任はいなかったのだろうか?
基本的にほのおやはがねなどの弱点タイプでゴリ押しできるが、ほのおタイプを使う場合、ツンベアーがじしん、ハルクジラがみずタイプのサブウェポンを持っていることに注意。
攻略にはカラミンゴ(テラスタイプ:かくとう)がオススメ。モスノウは防御が低いため、つばさでうつで簡単に落とす事が出来、ハルクジラとツンベアーは重量級であるため、けたぐり(テラスタル)であっさり落ちる。チルタリスに関してはぼうふうでかくとうタイプを落としに掛かってくることもあるが、ガケガニなどの岩タイプで対処していくと良いだろう。
先にビワを倒しておいてインファイトで一気に勝負に掛かるのもアリである。(もっとも、ビワの方が平均レベルは高いが)
他にも、スカーレットであれば元ヌシ個体のイダイナキバ、バイオレットであればテツノワダチが手に入り、両方タイプ一致技で氷タイプの弱点をつけるためオススメ。
ただしイダイナキバを選ぶ場合、モスノウが虫複合のため弱点を突くには岩技が要る点と、タイプ複合と種族値の関係である程度安定した耐久力があるテツノワダチと違い、氷タイプの技や特殊技に滅法弱い点には注意。特に万が一にもチルタリスを仕留め損なうと氷テラスタル冷凍ビームやぼうふうで一撃で沈みかねないため、レベルはしっかりと上げておこう。
また御三家の中ではジム戦であまり活躍出来なかったウェーニバルだがここではむしろ大活躍を見せる。
強力な格闘技と氷技への耐性で頑張ってくれる。
ただし元が飛行タイプのチルタリスのぼうふうには要注意。
2戦目/ナッペ山ジム(クリア後)
「コンディションは そこそこ あんたを 負かすには 十分かな」
バトル前のイベントでは、ジムには定期的にリーグからの視察があり、相応しい実力を発揮できなければジムリーダーから降ろされることがあるという設定を明かす(ただし実際には形式的なものであるらしい)。
スノーボーダーの道を断たれた彼にとって、ジムリーダーとは残された才能という認識。
なお、彼はバトル用ポケモンとは別にアルクジラを相棒として連れ歩いているが、この個体はおそらく彼が助けようとした上述のアルクジラだったと思われる。
3戦目/ブルーベリー学園(藍の円盤)
「雪は 静かに 降り積もる 弱さを 覆い隠すように」
先発としてアローラキュウコンを加えており、更に隠れ特性の使用が解禁。
番外作品
ポケモンマスターズ
CV:花江夏樹
2024年1月12日に開催されたナンジャモ実装記念イベスト『電撃のインフルエンサー』にて後ろ姿のみ登場していた。
出ると言う予告がなかったのでプレイヤー達の度肝を抜いた。
そして、2024年1月21日に実装が正式に発表された。
バディーポケモンはハルクジラ。
エピソードイベント『絶対零度の過去と未来』では、グルーシャ同様、ある機会に熱が冷めてしまった地方最強のジムリーダーであるデンジとの絡みや、同じく事故で役者生命を絶たれて引退していたこおり使い・ハチクとの交流が描かれた。
アニメ版
放課後のブレス
第4話「息をあわせて」でナンジャモのジムリーダー紹介動画にチルタリスと共に登場。
ちなみに画面右端をよく見るとファンと思われる人物がチルットを抱っこしている。
アニポケ第8シリーズ・テラスタルデビュー
CV:小林千晃
第56話で初登場。
リコvsチリのバトルを観戦し、「ふぅん…そういう技の使い方するんだ」と呟いたところを隣のオモダカから「グルーシャさんが誰かに興味を持つなんて珍しいですね」と話しかけられ、「そう?」と返した。
交流戦が終わった後、リコに「あんた、ニャローテのトレーナーだろ? 試合、見たよ」と声をかけ、困惑気味のリコに「これで気をよくしてるとサムいことになるから」と、意味深に忠告してオモダカと一緒に去っていった。
程なくしてリコ達に応用テストの通知が届き、リコの相手がグルーシャと判明する。
第63話Aパートでは、応用テストの準備を待つ間にロイ達とアルクジラ滑りに興じるリコに偶然鉢合わせ、「随分と余裕だね」と苦言を呈して去っていく。
また、アルクジラ滑りのスタッフからある日の練習中、山を歩いていた野生のアルクジラを守るために大きく曲がったが、勢い余って転倒し足を怪我して選手生命を絶たれた話を聞かされる。
応用テストの試合では圧倒的な実力でリコに勝利、その場でリコに不合格を言い渡す。不服を申し立てるロイたちに対し「頑張ったかどうかは関係ない」「真剣勝負に次はない」「結果が全て」と厳しい言葉をかけ、しまいには「負けたのに合格なんて、サムい」と言い放ち、再テストを認めない旨を示した。
このようなリコに対する姿勢については賛否両論となっており、「勝敗や結果にこだわったり、『負けたら問答無用で不合格』とする判断は間違いではない(特に彼は元スポーツ選手であるため結果至上主義になるのは致し方ない所がある)が、ライムのように再戦のチャンスを与えずにただ突き放すという態度はジムリーダーとしてどうなのか」と批判的な意見も多い(『DP編』において、サトシのライバルであるシンジがトバリシティのジムリーダーであるスモモに対し、彼女の悪態ばかりついて自信を喪失させ、そのまま放り出す描写があり、ある意味これに近いかもしれない)。
そもそもメタ視点からすれば全戦全勝で挫折も知らない完全無欠のトレーナーなどいるはずがなく、むしろ敗北や挫折を経験し、それを乗り越えてこそトレーナーとして成長できるのであって、その機会をリコに与えようともしないグルーシャに対し「最低」「(ジムリーダー以前に)人としてどうなんだ」「ジムリーダーを名乗る資格はない」と痛烈なコメントが続出している(リコ推しが感情論を並べ立てているだけだという冷静な意見も少なくない。もっとも、グルーシャ推しやリコアンチによる感情的なグルーシャ擁護・リコ叩きも見受けられるのでお互い様ではある)
一方で「今までリコが甘やかされてきただけ」「テスト前に遊んでいたことで、真剣勝負を望むグルーシャの心証を害したのでは?(実際、リコはロイやニャローテ達に付き合う形とはいえアルクジラ滑りに興じ、グルーシャから苦言を呈されていた)」「ある意味では最もジムリーダーらしい」との理由でグルーシャを肯定するファンも少なくない。
またこれ以前にも、試合では負けたドットを合格としたアオキ(合格理由は「試合内容を鑑みて合格に値すると判断したため」で、ドットを特別甘く見たわけではない)や、一度は不合格としたロイに「魂洗って出直してきな」と再戦を許可したライムの甘さに不満を抱く意見も少なからずあったようで、これがグルーシャを支持する理由にもなっている(裏を返せば、試合内容を評価したアオキ・再戦を受け入れたライム両名の考え方を真っ向から全否定する判断をグルーシャは下した…ともとれるため、ファンの間で意見が分かれるところではある)。
しかし、それを差し引いたとしてもグルーシャの姿勢は挑戦者=トレーナーの成長を促す立場であるジムリーダーとしての職務を全うしているとは言えず、「単に自分の夢を諦めた苦い経験からリコに八つ当たりしているだけではないか」「そもそも公式なジム戦でなくテラスタル研修の一環なのに大人げない、研修の意味がない」と憤慨したり、「(今件のせいで)リコもシンジのようになってしまうのではないか」「辛辣な言葉ばかりぶつけられて可哀そう」とリコを心配する声も存在する。
しかも、よりにもよって試験の次回にはこの2人の登場と接触が示唆されている他、アカデミー教員にも間者がいるため、リコの安否を心配する声も。
その後、66話にてオレンジアカデミーへ招かれる形で再登場。警備員の治療をしていたテブリムに導かれる形でオニキスと戦闘をするリコを発見。その様子を見てリコが「誰かのためにテラスタルをする」と考えを改めて、学校を守るために勇敢に闘った彼女に合格を言い渡した。
このバトルはあくまでリコが「誰かのため」という、より強い目的があったために力を発揮し勝利したことで実力を示した訳だが、裏を返せばグルーシャとのバトルは「自分のため」に挑んだリコしか見えていなかった、つまりはグルーシャが見たのはリコのほんの一面に過ぎず、かつリコが実力を発揮できる状況ではなかった一面のみで合否を判断したと言えた。
ただし、ジムテストとは本来そのバトルの一面のみで評価されるものであるためグルーシャの判断はあながち間違っておらず、何なら本来想定されないイレギュラーなバトルで(ジムリーダーを倒したか定かではない、即ちリコより格上か格下かの判断が付かない相手に)勝利し実力を見たことで合格にしたというのは本当に運が良かったとさえ思えるものであり、奇しくも先代主人公の初期によく見られた“お情けバッジ(公式なジム戦の勝利でなく、事件解決などの恩義で特例としてバッジを授与する)”を思わせる展開である。
一方で、勝敗による一面でしか判断しなかったグルーシャの評価方法が問題だったこともまた正しく、第63話の感想に見られる点も内包した上で、今までグルーシャ自身が判断できなかった新たな一面があることを認識したため、その反省を踏まえてリコの評価を改めざるを得なかったとも言えるか。
余談
- 第3弾PVにて、ジムリーダーの中で初めて公開された人物である。こおりタイプのジムリーダーは過去作では6番手以降など後半で対峙することが多かったが、今作ではジムリーダーの順序の自由化に伴い、最初から攻略することが可能となったため、グルーシャは本作におけるジム戦の変革の象徴として扱われることになった。(もっとも上記のように最強と謳われてポケモンのレベルも高いため普通に攻略すればやはり従来通り後半に戦う事が多いが)。
- PV公開早々、その中性的な外見から既に人気を博し、pixivでも彼のイラストが数多く投稿されている。
- 現役のジムリーダーとしては、名前が五文字の人物はナンジャモと共に初である(セイボリーも冠の雪原にてジムリーダーの肩書きを得たが、マイナークラスのジムリーダーでありジムチャレンジの関門を担当する資格は持っていない=いわゆるシリーズの「ジムリーダー」に該当しないと解釈できる。また、現役に限らない場合マスタードが初となる)。
- 「パルデア最強のジムリーダー」とは言われるものの、クリア後に披露する本気の手持ちはLv65~66と他のジムリーダーと同じであり、彼が頭一つ抜けている様子は見られない(Lv65~66というのは歴代悪の組織のボスを余裕で上回るレベルの強さであり、弱いわけでもないが)。カエデの口から明かされる「ジムリーダーはジムの場所等によって実力を抑えるよう言われている」という話と併せて考えると、「パルデアで一番手ごわいジムを任されているジムリーダー」であるのを少し盛って「パルデア最強のジムリーダー」と喧伝しているというのが一番妥当な解釈だろうか。
- ジムリーダーに就任したタイミングは不明。事故前からスノーボーダーと兼業していたのか、引退後に就任したのかは明かされていない。再戦時には「スノーボーダーの夢を絶たれて残りの才能さえも刈り取られたら」とこれまたどちらとも解釈できる発言をしておりゲーム版の真相は分からないが、アニポケでは怪我で引退した後にジムリーダーになったことが明かされた。
- 有志によって調べられた結果、おそらく投球フォームのモデルは、アンダースローで持ち球を使い分け、NPB、国際大会、メジャーリーグで活躍した牧田和久氏(2011-17西武,2018-19サンディエゴ・パドレス,2020-21楽天,2022-23台湾)。
- 藍の円盤では同じくジムリーダーであるカエデ・コルサ・ナンジャモ・ライム、四天王のチリ、上述したポピーとの特殊会話が発生する。特にコルサとは過去に一度挫折したという共通点があるため、彼との特殊会話はグルーシャファンなら必見だろう。
関連イラスト
関連タグ
厚着 だが男だ こんな可愛い子が女の子のはずがない 男の娘 顔面600族 結果主義
他のこおりタイプの使い手
関連人物
- 主人公:ジムバトルを終えると「氷のように閉ざされていたグルーシャの心を溶かした」とされる。(その割に後から会いに行くと冷たい態度を取られたり、好きなジムリーダーとして挙げると『全く意味が分からない』と言われるのだが……。また再戦時は天候によって彼から主人公へ向けられる台詞が変わる。
- ナンジャモ:DLC・藍の円盤によると昔の彼女の動画を視聴したことがある。グルーシャ曰く変な挨拶をする前で、企業案件が少なく体を張っていた頃。現役時代の大会前にはドンナモンジャTVを見て元気を貰ったこともあるらしい。
- ハチク:「自分の過信による怪我で本業を引退したこおりタイプの専業ジムリーダー」「ツンベアーとマニューラが手持ちに入っている」という共通点がある。(ただし、ハチクは続編で本業に復帰している)。ポケマスのグルーシャイベントでは、彼を励まし見守るポジションを担っている。イベストでは、グルーシャ・ハチクマンのエピソードイベントにてそれぞれの絡みがあり、ヤナギと共にグルーシャを気に掛ける面や、ハチクの俳優としての仕事を見学するグルーシャの姿が見られる。一緒に組んだ時の掛け合いボイスも存在。関係は良好のよう。
- デンジ:上記イベントにて談笑している様子が描かれる。地方最強のジムリーダーである点や、主人公との戦いを経て心境が変わったなどの共通点も多い。