概要
中国神話において邪神とされる4体の魔獣「四凶」の一角。中国語ではチョンチー(Qiongqi)と呼ぶが某あんこうポケモンとは無関係。上古中国語ではグングラル(Gunggral, ɡuŋɡral)と呼ぶ。
一般的には翼を持った獰猛な人食い虎として伝わっているが、元ネタとされる『西山経』第四巻では、犬のような声で鳴き、ハリネズミに似た針金のような体毛が生えた猛牛として描かれている。
つまり、とにかくヤバそうな生き物ということ以外わかっていないのである。
後世では「人語を理解し、喋ることもできるが、とんでもないひねくれ者」というキャラ付けがされるようになった。
人がケンカしていると正しいことを言っている方に襲いかかり、誠実な人がいるとその人の鼻を食いちぎり、悪人がいると獣を捕まえてきてその者に贈り讃えるという。ひねくれ者というかただのやべーやつである。
ただその一方で、邪悪なものを追い払う神獣としての一面を持つとも郭璞に注釈されている。
神話では三皇五帝の一人で黄帝の子にあたる少昊の不肖の子であり、悪さをして渾沌と檮杌と共に人々に恐れられ、聖人の舜により饕餮を加えて辺境に追放されて魑魅を防いでいる。
また大儺において疫鬼を追い払う方相氏が率いる十二獣の一匹でもある。
風神の一種で北方にいる天神とされることもあり、日本の風の妖怪・鎌鼬と同一視され、鎌鼬のことを「窮奇」と表記することもある。
一説には四罪の共工の別称ともされる。
関連作品
- 小野不由美氏・著の小説『十二国記』に登場する妖魔。
- ゲーム『女神転生』シリーズの『デビルチルドレン』に登場する悪魔。
- ゲーム『第2次スーパーロボット大戦OG』に登場する超機人。→窮奇王を参照。
- 漫画『うしおととら』 - 外伝に登場。
- SF小説『宝石泥棒Ⅱ』に登場する生物。
- ライアーソフトのアダルトゲーム『魔都拳侠傳 マスクド上海』に登場。
- 『少年陰陽師窮奇編』に登場する 異邦の妖異
- 『SDガンダムワールドヒーローズ』の登場人物。→窮奇ストライクフリーダムガンダムを参照。
- 『半妖の夜叉姫』に登場する妖怪。→窮奇(半妖の夜叉姫)を参照。
- 『ミラーマンREFLEX』に登場する邪仙→ダークロンを参照。
- 『遊戯王OCG』登場するシンクロモンスター→エレキュウキを参照。
- 週刊少年ジャンプの読み切り漫画『小羊虎を成す』に登場するメインキャラクター
- 『デジタルモンスター』に登場するデジモン→キュウキモン
- 『モンスターストライク』に登場するボスモンスター→キュウキ(モンスト)