CV:三木眞一郎
概要
力で宇宙の統治を目論む無邪気な悪意を持つ存在。
三蔵や司馬懿と同じ星の出身であり、三蔵とは次期星王の座を争っていたが敗れる。
それでも力による統治を諦めず、司馬懿と結託して邪悪な戦力を集めていた。
同格の三蔵と比べて直情的な発言が多く、純粋な悪意ゆえの幼さも垣間見える。
(公式サイトでのキャラクター紹介からの抜粋)
司馬懿デスティニーガンダムの真の主にして、本作の黒幕。
その姿は三蔵ストライクフリーダムガンダムと酷似しているが、真っ白な彼とは真反対に漆黒の姿をしている。
一人称は「僕」(「私」を使う事もある)。
あどけない子供のような口調で話すが、自分の気分次第で誰かを痛めつけることに躊躇いがないどころか、人々が運命や感情に惑わされる姿を見ることに悦びを覚える残虐なサディストである。
また、「友情」や「尊敬」「愛」といった人々の持つ心の繋がりを「まやかし」と吐き捨てるなど異常なまでに否定的な姿勢を執る。
司馬懿以上に精神を操り相手に幻を見せる能力を持っており、それによって劉備達の精神を揺さぶりハロを暗黒に染め上げてしまった。
後期OP「ボダレス」ではミーティアモチーフの飛行メカを駆使して劉備たち全員を相手に大暴れし底知れぬ戦闘力を見せた。
活動
本編開始前
三蔵と同じ星の出身である窮奇は、彼と共にその星の王の後継者候補として選ばれ、のちに星詠みによって王が三蔵に決定したことで補佐に任命される。
しかし力を信奉する窮奇にとって、平和のために理想論で動き更に星間戦争から民を守るための惑星防衛型ヒューマノイド・悟空インパルスガンダム達を開発したにもかかわらず、彼らを戦争に使わず心を与えようと育てる三蔵は認められず、自分が王であったなら超攻撃型ヒューマノイドを開発して敵勢力を殲滅するという過激な思想を語っていた。
やがて同じような考えの司馬懿を味方に引き入れて悟空を洗脳、沙悟浄と猪八戒の力と意識を取り込ませ「沙悟浄・猪八戒を殺しその力を自分の物にした」という偽りの記憶を植え付け、自身は三蔵を演じて語り掛け悟空を自分の思い通りに動く兵器にした。
更に月の刑務所に囚われ、二人を手に掛けたと思い込み呆然としていた彼に「強くなりたいなら、大切な友達を消し去ればいい」と暗示をかけて記憶を消した上で脱走させ、地球に送り込んだ。
その罪を問われ幽閉されていたが、18話終盤で悟空が記憶を取り戻したのを見計らい脱出、逆に三蔵を囚えて彼に成りすましていた。
18~21話
クレオパトラキュベレイの体を夢を通して乗っ取り、シーザーレジェンドガンダムの不安を煽るために悪夢に怯える彼女を演じ、シーザーのクレオパトラを想う愛の心を利用し手駒を増やすために死者復活の儀式を行うよう仕向け、呂布シナンジュと貂蝉クシャトリヤを再生させる。
更にそのままクレオパトラを洗脳して自身の配下に置き、シーザーを逆らえないようにした上で生身で現れレジーナワールドも乗っ取った。
その後も信長ガンダムエピオンや呂布といった猛者をクレオパトラの力で洗脳し、曹操ウイングガンダムと戦わせてその様を楽しむ悪趣味な行動に走るが、自らの手駒として復活させた貂蝉の言葉で自身の過ちを悟ったシーザーの行動でクレオパトラを奪還されてしまう。
このシーザーの行動に司馬懿は唖然としていたが、窮奇は彼の愛するものを救うために迷走する姿に大笑いしていた。
22話~最終話
レジーナワールドにハロが全て集まり、漆黒の星を迎撃するための兵器である「ラー・レイ」を起動したピラミッドに集った劉備達の前に姿を現し、ハロが持つ性質を「人の持つ尊い心の象徴」と語るクレオパトラの言葉を否定。
まず彼女を救うために悪しき物と知りながら、窮奇たちの力を借りてしまったシーザーの「愛」を「まやかし」と断じ、更に彼や劉備達に見せた幻影で発生した「無謀」「傲慢」「逃避」「脆弱さ」「まやかし」といった、それぞれのハロが持つ性質の負の面である悪しき心のエネルギーで闇に染め、ラー・レイを逆利用して漆黒の星へと力を注ぎこみ、それに影響を受けた悟空を自身の最終兵器に仕立て上げた。
ハロが全て揃った事で幽閉から解放された三蔵が駆けつけ劉備達に真相を知られた上、アーサーガンダムMk-Ⅲをはじめとする各ワールドの英雄たちが現れてなお、漆黒の星に共鳴させ悟空を兵器へ仕上げている事から優位の姿勢を崩さず、漆黒の星からミーティアに似たモジュールを呼び寄せ、三蔵の抹殺を図る。
窮奇は三蔵に自分の最大の目的は「三蔵を葬り、この宇宙の王となる事」であると告げ、街に被害が出ないようにミーティアの攻撃を避け続ける三蔵をミサイルで追い詰め、ビーム砲でトドメを刺そうとするが、ダークマスク軍団を制圧し終えた英雄たちに阻まれる。
しかも、完全に兵器と化したと思っていた悟空は、宿らされた沙悟浄と猪八戒の意識に止められただけでなく、ハロと共に力を引き出した『龍尊劉備ユニコーンガンダム』によって正気に戻されてしまう。
劉備との共鳴と悟空が完全に解放された影響で闇に染まったハロが浄化され漆黒の星が停止、自らも孫堅と曹操に包囲され進退窮まった窮奇は、ミーティアの攻撃で英雄たちを足止めして宇宙へ逃亡、漆黒の星を再起動させようとする。
その途中、追いついた悟空が「友達は消し去るものではなく守るものだ」と窮奇に怒りをぶつけるが、窮奇は心を獲得した悟空に失望、ミーティアのブースト噴射で彼を気絶させ、漆黒の星制御室へ到着。漆黒の星を再び起動させて三蔵たち諸共彼らのいる星を破壊しようとしたが、利用していた信長が戦艦アヅチで駆け付け、漆黒の星を迎撃に現れる。
だが、窮奇も迎撃に備えたのか漆黒の星にバリアを展開しており、破壊に失敗した信長たちを嘲笑し勝利を確信する。
しかし、少し前に意識を取り戻していた悟空が星の内部に突入、動力部を破壊される。崩壊する星の内部へ落下した窮奇は、『斉天大聖悟空インパルスガンダム闘戦勝仏』となった悟空によって、引導を渡される。
宇宙の王とならんと心の繋がりを徹底的に否定し、全てを玩具のように扱った男は、自分が玩具のように弄んだ仲間達との絆という強い心を得た少年の手によって最期を迎えるという因果応報の末路を辿った。
余談
- SDガンダムシリーズで、同じく中国をモチーフにした『BB戦士三国伝 LEGEND BB』にも窮奇シグーディープアームズが登場している。
- SDガンダムシリーズでは珍しい、モチーフとなるMSが同型機や武装違いではなく全く同じ機体で、同作品の2名のキャラクターに使われた人物。
- 但し、名前に反映されていないがマーリンガンダム、利休ガンダム司馬懿デスティニーガンダムもモチーフ自体は同じでストライクフリーダムよりも多い3名。
- 名前が発覚したのは第21話のエンドクレジットだが、本編での初登場は第12話での悟空の回想。
- その頃はまだ「????」としか表記されておらず、視聴者からは「黒三蔵」、「三木ストフリ」等の渾名で呼ばれ、その前に公開されていたプラモデルのシルエットで新商品Aと紹介されていた商品がまんま彼のシルエットだったために、界隈では「新商品A」呼びが定着していた(公式側も意識していたのか、第21話配信直後のガンプラ情報初公開のツイートや宮内利尚氏によるイラストのツイートでは「#新商品A」のハッシュタグが用いられている)。
- 因みに名称が視聴者に発覚したのは上述したエンドクレジットであり、本編では三蔵によって明かされた為、自分では名乗っていない。
- また、同じストライクフリーダムモチーフの人物でもこちらの方がストライクフリーダムの要素はかなり強く、三蔵の方はストライクフリーダムの要素は少ない(何だったらフリーダムと共通している要素の方が強い)。
- またざっくり言うと最終的にデスティニーガンダムと(ミーティア装備状態の)ストライクフリーダムガンダムが敵として立ちはだかった為、同作の主人公の後継機が2機揃ってラスボスになると言う昔であれば絶対にありえないだろうシチュエーションになった。(そして悟空インパルスと諸葛亮フリーダムと同様、原作とは対照的に敵対した機体同士で仲間となっている。)
- 原作の機体的に、劇中では「インパルスガンダムがストライクフリーダムガンダムを倒し、フリーダムガンダムがデスティニーガンダムを倒す」、「デスティニーガンダムの最期がある程度救いがあった物であった事に対し、(倒された方の)ストライクフリーダムガンダムの最期は全く救いの無い物だった」等、とにかく対となる扱いになっている。
- 演じる三木眞一郎氏は、機動戦士ガンダム00においてロックオン・ストラトスを演じていたが精神面では真逆で、悪逆非道な黒幕と言う意味では同作品のラスボスであるリボンズ・アルマークに通じる部分がある。
- 更に言えばキラ・ヤマトと敵対したスパロボ主人公であるセツコ・オハラの敵であるアサキム・ドーウィンにも近い。
関連タグ
NDK:精神攻撃で劉備達を煽っていた時の態度はまさにコレであった。