基礎データ
概要
「ポケットモンスター赤・緑」から登場し、愛嬌のある外見と高い能力によって長年人気を博しているゲンガーだが、XYではこのポケモンにもメガシンカが与えられる事となった。
頭の角や両腕、尻尾が大型化し、非常に鋭角的でワイルドな姿へと変化。
足元が常時異次元空間へ沈み込んだ形となり、まるで影そのものが飛び出したかの様なその身体は、異次元からの照り返しを受けて赤紫に光っている。
また、額にはその異次元の世界を見ることができると言われる第三の目が現れている。
デザインはメガシンカ前と同じ杉森建氏が担当。氏のもっともお気に入りのポケモンであるゲンガーのメガシンカということで、気合の入れ具合が窺える。
図鑑でも下から見ることは出来ず、一見下半身がどのようになっているのかわからないと思うだろうが、実はモンスターボールに戻して再度登場させると一瞬だけ空中に浮くので足を見ることができる。それは、上半身と対照的にとても小さなものである。
サンムーンの図鑑解説によるとゲンガーの絆はいびつで、ゲンガーが獲物として狙う相手としか芽生えないと示唆されている。
ゲームでの特徴
メガシンカに必要なゲンガナイトの入手は以下の通り。
XY | ゴース、ゴースト、ゲンガーのいずれかを図鑑に記録してあるときにクノエシティでオカルトマニアからもらう。その際、オカルトマニアから悲しい台詞がきけたり… |
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ORAS | バトルリゾートの民家で拾う。 |
SM・USUM | バトルツリーで64BPと交換。 |
ピカブイ | セキエイこうげんのポケモンセンター前にいるピンクの着ぐるみを着た男性から30000円で買う。 |
性能
HP | 攻撃 | 防御 | 特攻 | 特防 | 素早さ | 合計 | |
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メガゲンガ- | 60 | 65 | 80 | 170 | 95 | 130 | 600 |
ゲンガー | 60 | 65 | 60 | 130 | 75 | 110 | 500 |
メガシンカ前比較 | ±0 | ±0 | +20 | +40 | +20 | +20 | +100 |
- 能力としてはとくこう大きく上昇し、すばやさが130に達する。また不安要素だった耐久面も上昇し、使わない攻撃はそのままという無駄のないバランス良い配分となり、特性は「のろわれボディ(6世代ではふゆう)から「かげふみ」になっている。
- また特性がかげふみになったことにより、得意とする相手を交代させず確実に仕留めることができる。特にほろびのうたと組み合わせると凶悪。同じくかげふみを持つソーナンスと組み合わせた通称「ゲンガナンス」はあまりにも有名。ただしゲンガーにほろびのうたを使わせるにはタマゴから遺伝させる必要があるので注意。
- 高めの素早さからさいみんじゅつを放つ型も強力。4割で外すものの当てればみがわりを貼ったり、たたりめで素早く処理をしてしまえる所が非常に厄介。逆に外しのリスクを恐れてみがわりを貼ってから試行回数を増やす場合もあるがいずれにしても運要素が絡む為嫌われやすいタイプの型である。
- 反面、防御が上昇したとはいえずば抜けて高いとは言えず、タスキもないので相手によってはタイプ不一致ふいうちでもあっさり沈む事も多々ある。とはいえメガゲンガーは元々Cが170もある。ゲンガーの技威力は低めの物が多く、弱点を突いていくタイプで無い限りはその分をHPに回してしまえばある程度の耐久力は確保しつつ技火力も確保出来るので致命的に耐久力が低いという訳では無い。また、メガシンカするターンには普通に交代されてしまうこと、XYからの仕様変更でゴーストタイプにかげふみが無効になったことなどには気をつけておきたい。
- 第六世代ではそれらの点で圧倒的に強力、特にメガガルーラに対するメタとして活躍しながらも他のポケモンにも圧力を掛けれるスペックが問題視される事もあった。
- その為七世代ではメガシンカ前のゲンガーの特性が変更されるという異例の措置が取られ、かげふみになってしまうメガゲンガーに対して地面技が一貫してしまう事になった。また、おにびのダメージ減少、みちづれが連発すると失敗の確率が高まり以前に比べ確実に仕事をこなしにくくなった。
- 役割対象であったメガガルーラも弱体化により数を減らしてしまい、初登場でありながらトップメタとなったミミッキュには決して有利とは言えない為、結果としてメガゲンガーも数を減らす結果になってしまった。
- しかしメガゲンガー自体の性能は据え置きである。環境にフェアリータイプの数が増えたがどくタイプを持つメガゲンガーにとっては絶好の役割対象であり、特にカプ・レヒレ、カプ・ブルルに対しては圧倒的に強く、カプ・コケコ、カプ・テテフにも有利気味。前作で縛っていたファイアローはとてつもない弱体化が施され環境から姿を消したのも大きい。
- みちづれやおにび以外の補助技は弱体化されてない為催眠タイプなどは相も変わらず猛威を奮っている。みちづれも使用タイミングが重要になっただけで依然として強く、おにびも物理アタッカーを止めるだけなら十分すぎるぐらいの性能である。
- 初速からS130で動けるようになった点も見逃せない。これによって積んでないメガボーマンダに対しては確実に上を取る事が出来るようになった。
- メガシンカ前の話が絡むが、ふゆうが無くなったことによりどくびし回収役として使いやすくなり、フィールドの効果が乗るようになっているのも見逃せない。
- その性能が買われ特に高レート帯ではメガゲンガーの使用率は非常に高く刺さる時はとことん刺さる事が証明されている。ただ、その高レート帯でも戦略でも何でもない催眠撃ちによる運ゲーが批判されてはいた。前作のような圧倒的強さこそ失われたがそれでもなお強力なメガシンカとして活躍するだろう。
- このポケモンは上記の通り、タイプと技範囲そのものの刺さり具合とパーティ補完性にS130の素早さのおかげで、純粋に腐りにくさを追求したかのようなスペックをしている。
- また決して高いわけではないメインウェポンと耐久がゲームバランスとしても機能しており、誰からでも倒すプロセスを検討すること自体は容易であり、ガルットモンスターや増加したフェアリーといった環境変化に適した実績もある、かなりよくできたポケモンといえる。むしろメガゲンガー本体よりはそもそもの害悪の根源に問題があるといえるか。
色違い
- 色違いのゲンガーがメガシンカすると、濃紺から純白へと大胆なカラーチェンジを行う。
- 2014年10月にはなんとこの白いメガゲンガーにスポットを当てたキャンペーンまで開催され、一部家電量販店やポケモンセンターなどで「白いメガゲンガーキャンペーン」と称してゲンガナイト持ちの色違いゲンガー(しかもそれまでPGL限定技だったヘドロウェーブも覚えている)が配信されたり、抽選ではあるがポケモントレッタやモンコレなどが商品化されるなど公式からかなりの優遇を受けている。さすが氏のお気に入りといったところ。
- なおモンコレは後に色違いのメガサーナイトのモンコレと共に一般販売された。
- キャンペーンの時期の都合上オメガルビー・アルファサファイアではもらえなかったが、2016年3月にポケモンセンターヒロシマで一ヶ月限定で同じ仕様の色違いゲンガーが配信された。
- さらに2016年7月公開のボルケニオンと機巧のマギアナの連動企画で、「ジャービスの色違いメガゲンガー」としてゲンガナイトを持った色違いゲンガーがもらえるシリアルコードが配信されるキャンペーンが行われる。まさかの二度目の色違いゲンガー全国配信となったが、こちらはヘドロウェーブを覚えていない。
- しかし、すでに一度配信したポケモンのためか対象期間は7月9日〜7月15日のわずか一週間、対象店舗はセブンイレブンのセブンスポットのみのため一日に所持している3DSの台数分しかシリアルコードを受け取る事が出来ないなど条件はその前に行われた色違いメガサーナイトのキャンペーンと比べかなりシビアなものとなっている。
番外作品
ポケモンGO
- 攻撃種族値が大幅に上がり、なんとデオキシス(アタックフォルム)に次ぐ349を誇る。覚える技も優秀のため、2021年8月現在コンボDPSランキングのTOP5を独占している。味方のゴースト/どく技も補助するため、レイドバトルで人数が少なく行き詰った時に出撃させると良い。一方耐久面に関してはそれほど上昇していないため、レイドボスのゲージ技を諸で受けると即死なんてことも普通にあるため油断は禁物。
- 数少ないキョダイマックスとメガシンカを両立可能なポケモンの1体。マックスバトル以外でも通常のレイドなどでも活用できるのは大きい。ただしマックスバトルではメガゲンガーとしては参加できないため注意。マックスバトルに採用するならメガシンカさせないか、他のポケモンにメガシンカを切り替えよう。
ポケとる
メインのステージ135に登場。その鬼畜っぷりはメガオニゴーリ以上。
肝心のパズル環境・オジャマはどうかというと
「効果今一つで攻撃力40のイーブイが混ざっている」
「開始3ターン後に中央縦2列をバリア化」
「その後も3ターンごとに中央縦3列バリア化」
と、厄介極まりない。
- 一応ゴーストをオジャマで出現させるので、こちらもゴーストをサポートに入れれば勝手に消えてくれる。が、1ターンに1体だけなので、運が悪いと消えるどころか十字コンボやT字コンボを崩してしまう。
- 勿論素の耐久も高く、レベルが半端だとオジャマガードを使っても負けてしまう。
- 幸い、メガシンカ前のゲンガーや、コンボであくタイプの威力を上げる「ダークパワー」を持つゾロアーク、攻撃力80で主力に成り得るイベルタル、そして同じく攻撃力80で効果は強力な「4つのちから+」のギラティナ(イベント限定)等がこのステージをクリアする前に手に入るので、持っていたら積極的にサポートに入れておこう。
- なお、こちら側の手持ちとして使っても文句なしに強力なポケモンである。その効果は「メガゲンガーをマッチさせると盤面にある全てのメガゲンガーを消去する」という効果。これによりコンボが期待しやすくなる為非常に扱いやすくかつ強力な能力を持っている。
- それだけでなく、ゴーストタイプ故等倍範囲が非常に広く仮に半減でも扱いやすい、そしてなんと言ってもメガシンカスピードが11個なので素早くメガシンカすることが可能である。代償としてメガスキルアップが1個しか使えないものの裏を返せば一個だけで完成するという事でもある。これらのポイントにより初期ではメインステージだけでなくエキストラステージ、イベント、そしてランキング戦において圧倒的な強メガシンカとして名を轟かせた。
- 現在ではインフレが非常に進み、メガゲンガー以上にコンボ誘発率の高く扱いやすいメガレックウザ、盤面関係なくお邪魔すら強引に壊す事の出来る規格外な性能を持つメガバンギラス、メガボスゴドラ、こちらも盤面に関係なく壊せる物の一か所しか消せない代わりにメガスキルアップを最大投与すればたったの3個でメガシンカ出来るメガスピアーなどの存在により第一線からは退いている。他のメガシンカのメガシンカスピード上限解放によって今では決してメガシンカスピードも速い方ではない。
- それでも3匹ステージや制限時間制では未だにお呼びがかかる事があるのは流石と言ったところ。また、先述したメガシンカポケモンはいずれも中盤、後半ステージに出現(メガスピアーに至ってはランキングのみ)し、かつメガボスゴドラを除けば実用範囲内にするには膨大な数のメガスキルアップを要求される。
- その為、与えずともそこそこの速さを持ち与えてもたった一個で完成するメガゲンガーは初心者救済用のメガシンカとして有用でありその需要が無くなることは決して無いだろう。
- ちなみに姿違いの物としてハロウィンゲンガーをメガシンカさせた物も存在する。メガゲンガーになると見た目は一緒になるがこちらはどくタイプを持ち、メガシンカ効果も「マッチさせると同じタイプのサポートポケモンがメガゲンガーに3つだけ変化する」という物。しかしこちらは扱いにくい能力とタイプ、メガスキルアップを与えなければ遅いメガシンカスピードと同じ能力を持ったポケモンと違いサポート候補が扱いにくいポケモンばかりなので使い道は少ない。だがその後、ポイズンコンボというコンボスキルが登場し高火力を出せる可能性が出来た為今後の研究と活躍が期待されるところ。
ポッ拳POKKENTOURNAMENT
- 参戦ポケモンの一体であるゲンガーが共鳴バーストを発動するとこの姿になる。ゲンガーは参戦ポケモンの中でも共鳴ゲージの溜まる速度が非常に遅い部類に入るため、大抵の場合1試合中は3ラウンドに1回、2度目の発動が出来れば多い方である。
- そんなメガゲンガーの本作における性能はというと、文字通りのバケモノ、『作中最強のポケモン』である。
- 良い言い方をすればトリッキー、悪い言い方をすれば癖の強い技が揃っていた通常時とは違い、多くの攻撃が極度に上昇した火力、異常な攻撃範囲と判定、共鳴バーストの弱攻撃耐性も伴って驚くほどの隙の少なさを伴った別の技へと変化。更にそれらの多くがブロック貫通属性か無敵判定のいずれかの特性を伴うようになるなど、戦闘能力は出鱈目に上昇。オマケにバーストアタック『奈落落とし』は広範囲に判定がある投げ属性攻撃であり、発生もそれなりに早く、ダメージもサポートによる攻撃力バフ込みなら300近くまで到達する作中最強の火力。空中への判定が無い事を除けば反則としか言いようのない超性能を誇る。
- 相手にした場合は真正面から攻めると強化された各々の攻撃で迎撃され、ブロック攻撃やブロックステップは前述したブロック貫通属性攻撃の格好の的に。ガードを固めると猛攻によるガードクラッシュかバーストアタック直撃による特大ダメージが待っている。
- 打破するためには攻撃をかいくぐって強攻撃から始動する連続技を当てていく必要があるだろう。先述の通りバーストアタックには空中への判定が皆無の為、バーストアタックを先読みしてスカし、そのまま空中強攻撃→地上でのコンボに繋いで一気に共鳴解除に持っていくのが理想である。
- 欠点は前述の通りバーストアタックに空中判定が無い事と、共鳴ゲージが溜まるスピードの遅さ。特に相手の共鳴ゲージの減少効果がある攻撃を持つポケモンを相手にした場合、『試合終了まで一度も共鳴させてもらえなかった』という泣くに泣けない事態になる場合もあるので要注意。
- また、対戦相手からすれば『相手がメガゲンガーになったらさっさと攻撃喰らって死ぬ』というのも戦術の一つ。共鳴バースト中にKOが発生した場合、共鳴している側は残りのゲージに関わらず次のラウンド開始時のゲージが0になるという仕様がある本作において、二度目のメガゲンガー降臨を防ぐためには必須のテクニックの一つである。
- なお、ゲンガーを使う側もこれを考慮して応援のタイプを『最終ラウンドのみ、開始時に共鳴ゲージ大幅上昇』の効果を持つ追い込み型に設定している場合も多い。メガゲンガーが絡む戦いはある意味試合前から始まっている心理戦である…と言えるかも。
『ポケモン超不思議のダンジョン』
チャプター18において、虚無の世界のボスとしてメガバンギラスと共に2体登場。本物ではなく、虚無の影が作り出した幻影である。
アニメ版
『アニポケ・サトシの旅シリーズ』
- 劇場版『ボルケニオンと機巧のマギアナ』
- 悪役・ジャービスのポケモンとして登場。色違いであり、強制的にメガシンカさせることが可能なメガウェーブによって白いメガゲンガーへと変わる。
- ジャービスの性根とポケモンに対する思想故に信頼関係は皆無で、与えられたメガウェーブの力が無くなるや否や彼を見捨て、自分だけさっさと逃げてしまった。
漫画版
『ポケットモンスターSPECIAL』
- エックスのラスマ
- 性別:♂・特性:かげふみ
- 性格:きまぐれ ・個性:すこしおちょうしもの
- 12章で登場。とても強いが目立ちたがり屋であり、主役になれる場面でしか行動を起こさないため、コンコンブルも手を焼いていた。エックスに「ラスマが戦う姿はカッコいい」と煽てられたことで、メガシンカに成功した。
〈エックスの手持ち〉 |
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ガル&コガル (ガルーラ↔️メガガルーラ♀️) |
マリソ (ハリマロン→ハリボーグ→ブリガロン♂️) |
サラメ (ヒトカゲ→リザード→リザードン↔️メガリザードンX♂️) |
エレク (ラクライ→ライボルト↔️メガライボルト♂️) |
ラスマ (ゲンガー↔️メガゲンガー♂️) |
ルット (カイロス↔️メガカイロス♂️) |
関連イラスト
関連項目
0093.ゴースト→0094.ゲンガー(メガゲンガー/キョダイマックスゲンガー)→0095.イワーク
モモワロウ…同複合タイプ