概要
作者は大和田秀樹。
ガンダムエースにて連載されている機動戦士ガンダムをモチーフにしたギャグ漫画であり、原作の様々な名シーンがパロディ化されている。
ガンダムエース創刊から現在まで連載され続けている長期連載作品である。
元々は作者のサイトで公開されていた非公認パロディであり、それがガンダムエース連載に伴い公認パロディとなった(現在は作者サイト掲載作品は削除されている)。
基本は四コマだが、時としてオムニバス形式のストーリーが掲載される事もあり、実話を元にガンダム制作のドキュメントを描いた「ガンダムを創った男たち」やモビルスーツを擬人化して描かれる「隊長のザクさん」といった別作品に派生する事も少なくなく、彗星ヒヨコといった人気キャラも生み出されている。暴力的かつ下ネタが結構見られるが、社会風刺と見られるネタも少なくない。
なお、題材は1stガンダムのみであるが、これは作者がガンダムは1stしかまともに見た事が無いためである。ただ一部のネタではシャアが後々金色のMSに乗ることを示唆する内容もある。
ガンダムシリーズ一長く連載が続いている漫画でもある(2021年で20周年を迎えている)。
登場人物
主要人物
本作の主人公の一人。最もキャラ崩壊が激しく、周囲に迷惑をかけているお調子者。やたらと「赤くてツノ付き」にこだわっており、ジオングにまで赤く塗装させたことがあった。ツノがあれば大気圏突入できると思い込んだり、急にどじょうすくいを踊り出すなど奇行が目立つ。あまりの暴走ぶりに上司、部下問わず馬鹿にされている。特にララァからの過激なツッコミには何度も殺されかけている。無線機にソケットを使うなど考え方も古い。脳年齢80歳。
CV:代永翼
思春期真っ只中の情緒不安定な少年。ハニートラップに2度も引っかかる、Gファイターでセイラさんとドッキングした際に激しく興奮し、トランス状態になるなど奇行が目立つ。セイラさんの入浴中にさりげなく風呂場に進入するのを得意としているが度々痛い目にあう。原作で主人公であることを鼻にかけ、脇役を馬鹿にすることが多く、ハヤトは彼に対して怒りを露わにしている。そんなハヤトとセイラさんから触診を受けるため協力することもあったが、やはり酷い目に遭うことが多い。ニュータイプ能力はあるがあまり役に立っていない。
CV:潘めぐみ
暴走するシャアのツッコミ役。シャアに対するツッコミは非常に過激で彼の首を折ったり、血祭りにあげるなど跡が立たない。それでもシャアのことは好きなようである。原作通りニュータイプ能力は高く、シャアは彼女に嫉妬している。シャアからは額のホクロから「エメリウム光線」が出ると思われているが、彼女は不快感を露わにしている。原作のように真面目に振る舞うこともあり、死亡していることがあるが、その際、天使の姿でシャアに容赦無くツッコミを入れる。
CV:名塚佳織
ホワイトベースの女性クルーでシャアの実妹。アムロやブライトなどから入浴を覗かれたり、シャワー中の画像を投稿されるなど被害を受けることが多い。脇役を馬鹿にするアムロをたしなめるが、彼女もDNA検査をしなければ見分けがつかないなど、同じ穴のムジナである。軟弱者ビンタが必殺技でカイやアムロがよく被害にあっている。「女医セイラ」のコーナーでは完全にドSに徹しており、度々患者達に痛い目に遭わせている。
CV:置鮎龍太郎
ホワイトベースの艦長。原作とは打って変わってむっつりスケベであり、エロいことを考えては鼻血を出すことが多い。奇行の多いアムロを注意することもあるが、彼と共に悪ノリすることも多く、セイラの入浴シーンの撮影を許可したことも。スレッガーに対しては異常なまでの敵意を抱いており、Gファイターに被弾するたびに文句を付け、帰還しようとした彼に対して弾除けにでもなれとまで命令している。ハロの中の人の境遇に同情して休暇をあげたこともある。パオロ艦長に一度もぶたれたことがないらしい。
CV:興津和幸
ザビ家の末っ子。度々シャアに騙されて散々な目に遭っている。「シャア測ったな!シャア!」、「シャア歯買ったな!シャア!」など妙にバリュエーション豊か。ホワイトベースの構造に疑問を示すシャアに「突っ込んじゃダメ‼︎」と必死に注意していた。シャアに「薄命の貴公子」と名付けられ、一瞬「いいかも」と呟いている。
地球連邦
自分の扱いの悪さを自覚している。存在感を出そうと努力するも裏目に出てしまうことが多い。ドMでセイラさんに殴られることで快感を覚える等危険な性癖を持ち、アムロやカイからは引かれてしまっている。
本作では性格は大して変わらず、出番も少なめのため、ハヤトよりも影が薄い。一応、一部で有名なあのゾゴジュアッジュの生みの親。
基本的な性格は変わらないが、アムロの忠告を聞かずにドアンザク(味方の方)と敵側のザクを一網打尽にするなどいい加減な性格をしている。デブだからという理由でガンタンクにしか乗せてもらえない上、アムロやセイラに戦死することを予期されるなど扱いが不憫である。
本作では出番は少なめ。しょうもない駄洒落を言ったブライトをキシリアよろしく首をメガ粒子砲で飛ばすなど容赦無い。スレッガーに叩かれた上、セイラに軟弱者ビンタを数発食らうなど理不尽な目に遭ったこともある。
アムロの盗撮の被害にあうことが多い。色々な意味で遠ざかっていくアムロに不安を感じている。
ガンダムの開発者だが余計な要素を取り入れがちで、アムロを困惑させ何度もザクに倒される羽目に。サイド6で再会した際は某人物に扮して自身の回路をプレゼンしている。
ジオン公国
CV:広橋涼
シャアの上司。24歳。キャラ崩壊は控えめだが、紫ババア呼ばわりするシャアを生身で宇宙空間に放り出すなど容赦無い。シャアからリックアッガイの製作を求められるが作る気はハナからない模様。また、「ギレン総帥を好かぬ」と言っているが直後にシャアから「ガルマ以外嫌いでしょ?」と突っ込まれている。番外編では異常に美化・萌え化されており、「キシリアさんはお年頃」というコーナーがある。
ジオン公国総帥。駄洒落を言う父親をソーラレイで沈めるなどツッコミを入れるが、彼自身も空気を読めないギャグを飛ばしたり、美容整形を受け生き残ることを目論む(デギン公王からの評価は辛辣)などおかしな言動が度々見られる。
CV:松山鷹志
考え方が一回り古く、モーニング娘。の入れ替えに着いていけない。最近SMAPのメンバーを全員覚え、ブームに乗るため韓流スターを覚え、士官に高々と自慢するも引かれてしまう。また麦茶とそうめんつゆの見分けが付かない。これらの一部始終ギレンに見られ「老いたな父上」と揶揄している。初期は原作に忠実なデザインだったが作品が続くにつれデフォルメ化しつつある。
ザビ家の中では非常に出番が少なく、影が薄い。しまいにはジオングの整備士にも忘れられてしまう始末である。
シャアの副官。シャアに忠義を尽くしているが、内心ではシャアを馬鹿にすることが多い。シャア同様脱ぎ癖があり部下からは変な目で見られている。
隠密作戦なのに目立つ格好をするシャアに怒りを覚え、とことん彼を他の団員と共に馬鹿にする。ただリックアッガイ開発には積極的にシャアに同意していた。
語尾に「だっちゃ」をつける癖があり、ハモンに指摘されている。地球の雷に対しては誰よりもビビっているなど情けない一面が結構見られる。
初登場で既にガンダムにやられており、死の間際にお気に入りの壺をキシリアに届けるため配達を宇宙宅配便に託すが、激怒したキシリアに撃ち落とされる。彼の副官ウラガンはキシリアに届ける前に壺を鑑定してもらうが鑑定価格がたったの100円だったため、ウラガンは命拾いした。
クラウン
登場するたびにザクで大気圏で落ちているが、その際シャアに煽られることが多い。また、出撃前に恋人の写真を見せた上、戦争が終わったら結婚すると言い残して出撃。結果、原作と同じ末路を辿る。
外伝・番外編
隊長のザクさんシリーズ
MSが擬人化されて進む仮面劇。旧式のザクⅡだからという理由で部下のゲルググやリック・ドムに舐められる小心者のザクさんを主人公に、悲哀と愛憎に満ちた悲喜こもごもの戦いぶりを描く。途中で上司のビグ・ザム(女性でギャン(女)の母親!)が戦死したことで『司令のザクさん』に改題された。
宇宙島のガルマくん
「もしザビ家がジオン共和国勃興前はド貧乏な一般市民だったら」という設定で始まる人情噺。原作とはパラレルであり、成金一直線となっていくザビ家のサクセスストーリーとその裏の哀愁を描くハートフルドラマ。
ガルマ&シャアのお笑い一直線
士官学校の文化祭で成り行きで漫才をやる事になったガルマとシャアが、やがて広がっていくお笑いの舞台で悪戦苦闘する様を描いたドキュメンタリー。
ガンダム創世
『機動戦士ガンダム』の創作現場を元としたフィクションである。
後に『「ガンダム」を創った男たち』として単行本化された。
何かが間違って伝わって誤解されたまま製作された機動戦士ガンダム
「もし『ガンダム』が普通のロボットアニメだったら」という設定で始まる熱血ドタバタSFスーパーロボットアクション漫画。主人公のアムロン(雑誌の誤記が元ネタ)はスケベな熱血漢、敵はモビル獣を操るジオン星人、ガンダムはロケットパンチや角ブーメランを放つという、『ダイターン』以前の70年代ロボットアニメそのまんまのテイストで描かれる壮大なパロディである。
まさかのアニメ化
2014年7月に約3分のショートアニメ「機動戦士ガンダムさん」としてアニメ化が決定。
ガンダム作品としては異例のギャグ漫画からのアニメ化となった。
なお、アニメ化に際してキャストは「ガンダム」から一新されているが、ララァさん役を「ガンダム」でララァ・スンを演じた潘恵子の娘潘めぐみが演じるなど一種のファンサービスも見られる。