概要
P.A.WORKSが『花咲くいろは』『SHIROBAKO』に続く「お仕事シリーズ第3弾」として制作した、2017年4月放送のオリジナルテレビアニメ。TOKYO MX、AT-X、ABC、BS11、チューリップテレビで、2017年9月まで春・夏の2クールで放送された。春に関しては後述する有頂天家族第2期と放送時期が重なる事になった。
監督は増井壮一、シリーズ構成を横谷昌宏、キャラクター原案はBUNBUN、キャラクターデザインは関口可奈味が担当。
コミカライズは、芳文社から古日向いろは作画で単行本書き下ろしという形で2017年9月の時点で3巻まで刊行されている。またまっくすめろん作画によるスピンオフ漫画『サクラクエスト外伝 織部凛々子の業務日報』も刊行されている。
尚、舞台の間野山市は富山県南砺市の城端駅周辺をモデルにしている。
物語
主人公の木春由乃は東京で就活中だが、30社面接を受けても内定できず、貯金も底を突き困窮していた。
そんな時、派遣会社から「地域町おこしの一環で国王をやってほしい」という依頼が来る。よくわからないまま軽い気持ちで依頼を引き受けて、とある地方都市・間野山市に向かうが、そこではかつてバブル期に全国でブームとなっていくつも起こるも、バブル崩壊でほとんどが廃れた「ミニ独立国」を未だに続けていた。由乃はそのミニ独立国「チュパカブラ王国」の国王(観光大使)を1年やる羽目になる。
混乱する由乃だったが、さらに仲間となった女の子たちとともに、観光協会での1年の奮闘の物語が始まる。
登場人物
間野山観光協会
就活に失敗し、手違いで間野山観光協会より国王(観光大使)を引き受ける。
協会職員女性、生まれついての間野山市民。織部凜々子とは幼馴染。一応の国王代理で、とりもち大臣(即辞任)。
ガテン大臣。女優を志していたが挫折し、故郷に出戻り。実家の家族とは別居中。多くのアルバイトを経験している。
UMA大臣。口下手な不思議ちゃん。オカルトを始め、様々な雑学に詳しい。祖母との関係は若干歪。
IT大臣。東京から移住してきた女性。前職はIT関連業だった。間野山観光宣伝を担う。虫嫌い。
観光協会会長、元国王。ミニ王国に便乗して王国を作った張本人。故郷への思い入れは熱いが、宣伝のためには手段を選ばないところがある。無茶苦茶なトラブルメーカーに見えるが意外と有能。昔は千登勢とドクとでバンドを組んでいた。
観光協会職員、門田の行動には手を焼いている。事務所に必ず一人いるメガネ青年。実は妻帯者。
同じく職員。茶髪が特徴的。門田の行動に振り回されている一方、時々ツッコミを入れてくる。
協会の事務局長。いつも不機嫌そうな顔をしている。寡黙で滅多に喋らないデスクワーカー。第16話で初めて喋り話題に。囲碁が趣味で、よくみると第1話でもPCの囲碁ソフトを嗜んでいる。
間野山商店会
凜々子の祖母、間野山饅頭を売る老舗菓子店の店主。伝統を重んじる気質のため、町興しのためにはなりふり構わない門田丑松とは、バンド解散の切っ掛けを作られたこともあり犬猿の仲。
喫茶店の“美人”がつくママ。料理は絶品、占い師ゆえ時々木春たちに占いをしてくれる。本名は鈴木知子。時折変なことを口走る。
アンジェリカの娘。接客で店を時々手伝っている。故郷を嫌っており、言動は辛辣。無愛想だが女の子としては年相応で、胸の発育を気にしたり、浩介に好意を抱いたりしている。
フランスでシェフの修行をした後に、地元・間野山でレストランを開業した。さゆりの高校の同級生で、好意を抱いている。
書店の店主。世の中を少し冷めた目で見ている。
その他
バスの運転手さん。かつてチュパカブラ王国の王子役をやったことがあり、幼い頃の木春とは一応面識がある。やや退廃的な空気を漂わせている。
間野山市に出現する、変な外国人。正体はその界隈では有名なマルチアーティスト。次回予告のナレーターも担当。
自称発明家の男。毒島製作所を営んでいる。パワードスーツや変形する自動販売機など、発明技術自体はなかなかのもの。丑松とは学生時代からの旧知の仲で、かつてバンド仲間でもある。ドク曰く「共同研究者」でもあるそうだが、丑松いわく「実験台にされただけ」。
ドラマ・CMなどで活躍する注目の新人女優。劇団では真希の後輩だったが、映画「ふたたびの森」のヒロインになったことを機に真希と再会する。真希のことを真剣に尊敬しており、一緒に芝居がしたいと考えている。
真希の父。地元の小学校の教頭を務める。真希が大学を退学して以来、真希との関係は良くない。
真希の弟。性格は温厚で、新国王の町おこしに期待をしている。
しおりの姉。隣町の総合病院で看護師として働いている。一見するとしっかりしているように見えるが、実際は少し天然でおっちょこちょい。
由乃の妹。高校一年生。由乃の故郷の安住ヶ浦で両親とともに暮らしている。姉との仲はいいが、姉とは対照的に人生設計は現実的で堅実。
間野山の名産物とされる”野菜の蕪”(カブラ)をモデルとしたかってのマスコットキャラ。
ご存じ未確認生物(UMA)。間野山の人集めに門田丑松が強引に導入したマスコットキャラ。見るからに悪役ゆえ不評。
OP/ED
音楽クリエイティブユニット「(K)NoW_NAME」が担当。
- OP1:Morning Glory vocal:NIKIIE lyrics:eNu music:Makoto Miyazaki
- OP2:Lupinus vocal:Ayaka Tachibana lyrics:Genki Mizuno music:R・O・N
- ED1:Freesia vocal:Ayaka Tachibana lyrics:Genki Mizuno music:R・O・N
- ED2:Baby's breath vocal:NIKIIE lyrics:eNu music:Shuhei Mutsuki
オープニング
エンディング
関連イラスト
関連動画
余談
- 実は同期作品に「有頂天家族」第2シリーズがあるのだが、この作品もP.A.Worksが手掛ける作品である。その結果、P.A.WORKS作品が同期に2作品放送される事となった。これは該当アニメスタジオにとっては初めてのこととなる。
- 同期作品にサクラダリセットがあるのだが、本作との関連性は全くない。サクラまでタイトルが同じの為、タイトルをフルネームで言われないとピンとこない可能性が高いだろう。
- 間野山市のモデルとなった南砺市は架空都市である間野山市との姉妹都市宣言を発表し、2017年10月9日に調印式が行われた。
外部リンク
関連タグ
普通の女子校生が【ろこどる】やってみた。:こちらも地域町おこしと半公半民の組織が舞台の作品。
城端駅:JR西日本城端線の終点。間野山市のモデルとなった駅。
jubeat:前期オープニングテーマが収録される事になった音ゲー。お仕事シリーズとしては2作目の収録になる。