概要
辞書などでは一般的に、「国際間のな自治体交流関係」を指すが、実は決まった定義はない。
国内における距離を隔てた自治体間の提携にも「姉妹都市」が使われることがある。
また、「友好都市」「親善都市」とも呼ばれる。
また基礎自治体(日本の市町村レベル)だけでなく広域自治体(日本の都道府県レベル)の提携関係も含まれ得るが、国内都道府県の間では岐阜県と鹿児島県(1971年姉妹県盟約)、兵庫県と沖縄県(1972年友愛交流提携)など少ない。
日本国内の自治体の国際提携の情報提供と支援を行う財団法人自治体国際化協会では次のように定義している。
- 両首長による提携書があること
- 交流分野が特定のものに限られないこと
- 流するに当たって、何らかの予算措置が必要になるものと考えられることから、議会の承認を得ていること
これら3つすべてに該当するとき「姉妹都市」として取り扱うとしている。(詳細はこちら。)
日本で最も古い姉妹都市関係は長崎市とアメリカのセントポール市であり、これは親日家であった宣教師の働きかけが大きかった。
姉妹都市はあくまで二国間の相互関係である。なのでA国とB国の市が姉妹都市関係にあり、A国とC国の市が姉妹都市関係にあっても、B国とC国の間に姉妹都市関係があるとは限らない。
具体例で示せば、京都市とアメリカのボストン市、京都市と中国の西安市は姉妹都市関係にある。しかし、ボストン市が中国と姉妹都市関係にあるのは杭州市であり、西安市がアメリカと姉妹都市関係にあるのはカンザスシティである。
また、姉妹だと上下関係を生むという理由で、友好都市という名称を用いる国もある(これは国によって姉妹のニュアンスが異なるため)。また、日本では古くは、最初に友好関係を結んだ市への配慮として、後から結んだ関係を友好都市とするケースが多かった(今は全部姉妹都市に統一しているが、たとえば大阪とシカゴの関係は元々は友好都市であった)。
同じ国に対して2つの姉妹都市を持つケースもある。神戸市は、アメリカではシアトル、フィラデルフィアの両市と姉妹都市関係を保っている。また中国には日本の9市と姉妹都市関係を結んでいる都市もある。