概要
2022年12月にMIXIが中心となって立ち上げられた、女子競輪を題材としたメディアミックスプロジェクト。
2023年3月25日、Anime Japanでアニメとコミカライズの展開が発表された。
登場人物たちはそれぞれ「ホームバンク」があり、地域に密着した展開を行う。
本プロジェクト内では、現在行われている現実での女子競輪の「ガールズケイリン」の名称は、競輪の統括団体JKAの登録商標であるため用いられず、実際には「ガールズ」とつくレース名等は全て読み替えが行われている。
JKAそのものとのタイアップも行われていないが、各競輪場・主催自治体とのコラボレーションは行われているほか、アニメへの現役競輪選手の声の出演も行われている。
世界観
戦後一時期のみ存在した「女子競輪」。消滅してから長いときが経ち…。
それは「RINKAI LEAGUE」としてよみがえった。
そこには各々の経歴や思いを抱いて、様々な選手が躍動する。
女子競輪にかける女性たちの熱き闘い、ここに開幕!
戦後まもなく女子競輪が行われていたのが史実であることも含め、ほぼ全て現実の競輪に準拠した世界観を持っている。ガールズケイリンの代わりに「リンカイリーグ」が開催され(養成所入所方法・養成課程・年間のレース体系や競走ルールもガールズケイリンと同じ)、ユニフォームもリンカイオリジナルのデザインとなっているほかはリアルな世界感で描かれている。競輪場も実在の場が登場し、メインとなる伊東温泉競輪場・平塚競輪場をはじめ数場については現地取材の上作画が行われている。
唯一現実と少し異なるところは、2024年時点における競輪より、一般的な関心が若干高いというところくらい。
アニメ
2024年春アニメとして、TOKYOMXとBSフジ、さらにはCSの競輪専門チャンネルであるSPEEDチャンネルで放送された。
各種配信ポータルでも放送当週までに配信もされた。
アニメーション制作はトムス・エンタテインメント。
ガールズグランプリ2021優勝の高木真備監修の下で制作されている。
アニメ7話までは14期生の養成所編、8話~12話がプロ編の二部制になっている。第1話の時点で各キャラの設定年齢の3年前から開始している。
なお、アニメのクライマックスで描かれたレース・「ルーキーファイナル」は、現実の競輪の「ガールズフレッシュクイーン」に相当するが、2025年3月に伊東温泉競輪場で行われる「ガールズフレッシュクイーン」競走は、リンカイ!カップとして行われることが発表されている。
コミカライズ
マンガアプリ・「マンガBANG!」にて連載。
タイトルは『リンカイ!アザレア』で、トップ選手である7期生・久留米を主軸に描かれる。
登場人物
主要42キャラの名字は「ホームバンク」で統一されている。また人物の誕生日は、その競輪場の初開催が行われた日に設定されている。女性引退者の名字は廃止された競輪場名が付けられている。
なお、2024年6月のアニメ一期終了時点で登場した主要キャラは21人であり、放映終了後にも追加が行われている。
14期生
伊東・弥彦・那古屋・高松・熊本は、もとより久留米のファンで顔見知りであり、彼女のレースを現地観戦したことで競輪選手を志望している。なお、実際のガールズケイリンの14期目(128期)も、アニメ1期放映中に養成所に入所し、2025年夏にデビューする。
伊東泉(いとう・いずみ)
CV:川村海乃
伊東にある温泉旅館の娘。ショートヘアが特徴の元気娘。姉の温(あつみ、CV:矢作紗友里)とともに旅館の看板娘。スポーツは未経験であるが坂道の多い伊東の地形だけでも脚力が鍛えられており、養成所入りするやいなやみるみる成長し単走の記録会でゴールデンキャップを獲得。さらに旅館でのおもてなしの経験からか、他の選手の仕掛けのタイミングを読むことができたりする。
平塚ナナ(ひらつか・なな)
CV:葵あずさ
様々な快挙を成し遂げた期待の新星。女子初の特別選抜で合格し、養成所に入所した。14期生の中でもすべての能力で圧倒し、競輪でデビュー初年度からグランプリ3着となる活躍を見せただけでなく、ナショナルチームとして競技の方にも参加している。
クールそうに見えて、実は人付き合い不器用で、親しくなればしっかり表情を見せてくれる。
なお、当記事TOP画の平塚ナナのイラストは、葵あずさ本人のものである。
弥彦巫子(やひこ・みこ)
CV:長谷川玲奈
元アイドル。所属していたグループが解散に追い込まれてしまったが、立川と久留米の応援配信チャンネルを管理しはじめ、その視聴者仲間と共に競輪選手を目指すことに。得意戦法などについては個人記事へ。
なお、アイドルから女子競輪(ガールズケイリン)選手に転身した人は実際にいる。また、中の人もまた元アイドルなうえ、新潟県出身者。
那古屋紗智(なごや・さち)
CV:北守さいか
名家のお嬢様であり、(当然入所後は車券を買えないが)それまでは1レースに車券100万円を買っても余裕なほどである。
家の掟で「20代の間は家を出て俗世間の荒波にもまれなさい」と厳命されているため、それに従う手段として競輪選手の道を選んだ。
ルーキーとしてはかなり良い方の成績を上げているものの、勝ち切れないという悩みがある。
本気を出すと口が悪くなる。
高松絹早(たかまつ・きぬさ)
CV:杉山里穂
さまざまな職で働いた後に競輪界へ。とりわけヨガインストラクターをしていたこともあり周囲へのトレーニングリーダーも務める。14期生最年長、かつ発表されているキャラクターのなかで最長身の171cm。突っ走りすぎてしまう熊本のことが気になっている様子。
競輪選手になれたことの先の目標がなかなか見つかってきていなかったが、観音寺と出会ったことで迷いが取れ、一気に勝てる選手となった。
磐城平颯来(いわきたいら・そら)
CV:尾崎由香
食欲旺盛で全国食べ歩きできる仕事探しで競輪に出会う。適性試験での合格組。養成所の色んなグループと一緒にいるようなマスコットタイプだが、食事で蓄えるスタミナを武器に新人からなかなかの好成績。
- 発表されるや否や、その強烈な個性から、モデルはいわき平競輪をホームとする新田祐大ではないかと言われている。
豊橋契(とよはし・ちぎり)
CV:安齋由香里
飼育員になるべく専門学校にも通っていたが、競輪選手になるのを諦めようと思ったこともあったが、再度立ち上がり選手へと。年齢は伊東の2つ上で同期の中ではそれほど高くないものの、お姉さん感を醸し出している。
松阪鈴(まつさか・すず)
CV:森嵜美穂
怪我が元でレスリングをあきらめ、選手生命が長くなる可能性のある競輪に転向した。筋トレマニア。勝負根性に長けている。
- 三重県はレスリングが盛んであり、松阪市からも金メダリスト・土性沙羅を生み出しており、松阪競輪場では土性がモデルではないかとツイートしている。
前橋緑(まえばし・みどり)
CV:村井美里
父・群馬(CV:関口雄吾)がトップ選手(グランプリ3連覇中)で、その弟子としてバレーボールから競輪界へ。父親離れをしたいと言っているものの、いざというときには頼りたくなってしまうところもあるが、さすがのDNAと父の厳しい指導で上位の成績を出しており、平塚に続きナショナルチーム入りを志望している。
広島恋未(ひろしま・れみ)
CV:高橋雛子
学生王者として競輪界入り。漫画を読んだことで自転車選手を志望した上、自分を漫画の主人公のようにとらえていて時折その妄想にふけってしまうクセ強キャラではあるが、彼女もまたリーダーシップがある。不運な落車で長期欠場を強いられた際もいつも通りのポジティブシンキングができるメンタルモンスターっぷり。
蛇足ながら中の人もまた広島県生まれ。しかもジャンルは違うが実のオヤジも(元ではあるが)アスリート。
防府幸梅(ほうふ・こうめ)
CV:小市眞琴
学生時代は陸上競技も行っていた。現実の競輪の清水裕友のごとく、地元防府でのレースで強さを発揮している。
玉野桃花(たまの・ももか)
CV:遠野ひかる
広島と同級生で、学生時代の有力選手。
普段のレース運びは堅いが、時々トリッキーなレース運びをしてファンを驚かせるとのこと。
松戸梨花(まつど・りか)
CV:篠田みなみ
女子競輪が復活してすぐにその全体的なファンとなり(8歳ごろから)、それが昂じて自らも選手に。5回目の受験で晴れて養成所入り。あふれ出る競輪の知識は選手になってからも生かしており、選手の競走得点を自分でまとめ上げ、同期や関係者と共有をしている。
岸和田リオ(きしわだ・りお)
CV:前田玲奈
自転車産業の盛んな大阪府出身者として、自転車のビルダーを志望する中で、選手としても走りたくなった。セッティングが得意。
富山薬子(とやま・やくこ)
CV:川上ひろみ
薬学部卒の理論派レーサー。
元14期生
熊本愛(くまもと・あい)
CV:日向未南
伊東らとの誓いの直後から自転車を始めたところ、早速全国チャンピオンになった才能肌で、養成所では平塚に次ぐNo.2の実力があったが、闘争心が溢れすぎてオーバーワークしてしまい身も心も臨界点を越えてしまうことも。その結果起こした筋肉疲労で長期にわたりタイムが出なくなり、養成所を退所(※)した。ただそのガッツが立川に認められ、立川の弟子として復所を目指しトレーニングに励んでいる。
注※ 競輪選手養成所の募集要項には、退所された者は再度入所試験を受けられないとなっているが、休学扱いとして数年後に復所する例が実際にある。
13期生
静岡葵(しずおか・あおい)
CV:屋代瑠花
13期の中ではトップの成績の選手。同期が全体的にレベルが低く14期の独壇場となっていることもあり、よく14期の選手に絡み、14期メンバーのマル秘情報データを集めていたりもする、14期に強いライバル心を見せ、14期が大好きすぎる選手。
7期生
久留米美虹(くるめ・つつじ)
CV:佐々木李子
世界大会で優勝経験がある選手だが、もう一つ酒豪としての顔を持つ。
後楽そのを師匠としている。可愛い後輩の頼みとあれば、トレーニング指導もしてくれる。
コミカライズ『リンカイ!アザレア』の主人公でもある。デビュー当初は鳴かず飛ばずで、それから力をつけ世界の頂点へ上り詰めた。
2024年に行われた実際のガールズケイリンのGI「オールガールズクラシック」(久留米競輪場開催)のポスターモデルも務めた。
立川麗夢(たちかわ・れむ)
CV:和久井優
この人もまた世界大会で優勝した事がある。
美虹とはお互いを認めたライバルにして盟友。久留米とは対照的に、デビュー初年度でグランプリに出走している。久留米がレースに身に入らなかった頃、久留米がレースに敗れたら自らが引退すると言い出す。弟子は取らない主義であるが、久留米とともに育成年代をとても気にし、ついには熊本を初めての弟子として取った。
6期生
松山椿(まつやま・つばき)
CV:倉本春奈
生粋のマーク屋として安定感ある走りをする選手であり、「2着の女王」とまで呼ばれている選手。実はドルヲタ。弥彦に大きな影響を与える。
4期生
向日町京子(むこうまち・みやこ)
CV:東内マリ子
ベテラン女子競輪選手。
脚の衰えは否定出来ないが長年の経験から来るレース運びのうまさで美虹や麗夢をはじめとする女子競輪選手達に壁として立ちはだかる存在。平塚に初めて土を付けたのも彼女。私生活では美虹や麗夢と良好な関係を築いている。また松山とも親交があり、その関連で弥彦にも気もかけている。
アニメ1期終了後追加キャラ
宇都宮鳴(うつのみや・めい)
CV:八巻アンナ
峠の走り屋だったが、前橋群馬に敗れたことで競輪選手を志すことに。圧倒的なスピードタイプだが駆け引きがもの凄く苦手なパワータイプ。宇都宮餃子とかんぴょうという栃木の食材を愛する。
京王閣映美(けいおうかく・えいみ)
CV:小見川千明
平塚と同じく帰国子女で、BMXでも活躍しており、競輪選手となってからもレースのない日はBMXパフォーマーや子供への指導を行っている。そのBMXで培ったバランスで、競輪のレースで全く落車しない。
小倉凛(こくら・りん)
CV:山村響
期数について言及されていないが設定から計算すれば1期生。21歳の入所の段階でシングルマザー。デビュー後に2人目を出産し産休後に復帰。後輩選手にとっての慈母的存在。
アニメに登場したその他のキャラ
後楽その(こうらく・その)
CV:日野由利加
1964年まで行われていた「旧女子競輪の元選手」。その女子競輪廃止に伴いバンクを去った。
現在は伊東市で駄菓子屋を営む側ら、店の地下にはトレーニングルームがあり、現役男子選手の練習にも使用させている。久留米及び伊東(※実質的な)の師匠。
(※競輪選手の養成所受験の際、身元引受人として現役選手のサインが必要で、実際の練習関係があろうとなかろうとその選手を師匠扱いとすることが多い。後楽は当然引退しているので成りえず、同門の春日壺之助が伊東の名目上の師匠)
観音寺炒子(かんおんじ・いりこ)
CV:鎌倉有那
13期生で高松と同じ香川所属・同年齢であるが、代謝の危機に陥っている。
- メイン42キャラは現存競輪場名を持っており、観音寺は廃止競輪場名ってところでフラグが…
澤光正瀧
CV:一条和矢
競輪選手養成所所長。
2024年現在の現実の競輪選手養成所所長は瀧澤正光であるため、アナグラムで付けられたものである。いいのかそんなんで?
高木マキビシ
CV:高木真備
競輪番組のインタビュアー。「犬猫亀BOX」のTシャツを着ているが、ほとんど同じデザインのTシャツをユニクロの通販で購入可能。
CV本人をモデルにし、名前も1文字加えただけだが、さらにその名から元忍者と設定発表されている(本編内ではその要素は見当たらないが…)。いいのかそんなんで?
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